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2021年07月27日 イイね!

987ケイマンSの事:その20

987ケイマンSの事:その20












ウチの987ケイマンSは、イマドキ珍しい6MTのクルマです。

渋滞の酷い日本では90年代以降AT車が主流になり、最近ではMT車の比率は僅かに0.2%程になっています。

昔はMTが当たり前だったタクシーや軽バン、小型トラックや大型トラックに至るまでAT化が進んでいます。







ハイブリッド車やBEVが主流になると多段式トランスミッションそのものが不要になると考えられています。

モーターは0〜10,000回転以上まで回るので、リダクションギアさえ有れば多段式トランスミッションが無くても150km/h位までなら十分に対応出来、また逆回転も容易なのでバックギアも不要です。多段式トランスミッションが不要になれば構造も単純化出来てコストや重量も削減出来るので良い事ずくめの様に見えます。

モーターは電源を切れば停止するのでエンジンの様なクラッチも不要で、MTと言うのはEVにとっては全く無用の長物です。

多段式トランスミッションは内燃機関の終焉と共に消えていく運命なのでしょうか?







①EVのトランスミッション
PORSCHEのタイカンなど、一部のスポーツEVや、フォーミュラーEなどは多段式トランスミッションが有ります。

速さを追求すればEVにもトランスミッションは必要な様ですが、タイカンでも2速で済んでしまいます。

しかも制御を考えると必然的にATのみになりそうです。







②ハイブリッド車のトランスミッション
ハイブリッド車の場合、パラレル式(トヨタ・プリウスなど)かシリーズ式(日産・Noteなど)かに依っても異なりますが、シリーズ式の場合はEVと同じです。

パラレル式ハイブリッドの場合はエンジンとの協調制御が必要で、エンジン稼働時にどうしてもギクシャクしてしまうのでトルクコンバーターを介して接続されているのが一般的です。

パラレル式ハイブリッドはエンジンを走行にも使用するため、一般的なCVTやプラネタリーギア式のATが使用出来ます。

いつまでパラレル式ハイブリッドが生き残るのか分かりませんが、その間はCVTもしくはATミッションが生き残りそうです。







パラレル式ハイブリッドのMTとなると、既に絶版車となっているHONDAのCR-Z位でしょうか?

パラレル式ハイブリッドの場合、MTを搭載する事も不可能では有りませんが、踏み間違い制御やACC(アクティブクルーズコントロール)などを考えると、余程の事が無い限り、こちらもATになりそうです。







スーパースポーツの世界でもハイブリッド化の波が押し寄せていますが、スーパースポーツは少し前からDCTやAMT(Automated Manual Transimission)化が進んでおり、今やMTのスーパースポーツは数える程しか有りません。

ましてやハイブリッド車だと皆無です。
効率面でも速さを追求すると言う側面でも、もはやMTに優位性は無いので、趣味のクルマを除いてはMTが搭載される可能性は極めて低そうです。









③DMMアクスル
現在のEVは15,000回転まで回して110kw(150PS)/30kg.m位を発生させるために300〜400Vの高電圧と50kw/h〜80kw/hもの大容量バッテリーを必要とします。

トランスミッションや4WDのトランスファーなどを開発、製造する部品メーカー「株式会社ユニバンス」(静岡県湖西市)は、逆転の発想で小型モーターx2基にハイ/ローの2段トランスミッションを組み合わせた「DMMアクスル(Dual Motor Multi Driving Axle)」を開発しました。



「DMMアクスル」には4つのモードが有ります。

①1モーター+ローギア
②1モーター+ハイギア
③2モーター+ローハイ直結
④2モーター+ハイギア

この4つのモードを駆使して、小さなモーターを効率の良い回転域で使用する事によって、軽量且つ電費の良いユニットになっています。



「DMMアクスル」は欧州車のデファクトスタンダードである48Vで作動します。
モーター1つあたりの出力は15kw(約20PS)/55nm程度で、x2で1ユニット当たり40PS/110nmとNAの1リッターエンジン程度の出力ですが、モーター回転は最大でも2000〜3000rpmに抑えられており、低回転で最大トルクを出すモーターを効率良く使う事で、前後に「DMMアクスル」を積んだ試作車は、最高速度180km/h、バッテリー容量12.9kw/hで120km走行可能だそうです。

この性能を実現しているのが2段のトランスミッションです。







④マニュアルトランスミッションの未来は?
マニュアルトランスミッションが生き残るとしたら、以下の2つでしょう。



1.e-fuelや水素燃料の内燃機関が開発されて実用化

e-fuelや水素燃料の内燃機関が実用化された場合、既存の技術が応用出来るので、もしかしたらMTモデルが生き残れるかもしれません。

PORSCHEはタイカンなどのEVモデルと共にe-fuelにも注力しており、レーシングカーや911の一部モデルでは内燃機関が生き残る可能性が有ります。
911は数少ないMT搭載車種なので、MTモデルが生き残れる可能性が有ります。







2.運転を楽しむための趣味に特化したクルマ
仮に電動化されたとしても、運転を楽しむために特化したクルマの場合、多段トランスミッションを搭載する可能性が有ります。

車種によってはシーケンシャルトランスミッションですが、全てクラッチを持つMTです。






Radical SR3

6速シーケンシャルトランスミッション+パドルシフト。






ケータハムスーパー7。

Hパターンの5MTモデル。






アリエル・アトム。

Hパターンの6MT搭載モデル。





個人的にはe-fuelや水素燃料の内燃機関が実用化か、運転を楽しむために特化したクルマのいずれかで、MTが生き残る可能性が有るのではないかと考えています。

今や変速スピードでもエネルギー効率でもATに敵いませんが、ヒトがクルマを操っていると言う醍醐味が有るMT車が、例え少数でも生き残ってくれる事を願って止みません。
Posted at 2021/07/27 22:26:04 | コメント(0) | トラックバック(0) | Cayman S | 日記

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