
トヨタ博物館に行ってきた!
雨なら博物館だね!と思っていたのだけれど、土曜日はめっちゃ晴れてしまって・・・w
ちょっともったいないようなw
ちなみにトヨタ以外の車のほうが多いです!
これから写真をアップしていく車のほとんどはトヨタ車ではないので、ご注意を。
1886年に発明されたという世界で最初の自動車?と言われるベンツの三輪車。
なんとデファレンシャルギアが付いている!
最低限の機能だけでとにかく普通に走ることを目的とした車でも、デフは必須だったんですねえ。
この時代から30年ほどはオイルパンという概念がなく、運転席付近などにあるオイルポットみたいなところから点滴のようにオイルを流す仕組みになっていました。
エンジンの精度から考えても少しずつオイルが燃焼してしまっていたはずなので、常に潤滑オイルをシリンダーなどに流しながら走向していたんですね。
1901年には、すでにレーシングカーが登場w
それまでの自動車でもレースをやりだしていたようですが、耐久性や動力性能を追求した結果、どんどん進化していったようです。
この車はなんといきなり縦置き直列2気筒に進化し、それまでのRRと違いFR方式になります。
さらにレースでの耐久性を考慮して大型のラジエーターを前後に2基装備。
このラジエーター、グリルから飛び出してるほどの巨大さですw
太古から馬でレースをしていた人間が、自動車を手に入れればレースをせざるをえないのが人間の性なんでしょうな。
1910年には、ついにロールスロイス シルバーファントムが登場。
この車の美しさは、会場内でも異彩を放っていました。
テスト車の色がシルバーで、幽霊のように静かに走向したことからシルバーファントムという名前がついたということです。
巨大に見えるこの車は全長4,833x全幅1,753x全高2,250 車重1,760kgと、実は現代の車と極端に違いがないことがわかります。
1900年代から数十年の間は、自動車のサイズは現代の3ナンバー車とほとんど変わらないものが主流となったようです。
これははるか昔からの馬車のサイズに合わせて作られた道路の規格が現代でも残っているために、今でも自動車のサイズが道路に合わせて作られているってことなんでしょうかね。
「最近の車は大きすぎる」と感じていましたが、実は馬車の時代から比べるとたいして変わっていないのかもしれません。
ただし、1920年代には現在の軽自動車サイズの大衆向け小型車も登場しているので、当時も小型で小回りのきく安価な自動車の需要も多くあったようです。
ヘッドライトの進化も面白いですね。
1984年の車はローソクでした。
1901年になるとオイルランプやアセチレンランプが登場し、1910年ころにはついに電気ランプが実用化され、ランプ本体の大きさも年々巨大化していきます。
自動車の性能が一気に進歩して走向スピードもどんどん速くなり、さらに夜間も走るようになったためにヘッドライトの性能向上の要求は大きなものになったようです。
ちなみに下の写真のオイルランプですが、ランプ本体の下にオイル(おそらく灯油)溜まりがあり、燃焼ガスが抜けるように上には煙突が付いているのがユニークですね。
そのオイル溜まりや煙突でさえも装飾してしまう優雅さが、自動車がまだ大衆のものでなかったことも物語っています。
ただし、この時代ではほんとうにただの装飾部品は少ないようで、機能部品に装飾を追加するというスタイルです。
ちなみにタイヤの進化もすさまじいものがあります。
世界最初の自動車からしばらくは木材のホイールにゴムを貼りつけ、もしくは打ち付けただけのタイヤが主流です。
しかし1900年ころには縦ミゾのグルービングが刻まれ、1908年にはアメリカのファイアストンがトレッドパターンに「NON SKID」という文字の形を刻んだ空気入りタイヤを実用化しています。
1926年には、カーグラフィックTVでおなじみのブガッティ タイプ35Bが登場します。
ついに、本格的なレーシングカー時代の登場です。
ライトやバンパーなどなく、本当にレースをするためだけの車両です。
ちなみに子供用の電動カーも数百台作ったそうですが、なんと12Vバッテリー駆動で実際にレースも行われたそうです。
当時の自動車がお金持ち専用とは言え、子供のためにレーシングカーを作るとは、恐るべし貴族社会。
ちなみにこの時期のヨーロッパのレースでは、国ごとに決められた車体カラーがあったみたいです。
フランスはこのとおり青で、イギリスは緑、スペインは黒?、そしてイタリアはおなじみの赤!
さて、時代をだいぶ飛ばしまして・・・w
1955年、ついに名車の300SLが登場。
同時代には各国の名車が誕生しており、コルベット(だったっけ?よく覚えてない)、日本ではクラウンが誕生しています。
しかし1955年の車を見比べると、やはり日本独自開発のクラウンは見劣りしてしまうのが事実です。
戦勝国のアメリカはとにかくドハデで巨大で、戦闘機をモチーフにした自動車をこれでもかというくらい開発しています。
同じ敗戦国のはずのドイツはなぜかこんなスゲー車を生み出しました(湾曲ガラスもすごい)
ただ、戦後たった10年でクラウンという自動車を独自開発したというのは、日本の産業に大きな勇気を与えたのは間違いないでしょう。
さて、みんな大好きフジキャビン(写真下)w
実はたった100台しか作られなかったそうな・・・。
こち亀の影響なのかなんなのか、ものすごく有名な車だとは思いますけどね。
写真上のフライング フェザーという車、なかなかカッコいいですね!
とにかく安く小さく、庶民のために開発されたそうです。
前輪ブレーキがないなど、なかなか凶悪なコストダウンのためか販売はさっぱりで、1年たたずに生産終了したとか。
ワイヤースポークはコストダウンのためとは言え、なかなかカッコいいスタイルだと思いますが・・・。
おなじみ、2000GTとヨタハチ。
どちらも未だに似た車のない美しいデザインですねえ。
当時の日本車はとにかく外車を参考に作られていたのでそっくりさんばかりでしたが、どういうわけかこの2台はオリジナリティに溢れているように思います。
フェラーリ BB512も置いてありました!
今の時代に見るとV8フェラーリ(288GTOとか)に見えますが、こんなボディに12気筒を積んでたんだからとんでもない・・・。
ちなみに、1960年以降の車もいろいろ置いてありましたが、クラシックカーの進化に比べるとあんまたいしたことないなーと思ってしまい、だいぶ飛ばしました(ぉ
初代セルシオ(展示車はレクサスLS)と、エスティマ。
どちらも、最高に好きな車です。
最新スーパースポーツの一例として、レクサスLFAも置いてありました!
ま・・・デザインはあんま好きじゃないんですが・・・w
リアウインドウのエアインテーク、なんのためにあるのか知らなかったんですが、なんとラジエーターの導風口でした。
フロントエンジンのLFAですが、フロントに大型ラジエーターがあって、リアの左右に小型ラジエーターもあり、3基のラジエーターで冷却しているみたいです。
きっと、夏場でもそのままサーキットを走れるスペックを限りなく追求したってことなんでしょうねー。
たぶんエンジンオイルクーラーやミッションオイルクーラーもどこかに付いているんでしょう。
最近のスーパーカーの車重があまり軽くないのは、カーボンのバスタブ?フレームで軽量に作っても、冷却装置とかで重量がかさんでいるってことなんですねw
さて、順路の最後にはトヨタ7ターボがお見送りしてくれました!!!
エンジンは、建物の外から盗撮気味に撮りましたw
公称800馬力、実際には予選仕様で1000馬力以上出ていたという話もあるマシーン。
なにがスゴイって、これが1970年に生まれていることですね。
漫画「湾岸ミッドナイト」によれば、ターボでパワーを出すならいくらでも出せるが、大事なのは1000馬力でも2000馬力でも壊れないよう制御している技術がスゴイんだ、みたいな話です。
当時のドライバーは、ターボなしのトヨタ7の時代よりも乗りやすくなったという話です。
・・・5速でもホイールスピンするようなマシーンのどこが乗りやすいのかわかりませんが、いつでもアクセルで向きを変えられるから乗りやすかったね!ってやはりレーシングドライバーは我々とはなにかが違うなあw
というわけで、トヨタ博物館に行ってきました。
最初はクラシックカーなんて興味なかったんですが、博物館の並べ方や車両のチョイスが非常によくできていて、とても勉強になりました。
1900年代の人間に、120年後に自動で車が走るようになるよって言って、どれだけ真実味をもって受け止めてもらえるでしょうかw
今から100年後、自動車はどうなってるんですかねー。
本当に、ハンドルやペダルもなにもない、完全な自動の自動車が当たり前になっているかもしれませんね。