2019年11月のラーメンの続きです。
⑦は荻窪の「春木屋 荻窪本店」。
此処は昔、新横浜のラーメン博物館に入っていました。
オーダーは一番人気の「わんたん麺」+「味玉」です。
三角形の海苔がノスタルジーを感じます。
「銀座 萬福」のラーメンの三角形の卵焼きを思い出します。
まずはスープを一口。
表面を油が覆っています。
飲んでみると、香ばしい醤油の風味と、鶏ガラスープの味、そして魚介の風味がします。
しかも、恐らくニンニクでは無いかと思われる風味がします。
ニンニクがスープに入っているのか、香味油に入っているのか分かりませんが、ほのかにニンニクが香ります。
中太縮れ麺の麺は自家製麺で、手打ちらしいピロピロな麺です。
手打ち麺独特のモチっとした食感で、小麦が香る美味い麺です。
縮れ麺なのでスープが良く絡みます。
トッピングのチャーシュー。
いかにも「チャーシュー」と言った感じのチャーシューです。
脂身の少ない部位の煮豚で、スープの味を邪魔しない丁度良い味付けになっています。
そしてお待ちかねのワンタン。
とても小ぶりですが10個位入っています。
非常に薄い皮で、文字通り雲を飲む様な感じのワンタン(雲呑)です。
沢山入っているメンマ。
見た目程味は濃く有りません。
味付けはマイルドで、スープと良く合っています。
三角形の海苔。
何故かこの三角形の海苔をみると懐かしい感じがします。
麺と一緒に食べてみましたが、思いの外パリッとしていて歯応えの有る海苔でした。
東京ラーメンの海苔と言うと、薄手で柔らかい海苔を想像していたので意外でした。
半分以上食べてから味玉が無い事に気づきました。
店員さんに言うと、「済みません、すぐ出します!」と言ってすかさず出してくれました。
黄身がゼリー状の半熟で、見た目ほど味は濃くなくて、美味しい味玉です。
そのまま食べても美味しいですが、スープに浸すと更に美味しいです。
と言う訳で完食。
思わずスープを飲み干しそうになる程美味しいスープでした。
同じ様な味のスープは有りそうで無いこのスープ、ほんのりとニンニクが香るスープは他には無い唯一無二の存在です。
更に自家製麺 がまた旨くて、クセになる味です。
もし家の近くに有ったら、きっと通ってしまう程美味しいです。
⑧は荻窪の「迂直」。
ここは並び方が特殊で、店の前には5人までで、それ以降はかなり離れた場所にある待機場所で待つ事になります。
待機場所で待つ事15分、店頭に案内され、程なく入店。
オーダーは11月17日で販売終了となる「味玉・担担つけ麺」。
スープは山椒の香りが強く、「辛さ・痺れは控えめな商品になります」という但し書きが信じられない程辛そうに感じます。
表面の辣油の色的にも結構辛そうに見えます。
カウンターの説明書きに有った通り、まずは麺のみを味わってみます。
中太平打ちストレートの麺は、全粒粉入りなのかツブツブが見えます。
食べてみると、昆布水は思いの外濃厚で、今まで食べた昆布水のつけ麺の中でも一番旨味の強い昆布水です。
これだけでも麺を食べ切れる位の味がします。
無論、麺自体も美味いから出来る事ですが、本当に麺だけで食べたいと思う程です。
これだけ旨味を引き出した昆布水を、私は今まで食べた事が有りません。
続いて、スープに浸けるために麺を持ち上げます。
中太平打ちストレート麺は艶やかで、本当に旨そうに見えます。
実際、これ程美味いつけ麺の麺を食べたのは「飯田商店」か「進化」位では無いでしょうか?
麺をスープに浸します。
食べてみると、山椒が効いていてピリリと痺れる様な感じがします。
しかし辛さそのものは確かに控えめで、芝麻醬のお陰でマイルドな味に感じます。
驚くべきはその出汁感で、これだけ山椒や唐辛子、芝麻醬が効いていながら、しっかりと出汁の味が感じられる事です。
大塚の「鳴龍」の担々麺を思い出しましたが、旨さではもしかするとこちらの方が上かもしれない位です。
スープには細切れのチャーシューも入っていました。
これがまたしっかりスモークされていて、香ばしい上に物凄く美味いチャーシューでした。
これもスープに入っていたメンマ。
細くて長いメンマ、サクサク食感で美味しいメンマです。
トッピングの味玉。
黄身が半熟の味玉で、薄味の味玉です。
スープに浸して食べると、スープの旨味が加わってより美味しくなります。
恐らく醤油味のスープでも、同様に美味しくなると思います。
麺と具を完食したので、昆布水をスープに加えてみます。
ぬるくはなってしまいますが、あの旨味の濃い昆布水なので楽しみです。
飲んでみると、出汁感の強いスープに昆布水が加わって、辛さはマイルドに、旨味は更に増して複雑な旨味になります。
思わず半分くらい飲んでしまう程美味いスープでした。
と言う訳で、初めて訪問した「迂直」さんでしたが、その恐るべき旨さに感服しました。
店主さんは「飯田商店」の飯田店主や、「Homemade Ramen 麦苗」の深谷店主とも関わりが深いそうで、「Homemade Ramen 麦苗」と同じ陶芸工房「四季火土」の器を使用していたりします。
確かにつけ麺の麺は「飯田商店」を彷彿とさせるものが有ります。
またスープも大塚の「鳴龍」の担々麺を彷彿とさせる味で、今までこれ程に美味い担担つけ麺を食べた事が有りません。
当面は「鰹昆布出汁醤油つけ麺」一本になるそうですが、新たなメニューが出来たら是非また訪問したいお店です。
⑨は「蒙古タンメン中本」町田店。
本当は限定メニューがチャーハンの時に行こうと思っていたのですが、カン違いでチャーハンは既に終わっていました(泣)
ちなみに今日の限定は「辛味噌煮込みちゃんぽん」でした。
チャーハンだと思い込んでいた為、このメニューがどれくらいの辛さか全く認識していませんでしたが、調べてみたら辛さ度4で蒙古タンメンより辛くないラーメンでした。
だとすると全然物足りないので、慌てて辛さ2倍にしてもらいました。
こちらは一緒に行った神様の「蒙古タンメン」+「バター」+「スライス卵」。
神様の定番メニューです。
続いて私の「辛味噌煮込みちゃんぽん」辛さ2倍が着丼。
辛さ2倍でも辛さ度8なので、「味噌卵麺」位です。
ちなみにスライス卵はLINEクーポンです。
まずはスープから。
やっぱり「北極」と比べたら辛くないです。
そこそこ辛いので、そこは妥協しました。
それよりも「辛味噌」なのに味噌っぽく無くて、「北極」よりもサラッとしたスープで、マイルドな味である事に驚きました。
確かに「ちゃんぽん」っぽい味がします。
麺はいつもの中本麺。
中太の丸断面のストレート麺は、モチっとした食感で、小麦の旨味がある美味しい麺です。
具材は多彩です。
まず、豚肉とキャベツ。
キクラゲも入っています。
いつも食べている「北極やさい」にも入っています。
大きなキクラゲですが、今回はこれだけでした・・・
イカも入っています。
ちゃんぽんだけに、海鮮も入っています。
小柱も入っています。
小柱は3〜4個入っていました。
ナルト。
1個だけかと思ったら3個位入っていました。
多分蒲鉾の代わりですね。
他にもモヤシやニンジン、ニラなども入っています。
野菜の種類はいつも食べている「北極やさい」とほぼ同じです。
スライス卵で箸休め。
やっぱりタマゴの味は欲しくなります。
良く見たらシジミも入っていました。
でも他に見つからなかったので、これ1つかも。
他にも小さなエビが入っていました。
と言う訳で、完食。
やっぱりいつもの「北極やさいシャキシャキバージョン」より辛く無いのと、スープの味がアッサリ系で若干物足りなさを感じてしまいました。
でも、この味だとこれ以上辛さ増ししてもコッテリ系の味にはならないので、辛さはこれ位で、ちゃんぽんらしい味と具材を楽しむのがこのラーメンの正しい味わい方の様な気がします。
あまり辛さに強く無い方にとっては、辛さ度4で蒙古タンメンより辛く無いので食べ易いかもしれません。
⑩は荻窪の「函館塩ラーメン 五稜郭」。
ここは以前は京王線の八幡山に有りましたが、2015年8月28日に荻窪に移転して来ました。
八幡山にあった頃、行こう行こうと思いながらなかなか機会が無くて行けず、漸く訪問する事が出来ました。
幸い、平日の11:45だったので、今日は外並びはゼロでした。
入り口を入ったら、4名中待ちが居ましたので、5人目でした。
待つ事15分程で着席出来ました。
着席後、待つ事10分程で、「塩ラーメン」+「たまご」+「がごめ昆布」が着丼。
澄んだスープに綺麗な麺線、そして2種類のチャーシューとたまご、そしてお麩、がごめ昆布のとろろが載っています。
まずはスープを一口。
澄んだ黄金色のスープは、とても優しい味で、動物系スープの存在を感じない程です。
昆布やホタテの出汁、特に昆布の出汁がしっかり効いていて、しみじみと美味しいスープです。
麺は函館「出口製麺」製の中細ストレート麺。
説明書きによれば、「スープを良く吸うストレート麺」との事で、確かにスープが良く絡みます。
小麦の風味もして、美味しい麺です。
トッピングの炙りチャーシュー。
表面を炙ってあって、とても香ばしいチャーシューです。
こちらはロースチャーシュー。
しっかりと肉感が有って、優しい味の美味しいチャーシューです。
とても細いメンマ。
とても細くて、サクサク食感のメンマ。
味付けはスープに合わせて優しい味です。
特徴的なトッピングのお麩。
スープを吸わせてから食べるととても美味しいです。
「がごめ昆布」のとろろ。
スープに浸すととろろになって、麺と食べても良し、スープと飲んでも良しの万能選手。
もともと昆布の味が濃いスープが、更に昆布味が増して美味しいです。
トッピングのたまご。
黄身が半熟のたまごは、スープに浸して食べると美味しいです。
と言う訳で、思わず完飲完食です。
これは飲み干したくなるスープです。
やっと念願の「五稜郭」さんで塩ラーメンを食べる事が出来ましたが、とても優しい味で、スープを良く吸う麺との組み合わせはとても美味いです。
オススメトッピングの「がごめ昆布」も、ふわりとした食感に昆布の味が加わって、更に美味しさをアシストしてくれます。
トッピングの2枚のチャーシューもとても良い味を出していて、優しいスープと真逆の炙りチャーシュー、優しいスープに良く合うロースチャーシューはメリハリが有って美味しいです。
スープ、麺、具の三味一体で、とてもバランスのとれたラーメンでした。
11.は南阿佐ヶ谷の「RAMEN CiQUE」。
食べログのレビュアーさん達のレビューから、ラーメン店っぽくない外観だと分かってはいましたが、実際に来てみると本当に美容院か喫茶店の様な外観です。
待つ事5分程で「塩ラーメン」+「白味玉(塩味)」が着丼。
オシャレな器も含めてインスタ映えしそうなビジュアルです。
まずはスープを一口。
透き通ったスープは薄っすら黄金色です。
一口飲んでみるとまろやかな塩の味に、貝の出汁が効いています。
動物系の味より貝の出汁が出ている感じで、その旨味が感じられます。
麺は全粒粉練り込みの、細縮れ麺。
細麺にも関わらず歯応えが有り、コシが有って小麦の風味もする美味い麺です。
細縮れ麺なので、スープが良く絡みます。
肩ロースのチャーシューは、低温調理で薄っすらピンク色です。
とても柔らかくて、持ち上げただけで崩れてしまうほどです。
味付けはスープに合わせてまろやかな味付けになっています。
細いメンマ。
サクサク食感ですが非常に細切りで、優しい味付けなので麺と食べてもそのまま食べてもスープの邪魔になりません。
ほうれん草。
非常に少量かつ茹で加減が硬めで、まろやかな味のスープと合わせて食べると歯応えが楽しめます。
たっぷり乗っている白髪葱。
葱の爽やかな辛味がスープと良くマッチしており、麺と一緒に食べると食欲を増進してくれます。
東京ラーメンに良く載っているタイプの海苔。
薄くて柔らかいので、スープに浸すと溶けそうになります。
麺と絡めて食べてみます。
魚貝の香りが濃いスープに海苔の磯感はベストマッチ。
非常に美味しいです。
ここで味変アイテムの「柚子胡椒」を使ってみます。
そのままスープに投入せずに、レンゲの中でスープに溶かして飲んでみました。
柚子胡椒特有の香り高い辛さが加わって、とても美味しいです。
トッピングのお麩。
スープに浸して食べると、スープを良く吸うので美味しく頂けます。
トッピングの「白味玉」。
いわゆる「塩味玉」ですが、まろやかな味付けで、黄身がトロトロの半熟で、非常に美味しい味玉です。
これは必須のトッピングです。
と言う訳で、完食。
思わずスープを飲み干しそうになりました。
まろやかなスープは貝の出汁を感じるスープで、旨味たっぷりです。
そのスープに全粒粉入りの細縮れ麺が絶妙にマッチしています。
トッピングの肩ロースのチャーシューも非常に柔らかくて、スープに合わせたまろやかな味で、お麩やほうれん草、海苔、葱、そして追加トッピングの味玉も抜かり無く作り込まれています。
スープと麺と具がきちんとバランスされた一杯でした。
次回訪問時は、是非醤油ラーメンを食べてみたいと思います。
12.は「肉煮干中華そば鈴木ラーメン店」。
Twitter限定で「塩タンメン」を販売するとの情報を入手したので、行って来ました。
待つ事7〜8分で、「塩タンメン」が着丼。
写真だと大した量では無い様に見えますが、結構なボリュームです。
まずはスープから。
白濁したスープは一見豚骨の様に見えますが、「淡麗煮干」のスープに煮干を投入する前の清湯系スープを使い、ラードで肉や野菜を炒めているので乳化して白濁するのだそうです。
ラードの香ばしい香りですが、味はさっぱりしていて、胡椒が効いています。
中細のストレート麺。
比較的硬めですが、先日の「黒マー油豚骨ラーメン」程硬くは無いです。
全粒粉入りなのかツブツブが見えます。
小麦の味がする美味い麺です。
ラードで香ばしく炒められた豚肉。
黒胡椒が掛かっています。
ニンジン、キャベツ、モヤシ、玉ねぎなどの野菜。
ラードで香ばしく炒められ、黒胡椒でピリッとしたスパイシーな味付けです。
肉と野菜を一緒に食べると、また一段と美味しいです。
スープの味とラードで炒めた肉野菜が良く合います。
刻んだナルトも入っています。
ちゃんぽんのカマボコの様な感じです。
ピーマンも入っています。
とにかく野菜が盛り沢山で、生野菜を食べるより多くの量を摂取出来るので、ヘルシーです。
途中で味変しようか迷いましたが、結局ブラックペッパーなので止めておきました。
後半はスープに浸かっているので、より味がマイルドになって来ます。
という訳で、完食。
昔、現在の「えびくらぶ」の有る場所に有った「鶏出汁中華そば鈴木ラーメン店」にはこの「塩タンメン」がメニューに有り、良く餃子と一緒に食べていました。
その後、「鶏出汁中華そば鈴木ラーメン店」閉店と共にタンメンは無くなってしまいましたが、何年か振りに食べる事が出来ました。
塩タンメンが好きなので、またレギュラー化して欲しいです。
30,000文字の制限を超過したので、次に続きます・・・