
2019年10月のラーメンの続きです。
⑦は相模原の村田屋本店。

此処は相模原の老舗ラーメン店で、同じく相模原の老舗ラーメン店「北海道ラーメンおやじ」の側に有り、先日行った「びんびん亭ー一陽来福」のすぐ隣に有ります。
初訪と言う事も有り、「らーめん」¥650にしました。

「らーめん」消費税10%になっているにも関わらず、¥650です。
待つ事5分程で「らーめん」が着丼。

見た目は家系っぽい感じのスープです。
まずは、スープを一口。

飲んだ感じも第一印象は「家系っぽいスープ」でした。
博多ラーメンの様に豚骨だけでなく、鶏ガラも入っている様で、口の周りがカピカピします。
タレも醤油ベースなので、余計に家系っぽく感じます。
但し醤油が違うからか、家系の醤油とは違った、塩分高めな醤油の味がします。
続いて麺リフト。

白っぽい細麺で、麺だけ見ると博多ラーメンの様な麺です。
「硬め」でオーダーしたので、それなりに歯応えが有り、小麦の風味も有ります。
豚骨醤油スープに細麺と言えば、「ずんどう屋」を思い出しました。
ただ「ずんどう屋」はあまり鶏出汁を感じませんが、村田屋さんは家系に近い味がします。
トッピングのチャーシュー。

肩ロース辺りの脂身の少ない部位の煮豚っぽいチャーシューです。
箸で切れる程柔らかいですが、ちゃんと肉感も有ります。
チャーシューメンを頼む人が多いのも分かる、美味いチャーシューです。
大きな海苔。

家系ラーメンと同じ位大きくて、同じ位しっかりとした海苔。
スープに浸して麺を包んで頂きます。

海苔巻き麺にすると磯の香りが加わって美味しいです。
少量ですが、もやしも入っています。

家系でも無く、博多ラーメンでも無く、と言った所でしょうか?
ここで味変のおろしニンニクを投入。

家系でも博多ラーメンでもニンニクは合うので、豚骨のスープにはニンニクが合います。
ニンニクのお陰でコクが出ました。
更に紅生姜も投入。

豚骨ベースのスープなので、紅生姜も合います。
もしかしたら家系ラーメンでも合うのかもしれません。
麺と具を食べ終えたので、改めてスープを飲んでみます。

やはり家系に近い味に感じます。
しかし醤油の効き方が違うのか醤油の種類が違うからなのか、家系とも微妙に違います。
と言う訳で、初めて食べた「村田屋」さんの「らーめん」ですが、¥650という抜群のコストパフォーマンスでお値段以上の満足感が有ります。
家系と博多ラーメンの両方の味変アイテムが使えるのも魅力です。
今度は「チャーシューメン」を食べてみたいと思います。
⑧は久しぶりの「町田汁場 しおらーめん進化」町田本店。

神様のご要望で行って来ました。
過去に「しおらーめん」、「煮干塩」、「白醤油」、「しおつけ麺」は食べた事が有るので、今回は初心に戻って「しお全部のせ」にしてみました。

ちなみに神様は「しおらーめん」+「しお味玉」、次女は「しおらーめん」にしました。
まずはスープを一口。

芳醇な鶏の出汁と魚介の旨味、昆布の出汁が重なって、優しい味ながらも深みの有る味です。
塩ダレも非常に優しい味で、塩味のスープでこれ程優しくて深みの有るスープは他に味わった事が有りません。
中細の自家製麺。

以前「しおらーめん」を食べた時は、まだ自家製麺になる前でしたが、自家製麺になってより麺が旨くなりました。
「進化」は「天国屋」同様に「麺硬めは出来ません。柔らかめは出来ます」と書いてあります。
実際、茹で加減に関しては全く問題無く、きちんと歯応えやコシが有りつつ中まで火が通っていて、最適な茹で加減になっています。
3枚載っているレアチャーシュー。

しっとりとしていて、ローストポークの様な感じです。
味の方も塩味スープに合う様に作られており、そのまま食べても、スープに浸しても美味しいです。
こちらは鶏チャーシュー。

こちらもしっとり食感で、味の方も塩味スープに合った優しい味付けです。
トッピングのメンマ。

柔らかいこのメンマも、塩味スープ同様に優しい味に仕上がっています。
トッピングの塩味玉。

黄身がゼリー状の半熟で、一見只のゆで卵の様に見えます。
食べてみると、優しい塩味で黄身のまろやかさと相まって美味しい味玉です。
と言う訳で、完飲&完食です。

「進化」で「しおらーめん」を食べたのは随分前になりますが、その時と比べて更に旨くなっている気がします。
実際、その当時とは麺もスープも変わっており、日々研鑽していっている様です。
塩ラーメン界では既に押しも押されぬ有名店になっても、それに胡座をかく事無く、日々磨きを掛けて行く「進化」。
まさに「進化」して行くラーメン店です。
⑨は尾道ラーメン「喰海」。

2回目の大つけ麺博に行って来たので、行って来ました。
尾道ラーメン「喰海」の「2種のチャーシューと大判イカ天入り 尾道ラーメン」(名前長っ!)。

追加トッピングは味玉にしました。
見た目は澄んだ醤油味スープで、昔ながらのラーメン的なビジュアルですが、大きなイカ天が異彩を放っています。
まずはスープから。

良く見ると背脂が浮いています。
スープは醤油の香りが立っており、鶏の出汁の味がします。
背脂が浮いている割には豚のスープっぽい感じはあまりしませんが、鶏ガラと豚肉のスープかもしれません。
ほんのり魚介の香りがするWスープです。
麺は中細ストレート麺。

黄色っぽい玉子麺の様な麺で、少し太めで歯応えが有り、コシのある麺です。
麺自体の味も旨くて、醤油の立ったスープと良く合っています。
バラ巻きチャーシュー。

薄手ですが、柔らかくて良く味の浸みたチャーシューです。
ちなみにもう一枚は写真を撮り損ねましたが、肩ロース辺りの脂身の少ない部位のチャーシューで、やはり味が良く浸みていますが、適度に歯応えの有るチャーシューです。
大きなイカ天。

懐かしの駄菓子屋に有った「イカの姿フライ」にそっくりです。
スープに浸かっている部分は少し柔らかくなっています。
沢山入っているメンマ。

しっかり味が浸みていて、柔らかいメンマです。
追加トッピングの味玉。

見た目は味が濃そうですが、食べてみるとそんなでも有りません。
それでもしっかり味の付いた味玉です。
茹で加減はほぼ固茹でに近いですが、黄身のまろやかさが有ります。
と言う訳で、完食。

「尾道ラーメン」は初めて食べましたが、醤油の立ったスープは動物系の出汁を中心に魚介出汁を加えたWスープで、あっさりしていながらコクの有るスープでした。
麺もやや硬めの茹で加減のしっかりとした歯応えで、玉子麺っぽい味の美味しい麺で、2種類のチャーシューも美味しくて、スープ、麺、具材のいずれを取っても美味しいラーメンでした。
⑩は「あの小宮」x「伊蔵八本店」。

⑨と同じく、大つけ麺博に出店していました。
「つけ麺TETSU」の小宮店主が展開する「あの小宮」と西日暮里に有る「伊蔵八本店」のコラボラーメンです。
これが「あの小宮」x「伊蔵八本店」の「1,076の滴」らーめん。

煮干しと鰹節の「あの小宮」と椎茸と昆布の「伊蔵八本店」がコラボして作ったラーメン。
一体どんな味なのでしょうか?
まずは期待のスープ。

顔を近づけただけですぐ分かる程、煮干の香りがします。
濃厚な煮干の出汁、そしてスープの表面に膜が張る程の鶏白湯スープ。
更に良く見ると背脂も浮いています。
飲んでみると、魚介の濃厚な味と鶏と豚の濃厚スープですが、その奥に感じる何かが有ります。
単なる魚介&動物系では無く、乾物系の出汁も加わって、複雑な味になっています。
やや硬めの茹で加減の細麺。

ザクザクした食感で、この濃厚スープとよく合います。
鶏肉が載っています。

「チャーシュー」と呼ぶには余りにも厚みの有る塊で、まさに「鶏肉」です。
柔らかく、しっかり味が浸みていますが、しっとり感は残っており、ボリューム的にも満足感は高いです。
ネギは九条ネギでしょうか?

柔らかくて美味しいネギが、ケチらずにたっぷり載っています。
追加トッピングの味玉。

黄身がトローリ半熟の、まろやかな味の味玉です。
と言う訳で、完食。

「あの小宮」も「伊蔵八本店」も行った事は無いのですが、「つけ麺TETSU」のつけ麺は濃厚な豚骨&鶏ガラスープに濃厚な魚介出汁が合わさったスープで、個人的にとても好きなスープです。
「TETSU」のセカンドブランド「 江戸前煮干中華そば きみはん 五反田店」の方は「つけ麺TETSU」とはちょっと違って、サラッとしたスープに梅肉が入っているつけ麺でした。
今回食べた「あの小宮」x「伊蔵八本店」の「1,076の滴」らーめんは、そのどちらとも違っていて、動物系濃厚スープに魚介出汁という所までは近いものの、乾物系の出汁も加わった複雑な味で、確かに他では味わえないスープになっています。
11.は鶴間の「七七家」さん。

FBでお世話になっている麺游三歩さんに御誘い頂き、鶴間の「七七家」さんに行って来ました。
店主の平本さんは「壱八家」で修行した後、「たかさご家」で修行されたそうです。
メニューが沢山有って迷いましたが、初訪なので、基本の「らーめんセット」+「味玉」+「キクラゲ」にしました。

なんだか海苔の枚数が多い様な・・・
しかもチャーシューも増えてる・・・
FBのラーメングループを主催されている麺游三歩さんのカオでしょう。
ありがたく頂きます。(ー人ー)
お好みを聞かれたので、いつもの「麺硬め」、「味薄め」、「油少なめ」で。

それにしても、キクラゲとほうれん草の盛りが半端ないです。
まずはスープを一口。

程良く醤油の効いたスープはややトロミの有るスープで、やはり「たかさご家」系の味。
同じ「たかさご家」系の「町田家」に近い感じです。
家系にしては珍しい中太縮れ麺。

短めでモチっとした食感は確かに家系ラーメンのものです。
大きくて厚いチャーシュー。

うっすらピンク色のこのチャーシューは紛れも無く「たかさご家」系のもの。
同じ「たかさご家」系の「町田家」のチャーシューは毎年実家のお隣に住んでいるオーナーさんから頂きますが、同じ様に断面がピンク色で程良く味の浸みた逸品で、酒のつまみに最適です。
盛りの良いほうれん草。

「クックら」さんもほうれん草の盛りの良さは定評が有りますが、それをも凌ぐ盛りっぷり。
茹で加減も申し分無く、美味しく頂けます。
これも盛りの良いキクラゲ。

「クックら」さんもトッピングにキクラゲが有りますが、あちらは博多ラーメンの様に刻んであるのに対して、「七七家」さんのキクラゲは丸ごと載っています。
¥100でメチャクチャ盛りが良いです。
キクラゲ好きな私には堪りません。
家系定番の大きくて厚手の海苔。

家系ラーメンは大きな海苔がトレードマークですが、海苔が旨いのも家系ラーメンの必須条件です。
当然、スープに浸した海苔で海苔巻きライスを頂きます。

やはり鉄板の旨さです。
半分以上食べたところで、折角なのでニンニクと麺游三歩さんオススメの「粗挽き唐辛子」を投入します。

普段ならここはブラックペッパーとニンニクなのですが、今日はオススメにしたがって「粗挽き唐辛子」です。
やはり家系にニンニクは鉄板の旨さ。
「粗挽き唐辛子」はブラックペッパーと違ってスパイシーさは有りませんが、代わりにスープの味を変えずに辛味を加える効果が有り、これはこれで良い感じ。
もう少し多めに入れた方が良かったです。
更に定番の胡麻も加えました。

胡麻もまた鉄板の旨さです。
トロトロの味玉。

見事な位に黄身がトロトロの味玉。
味浸みも申し分無く、美味しい味玉です。
と言う訳で完食。

ラーメンは個人的に大好きな「たかさご家」系の味で、「町田家」さんに通じる所が有って、とても美味しいラーメンでした。
店主の平本さんも奥様もとても良い接客で、心ゆくまで楽しめました。
豊富なメニューなので、今度は麺游三歩さんオススメのつけ麺や担々麺を食べに来ようと思います。
12.は大阪の「いかれたNOODLEフィッシュトンズ」。

10/3〜11/4まで開かれている、「大つけ麺博」に出店していました。
食べログの「ラーメンWEST2019」の100名店に選出された実力店です。
これが「クレイジークレイジークレイジー煮干ラーメン」+「2019大つけ麺博限定特製トッピング」

名前に反して極めて真面目なビジュアルのラーメンです。
まずはスープを一口。

見た目は非常に淡麗なスープ。
一口飲んでみると、これがまた非常に優しい味のスープで、関西風のうどんの出汁の様なスープです。
淡麗ながら、動物系の出汁もしっかり効いていて、どっしり感が有ります。
今まで味わった事の無いタイプのスープで、これだけ淡麗でありながらどっしり感が有るのは不思議な感じです。
麺は自家製麺。

中細のストレート麺はモチっとした食感で、適度な弾力が有り、小麦の風味がする旨い麺です。
一番上にちょこんと載っているのニボシ。

この煮干は煮込んでいないものですが、煮込まれた煮干も入っていました。
レアチャーシュー。

低温調理なのか赤みを帯びたチャーシューで、しっとり感が有ります。
限定トッピングのイベリコ豚の吊るし焼きチャーシュー。

程良く脂が載っていて、柔らかいチャーシューです。
吊るし焼きのせいか、少しスモーキーな風味がします。
限定トッピングの阿波尾鶏の鶏チャーシュー。

肉はしっとり感があって、食感が非常に良いです。
皮が付いていますが、この皮が非常に美味いです。
これも限定トッピングの姫竹のメンマ。

非常に柔らかく、味の浸みも良く、かつ丁度良い味に仕上がっています。
普通は真竹の穂先なので、とても珍しいです。
これも限定トッピングのスモークウイスキーの味玉。

名前からしてウイスキーの風味が有るのかと思いきや、やや甘めながらアルコール感はゼロ。
しかし味わい深い味玉です。
と言う訳で完食。
大阪の「いかれたNOODLEフィッシュトンズ」の「クレイジークレイジークレイジー煮干ラーメン」は初めて食べましたが、数多い煮干ラーメンの中でも個性的な一杯でした。
トレンドはどんどん濃厚な方へ向かっている様な気がしますが、こちらはむしろスッキリした、和食の様な削ぎ落としの考えに近い味になっている気がします。
13.は「眞久中」。

こちらも「大つけ麺博」に出店中です。
「眞久中」さんは移転中の為、現在店舗が有りません。
その為、「今、眞久中が食べられるのは世界で此処だけ」という看板が有り、その文句に惹かれました。
こちらが「眞久中」さんの「ラーメン」+「味玉」。

味付きアブラにモヤシ、厚手の豚にニンニクと、ビジュアルは完全にJ系インスパイアです。
まずはスープを一口。

非乳化系のスープは醤油のキレが有り、且つ豚の濃厚な出汁で美味いの一言。
かなり塩分濃いめの味です。
超極太の麺。

「眞久中」さんがJ系である事は分かっていましたが、これ程までに極太の麺とは知りませんでした。
黒味掛かった極太麺はラーメンの麺と言うより「うどん」です。
食べてみると、この食感はラーメンの中では比較になるものが有りません。
強いて言うなら関東圏の人しか知らない、おでんネタの「ちくわぶ」が最も近い食感だと思います。
この超極太麺に負けないスープの強さにも脱帽です。
野菜は比較的シャキシャキしています。

若干量が少ないものの、野菜はJ系には必需品です。
厚手のブタ。

ブタと呼ぶにふさわしい、厚さ1cm以上有るブタ。
もう一枚、小さめのものも入っていました。
適度な食感がありながら柔らかく、しっかり味の浸みた美味しいブタです。
天地返ししてみました。

あまりに麺が太いので、ひっくり返すのに一苦労です。
追加トッピングの味玉。

黄身が程良いゼリー状で、適度に味が浸みていて美味しい味玉です。
と言う訳で完食。

J系インスパイアはそんなに食べた事が有る訳では有りませんが、これ程の太麺は初めて食べました。
本当にラーメンと言うより「ちくわぶ」に近い食感で、異次元の食感でしたが、小麦の味がして美味しい麺でした。
そしてその麺に負けない力強いスープ。具材の豚もボリューム感、味共に申し分無く、これなら人気店だったのも頷けます。
このインパクト大のラーメンはきっとコアなファンが居るものと思われます。
30,000文字の制限を超えたので、次に続きます・・・