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2021年09月05日 イイね!

ワゴンRスマイル

ワゴンRスマイルワゴンRスマイル、スズキが先月末に発売した軽ハイトワゴンです。

今回の座っただけの試乗記はワゴンRスマイルと行きましょう。

ワゴンRスマイルはワゴンRの派生モデルという位置付けですが、


大きな違いは両側リヤスライドドアを持つことです。

リヤスライドドアならば、スズキには市販車として既にスペーシアがあります。

最近のスズキのFWDベースの軽自動車は、アルトからスペーシアまで全てホイールベースが2,460mmと同じです。またサスペンションもフロントがマクファーソンストラット/コイル、リヤがトーションビーム/コイル(4WDはアイソレーテッドトレーリングリンク/コイル)となっているので、車種ごとに形状が多少異なるがほぼ同じフロアパン上に異なるボディが構築されていると言えましょう。

それでも全高は、
ワゴンR 1,650mm
ハスラー 1,680mm
ワゴンRスマイル 1,695mm
スペーシア 1,800mm
となっていて、ワゴンRスマイルはワゴンRとスペーシアの中間よりはワゴンRに近い高さに設定されているので、スペーシアではなくワゴンRの派生車だよという理由付けに説得力を持たせている事になります。

エクステリアはスペーシアにも似た角ばったボディに楕円のヘッドランプを配したものですが、上級グレードのLEDヘッドランプだとポジションランプを点灯した状態では、縄文時代の遮光器土偶の目にそっくり。イメージボディカラーがピンクに近いオレンジであることから、女性ユーザーを狙っているのは間違いないところです。

ワンアクションパワースライドドアや、予約ロック機能もあり、こうした面ではN-BOXは置いて行かれた感じがします。


インテリアは、フロントベンチシートにインパネシフトという、一般的なスタイル。インストルメントパネルはブラック基調なのに、ステアリングホイールやシフトレバーはアイボリーの組み合わせ。手垢で汚れがちなステアリングホイールとシフトノブは明るい色調でない方がいいと思うのですが。

フロントシートに座ってみた感じはN-BOXの様に頭上空間が有り余る事は無く、適度なレベル。リヤシートもスライド可能で適当な位置に座れるので不満はありません。


収納スペースは程よく設置されていて、取り外し可の助手席シートアンダーボックスや助手席シートクッション前倒しで助手席シートバックをフラットに可能な機能は、初代ワゴンRから受け継がれた美点です。

但しリヤゲート下端が高いのは、センタータンクレイアウトのホンダ車にはかなわない点です。またラゲッジアンダーボックスが白い発泡スチロールの成型品というのは安っぽく見えて損です。常時見る場所ではないにしても、せめて黒い発泡スチロールにしてほしいところ。


最新のクルマなので、セーフティディバイスも付いています。しかしアダプディブクルーズコントロールや、標識認識機能はメーカーオプション。この辺りは全車標準装備のホンダとは考え方が違うようです。


グレードは3種類で全て2WD/4WD設定あり。XとSはマイルドハイブリッドになります。が、他のスズキ軽自動車では選択可能なターボ車はありません。


ボディカラーは2トーンカラーを含めて12色設定。ボディカラーによって、インパネカラーパネルとホイールキャップのカラーの組み合わせが変わります。


ところで、

ワゴンRスマイルは、ムーブキャンバスの後追い商品に見えてしまいます。

スズキのセールスは
「うちにハイブリッドがありますが、ダイハツさんにはまだありません。燃費も走りもうちの方がいいですよ」
「確かにターボという声もありますが、ハイブリッドでその不足は多少は補えるかと思います」
と強調していました。

国内で熾烈な販売競争をするスズキとダイハツですが、これまではアルト対ミラ、ワゴンR対ムーヴのようにスズキが先行でダイハツが後出しが多かったですが、今回は逆です。

まあ、ワゴンRスマイルは女性ユーザーがメインターゲットのようなので、ターボは止めたのかも知れませんが、ムーヴキャンバスに差をつけるためにもターボの設定をした方がよかったのではないでしょうか。ダイハツ嫌いな私も、カラーリングでもイメージ的にも現状ではムーヴキャンバスが一歩有利かなと思います。

初代ワゴンRは、作ったスズキとしてもとても売れるとは思わなかった節がありますが爆発的に売れて、異端児だったのが10年もしない内に軽自動車のスタンダードになってしまいました。私も初代を見てほしくなり買って満足した一人です。

その後ハイトワゴンが主流になり、ワゴンRはじり貧に。今後のことは分かりませんが、もしワゴンRスマイルが売れればワゴンRは更に売れなくなる可能性が大です。そうなってもワゴンRの名跡を継ぐクルマが生き残れば、スズキとしてはそれでよいのですかね。

スズキが1979年の初代アルト、1993年の初代ワゴンRで行った軽自動車の革新を、次に見れるのは電気自動車でしょうか。今はその可能性に期待しましょう。
Posted at 2021/09/05 23:19:11 | コメント(0) | トラックバック(0) | ニューカー | クルマ
2020年02月29日 イイね!

ホンダ・アコード

ホンダ・アコード先日、10代目アコードが発売されました。今回の座っただけのインプレッションはこのアコードと行きましょう。


1976年5月登場の初代から10代目になるアコードですが、北米仕様は既に2017年7月から、中国仕様は2018年4月から発売されています。他国仕様では1.5Lターボ、2Lターボエンジンですが、日本仕様は2Lエンジン+2モーターのハイブリッド(今年からe:HEVと呼称)のみです。

最近流行のクーペルック6ライトウインドゥ4ドアセダンは、4,900mm x 1,860mm x 1,450mm の少し前ならレジェンドと呼んでもいいような堂々たるサイズ。キャビンデザインは流麗でよいのですが、気になるのはフロント部の厚み。ハイブリッドシステムの嵩があるのが原因なのか、どうもやぼったい感じがします。


インテリアもそつのない造り。シフトレバーレスのボジションスイッチ。それにしてもセンターコンソールの幅広さには驚かされます。フロントガラスの傾斜角は大きいのですが、圧迫感はそれほどありません。


クーペルックにも拘わらずリヤシートの頭上空間は十分で、足元の広さも十分。しかもセンターコンソール後端にはリヤクーラーの吹き出し口と2個のUSBジャックまで装備。これならショーファードリブン(お抱え運転手がいてリヤシートに乗る事)の用途にでも使えます。

ハイブリッドバッテリーの設置が巧妙でトランクルームを侵食することなく、クラス相応のスペースが確保されています。またリヤシートは一体可倒式で更にアームレスト部のみのスルーも可能で、これは他車には少ない特徴です。


スピードメーターはアナログですが液晶表示となっています。フロントガラスに情報を映し出すヘッドアップディスプレイも装備。左側のマルチインフォメーションディスプレーにはドライバー注意力モニター機能もあり、ステアリング操作から居眠り運転を検知して表示やステアリング振動で注意喚起します。昔なら大きなお世話ですが、最近はそうも言っていられない程便利な機能と思えます。

ポップアップフードシステムは、クラウンにも装備される歩行者衝突衝撃低減装置。N-WGNで問題となったオートブレーキホールド機能や電子制御サスペンションのアクティブダンパーシステムも装備。


シートは本革(一部プライムスムース)で4席分のシートヒーター付き。エアコンは左右独立調節やGPS利用で日射を検知して制御する高度な機能もあります。電動サンルーフも付いています。国内ではコストダウンでサンルーフが設定されないのに、海外重視の車種には設定がある。企業の理論ではありますが、ちょっと寂しい気も。ナビゲーションは標準装備ですが、4代目フィットで登場したホンダコネクトは未採用。


ボディカラーは、プラチナホワイト・パール、クリスタルブラック・パール、ルナシルバー・メタリック、ブリリアントスポーティブルー・メタリック、とここまではNシリーズでもおなじみの色。新色はパッションレッド・パールだけ。アコードはフラッグシップに近いセダンなので、車種専用色を増やした方がいいのではと思います。

他国仕様はLXやスポーツなど複数の設定があるが、日本仕様のグレードは最上級のEXのみ。

アクセサリーカタログで注目は、

パターンプロジェクターです。後付け用品でよく見るアレですが、まさか純正アクセサリーにまで登場するとは想像出来ませんでした。展示車に付いていたのでじっくり見ましたが投影パターンも鮮明でなかなかよく出来ています。お値段も結構しますが。

総論として、現代のクルマとしての装備や機能をかなり網羅してよく出来ており、このクラスのセダンを必要としているオーナーに対する満足度は高いです。ライバルのカムリに比べるとスタイルはカムリ優勢だが、トータルとしては互角くらいかなという個人的意見です。しかし販売力の差で需要はほとんどトヨタがさらって行ってしまい、日本ではアコードは少数派に甘んじるでしょう。


さて、私はアコードとは浅からぬ縁があります。


初代アコードは、最初3ドアハッチバックで登場。センスがよく気の利いたインテリア、FWDならではの広い室内、十分な動力性能と、当時のヨーロッパ車と互角に勝負できる国際水準のクルマでした。
 
父親がとても気に入って買う寸前までいったのですが、駐車場が確保出来ず購入に至りませんでした。中学生だった私は非常に残念に思い当時のカタログは、


このように今でも持っています。

その後の2代目は中途半端な感じがして魅力減でしたが、


リトラクタブルヘッドライトを持つ3代目は、ダブルウイッシュボーンによる4輪独立懸架、2.0L DOHC16バルブエンジンと4速AT(今では当たり前だが当時としては最高水準のメカニズム)を持つミドルクラスのセダンとしてはとても魅力的でした。

代替のタイミングがマイナーチェンジと合致したので、

当時このクラスでは珍しかった本革シート、リヤワイパー、フロントぼかし入りブロンズガラスが追加装備になったので、後期の2.0Siエクスクルーシブを自分の2代目のクルマとして購入しました。

アコードではなくて兄弟車のビガーですが、テールランプの間にリヤガーニッシュが装備されてそれがとても気に入ったためです。但し、フロントはアコードの方がいいデザインだったので、当時から得意だったパーツ流用技を駆使し、フロントグリルを交換してアコード顔にしました。

まだ独身で必ずしもセダンが必要な環境ではなかったのですが、ビガーには非常に満足しました。ハイパワーな4WD車がほしくなって手放しましたが、そうでなければ長く乗ったでしょう。

4代目に追加になったワゴンはこれまた魅力的(ホンダオブアメリカの輸入車というのが特に)でした。セダンにはいい点もあるけれど、その頃は荷物が積めるワゴンを所有したくなっていて、見積もりを取るまでしたのですが、残念ながら代替のタイミングが合いませんでした。その後はミニバンにシフトしたため、アコードとの接点は無くなりました。

ビガーを買う際に230聖徳太子くらい支払ったのですが、現在の貨幣価値に直すと350-400諭吉に相当かな。それを考えるとアコードの465諭吉は安全装備等を考慮すると妥当でしょうか。

シビックが大きくなり、アコードはその上を行く必要があるので仕方が無いのは分かりますが、今の私には高くてとても買えません。

やはり横目で見て「いいなあ」と思うだけの存在ですかねえ。
Posted at 2020/02/29 23:58:49 | コメント(1) | トラックバック(0) | ニューカー | クルマ
2019年08月10日 イイね!

ホンダ N-WGN

ホンダ N-WGNホンダN-WGN、昨日2代目が発売されました。

今回は、7月から1ヶ月近く延期されてようやく店頭に並んだN-WGNと行きましょう。

N-BOXのフロアパネルとエンジンを利用して、スイングドアのセミハイトワゴンとしたのがN-WGNです。初代とはボディサイズは、全高が20mm高くなっただけでホイールベース等も同じ、ノーマルとカスタム、N/Aとターボ各2種類のグレード展開も同じ。リヤデザインはほぼ踏襲、しかしフロントデザインは大きく変更。


N-WGNノーマルは、往年のライフ・ステップバンを思わせるような丸形リフレクターのヘッドライト。N/Aはハロゲンヘッドライトで、ターボ(N/AのLでメーカーオプション)はイカリング付きのLEDヘッドライト。2nd N-BOXノーマルは全車イカリング付きのLEDなのに、ヘッドライトの差別化をしています。


N-WGNカスタムは、2nd N-BOXカスタムよりも無表情な6連LEDヘッドライトデザイン。それでもシーケンシャルウインカーと導光式LEDラインスモールイルミネーションは装備されています。フォグランプは2nd N-BOXカスタムと同じ部品です。ちなみにボンネットとフロントフェンダーは全車同一部品なので、確証はありませんがフェイスチェンジは可能と思われます。

N-BOXが2年前に2代目に変わった際に盛り込まれた技術やアイテムは当然盛り込まれていますが、


ステアリングコラムにホンダ軽自動車では初めてテレスコピック機能が付き、上下だけではなく前後にも調整可能になりました。N-BOXでもシートスライドを合わせるとステアリングホイールが少し遠めに感じるので、これはいい事です。


N-BOX/には装備されている電子制御パーキングブレーキが、N-WGNにも装備されて、更にオートブレーキホールド機能が追加されました。これは停車中ブレーキペダルから足を離しても停車状態を保ちアクセルを踏めば解除という機能です。私もそうですが信号待ちの際に、頻繁にシフトレバーをDからNにしてサイドブレーキを使う人には便利な機能です。


トランクルームは、フリード+のように上下2段に仕切り可能なボードが装備されました。リヤシートを倒した際にはボードと面一状態になります。シートスライドと、傘を収容可能なアンダートレーも、初代同様に装備されます。


グレードはN-WGNノーマルがG、L、Lターボです。

ボディカラーは9色ですが、N-VANで設定されたガーデングリーンメタリック(GY33M)以外の新色は、ホライズンシーブルーパール(B629P)のみで、他は初代の継続。インテリアカラーはアイボリーのみ。2トーンカラーは全てタフタホワイト(NH578)との組み合わせです。


N-WGNカスタムもG、L、Lターボです。

ボディカラーは7種類ですが、シャトルで設定されたミッドナイトブルービームメタリック(B610M)以外は初代の継続。インテリアカラーはブラックのみ。2トーンカラーはクリスタルブラックパールと、Nシリーズの2トーンカラー専用のスタリーシルバーメタリック(NH833M)との組み合わせです。

初代もそうでしたがすでに見たことのある色ばかりです。特にカスタムはもっとはっきりした色調を設定すべきではないでしょうか。


アクセサリーカタログで目新しいものは少なく、


女性向けとなるとこれくらい。このリップステックのエンブレムは、


この位置に貼り付けてほしいそうです。


カタログにはこのような「紹介アイテムの詳細」というページが増えました。しかし字が細かすぎて読む人は少ないのでは。以前のように各パーツごとに記載する方がいいと思うのですが。

顔つきは大幅に変わったが、時流に合わせた正常進化にはなっているのでそれなりに売れるでしょう。売れまくっているN-BOXと市場を食い合わないか?という懸念もありますが、4代目タントと同時期に登場したのは、直接対決ではないとしてもN-BOX販売の援護にはなるでしょうね。



あと気になるのは、先に出ていたのにN-WGNにモデルチェンジの先を越された、N-ONEの動向です。初代でモデル廃止という噂が多かったのですが、


先日のベストカーの記事にこのスクープイラストが掲載されました。見たところキープコンセプトのようですね。

私的希望では、次期型が存在するならばN-WGNとの差別化のため、もっとスポーティ、いわゆる「ホットハッチ」をコンセプトにしてほしいです。

N360モチーフは継承し、全高を低く抑えて重心を下げたボディに、S07Bターボエンジンを高回転寄りにチューンして搭載。

販売対策で増やし過ぎたグレードを整理して。

○スポーツベーシックのRS
○ホットハッチのType S
○モータースポーツ(この場合はN-ONEオーナーズカップ)ベースカーのType S ZERO

くらいに絞ります。

もちろんマニュアルミッションのType Rなら素晴らしいのですがコスト高なので、2ペダルのシーケンシャルミッションでもいいのではないでしょうか。(グレード名は初代NSXのオマージュ)

軽ホットハッチならばアルトワークスがあるし、ホンダのスポーツならS660があるだろうという意見はもっともです。

しかしアルトワークスはスタイルが子供っぽく(特にヘッドランプのデザインが嫌い)、インテリアの見た目が所詮はアルトなので所有する気になりません。S660はスポーツカーとしては文句無くいいのですが、積載性に欠けるのがネックです。

リヤシートを倒して自分の履いていたタイヤ4本を積載可能(これはトヨタ86のコンセプト)なハッチバックならば、大抵のことは賄えます。

大人でも楽しめるクオリティーの軽ホットハッチ、私はとてもほしいのですが。

それからこれも記事に出ていました。

N-BOX/もモデル廃止が噂されて来ましたが、これも次期型があるというのです。

しかも、外装はSUVテイストになるという驚くような情報です。

以前から私は、ホンダはジムニーやハスラーに対抗する軽クロスオーバー車を出すべきだと度々書いてきました。少し前に出たスペーシアギアは、ほんの少しアウトドアチックな装いに改めただけでまあまあの売れ行きになっています。N-BOXを素材に同じコンセプトというのも考えられます。その場合腰高感を押さえるために、チョップドトップにしたN-BOX/をベースにした方が新鮮に見える可能性は高いです。

でも今の時点では画像に違和感がありありですが、人の感覚など意外と当てにならないもので、実車化されるとこれいいじゃん、と感じるかもしれません。


話が脱線しましたが、N-BOXオーナーとしては同じエンジンのNシリーズが人気を呼んで売れるのは嬉しいので、更なる展開に期待したいですね。
Posted at 2019/08/10 21:20:56 | コメント(2) | トラックバック(0) | ニューカー | クルマ
2019年05月12日 イイね!

マツダ ボンゴブローニィ

マツダ ボンゴブローニィマツダボンゴブローニィバン、マツダでは歴史あるワンボックスバンです。

5月13日から新型が発売されます、今回はそのボンゴブローニィと行きましょう。

歴史あると書きましたが、



初代のボンゴ(1966/5-1975/10)は、ライトエースやデリカよりも数年早く世に出ており、4気筒0.8L(後に1.0L)ガソリンエンジンをリヤに搭載してリヤタイヤを駆動。サスペンションは4輪独立懸架と商用車としては独創的なシャーシーを持っていて(エンジン搭載方向を除けばスバルオリジナルのサンバーバンと似た構造)、1BOXバン、ワゴン(5ナンバーで3列8人乗りのコーチも設定)の先駆車でした。


2代目(1978/1-1983/9)からは、一般的なフロントエンジンリヤドライブに改められて、バンとワゴンは標準ボディとロングボディを用意。


3代目(1983/6-1999/6)では、標準ボディがボンゴ、ロングボディがボンゴブローニィと車名を区別。


4代目(1999/6-)は、ボンゴがフロントパネルを全面的に形状変更されたのに対して、ボンゴブローニィは型式上はフルモデルチェンジであるが外見上は3代目の小変更に留まりました。ボンゴは現在も継続販売されていますが、ボンゴブローニィは2010年8月に生産中止。今回のモデルチェンジは8年以上のブランクを空けて復活になります。

とはいってもトップ画像を見れば分かるように、実際はトヨタハイエース/レジアスエースのOEM車。フロント/リヤがTマークからMマークに、車名エンブレムハイエース/レジアスエースからボンゴブローニィと異なるのが外見上の違いのようです。

エンジンは2.0Lガソリン(2WD)、2.8Lディーゼル(4WD)の2種類ですが、ハイエースのガソリンで選択可能なマニュアルミッションが選べず全車6速ATのみ。

ボディも標準ボディで標準ルーフ低床フロアの5ドアバンのみ、ワゴンやコミューター、ワイドボディ、ハイルーフ、ルートバン、荷台がフラットなジャストロー、4ドアは設定無し。ボディカラーもホワイトとシルバーマイカメタリックのみ。

グレードはDXとGL(ハイエースではDX"GLパッケージ")の2種類で、スーパーGLは設定が有りません。よってシートも3/6人乗りの2列のみで、2/5人乗り、3/6/9人乗りや3人乗りも有りません。

ハイエースに比べると大幅に簡略したラインナップです。しかしハイエースでは最も需要が多いディーゼルの2WDが選べないのは大きな問題だし、自営業者に大人気のスーパーGL(マツダ流だとGLスーパーか)が設定されていないためトヨタに行ってしまうユーザーはかなり多いのではないでしょうか。

今までだと座っただけのインプレッションですが、実は愛車紹介に書いているように、2018年式レジアスエースバン(2.8LディーゼルのDX"GLパッケージ"標準ボディのハイルーフ低床フロア)を会社で使っているので、ロードインプレッションも書けてしまいます。

2016年から切り替えられた2.8Lディーゼルエンジンですが、ガソリンエンジンとは大差なくパワフルでターボの存在を意識することも有りません。また6速ATのおかげで伝達効率も十分です。以前は100ハイエースバンの2.0Lガソリンと3.0Lディーゼルがあったのですが、ガソリンはかろうじて許せる動力性能、ディーゼルはうるさいばかりでちっとも前に進まず、本当に排気量が3.0Lもあるの?とイライラしました。それに比べるとディーゼルの進化は雲泥の差です。それまでディーゼルだとレスポンスが悪くて遅い、うるさい、排ガスが臭いというイメージしかなかったのですが、これならばディーゼルということを余り気にしないで乗れます。


インテリアで一番気に入ったのはメーターです。タコメーター付きでトヨタ得意のオプティトロンメーターは盤面のリングまで立体的になっていてちょっと高級感があり、昼間でも発光輝度が高くて実に見やすい。トヨタセーフティセンスでレーンディパーチャーアラートも、オートマチックハイビームも付いている。と商用車としては十分な装備。ラゲッジスペースも、荷室長3,000mm荷室幅1,545mm荷室高1,590㎜(標準ボディハイルーフ低床フロア)のサイズがあれば、大抵の荷物は十分に積載可能。

欠点としては、ディーゼルだと尿素SCR(触媒)の性能保持のためアドブルー(尿素水)を定期的に補充する必要があるが、約6,000km走行で警告灯が点灯します。ちょっとサイクルが短い気がしますが、フードを開くとある補充口に入れるだけで済みます。ウオッシャータンクに液を入れるのと似た作業ですが、満水まで約6Lも入ります。長距離を走るユーザーだと途中でガス欠ならぬアドブルー欠で立往生(アドフルーが無くなると触媒保護のため走行不能になる)するかもしれないので、緊急用のアドブルーをペットボトルに入れて車内に常備した方がよさそうです。

それからシートポジションが絶対的に高いので、よいしょと乗り込まざるを得ません。タイヤサイズやシャーシーとの兼ね合いで低床化が困難なのは分かりますが、毎日使う身だともう少し何とかならないものかと思います。あと、全グレードで助手席側エアバッグがメーカーオプションというのは、安全を売り物にするトヨタとしてはおかしい。ライトエース/タウンエースは全車両席エアバッグが標準装備です、一考を要します。


今時珍しいステッキ式パーキングブレーキレバーは、前かがみにならないと操作出来ません。E26 NV350キャラバンは足踏み式なので、足踏み式に変更してほしいものです。あと、GLパッケージならオートエアコンとフロント間欠ワイパーの時間調整もほしいところですね、贅沢ですが。

それでも、さすがはトヨタのヒット作だけあり結構出来は良くて、アンチトヨタ派の私でもコロリと騙されてしまいそうです。

ところで、昨年6月にモデルチェンジされたファミリアバンは、ニッサンADバンからトヨタプロボックスバンのOEMになりました。2017年にトヨタとマツダが業務資本提携を結んだ結果の変更なので、ハイエース-ボンゴブローニィのOEMも流れとしては理解出来ますが、現行200ハイエースは発売後15年が経過していてそろそろ新型の噂も出ているこの時期に、OEM発売というのは何か釈然としません。


となると、マツダオリジナル商用車として孤軍奮闘しているボンゴはどうなるのでしょうか。先に書いたようにボンゴは1999年以降モデルチェンジ無しなので(基本設計は1983年だから36年間もほぼ同一のシャーシー)、いくら何でも抜本的に改良する必要があるでしょう。ニッサンへのバネットとしてのOEMと三菱へのデリカとしてのOEMも既に終了したことからも、次世代は自社開発を諦めてOEMにする可能性が大です。そうするとボンゴはライトエース/タウンエースのOEMになるのでしょうか。


ライトエースバンも会社にあるのでよく知っているのですが、現行ライトエース/タウンエースバンS402/S412系は、インドネシアのダイハツ工場で生産されているグランマックス(ワイドなS320/S330系ハイゼットカーゴ)なので、ドライビングポジションが不自然で右足はタイヤハウスに当たりっぱなしだし、5万キロも走るとエンジンはうるさいし、インパネの造りはチャチだし、標準ルーフしかなくて荷物が全然積めない。インドネシア製ということを差し引いてもクルマとしては軽自動車以下、前モデルのR40/50系(ノアの4ナンバー)の方がまだ使い勝手は良かったし、日本製のハイゼットカーゴの方がクルマの出来としてはマシな位です。

ライトエース/タウンエースも発売から11年経過になるのですが、次もベースになるであろうハイゼットカーゴが2年前の変更はビッグマイナーチェンジだったので、モデルチェンジはまだ先のようです。

海外生産もしなければならないメーカーの事情は分かるし、インドネシアの工場で働く人々を非難するのでもないですが、せめてハイルーフを追加するとか使いやすさを考えたクルマにしてほしいものです。

それにしても普通車の商用車はほとんどトヨタの一人勝ちで、辛うじて対抗するのはNV200バネットとNV350キャラバンのニッサンだけになってしまいました。他メーカーのマツダ、三菱は自社開発は無理だろうし、ホンダもパートナーを生産中止してからは軽商用車のみになってしまったし、スズキも軽商用車以外は作らないでしょう。これも時代の流れでしょうかね。
Posted at 2019/05/12 22:45:45 | コメント(2) | トラックバック(0) | ニューカー | クルマ
2018年12月16日 イイね!

ホンダ インサイト

ホンダ インサイト3代目のインサイトが発売されました。

今回の座っただけのインプレッションは、4年ぶりに復活したインサイトと行きましょう。

インサイトは、


初代(1999年-2006年)は、1L 3気筒ガソリンエンジン+モーターのハイブリッドシステムを搭載した、アルミフレーム+プラスチックボディの2シーター3ドアクーペで、ホンダ初のハイブリッドカーでした。


2代目(2009年-2014年)は、1.3L4気筒ガソリンエンジン+モーターのハイブリッドシステムに、5ナンバーサイズのクーペルックの5ドアハッチバックボディの、当時売れていた2代目プリウスをターゲットにしたクルマでした。


初代は軽量ボディを利して当時としては燃費の良いクルマでしたが、2シーターでバッテリーのためラゲッジスペースが狭いなどが災いしほとんど売れずに終わりました。

2代目は発売当初はプリウスをしのぐほどの売れ行きでしたが、プリウスがモデルチェンジで3代目になり人気が更に出ると、インサイトはさっぱり売れなくなってしまい、2011年にマイナーチェンジで1.5L エクスクルーシブシリーズを追加しても回復せずに2014年販売終了となりました。

ということで2世代連続でホンダ車では不遇な立場のインサイトでしたが、捲土重来(多分)を期して、


3代目は1.5L 4気筒ガソリンエンジン+2モーターのハイブリッドシステムを、ルーフラインが円弧に近い4ドアセダンと、ガラッとコンセプトを変えてきました。

諸元表を見ると、ホイールベース/前後トレッド/サスペンション形式(前マックファーソン/後マルチリンク)は現行10代目シビックセダンと同じ。つまりインサイトとシビックセダンはほぼ同じフロアパンを使用した兄弟車ということになります。シビックは1.5L 4気筒ガソリンターボエンジン(セダンとハッチバックではチューンが異なる)ですが、インサイトはハイブリッドエンジンと、エンジンの違いによる棲み分けとして、お互いに食い合うことを防いでいるようです。


ハイブリッドシステムのマネージメントは、フィットよりもアコードに近い制御になっています。


ホンダセンシングはもちろんのこと、ドライバーの死角である斜め後ろの車両が接近すると注意
を促すブラインドスポットインフォメーションや、


走行時のステアリング操作から、注意を促すドライバー注意力モニターもあります。


CVTミッションでは、アくセルオフ時のエンジンブレーキが利きすぎでスピードが落ち過ぎたり、弱くてブレーキを踏むことになったりして、もどかしいことが多いですが、減速力を3段階に切り替える減速セレクターはそのイライラを解消してくれるかも知れませんね。


シフトレバーを廃して、プッシュボタンでギアチェンジをする方式も増えてきました。またハイブリッドバッテリーをリヤシート座面下に追いやったので、トランクスペースはかなり広く、トランクスルーで拡大することも可能ですが、写真のように後席中央シートベルトが残ったままでせっかくの機能を阻害しています。シートベルト下端をバックルを設けて切り離し可能にすれば、未使用時にラゲッジシェルフ内に収納出来るのに何でそうしないのでしょうか。(うちにあったコロナプレミオはそうなっていた)


スマートキーを持って車に近づくと、ドアアウトサイドハンドル内側にLEDランプが点灯する、スマートウエルカムランプはよい仕掛けです。


歩行者と衝突時にフード後端を持ち上げて歩行者の頭部衝撃を緩和する、ポップアップフードシステムも普及して来ました。


グレードはベーシックなLX、上級のEX、外装にブラックメッキを多用して、専用のブラックインテリアとしたEX・ブラックスタイルの3種類。


ボディカラーは、コスミックブルーメタリック(B607M)、クリスタルブラックパール(NH731P)、モダンスティールメタリック(NH797M)、ルナシルバーメタリック(NH830M)、プラチナホワイトパール(NH883P)、プレミアムクリスタルレッドメタリック(R565M)。

EX・ブラックスタイルは、クリスタルブラックパールとルーセブラックメタリック(NH821M)の2色しか選べません。

さてEX・ブラックスタイルの黒ずくめは自分は気に入りません。前にも書きましたがルーフライニングまで黒だとどうも陰気な気分になってしまうので、EXにしたいのですが強いて挙げればボディカラーはプレミアムクリスタルレッドメタリックでしょうか。

ボディカラーが全てシビックと共通カラーというのは、いくら兄弟車といっても魅力に欠けます。初代インサイトはNSXやS2000と共通色も設定されてカラフルだったし、2代目インサイトもスペクトラムホワイトパールという薄紫のホワイトパールという専用色を用意していたのです(残念ながら1回目の小変更で廃止になったが)。

ハイブリッド専用車なら、せめて1色くらいスペシャルなボディカラーを用意したって罰は当たらないと思いますがね。


ところで、同一車名でコンセプトが激変したクルマといえば、


日産レパードが挙げられます。

初代(1980年-1985年)は、910ブルーバード(正確には対米仕様の910マキシマ)をベースに、2.8L
2L、 6気筒エンジンをメインにした2ドアハードトップ/4ドアハードトップの高級パーソナルカーとして発売。

4ドアハードトップはカリーナEDよりも4年も早く、スタイルも斬新だったが、当時の日産はエンジン開発が遅れていて旧態化したL28E、L20Eエンジンでは見劣りがしました。翌年ソアラがDOHC2.8Lエンジンを引っ提げて登場すると大人気となり、レパードはL20ターボ、VG30ターボを追加したものの、挽回には至りませんでした。

2代目(1986年-1992年)は、2ドアクーペのみになりました。初代BMW6シリーズや初代ソアラに似たサイドビューのスタイルで、エンジンはV6 3L/2Lになったものの、同時期に2代目になったソアラにまたしても水をあけられることに。TVのあぶない刑事の劇中車に採用されたことで人気を保ったくらいでした。

一応専用シャーシーですが、7代目R31スカイラインスポーツクーペと共通パーツが多いです。

3代目(1992年-1996年)は、打って変わって「J・フェリー」のサブネームが付く4ドアセダンに。Y32セドリック/グロリア/シーマのシャーシーに、曲線基調の尻下がりのトランクを持つボディをかぶせたアメリカ人が好みそうなデザインです。エンジン設定はシーマに近くて、V8 4.1Lと V6 3Lです。

キャッチコピーは「美しい妻と一緒です」、つまり経済的余裕のある中年男性が以前は美人であっただろう奥方とパーティーやゴルフに向かう際にサマになるクルマというコンセプトですが、日本ではそういう人は外車を買うだろうし、そういう光景に出くわすことも少ない。案の定アメリカではそこそこ売れたが日本ではてんで売れませんでした。


4代目(1996年-1999年)は、またまた変わって4ドアハードトップに。J・フェリーはシャーシーはセドリックでも独自のボディだったが、サブネームが取れたもののドアやルーフパネルは共通化されてフロント/リヤデザインの違い程度になってしまいました。

バブルがはじけて日産の経営が傾き始めた頃の登場というハンディはあるが、レパード独自のものはほとんど無くなってしまい売り上げも低迷。セドリック/グロリアがY34にモデルチェンジされる際に生産打ち切りになりました。


話が逸れましたが、インサイトも代替わりの度にコンセプトが激変しています。しかも生産中止から3-4年後に同じ名前で再登場なんて他メーカーではあまり聞きません。どう考えても販売政策としては不利でしょう。

個人的にはトランクが広いといっても使い勝手ではハッチバックのほうが好みです。そうなるとシビックハッチバックに軍配を上げたくなりますわ。インサイトと名乗るならセダンではなくてハッチバックにした方がよかったのではないかと思いますがね。
Posted at 2018/12/16 01:11:16 | コメント(0) | トラックバック(0) | ニューカー | クルマ

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