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2018年05月20日

ブリヂストンがテンパータイヤの生産を中止

ブリヂストンがテンパータイヤの生産を中止 先日ブリヂストンタイヤより、テンパータイヤの生産を今年度下期より中止することが発表されました。


テンパータイヤ、正しくはTemporaly Tire 間に合わせタイヤという意味ですが、スペアタイヤ用に自動車、特に乗用車に搭載されてきました。標準のホイール径とは異径(同径もある)でタイヤの幅が半分位と細くなっています。

黎明期の自動車は、道路状態やタイヤの技術が劣悪だったため常にパンクの危険があり、スペアタイヤを搭載する必要がありました。

なので、クルマにスペアタイヤがあるのは当然。


1950-1960年代のレースのレギュレーションによっては、シャパラルやフォードGT40のようなレーシングカーにもスペアタイヤの搭載が義務付けられていました。とはいえ実際のところは、発生したマシントラブルでスペアタイヤが溶けるという二次災害を引き起こしたりして、トラブルを増長することが多く厄介者だったようです。(本来の用途でパンク時にコース脇でドライバーがタイヤ交換してレース続行したこともあったらしいが)

スペアタイヤは車両装着タイヤと同サイズが常識でした。しかしクルマの進化に伴ってタイヤが大きく太くなるにつれてトランクスペースを圧迫するようになりました。そのため場所を取らないサイズのタイヤとして開発されたのが、テンパータイヤでした。

しかし頭の固い日本のお役所は、どういう理由でかスペアタイヤは標準と同じサイズでないとダメと不認可。外圧でようやく認可したのが1981年でした。

国産車初のテンパータイヤ搭載車は、

6代目R30スカイライン(1981-1985)です。当初は新設の5ドアハッチバックのみ設定でした。スカイラインに5ドアハッチバックがあったの?と驚く人もいるかと思いますが、6代目スカイラインにはワゴン(バンはあった)が設定されなかった代わりに、ハッチバックが登場しました。しかし名設計者の櫻井眞一郎さん(初代-6代スカイラインの主査)にしては需要を読み間違えたようで、ほとんど売れずにハッチバックはこれ1代で終わってしまい、7代目は再びワゴンになりました。


カタログには確かに日本初と書いてあります。

また、省スペースのスペアタイヤには別のタイプもありました。それが、

スペースセーバータイヤです。

ホイールサイズは同じでタイヤのサイドウオールが折りたたまれた状態になっていて、コンプレッサーでエアーを入れ膨らませて使用するものです。ポルシェ911やアメリカ車には1970年前後から採用されました。

これを前提に設計された最初の国産車は、


2代目S130フェアレディZ(1978-1983)です。元々対米輸出がメインなので、アメリカ車のトレンドに沿って設計されたのは当然です。しかし上述の理由で登場時には国内では不認可。そのためトランクスペースには標準サイズのスペアタイヤがデンと鎮座し、ほぼ何も積めない状態でした。認可されたのはモデル後期の1982年のことです。

その後はスペアタイヤ=テンパータイヤというのが長く続きましたが、ネイキッド(1999-2004)がスペアタイヤレスのグレードを設定して以来、軽自動車からどんどん増えて、乗用車はほぼスペアタイヤレスになってしまいました。

スペアタイヤレスにする理由は、道路整備によるパンクの減少でスペアタイヤを使用することが少なく、廃車時にスペアタイヤが産業廃棄物になる、スペアタイヤを搭載しないことで軽量化、クルマのスペースを有効活用ということが挙がります。

まあ合理的な理由なので、スペアタイヤが無いのはいい事づくめに思えます。

しかし、いくらパンクすることが少なくなったとしても、絶対にパンクしないという保証はありません。タイヤに4mm以上の切り傷や刺し傷がある場合は、パンク修理キットでは応急修理が出来ません。ましてや人里離れた山中でパンクしてしまったら・・・

穴が小さく修理可能だとしてパンク修理キットで直そうとすると、応急修理剤は要するにゴム糊で、タイヤ内部に注入して開いた穴を塞ぐ役割をします。しかし一度タイヤ内部に入れてしまうと、当然ながらタイヤとホイール内部はゴム糊でべとべとになってしまい、後でタイヤを取り外して掃除しようにも大変な手間が掛かるので、タイヤはまず再使用不可。ホイールも場合によっては交換となってしまいます。それなら無理をして自力でパンク修理キットを使うよりも、動かない方がよいかも。

そうなれば誰かに救援を求めないと無理。パンク修理の対応までしてくれる保障の手厚い任意保険に加入するか、JAF会員になってメリットを活用するのが我々に出来る対処手段になります。昨年私が免許取得37年目にしてJAFに入会したのも、パンクに対する不安が大きいからですよ。

ところで応急修理剤には有効期限があるのはご存知でしょうか。N-BOXの場合6年間となっています。ふと気が付くと、うちのも今年1月で切れていました。5年か7年だったら車検時に交換となるのでしょうが、6年では気付く人はほとんどいないでしょう。

上記のように自力で応急のパンク修理をやることは避けた方がいいのですが、それでも有効期限切れのままでは気に入らないので、


中古品をゲットしました。2016年モデルのN-BOX/からサルページした物です。商品としては同じ物だけど、品番変更でボトルの色がホワイト→ブラックに変わっています。有効期限は2023年なので、うちのN-BOXを手放すくらいまでは持つことになるでしょう。

N-BOXもそうだけど、輸出向けが多いクルマ(仕向地によってはスペアタイヤ搭載が必須とされることがある)を除いて、最近のクルマは床下スペースはテンパータイヤの収納すら不可能な形状です。

個人的には「転ばぬ先の杖」としてスペアタイヤは搭載した方がいいと思うけど、タイトルのように新品が供給されないではどうしようもありません。スペアタイヤに頼るという考えはもう古いのですかねぇ。
ブログ一覧 | 自動車見聞録 | 日記
Posted at 2018/06/11 22:40:21

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この記事へのコメント

2018年6月12日 5:37
おはようございますm(__)m

修理キットもスペアもどちらも使った事ありますが、修理キットは「ホンマにちゃんと修理できとるんかいな?」という不安がつきまとい、運転も気が気でなかった思い出(笑)。

Nボのリアに背負わそうかと考えたぐらい、私もスペアを積んでおきたい派です(笑)。
コメントへの返答
2018年6月12日 21:16
ぱぴ@神戸さんコメントありがとうございます。

実際にパンク修理キットを使用したタイヤをホイールから取り外したことはありますが、ゴム糊が飛び散って拭くのが大変でした。二回はやりたくありません。

我々だとスペアタイヤに交換位は楽勝な作業ですが、一般人ではホイールの脱着はおろかジャッキやホイールレンチの使い方すらわからない人がたくさんいます。いきおい救援を求めることになるのでしょうね。
2020年8月15日 14:13
通りがかりから失礼いたします。

個人的には
「タイヤそのものは積まなくていいけど、ユーザーが自分の意志で積めるように車体を作って欲しい」
と考えています。
特にシーズンタイヤやオフロードタイヤ、特殊な例であればドリフト用のリアタイヤなどなど何らかの理由でもう1セット持っている人であればその中から1本積んでおけば事足りるわけですから。

私個人としても修理剤は作業も後処理も大変な上に替えのゴム液が高価なので「これだったらタイヤウェルド買ったほうがマシ!」と言う判断に至りました。

その話からすると、今回のBSの一件は衝撃ですね…
コメントへの返答
2020年8月15日 16:26
ぜろトラ!さんコメントありがとうございます。

C-HRではスペアタイヤレスが基本で、メーカーオプションでスペアタイヤ搭載になっていますが、スペアタイヤレスのクルマにスペアタイヤを後付けしたいと最近調査を依頼されました。

ラゲッジアンダートレーが丸い形に成形されていて、取り外すとテンパータイヤがそのまま収まり、固定ボルトを中心に入れると搭載可能という非常に合理的な構造になっていました。

トヨタで輸出が多い車種は、今なおスペアタイヤ搭載を前提にラゲッジフロアの設計がなされていることが多いようなので、工夫すれば何とかなるクルマもあります。(メーカーではPL法の関係でやらないで下さいと言いますが)

そうなると困るのが新品テンパータイヤの入手で、タイヤメーカーにあちこち問い合わせたところ、C-HRの場合はグットイヤー製のみが適合という事でした。

といった具合に、この記事を書いて2年以上が経過してテンパータイヤはますます手に入りづらくなっています。

何とか、ならないものでしょうかね。

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