2021年12月16日
今年買って良かったもの-2
先ほどの続きです。
仕事しろよ…
息抜きも要るんですw
さて、どうでもいい前フリはともかく続きを書きます。
・TREK MADONE SLR
OCLV700時代のフレームで試乗した時に、あまりの良さに感動。
チョイ乗りでもわかるほどの違いに驚き。
お世話になっている店長が
「ホイールは確かにわかりやすい程、効果がありますがそれを活かすも殺すもフレームなんです。
ホイールにお金かけて色々試すのも経験のひとつですけれど、フレーム買い替えた方が早いですよ。」
とアドバイスしてくれた時があったんですね。
その頃の私はまだ経験が浅く、「ふーん?そうなんだ」程度の認識でした。
レーゼロや手組カスタムのAeolus comp5など経験を踏んで、アルミフレームのアレスプを購入し、初めてのカーボンホイールであるROVAL Rapide CL50 discで感動を覚え…
そんな経験を経た後で、試乗車であるMadone SLR6に乗せてもらって驚いたんです。
Madone SLR6に装着されている純正アッセンブルホイールは、Aeolus comp5です。
このホイール、価格10万円の割には耐久性もあって素直な乗り味で割と良いホイールではあるのですが伸びがイマイチだったり(比べるホイールが悪いんですけどw)正直に少し重いと感じたり、上の性能のホイールを知ってしまっていると「やっぱ価格なりだよね」と乱暴な意見をいうと、そういう感想になってしまうホイールがついているにも関わらず、試乗車のMadone SLR6に乗ると進む。
驚くほど進む。
軽く巡航30km/hが出せて維持できる。
踏み込んだ時の瞬発力も、良いパーツ構成で組んだSLRとは比較にならないのは今だからこそわかりますが、当時は驚くほど鋭く走る。
え、これcomp5やんな?
まさかxxx4とか装着されてないよな?
乗り前にホイールがcomp5だというのを目視しているのに、思わず足元を見直してしまったほど、印象が変わるのです。
フレームでこんなに変わるんだ…。
その経験は衝撃でした。
それ以前にも、幸いな事にS-WORKS VENGEやPinarello DOGMA F10などに試乗させてもらえる機会はあったんですが、その頃の私は経験が浅くすげぇのはわかってもその凄さの差がわからなかった。
試乗させてもらったタイミングも良かったんでしょうね。
あと、Madone SLRとの相性も良かったんでしょうね。
そこで興奮冷めやらぬ状態になり、Madone SLRを発注しました。
OCLV800へとブラッシュアップされたモデルには試乗する機会はなかったんですが、モデルは違いますが新型のEmonda SLRの試乗車を借りる事ができて試乗し、その跳ねるように加速する乗り味に「OCLV800は凄い」というのは実感としてありました。
ただエモンダは速いのは速いのですが、Madone SLRのような乗っている時に感じる高揚感とかはあまり無かったのが印象的です。
(イタ車やフラ車に乗ると不思議と楽しく感じる雰囲気…と言えば伝わるでしょうか。)
長い期間を待ち、待ちに待った納車の日。
OCLV800にブラッシュアップされたMadone SLRの乗り味はどんなものか。
期待と少しの不安を胸に、初めて乗った時。
「コレだ…。」
が素直な私の感想です。
経験浅い私がこんなロードバイクがあったら楽しいだろうな。
なんて妄想していた乗り味そのものが、幸運な事にMadone SLRだったのです。
私が注文した当時は、まだRSL62がリリースされていない時期だったので、RSL37を選んで購入しました。
RSL37を履くMadone SLRは、エアロロードでありながらまるでエモンダの様に軽快に走る独特のオールラウンド性能で驚きました。
ただ、私にとってRSL37は優れたホイールで間違いないのですが(各所の登り区間でPR更新しました)軽すぎるんですね。
軽すぎて気が付くとアウタートップに入っちゃっている事もしばしば。
速いんだけど、少し物足りない。
そんな贅沢言ってたら怒られますがw
・Bontrager Aeolus RSL62
そこで、今年の9月に納輪されたRSL62です。
RSL37からRSL62に組み替えて乗った初めての印象は、速い!
なんだこの速さw
でした。
ストップ&ゴーでゼロ発進時の加速力はリム重量が軽いRSL37に軍配が上がりますが(絶対的な性能差という意味で)しかし、RSL62も重さから想像するよりも速いです。
ただ、「重い」
そう、私の脚力が追いつかずフレームとホイールの剛性が合わさったシステム剛性の高さに私の脚が負けてんですね。
実際の重量はカスタムホイールであるAeolus comp5の方が重いんです。
RSL62の方が単純に200gは軽い。
ホイールで200g差って相当な差なんです。
それなのに…です。
最近やっと慣れてきたのか自転車通勤で踏みまくっているのが功を奏したのか、RSL62に乗って「重い」と感じるどころか「軽っwwww」と思える程になってわかった事があるんですが
「マジでRSL62速い」
サイコー。
控えめに言ってサイコー。
巡航や登りで踏んでいる時に「これだけ踏めばこれくらい速くなる」という意識と実際の動きがシンクロしているので私の踏み方とも合っているんでしょうね。
それでいて、ディープリムなのにコーナリングなどで変な癖がない。
変な癖がないどころか、OCLV800に刷新されたMadone SLRに合わせ込んで設計・製作されたと言われているRSL62との相性が抜群で、ダウンヒル時などで細かく切れ込んでいかないといけないタイトコーナーでも誤解を恐れずに言えば、鋭く曲がります。曲がれます。
それも、危険な領域に踏み込んで限界付近を攻めた走りじゃなく、乗っていて安心感のある「まだ機械の方に余裕が残っている」と感じられるマージンを残した状態でも、私の知る限り…というか私が所有する他の機材の組合せよりも速く曲がれます。
登りもヒルクライムに特化した組合せには当然敵いませんが、エアロロードやんな?
ディープリム履いてるやんな?
と思わず考えちゃう時があるくらい、踏めるようになってくると登りでも独特の速度の伸びを感じさせてくれます。
そして実際に速い。
心拍数管理ミスってPR更新ならずでしたが、十万辻峠などは初の19分台も夢じゃなさそうなペースで途中までですけど駆けあがれましたw
はっきり言って私のポテンシャルの方が足りてません。
生まれてすみませんw
と言いたくなるほど、素晴らしいフィーリングで満ち溢れています。
むちゃくちゃ長くなりましたが、TREK MADONE SLRとBONTRAGER AEOLUS RSL62の組合せは、本当に買って良かった。
これから新型が続々と出るだろうし、新型の方が速いという事実はレースで戦うのが前提のロードバイクであるが故に歴然とした事実ですけれど、ここまで乗って楽しく、速く走れる相性の良い機材にはなかなか出会えないんじゃないだろうか。
と、今はそう感じています。
私くらいの脚力だったら、RSL62に踏み負けない程度にはなったとは言え、とっても知れているので本来ならEmonda SLRの方が現実は速く走れると思うのです。
ですけれど、実際に乗って楽しさを感じるのはMadone SLRだった。
というのが実に興味深いです。
(試乗車のEmonda SLRはSLR9 eTAPで最高のアッセンブルで組まれた個体でした。装着ホイールもRSL37。当時のTREKで最強の組合せ)
なので、Pinarelloは一度所有してみたい。
とか消えない夢はあるものの、じゃあ絶対に無理してでも欲しいのか?
と言われると「別にいいや」というのがホンネになるくらい他のロードへの興味が薄れてしまいました。
全くなくなったワケではないんですけれど。
まだ経験した事のないグラベルロードでしか走れないような道へ行って走る。
とか、MTBに乗ってトレイルライドに行きたい。
などの違った野望は抱きつつあって、その片方は実現しますがロードバイクでなんかやりたい!とかはMadone SLRがあれば叶うのでそっち方面の欲が薄くなりました。
そうなってしまうほど、出会ってしまった。という気持ちになれるほど、私にとってMadone SLRは素晴らしいバイクでした。
事前にMadone SLRのネガなどを知っているにも関わらず、考える期間も非常に長い期間があったにも関わらず、それでも踏み切って買った。
むしろ150万円以上注ぎ込むならば、私の場合はVENGEじゃなく、SYSTEM SIXじゃなく、cervelo S5でもなく、DOGMAでもなかったんですね。
(例えに名称だしてすみませんw)
空力性能も各種機関などで様々な実験を繰り返し行われ、計測上はもう既に最速ではありません。
ありませんが、その差は絶対的には無視できない差とは言え見方を変えれば微々たる差とも言えます。
長い間、Specializedなどとしのぎを削って競い合って開発してきただけあって、今乗ってもMadone SLRの空力性能は素晴らしいものがあります。
風強い日でも「え、そんなに風強いん?」なんて思っちゃうくらいの時もあります。
最新のテクノロジーって本当に凄いなと思います。
その際たる差が「横風の影響」です。
所有しているホイールは
・Fulcrum Racing ZERO
・Bontrager Aeolus comp5改
・ROVAL Rapide CL50 disc
・Bontrager Aeolus RSL37
・Bontrager Aeolus RSL62
主にこの五種類です。
この中で横風に強い順に並べると…
Aeolus comp5≦Racing ZERO≦Rapide CL50 disc<<Aeolus RSL62<Aeolus RSL37
となります。
ちょっとしか経験ないですけど、Campagnolo BORA ONE 50はcomp5くらいのところにきます。
Aeolus comp5が一番風に弱いかというとRacing ZEROとそんなに変わんないかな…というくらい。
CL50は横風が吹いた時に、その吹き方や風の向きによって「割と横風に強いかも?」と思える時と「ちょっと横風に弱いな」と思える時があります。
それも、そう思うようになったのはRSL37やRSL62を経験してからです。
それまでは「やっぱ設計年次の新しいエアロホイールって最高~♪」というのが正直な感想ですw
CL50とRSL62を比較すると、リムハイトが50㎜→62㎜と増えているにも関わらずRSL62は驚くほどステアリングモーメントが発生しません。
CL50やそれ以前のエアロホイールだったら間違いなくハンドル取られてうわッ!となる風が吹いても、フッ…とステアリングに横力が小さく入って「あ、横風きついんだ」と思うだけです。
RSL37が最も横風に強いですが、RSL37やRSL62を経験して解るのは
「本当に真っ直ぐ走るという事は、こういう事なんだ…」
と実感できるほど、慣れとは怖いもので今までは無意識に修正しながら乗っていたんですね。
真っ直ぐ走っていると思っていただけで、スッスッと修正していたんですね。
シマノのロード用ローターが横風に弱い。
MTB用のディスクローターを流用して(孔が大きい)横風逃がすぜぃ!
というカスタムが流行り、それにシマノも乗っかってロード用ディスクが現実に廃止となって一本化された流れがありますが、ディスクローターの差ってそんなにあるか?w
というのが個人的に正直なところ。
それよりも、リム形状の方が支配的だと思います。
スポーク本数が…という方もいらっしゃいますが、あんな細いスポークが24本あったからってそんなに空力で不利になるワケないじゃないすかw
21本に減ったらわずかに差異はあるだろうけれど、それでホイールとして求められる性能の大小を優先付けて考えたら、24本構成でバランス良く強度と剛性保っている方がホイールとして優れていると私は思います。
ましてや、16本まで前輪のスポークを減らしちゃうと…
のむラボさんもおっしゃってましたが、ホイールとして成立はしていてもそれが優れたホイールかというと違うと私も思います。
なのでROVAL Rapide CLXは一時期とても惹かれたんですが、買うに至らなかったんですね。
一時期のデュラエースホイールも、体重の軽い嫁さんには良いかも知れないけど…
私が使うならダメだろうなぁと思ったのは構成するスポーク本数が少なかったからです。
今回の買って良かったと感想を書いて、総合的に満足度が高いのはスポーク24本構成のBontragerのホイールの方です。
実際に速いですし、スポーク本数で空力や軽さでほんのわずか有利になったとしても、それは試験場での数値で優位なだけであって実際の走りではその差が逆転すると思いますし、今はそう確信しております。
妻も、ドグマにRSL37をセットしてからこう言ってます。
・安定している。
・怖くない。
・速い。
・軽い。
・苦手な平坦でみなさんについていけるようになった。
・怖いしかなかった下りがみなさんについていけるようになった。
・ブレーキが良くきく(ホイール全体としてのシステム剛性が上がったから?)
※これらの相乗効果から、楽になった!楽しくなった!
本当に、こういうのって奥が深いですね。
まだ経験の浅い我々が知らないだけで、RSLシリーズよりもより優れた製品もあるんだと思います。
ただ、イチ素人がそれを知る為に機材を買ってはブン投げて、買ってはブン投げて…は予算的にできませんw
でも、数多い選択肢から正解に近いだろう買い物ができて良かったです。
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Posted at
2021/12/16 15:18:46
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