そら００７のブログ一覧

.


(ぜんぶ実話)



一昨日の火曜日。

仕事が終わってから一人ビートで(いつもの)多々良沼へ。


沼。

海なんていう気の利いたものはないのだから仕方ない。


駐車場にビートを停めて水辺に行こうとしたのですが、、

ふと振り返ると、

黄昏時の空を背負ったビートがカッコいい(親ﾊﾞｶ)






黄昏時の空を背負ってなくてもカッコいいビートなのですが、気温が下がって心地良い風とか雲とか揺れる木の葉とかベンチとかセミの鳴き声とか、色んなものがミックスジュースで、これまた良い感じ(^^)


思わずスマホで写真を撮ってしまう(⇧写真)。

と、僕とビートの間に割って入る人影。

(なぜにそなたは割って入る)



高級そうな花柄のスカート、真っ赤なハンドバッグ、白い帽子、ひと目で高いと分かる靴

僕よりも10くらい年上のオネエサマ(おばさま)。



いきなり

「これ、なんていうクルマかしら？」


・・・ビートです。30年前のクルマです。



「まぁ！ 趣味のクルマね。これ、いくらで売ってくれる？」

(わー、ふた言目が「いくら？」かぁ)


800万円です。と答えてみる


「それくらいなら良いわね」


！



おばさま、じゃないやオネエサマがマシンガンのように喋りだす。

旦那さんは偉い人で人生大成功で表彰も数え切れないくらいされていて家がいくつかあって土地もあちらこちらにあって、(よく聞いてなかったけれど)何をやってもうまくいって、世界中を旅して、、とにかく人生万々歳♪なんだそうだ。

駐車場には僕とオネエサマしかいなくて、船艦のような純白のレクサスのビッグセダンが少し離れて停まっているから、きっとあれがオネエサマのクルマなんだろうな。


そうか、人生万々歳だと、写真撮ってる人にズンズン割り込んで、人のクルマを値踏みしても平気になれるんだ。



で、

独身で遊び回ってる40過ぎの息子さんが「人が乗ってないようなスポーツカーを買ってくれ」と騒いでいて、しょーがない買ってあげようと思っていたら、「ふつーな感じがしないクルマを見かけた」というワケなんだそうな。




やれやれ。





あの、

息子さんが欲しがってるスポーツカーというのはこういうのではないです。

「あら、そうなの」


外車ディーラーに行って相談したほうが良いです。

超弩級の最新のスポーツカーを買ってあげてください。


えと、

こういう旧いクルマを乗るのには、お金じゃなくて、もうちょっと違うものが必要なんです。


(と、話しながらオネエサマの顔を見たら、すでに興味を失くしているのが分かったので、僕も相手にするのをヤメました)




あれから二日。

何気なく「お金じゃないものが必要なんです」と、瞬間的に言ったのですが、その必要なものについて考えています。(深いこと言ったなぁw)





明日は気温が10℃も下がるんだ。

整備の仕事を毎日こなしてくれるイトちゃんとハットリくんに優しい木曜日だ。

旧車にも優しいね。



涼しいまま日曜日が来ればいいな。