除染土再生利用の実証事業 環境省が住民説明会 埼玉 所沢
12月17日 14時53分
福島県内の除染で出た土の再生利用に向けて、埼玉県所沢市で計画されている環境省の実証事業について、16日夜、住民を対象にした説明会が開かれました。
東京電力・福島第一原子力発電所の事故のあと、中間貯蔵施設に運び込まれた福島県内の除染で出た土について、国は、放射性物質の濃度が基準を下回れば公共工事などで再生利用する方針で、所沢市にある国の施設「環境調査研修所」で実証事業を実施する計画を、今月、明らかにしました。
16日夜は、研修所周辺の住民およそ50人が参加して初めての説明会が開かれ、環境省の担当者が「福島県外でも実証事業を行うことで安全性を確認したいので理解をお願いしたい」と述べました。
実証事業では、研修所の広場に深さ1メートルほどの穴を掘ってシートを敷いた上に除染で出た土を入れ、上から別の土を50センチの厚さで覆い芝生を植えるということです。
搬入や工事の際は土が飛散しないよう囲いなどを設け、浸透した雨水は貯水槽に集めて安全性を確認するほか、周辺の放射線量などを調べて公表するとしています。
環境省の担当者は、今後のスケジュールは未定だとしたうえで「追加の説明会を含め、所沢市と相談して地域の理解を得たうえで進めていきたい」と話していました。
説明会には、事前に申し込みをした周辺の住民およそ50人が参加しました。
このうち30代の女性は「うちには小さい子どもがいるしここで事業を行うことは納得できず、賛成できません。持ってくる土の量が多いと思いましたし、何が起きるかわからないので心配です」と話していました。
また、70代の男性は「説明を聞いても、本当に安全かどうか、風評被害によって地域の評判が落ちることはないのか心配で、納得できませんでした」と話していました。
Posted at 2022/12/17 18:57:11 | |
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