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2020年04月13日 イイね!

時代遅れのカーオーディオ音調技術

2010年以降、カーオーディオのハードは高性能DAPやDSPなど誕生し劇的に進化しているが
その中でも、AUDIOTEC FISCHER社のBRAX/HELIX DSPは高性能で、旨く使いこなせば数千万円クラスのホームオーディオに匹敵する音響を車内に響かせることも夢ではない。

それに対し、音調技術はタイムアライメント等の各種音響補正技術が誕生して以降~現在に至るまで聴感に頼った音調技法が主で、客観的数値に基づく音調技術は全く進歩していない。

技術的には可能だが敢えてしないのか、そんな技術をオープンにしてしまったらオーディオショップが困った事態となってしまうからなのか
その理由は定かではないが、不思議である。

聴感には個人差があり、左右でも聴力に差がある場合が多い。
特に高域音の聴力においては20歳代をピークに徐々に減衰していく

その様な状況の中、聴感に頼った音調結果では折角の高性能機材も宝の持ち腐れとなってしまう。

その他にオシロスコープや各種テスターを活用して調整する話を聞くが、何を測定するかで話が変る。
・電圧測定:アンプの出力端子で電圧を測った場合、その先が接触不良や断線していても数値は表示されるので、あくまでも全てが正常であるとの前提での結果であり、数値結果が音響結果に反映されるとは限らない。
・電流測定:電流はフィードバックされた結果であり、電圧よりも精度は高くなる。
 1/100mA程度の精度であれば左右バランスの調整には有効だが、その結果は基音のみであって、音楽的感度(倍音や残響音)までは測定は不可能である。

◇現在のカーオーディオの音調手法
1)聴感に頼った音圧を揃える手法
 ①主に各種音声信号を再生し、EQの該当バンドのゲインを弄って聴感で左右・前後   
  若しくは1kHz基準音と比較して音を揃えるが、完成度に個人差が大きく且つ原音再現率は
 極めて低い。
 ②長年自分が聴き込んだ曲を調整用に用い、聴感頼りで調整する。
  完成度については①と同じ

2)RTA(集音マイクで音響解析技術)
 エタニ電機社製ETANI mini(販売終了)やBRAX/HELIX DSPで使えるMTK-1 RTA測定ツールキット
 などがある。
 結論から言うと満足度は今一、車内で生じる複雑な反射音をマイクが拾って、解析
 結果画面に聴感と異なるピークやディップが生じる。
 最終的には聴感で調整することになるので、結果は1)と大差ないと言える。

<ミッドウーファー受持ち帯域が ダッシュボード中央で定位するようにEQで音圧を調整した時の状態>

上記の他に、2)RTA技術を自動的に行い、全スピーカーの位相を高次元に揃えるETANI ONEがあるが、初めて視聴した時は鳥肌がたち、私的に最も魅了された音響装置です。
ただ、高域のスピーカーにリボンTW他個性的なものをチョイスされていたので、ブランドパッケージ品でどの様なサウンドを奏でるのか興味があるところです。


また、デモカーレベルの音響を購入者全てが得られるかは非常に難しいかもしれない。
8合目まではETANI ONEで楽に上ることが出来るが、残り頂上に到達するには、かなりの調整力が必要でしょう。

◆新次元音調技法「TAMs」とは ※NRS-TからTAMsに名称変更

◎聴感時間軸を原音時間軸に対し限りなく忠実に再現させる音調技法で、基本的に
 聴感での調整は必要最少限(定位確認TA値微調整時除く)
①CADによる最適TA基点設定及びレーザー距離計専用治具で高精度TA測定
②独自ノウハウ規定値に基づく各種設定(DSP、AMP)で、作業時間・個人差・個体差
 が少ない。
③超精密測定機器を使ったアンプ調整
④RS-A09x、A99xなどの安定性の高いアンプを搭載していれば、一度調整以降は
 殆ど再調整の必要がない。
⑤基本的にEQはノータッチ(Off)、PC-Toolでの各ユニットchゲインは全て同値
※EQ等の音響補正機能を一切使用しないのが、「TAMs」の最大の特徴です。
 補正が必要ないほど、時間軸精度が高い証明です。

※基本技術は2019年に完成し、ユーロコンやハイコンでエントリー4クラス全て上位入賞達成
 更に2022年、規定値を大幅に見直し、完成度を高めた2020Ver.が完成
◇「TAMs 2022Ver.」の特徴
 ①ハイエンドホームオーディオに匹敵する豊かな倍音・残響音 ※1
  ※1原音には倍音・残響音成分が存在し、原則EQフラット状態で各周波数帯が相互同調しながら正確な波形を描く事が出来る。
よってEQで部分的に周波数帯を加・減する行為は相互同調を消滅させて、単に基音だけが推移する味気の無い音の推移となる。

 ②正確なセパレーションにより立体的空間表現、幻想的なステージ再現 ※2
  ※2 Julie Londonの曲に多いが、左右で明瞭に響く演奏音の中で、中央ステージにふわっと浮かび上がるように
ジュリーの歌声が響く。この音響現象を100%体感するには、ホームオーディオでしか出来なかった。


 ③音量の増減に影響されない安定したボーカル定位 ※3
  ※3 一般的にカーオーディオでは、音量を上げるとボーカル定位が手前に移動し、音量を下げると後ろに移動するように感じることがある。この現象を利用して音像定位を決めるためにボリューム値を設定することもある。
でもこれは位相のズレ、左右音圧バランスのズレによる現象で本来あるべき姿ではない。音量の大小にかかわらず、ボーカルの音像定位は不動であるべき

 ④バックコーラスや楽器の絶妙な位置関係 ※4
  ※4 これを最も体感できる曲が”Rumer”のアルバム”Boys Don't Cry”で、録音が非常に丁寧で、どの曲も秀逸な音響の曲ばかりだが、その中でも”Welcome Back”は、Rumeの明瞭で甘美なマシュマロボイス、位置関係が明瞭な各種楽器、また左側の女性バックコーラスと右側の男性バックコーラスの絶妙な距離感と立体的に響く手拍子やパーカッションは感動的です

 ⑤同じジャンルの曲であれば殆ど同じ音量で聴ける ※5
  ※5:2019Ver比で音密度が飛躍的に向上したことによるもので、 ポップス・Jazz系を基準に、オーケストラ曲+10dBに合わせれば曲毎に細かくボリュームを触ることは殆ど無い。
 ⑥音漏れ抑制:これも音密度が高まったことによる効果で、従来よりも低めの音量でもストレスなく聴ける ※6
  ※6 音響バランスに優れ、倍音・残響音が豊かなので、通常設定時より-10dBで聴いてもストレス無く聴ける。

◆後記
カーオーディオに於いての音調作業にはEQをフルに駆使し音圧を揃える手法が一般的ですが、確たる調整理論に基づき、正確に音調を進める事が出来れば理想的なサウンドに仕上げることが可能ですが、単純と帯域順に音圧を揃えると、基音ばかりが主張し平板感が出てしまいがちです。
解り易く言うと音像に立体感が感じられずステレオイメージが乏しくなってしまいます。

私の持論としては、優れた聴感と正確な調整技術無くしてEQを弄って音調を行うことは百害あって一利なし
絶対音感の持ち主か、音楽的感性の高い方以外で、精度の低い個人の聴力だけでEQを弄るのは音を崩壊させるだけ
何故なら、一つの周波数帯を弄るとその前後の1~3ヵ所変化する。すなわち1ヵ所弄ると2歩戻って修正し1歩進んで補正し直しの無間地獄的作業
その苦労の甲斐があって極上の品質に仕上がればよいが、大半は自己満足に終わります。

と言うことで下手にEQ弄るよりも、TA(タイムアライメント)と左右バランスの精度を高める方が、良いサウンドを得る事が出来ます。
なぜなら、ホームオーディオとカーオーディオの違いはタイムアライメントの有無だけと言っても過言ではない。
TAで数値を変化させても電圧や電流などの電気的特性は何ら変わらず、各スピーカーからの音の出るタイミングが変化するだけです。
この件に関しては話が長くなるので省略します。

とにかく、ロスゼロのワイヤリングや外回りセッテイングと、原理原則に基づいた内部セッティングすれば、原音に忠実なサウンドは実現可能です。

そしてその原音には、音響を豊かにする倍音と残響音が潜在しているのです。

それを引出すには「原音時間軸」に対し、どれだけ正確に「聴感時間軸」を整合させる事が出来るか、にかかっています。

その根拠は、基本設定だけでEQなどの音響補正機能を一切使用しない TAMs2019Ver.でも十分な成果を出す事が出来
更にTAMs 2022秋 Ver.では、オリジナル タイムアライメントの他に唯一の課題「分割帯域」の規定値化に成功したことにより、今まで体感したことの無い、倍音豊かな音響を得る事が出来たからです。

それが単なる妄想なのか具現化出来るかは、2023ユーロコンの結果で判明します。(^^♪
Posted at 2020/04/13 18:11:55 | コメント(0) | トラックバック(0) | TAMs | クルマ

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