イノシシの捕獲数 一転して激減 “豚熱の感染拡大か”
10月26日 18時59分
震災と原発事故のあと、イノシシの捕獲数が急増していた福島県で昨年度の捕獲数が前の年度のおよそ半分の1万8000頭あまりまで一転して激減していたことが県のまとめでわかりました。
県は野生のイノシシの間でブタの伝染病CFS・豚熱の感染が拡大し、個体数が減っているとみています。
福島県では震災と原発事故の影響で住民が避難したことでイノシシの生息範囲が広がり、捕獲数も増え続けました。
震災前の平成22年度は3736頭でしたが、2年前の令和2年度は3万5698頭と10年あまりで10倍近くにまで急増しました。
これに伴い、農作物が荒らされるなどの被害も増え、ここ数年の被害額は年間およそ1億円にのぼります。
県は自治体や猟友会と連携して駆除を進めてきましたが、昨年度の捕獲数は、前の年度の半分の1万8767頭で、一転して激減していたことが県のまとめでわかりました。
今年度の捕獲数も、8月末時点で2851頭と、前の年度の同じ時期の7割にとどまっています。
県内では少なくとも30の市町村で、ブタの伝染病=豚熱に感染したイノシシが捕獲されていて、県は、駆除だけでなく、イノシシの間で豚熱の感染が拡大して死に至り、個体数が減ったとみています。
ほかの県でも捕獲数が減少する傾向があるということで、福島県自然保護課は「再び増加に転じる可能性もあり家畜のブタへの感染が広がらないよう引き続き警戒しながら捕獲にあたりたい」としています。
Posted at 2022/10/26 19:27:29 | |
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