たまに「○○石油のガソリンはオクタン価が高い」とか「xx石油は加速が良い」などと言われますが、違いはあるのでしょうか?
ガソリンはナフサから作られる..というけれど、ナフサにも一番搾りと二番絞りがある。
原油をぐつぐつと煮て蒸気にして、また冷やしていろんな性状のものに分留する...石油精製の第一段階である常圧蒸留だけど、この時に「ナフサ」と呼ばれるガソリンの基材が採れる...これが一番搾りw
これだけだと少ないので、もっと重たい留分をさらに2段階目の装置で分解してナフサ分を作り出す..これを「分解ナフサ」と呼ぶのかな?..いわば2番搾り。
2番搾りがいっぱい作れれば、より多くのガソリンが作れる=儲かるわけである。
ガソリンにはオクタン価をはじめとして、様々な品質項目があり、規格が決まっていますが、一番搾りのナフサはまぁ安定してるけど2番搾りは性状に幅がある(1つの品質規格は充たすけど、他の性状は悪いなど)..だから規格からはずれないように=規格をギリギリ充たすように2番絞りを混ぜることになる。
クルマの運転フィーリング(始動性や加速感)に一番影響がある品質項目に蒸留性状ってのがあるのだけど、このへんの規格で余裕のある会社と、ギリギリに作ってる会社とでは違いが出てくると思う。
(オクタン価もトルエンなんて130近くあって、混ぜれば簡単にオクタン価を上げることができるのだけど、始動性が悪くなるし健康によくない。今は混ぜてるのかなぁ..昔は混ぜてたけどww)
なお、どこの会社のガソリンもJIS規格は充たしているのでご安心を
一方、最近は運送の合理化のため各社間協調して出荷する..最寄の他所の石油会社の油槽所(ガソリンをタンクローリーに詰め込むところ)で充填して運ぶなんてことが行われてるから、○○石油のガソリンスタンドには実はxx石油の製油所のガソリンが入ってる...なんてことが地域によっては発生している。こーなると上の噂もまったくわからなくなっちゃうのである。
Posted at 2009/07/25 22:48:39 | |
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石油よもやま話 | 日記