福井 転換炉「ふげん」でトリチウム含む水漏れ
2025年12月23日午後6時59分
(2025年12月23日午後8時49分更新)
福井県
廃炉作業が進められている福井県にある新型転換炉「ふげん」で23日午後3時すぎ、試験装置の解体中に配管から放射性物質のトリチウムを含む水およそ20ミリリットルが漏れたと事業者の日本原子力研究開発機構などが発表しました。現場の3人の作業員はいずれも被ばくをしておらず、外部の環境への影響もないということです。
日本原子力研究開発機構などによりますと23日午後3時すぎ、福井県敦賀市にある新型転換炉「ふげん」で、試験装置の解体中に配管を切断したところ、配管に残っていた放射性物質のトリチウムを含む水が漏れているのを作業員が発見しました。
漏れた水の量はおよそ20ミリリットルで、現在、水の漏えいは止まっているということです。
現場には放射性物質の飛散を防ぐため、「解体ハウス」というエリアが作られ、中には作業員3人がいましたが、すぐにエリアの外に出たということです。
原子力機構によりますと、作業員3人はいずれも全面マスクや防護服などを着用していて、水を吸い込んだり、水がかかったりしておらず、被ばくはしていないということです。
また、管理区域の外に放射性物質は漏れていないほか、施設や周辺にある放射線量を測定するモニタリングポストの値にも異常はなく外部の環境への影響はないということです。
原子力機構は、解体ハウスの中のトリチウムの濃度が法令に定める値を超えたと判断し、原子力規制委員会に連絡したということです。
規制委員会は原子力機構に対し、今回の事案の原因や再発防止策を報告するよう求めているということです。
原子力機構によりますと、新型転換炉「ふげん」は核燃料サイクル政策の一環で、使用済み核燃料から取り出したプルトニウムなどを燃料として運転していた研究用の原子炉で、2003年に運転を停止し、2008年から廃炉作業が進められています。
Posted at 2025/12/24 01:27:07 | |
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