
カーオーディオを考える。
フォルティスだけでなく、前の前の前の車であるマーチからいろいろオーディオをイジってきました。
素人ながらあーでもないこーでもない・・・とw
軽く10年です。
しかし今日、フォルティスのオーディオが一応の完成をみた今、なんとなくコツがわかった気がします。
●カーオーディオは目標が大事
漠然と「いい音にしたい!」ってのはよく聞かれる話ですが、大切なのは「どんな音にするか?」です。
初心者はそもそもカーオーディオにいろんな手法があっていろんな結末があることは知りようがないですから、当たり前ですけどね。
ここで書いてみたいことは、やや沼にハマりはじめてしまった人や、自分でイジってみたけど物足りない気がする・・・、って人向けのお話です。
アマチュアならではの考えなので、異論は認める!コメントください!
●ざっくりとプランを練る
目標とする音がどういうものかによって変わりますが、オススメは基本中の基本である「フロント2ch」のシステムです。
これをある程度極めてから次のステップでリアスピーカーや5.1chに進むのがオススメです。
リアスピーカーのある4chや5.1chのほうが音の広がり感があるって?
たいていの場合、ただ音がバラけてめちゃめちゃに鳴り響いてるから、音が広がっているように感じるだけです。
フロントスピーカーをきちんとセットすれば、まとまった音はまとまって、広がりのある音は広がって聞こえますから大丈夫です。
ホールやライブハウス風にしたければ、そういう機能を持ったヘッドユニットを利用すれば、メーカーによって計算されたサラウンド効果が十分に得られます。
「スピーカーが多い=音が良い」という考え方を一度リセットしましょう。
いわゆるホームオーディオやヘッドホンは2chしかないのに高音質です。
まずは「普通にシンプルに、いい音」を目指すのがいいんじゃないかなあ、と思います。
そこでコツをマスターしたら、リアスピーカーやセンタースピーカーなどを追加していくのが結果的に沼にハマらず済む気がします。
●機器を購入する
高い=良いもNGですね!
最近の若いオーディオショップは、低予算のプランもいろいろ提案してくれるようになったそうです。
昔は高いのを買わせようとして「あーキミキミこんな安いのじゃダメ。話にならない。このオススメスピーカー買おう。今すぐ買おう!」ってごり押しだったと・・・勝手に思いこんでますがどうなんでしょうw
カーオーディオは構成がシンプルなわりに、いろんなモノが売ってますから目移りしてしまいます。
そこでポイントを絞ってみます。
・ヘッドユニット
最近は2DINカーナビが主流ですね。
個人的に最低限必要だと思うのは”タイムアライメント(ディレイ)機能””イコライザー調整機能”の2つです。
特にタイムアライメント機能がないと、ボーカルが目の前に来ないのでどうやっても音がバラけます。
右から左へボーカルが移動するような曲ありますけど、ああいうのがちゃんと聞こえません。
私はケンウッドのMDV-Z701(8万円くらい)を使っています。
・スピーカー
これこそ種類が多すぎてどれを選んでいいのやらって感じです。
また取り付け方法もいろんな意見があります。
私のオススメはツイーターとドアスピーカーがセットのセパレートタイプです。
同じメーカーでも音色が異なるモノがありますが、このあたりはカー用品店の試聴コーナーで聞き分けるとわかるでしょう。
「××のメーカーは高音が~」という話を聞きますが、あまりアテになる話ではありません。
スピーカー選びは音の好みで良いと思います。
値段は2万円~で十分でしょうが、確かに10万クラスになると違うのは確かです(´Д`)
いずれにしても取り付け方が不十分では、10万円のスピーカーでもあまり効果がないことは覚えておいた方が良いです。
私はカロッツェリアのTS-Z172PRS(7万円くらい)を使っていますが、そのわりにアニメばっか再生してるから意味がない気がしていますw
・外部アンプ
最初はなくてもいいですが、ヘッドユニットとスピーカーを付けて半年くらいしたら取り付けることも検討してみてください。
半年くらい聴いて、そこで外部アンプを入れればその違いに驚くことでしょう。
外部アンプの必要性は、スピーカーをフルに機能させることにあります。
ヘッドユニットには最大50Wx4とか書いてありますが、それはあくまでもギリギリまで絞り出してようやく50Wしか出ないと言うことです。
社外スピーカーはだいたいMAX200Wとかの許容量がありますから、まるきり足りませんね。
足りないとなぜいけないかというと、普通の音量で再生するだけでも余力がなくて無理してスピーカーを動かしているため、いい音になりにくいというわけです。
外部アンプは2万円~程度のものでも通常出力ですでに75Wx4とかのものもありますから、余裕たっぷりですね。
例えば100psの車でも高速は走れますけど、300psの車なら余裕で高速を走れますよね。
私はカロッツェリアのPRS-D700(定格125Wx2 最大250Wx2)(2万円くらい)を使っています。
・その他・・・
あとは小物類ですが、強いて言えばRCAケーブルは5000円くらいの予算をみてあげましょう。
ノイズの影響を受けやすいものなので、980円じゃあ心許ないです。
逆にスピーカーケーブルはあまりノイズの影響を受けにくいので、太ければホームセンターの電線でもいいです。
※ホムセンのケーブルとオーディオメーカーのケーブルで音の違いを確認できたとコメントいただきました。
●取り付ける
カーオーディオは取り付けが8割と言っても過言ではないです。
そもそも一度付けたらしばらくはやりたくない作業ですから、最初にきちんとしておきたいですねw
・ヘッドユニット取り付け
まずは取説通りでOKでしょう
・スピーカー取り付け
バッフルボードは必須アイテムです。
カロッツェリアやアルパインから塗装済みのものが発売されていますからオススメです。
外部アンプを導入することを踏まえて、スピーカーケーブルを引き直しておくとあとが楽です。
なにしろデッドニングしてしまうと手が入らなくなってしまうので・・・。
ドアパネルのスピーカーグリル部分を肉抜きして穴を大きくすると、音のヌケが良くなるのでオススメです。
さらにスラント化(角度をつける)すると最高なんですが、内装が大変なことになるので難しいところです。
・ツイーター取り付け
ツイーターは人間の耳が聞き取りやすい音域のため、ちょっとした角度の変化で大きく聞こえ方が変わるスピーカーです。
たまに何十万円もするスピーカーを明後日の方向に取り付けている車を見ると、メシがウマいです。
Aピラー、ドアミラー裏がオススメ位置で、運転席と助手席のヘッドレストの中間を向くように取り付けると良いと思います。
Aピラーの耳の高さの位置に埋め込みがいちばんいいんですが、2015年になり法規が変わり視界をさえぎると違法になる場合もあるので気をつけましょう。
私個人的にあまり良くないと思う取り付け方は以下の通りです。
・ガラス面に直接向いている・・・スピーカーの音がガラスに直接当たるため、リスナーには正しい音はまるで聞こえずキンキンとした反射音だけが聞こえます。
・ツイーターが左右向かい合わせに付いている・・・ツイーターの聞こえをマイルドにするためらしいですが、ぼやけてるだけです。
イキすぎてしまった人は、ドライバーに直接向くように取り付けるらしいですが、そうすると助手席の人はちゃんと聞こえませんので最終手段ですw
ちなみに、ドアスピーカー付近のキックパネルに付ける派閥もあるようですが、乗り降りでツイーター蹴らないのか心配になります。
「このスピーカーはツイーターがキンキンする」という話をよく聞きますが、おそらく取り付けに不備があるか調整不足と思われます。
ツイーターはそれ単体でフルに性能を発揮しますがドアスピーカーは防振や吸音がしっかりしないとフルパワーを出せません。
メーカーはしっかりした取り付けをする前提でツイーターとドアスピーカーを開発していますから、ドアスピーカーをフルパワーで鳴らせなければツイーターだけが際だって聞こえてしまうというわけです。
取り付け方法に制約があれば、パッシブネットワークかヘッドユニットの機能でツイーターの「レベルを下げる(イコライザーではない)」といいでしょうね。
そして逆に言えば、どんなスピーカーでも取り付けと調整でソコソコいい音に仕上げることができる!とも言えます。
・デッドニング
エーモンやオーディオテクニカからキットが出ていますから、それを利用すると楽ですね。
防振材の押しつけ用ヘラや、ブチル除去用ヘラが付いてる場合もありますし、エーモンは音質チェックCDが付いてます!お得!
オススメはエーモンの2万円くらいのやつです。
ポイントはまずスピーカー裏の背圧処理です。
ドアのサービスホールを埋めずにスピーカー裏に吸音材を貼っただけで音がハッキリするらしいです。
それも格段に。
スピーカーの裏面から出た音波がアウターパネルに当たって跳ね返り、スピーカー裏面に戻ってしまい音を打ち消してしまうのです。
アウターパネルやインナーパネルに制振材を貼ると修理のさいに困りそうですが、あまり深く考えないようにするのをオススメします(遠い目)
その時はその時です。
ま、制振材はブチルでくっついてるので頑張れば剥がせますので、なんとかなるでしょう!
・外部アンプ
昔は外部アンプと言えばトランクに設置するのが当たり前でしたが、今はコンパクトなアンプも出てきているので助手席の下や助手席の足下、果てはダッシュボードの中に入るものまで登場しています。
ヘッドユニットと接続するRCAケーブルはノイズの影響を受けやすいため、短ければ短いほど良いですから、なるべくヘッドユニットから近いところに設置したいところです。
ポイントはRCAケーブルと電源ケーブルをなるべく離して配線することです。
電源ケーブルには多くのノイズが乗っているため、束ねたりして平行に配線するとエンジンの回転と同期したキーンというノイズが出やすいです。
無音信号を収録したオーディオチェックCDなどを活用してノイズチェックを行うと良いですね。
やむを得ず近くを通す場合は電源ケーブルとRCAケーブルを公差させるとノイズの影響を受けにくいです。
●調整
自動車の車内というのはオーディオを聞く環境としてはかなり悪いです。
音を反射しまくるガラス、必要な音まで吸収してしまうシートなど、どんなにいいスピーカーを搭載しても良い音を楽しむことができません。
そのため、ヘッドユニットの調整機能で、減衰してしまった音を増やしたり増幅されてしまった音を減らしたりします。
またスピーカーの真ん中に座れないので、目の前で鳴っているようにするためにタイムアライメント機能で調整します。
タイムアライメントやイコライザー調整は邪道!音質が悪化するだけだ!という意見もあります。
・まずはタイムアライメント調整
ヘッドユニットに入力するために、スピーカーの距離を測りましょう。
セパレートスピーカーだとドアスピーカーかツイーターか悩みどころですが、私はツイーターを測ります。
いや、どっちでもいいです。
なにしろ実際の距離を入力してもセンターは出ません。
なぜなら内装などに音を吸収・反射されて実際の距離と「聞こえ」は異なるからです。
というわけで、アコースティックなど中心がハッキリした曲を聴きながらスピーカーの距離の項目をイジります。
目を開けて聞いたり、目を閉じて聞いたりすると微妙に変わるのでいろいろやってみましょう。
私はX Japanのforever loveのアコースティックバージョンをよく使います。
好きな曲だからですw
・ヘッドユニットの機能設定
走行速度に合わせて音量や特性を調整する機能などがある場合は、あらかじめ入れておいたほうがいいかもしれません。
・イコライザー調整
これが非常に難しいです。
聴感だけでやると良いのか悪いのかわからなくなってきて、最終的にはフラットのほうがいいじゃん!ということになります。
私はオーディオチェックCDとスマートフォンの周波数測定(スペアナ)アプリと、聴感でやります。
まずCDで各周波数の音を出して、スペアナアプリで見て調整していきます。
ただし出力の低い周波数があるからと言ってイコライザーを極端にイジると音が歪むため、私は調整しても3dbまでとしています。
スマホが正確かどうかも問題なので、自分の耳でもチェックしましょう。
人間の耳が特別に聞き取りやすい周波数というのもあり、高音域でキーンとする部分もありますが、あまりツブしすぎるとキラキラ感みたいなのが薄れるおそれがあります。
機械で測ったフラットな特性が必ずしも良いわけではない、ということも覚えておくといいかもしれません。
また自動車を走らせるといろんな音がして、そのぶんだけある一定の周波数が相殺されるので、自動車の走行中に良い音になるように調整することも必要です。
停車時と走行時のバランスを保った調整が求められますね。
調整後にフラットと調整後を聞き比べて、結果的に調整後のほうが「いい音」になっていれば成功です。
きちんと調整されるとすっきり聴きやすく、1~2時間大音量でも疲れないはずです。
ちなみにイコライザーとは上述の通りおおむねフラットな特性になるように調整する機能ですが、どういうわけかROCKだとかPOPSだとかJAZZだとかわけのわからない設定名がついていますね。
そもそもオーディオシステムってのはある程度できあがれば、特になにかを変えることなくオールジャンルの曲を再生できるはずです。
もし貴方のオーディオシステムで「この曲は良く聞こえない・・・」と思えば、なにかしら調整などが上手くいっていないのかもしれません。