東京電力 強制起訴裁判2審審理終結 旧経営陣側改めて無罪主張
2022年6月6日 17時28分 福島第一原発
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福島第一原発事故をめぐって強制的に起訴された東京電力の旧経営陣3人の2審の裁判は、旧経営陣側が改めて無罪を主張してすべての審理が終わりました。判決の日程はまだ決まっていませんが、事故から11年余りがすぎる中、旧経営陣の刑事責任について改めて裁判所の判断が示されることになります。
東京電力の勝俣恒久元会長(82)、武黒一郎元副社長(76)、武藤栄元副社長(71)の3人は、福島県の入院患者など44人を原発事故からの避難の過程で死亡させたなどとして、検察審査会の議決によって業務上過失致死傷の罪で強制的に起訴され、1審では3人全員が無罪を言い渡されました。
6日に東京高等裁判所で開かれた2審の裁判で、検察官役の指定弁護士は「政府が公表した地震の『長期評価』は津波対策の大前提であり、信頼性があるのは明らかだ。これをもとに10メートルを超える津波が来ると予想できたはずだ」と述べ、3人には事故を防げなかった過失があると主張しました。
一方、旧経営陣側の弁護士は「『長期評価』に科学的信頼性はなく、そのほかの証拠からも1審の判断に誤りがあったとはいえない」などとして、改めて無罪を主張しました。
2審の審理はすべて終わり、判決日は後日、指定されることになりました。
原発事故から11年、1審の判決から3年がたつ中、旧経営陣の刑事責任について改めて裁判所の判断が示されることになります。
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2022/06/06 18:40:01