
日本の高度成長期、昭和40年代初頭
戦後、ヒルマンのノックダウンから培われた
ヨーロッパナイズされたいすゞの乗用車生産は、
日本車で初めて4輪独立懸架を採用した乗用車ベレット
を登場させますが、更に「いすゞはヨーロッパに一番近い会社」
というイメージを決定的にした車が1968年12月発売されます
"いすゞというメーカーを華やかにアピールするクルマ"
「117クーペ」の誕生です。
名車の多い60年代日本車のなかにあって、
”美しさ”が際だっているスタイリングは
カロッツェリア・ギア在籍時代のジウジアーロが
手がけたフル4シーターのグランツーリスモ
「ギア−いすゞ117スポルト」として1966年春の
ジュネーブショーにて発表されました。
それまでの国産車にはない流麗な外観を持つ
この2ドア・スポーツクーペはそれから約3年近く経って
直列4気筒DOHC1584ccエンジンを搭載し
内装には台湾楠のウッドパネルや発砲レザートリムを採用するなど
拘りを見せ生産方式もカロッツェリアばりのハンドメイド方式が選択され
当初月産30台前後で推移するスペシャリティカーとして登場します。
販売価格は、172万円 当時クラウンが75万円だった事を
考えると、スペシャリティカーに相応しい価格設定がされました。
発売当初の117クーペの心臓であるG161Wは
直列4気筒・1584ccの8バルブDOHCでしたが
1970年に、G161Wと、1817ccのG180の2系統に変更
10月には日本で初めて電子制御式ガソリン噴射装置である
ボッシュ製D-ジェトロニック方式ECGIをG161WEガソリンエンジンに
装着式インジェクションを装着した117クーペEC(PA90E)が登場します。
いすゞが117クーペをフラッグシップモデルとして、
いかに力を入れていたかが伺えますね
国産初の電子制御式インジェクションを装着した
117クーペECの価格は、187.0万円
まさに高級パーソナルカーの代名詞
現存台数も少なく!!
希少な117クーペEC(PA90E)
これからも、末永く東北の地で維持される事を
願って止みません。
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117クーペ | クルマ
Posted at
2013/05/23 23:33:05