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MORSCHEのブログ一覧

2021年08月13日 イイね!

BMW X1(F48)の低ダストブレーキパッド交換:その後

BMW X1(F48)の低ダストブレーキパッド交換:その後先日、Studie横浜で低ダストブレーキパッドSR3に交換したBMW X1 xLine Xdrive18dですが、あれから約1ヶ月程経ちました。












こちらが交換直後。

洗車後に雨に降られてしまって少し汚れていますが、ブレーキダストは付いていません。







こちらがそれから800km走行した、約1ヶ月後のフロント。

センターキャップ周囲にダストが認められますが、ごく少量です。
リム付近もそれ程汚れていません。







こちらはリア側。

こちらもセンターキャップ周囲に僅かにダストが認められますが、リム付近もそれ程汚れていません。







ちなみにこちらが交換前のノーマルパッドで洗車後1週間の状態。

ブレーキダストがセンターキャップからリムの方まで広がり、スポーク部分に筋状の汚れが付いています。

ノーマルパッドは洗車後たった1週間でこの状態になります。







低ダストブレーキパッドSR3に交換後は、上記の通り1ヶ月経ってもノーマルパッドで1週間経った時よりも汚れが少ないです。

しかも、効きが悪くなるどころかむしろ逆で、ブレーキフィールはリニアになり、踏めば踏んだだけしっかり効きます。

ノーマルパッドは初期制動が異常に高く、ガツンと効きますがそれ以降はあまり制動力が変わらず、踏み足しても余程踏み込まないと制動力が変わりません。
しかも、フル制動掛けた時の効きもSR3に劣っています。

SR3はコントロール性も制動力もノーマルを上回り、ダスト発生は良く抑えられています。

正直、なんでこう言うパッドを標準装備してくれないのか非常に疑問です。
知り合いのBMWやMINIのユーザーさんが、新車状態でパッドを変えている理由がとても良く分かりました。

決して安いクルマでは無いので、出来れば最初からこう言うパッドを付けて欲しいです。
Posted at 2021/08/13 20:51:20 | コメント(1) | トラックバック(0) | クルマ関係 | 日記
2021年08月08日 イイね!

987ケイマンSの事:その23

987ケイマンSの事:その23













ウチの987ケイマンSは、前後4podのBrenbo製対向ピストン式のブレーキが付いています。
PORSCHEのブレーキ性能要求はかなりのレベルで、エンジン出力の3〜4倍の制動性能を要求しています。
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987ケイマンSは295PSなので、885〜1180PSにもなります。
確かにPORSCHEのブレーキの凄さは自分でも実感しており、実際ノーマルのままでもFSW数周なら保ってしまいます。
(ノーマルパッドだと数周でパッドが炭化しますが…)

FSWのストレートでは987ケイマンSだと245km/h位ですが、そこからフルブレーキングすると150m看板だとかなり余ってしまう位効きます。

効きだけで無く、踏んだ時の剛性感やコントロール性の高さも特筆モノです。
ミッドシップレイアウトも有り、つんのめってしまわないので急制動時も安定して減速出来、某自動車評論家が「宇宙一」と評するのも分かる気がします。







先日ウチのBMW X1(F48)のブレーキパッドを交換して印象が激変した事を書きましたが、BMWは昔から一部のハイパフォーマンスモデルを除いてフローティングキャリパーを採用しています。
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しかし、だからと言って特に不満は無く、1.7tも有るF48 X1を止めるのに十分な容量を持っており、タッチも987ケイマンSには及ばないものの、それ程悪い訳では有りません。

今回はブレーキについて書いてみようと思います。







①フローティングキャリパー式
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いわゆる「片持ち式」ブレーキです。
ピストンはホイール内側だけで、ブレーキを踏むとピストンがディスクの内側からパッドを押して圧着し、その力でキャリパーが内側にスライドして外側のパッドをディスクに押し付けて制動するタイプです。







フローティングキャリパーの作動概要図。

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アドヴィックスセールス株式会社HPより引用)










フローティングキャリパー式ブレーキは対向ピストン式ブレーキに対して、制動力と言う面では、余程重量級のクルマで無い限り、それほど劣っている訳では有りません。
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ブレーキパッドが大きくなり過ぎると、平均して押し出す事が難しいので向いていませんが、そこそこの大きさなら全く制動力に問題は有りません。

実際、ブレーキ性能はキャリパーだけで決まるものでは無く、タイヤのグリップ力を超える制動力を持たせる事が出来れば、フローティングキャリパー式ブレーキでも対向ピストン式ブレーキでもあまり変わりません。










フローティングキャリパー式ブレーキのメリットは、

①部品点数が少なく、軽くてコストが低い
②キャリパーがコンパクトな為、ホイールの設計自由度が高い
③鋳鉄製キャリパーなので、熱で開いてしまう様な事が無い

と言う事です。







フローティングキャリパー式ブレーキのデメリットは、

①パッド面積が大きいと、パッドを平均して押し出す事が難しい
②構造上片側から押して反力で反対側を押し付けるので、パッドが偏摩耗しやすい
③上記と同じ理由で、ブレーキタッチは対向ピストン式ブレーキに劣る

辺りでしょうか。







昔はスーパー耐久でも市販車のブレーキ形式を変更出来なかったので、NSXやS2000はフローティングキャリパー式のままレースをしていました。
それでも優秀な成績を収めていたので、フローティングキャリパー式だからダメと言う事では有りません。

実際、自分も前の愛車のALTEZZAの時はパッドやフルード、ブレーキホースは交換したもののブレーキはフローティングキャリパー式のままでしたが、サーキット走行でも特に問題は出ませんでした。

無論、FSWやTwinringもてぎの様な高速サーキットを連続でアタックすると、当然タレて来ますが、少なくとも筑波2000位であれば走行枠20〜30分の走行会の間はちゃんと保ってくれました。







②対向ピストン式
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名前の通り、内側と外側の1組以上のピストンが両側からパッドをディスクに圧着させる方式です。







対向ピストン式ブレーキの作動概要図。

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アドヴィックスセールス株式会社HPより引用)









対向ピストン式ブレーキのメリットは、

①大きな面積のパッドでも平均して押し出す事が出来る
②表と裏から同時にパッドをディスクに押し付けるので、コントロール性に優れている
③上記と同じ理由でパッドの偏摩耗が少ない

と言う点です。







対向ピストン式ブレーキのデメリットは、

①構造が複雑で部品点数が多い為、コストが高く、重量が重くなる
②キャリパーが大きい為、ホイールの設計に制約が有る
③上記①の理由でアルミ製キャリパーを採用しているが、酷使するとキャリパーが開いてしまい制動力が低下する

と言う点です。







実際、ウチの987ケイマンSや911のType997までは、Brenbo製モノブロックキャリパーのパッド取り付け部はボルトだけで大きく開いていて、ボルトを抜けば簡単にパッド交換が出来る構造でした。

とても便利だったのですが、車重があってパワーの有るクルマ(Carrera SやGT3、GT2、ターボなど)の場合、サーキットで酷使すると熱でキャリパーが変形して開いて来てしまう現象が起こりました。







911のType991以降やケイマン/ボクスターの981以降は、キャリパーの開口部にブリッジが付く様になり、キャリパー剛性が大幅に向上しました。

しかし整備性と言う面では少し面倒になりました。
恐らく重量的にもかなり重くなっていると思います。










対向ピストン式ブレーキは見た目もカッコいいので、交換したくなってしまう事も有ると思いますが、元々対向ピストン式ブレーキのクルマは設計がそうなっているので問題が少ないですが、元がフローティングキャリパー式の場合は対向ピストン式ブレーキにする事によってホイールと干渉したり、それを避けるためにオフセットの大きいホイールに変えると、今度はスクラブ半径が大きくなってハンドリングに影響が出たりします。







③曙ブレーキの新構造キャリパー

2年前の東京モーターショーに曙ブレーキが新構造キャリパーを出展していました。

このキャリパー、フローティング式なのですが、フローティング式の弱点を克服するアイディアで作られています。







このキャリパーの特徴は、2つのピストンが背中合わせにつながった形状のピストンを採用している事です。

写真真ん中あたりの丸いのがピストンですが、このピストンが内側と外側両方に押し出されます。

するとホイール外側のピストンはホイール内側のディスク面にパッドを圧着しますが、ホイール内側のピストンが同時にキャリパーをスライドさせてホイール外側のディスク面にパッドを圧着します。

フローティングキャリパー式の弱点を克服してブレーキタッチを向上させ、パッドの偏摩耗も従来の1/5になったそうです。

そしてキャリパーをアルミ製にしたお陰で重量も30%低減しているそうです。

このキャリパーなら、フローティングキャリパー式のメリットである低コストで軽量と言う長所や、ホイール設計の自由度が高いと言う長所を維持(若干コストは上昇するものの対向キャリパー式に比べれば安くて軽い)しながら、タッチやコントロール性を向上させる事が出来ると言うスグレモノです。







ブレーキは自分が知っている限り、何十年もの間基本的な構造は変わらずに進化して来ましたが、曙ブレーキの新構造キャリパーの様な革新的な進歩もしている訳ですね。







④PORSCHEの「PSCB(Porsche Surface Coated Brake)」

2018年にモデルチェンジした現行のカイエンターボでワールドプレミアされた「PSCB(Porsche Surface Coated Brake)」。

ディスクローターがタングステンカーバイドでコーティングされており、通常のブレーキよりも30%の耐久性向上とダストの低減を実現すると同時に、連続使用での耐フェード性も向上しているそうです。

セラミックコンポジットブレーキ「PCCB」に匹敵する制動力と、低コスト・低ダストを実現しているそうです。

これならカーボンブレーキ特有の、サーキット走行すると異常に寿命が短くなると言う弱点や、ディスク交換で200万円と言う超高コストを恐れなくて済むので、サーキット派の人々には朗報かもしれません。

まだカイエンだけの様ですが、その内Type992にも採用されるのでは無いかと思われます。

ちなみにこのブレーキシステムも曙ブレーキ製だそうです。







と言う訳で、ブレーキ関係のテクノロジーでした。

安全装備などでクルマがどんどん重くなり、パワーが向上する中で、それを制御するブレーキシステムもどんどん進化していっているので、そのクルマに合ったブレーキシステムについて知っておくのも良いかもしれません。
Posted at 2021/08/08 20:19:07 | コメント(1) | トラックバック(0) | Cayman S | 日記
2021年08月04日 イイね!

987ケイマンSの事:その22

987ケイマンSの事:その22













最近、車両盗難の話を良く聞く様な気がします。

出典チューリッヒHPより:警察庁 令和元年の刑法犯に関する統計資料をもとに作成

車両盗難件数自体は、イモビライザーの標準化が進むにつれて年々減少しているのですが、90年代の日本のスポーツカーなどは某映画の影響で海外で人気になっており、盗難が増えています。

また海外で人気のプリウスやハイエース、ランドクルーザー、レクサスRX、レクサスLXなどの盗難も増えています。

意外な所では、三菱キャンターやいすゞエルフ、日野レンジャーなどのトラックも上位20位以内に入っています。







先日ニュースで話題になった、オーナーの目の前で盗難されたRX-7(FD3S)。

もう製造していない貴重なロータリーエンジン搭載車でも有り、大事にしていたクルマだと思いますが、それを盗んで行くとは許し難い行為です。

この年代のクルマは物理キーのみでイモビライザーが無かったり、有ってもイモビカッターなどで簡単に破られてしまうので、社外セキュリティの装着や物理的な盗難防止措置(ハンドルロック/タイヤロックなど)は必須でしょう。







しかし、他人事では有りません。

ウチの987ケイマンSはSECOMのセキュリティーシステム付きのシャッター付きのガレージ内に有るので、家に有る時は盗難の危険性は低いですが、外出して出先で宿泊する様なケースや、駐車場に停めている時には盗難の危険性が有ります。

ウチの987ケイマンSはキーレスエントリーでは無いので、今ハヤリのリレーアタックの可能性は有りませんし、イモビライザー付なのでドアをこじ開けたりガラスを破って侵入されてもエンジンが始動出来ませんし、PORSCHE純正セキュリティシステムでキー以外の方法でドアを開けた場合や車両の傾きなどを検知するとに警報装置が作動します。

しかし、昨今の盗難事情は想像以上に進んでいる様です。







①イモビカッター

本来はイモビライザー付きのクルマが何らかの理由でキーを交換する必要が有る場合に、車両側のIDを書き換えるためのツールです。

今の車両には、車両の統合制御を行うコンピューターの制御のために、国産/外車を問わずOBDⅡポートが装備されています。

このイモビカッターはOBDⅡポートに接続する事によって車両側のIDを書き換えられるので、車両側のIDをあらかじめ用意した別のキーのIDと同じIDに書き換える事によって、エンジンの始動が可能になってしまいます。

物理的にOBDⅡポートに接続しなければ使えないので、車内に侵入出来ない様な対策を施すのが有効な手段です。







似た様な方法として、クルマのECUを物理的に入れ替えてしまう「積み替え」と言う手口も有ります。

朝日新聞デジタルより引用)

これも車内に侵入されなければ積み替えられないので、車内に侵入出来ない様な対策を施すのが有効な手段です。







②リレーアタック

これもニュースなどで話題になったので、ご存知の方も多いと思います。

キーを持っているだけでエンジンを始動できるスマートキーの機能を悪用し、キーの電波を特殊な機器で中継してドアを開錠し、エンジンを始動して盗む方法です。

スマートキーの微弱な電波を遮断するスマートキーケースなどで防ぐ事が可能です。







③コードグラバー

Key110.netより引用)

コードグラバーは最近流行り出した新しい手法です。

イモビライザーはキーのIDと車両側のIDを比較して、同じで無いと開錠やエンジン始動出来ない様になっていますが、スマートキーや車両からは微弱な電波が出ていて、その中に車両のID情報が含まれています。

コードグラバーはそのID情報を読み取って解析し、ID情報を複製用のキーに書き込んで車両側IDと一致させてしまう機器です。

これもイモビカッターと同じで本来の目的は違いますが、犯罪に使用されている機器です。

コードグラバーが厄介なのは、リレーアタックと違って電波を中継する必要がないので、複数人である必要が無い事、そして電波を遮断するスマートキーケースなどを使っても役に立たない事です。

現在コードグラバーを防ぐ方法は無いので、純正キーで作動するセキュリティー以外のセキュリティーシステムを付ける事、ハンドルロックやホイールロックなどの物理的な盗難防止措置を施す事位しか防ぐ方法が有りません。







④CANインベーダー

これも最近流行り始めた手口です。

今の車両には、車両の統合制御を行うコンピューターの制御のために、国産/外車を問わずCAN(Controller Area Network)と言う車両情報通信システムを使用しています。

CANインベーダーはその名の通り、CANに侵入してセキュリティを解除し、イモビライザーIDを複製して開錠やエンジン始動を可能にする方法です。







先日、レクサスRX盗難の際に使用されたと思われるのが、このCANインベーダーと言う手法です。

CANインベーダーは、車両のバンパーを外してCANの配線にカプラーを割り込ませて車両情報を書き換える事が可能なスキャンツールもしくはPC・タブレットなどを直接接続し、セキュリティを解除し、イモビライザーIDを複製して開錠やエンジン始動を行います。

コードグラバー同様に、現在CANインベーダー防ぐ方法は無いので、純正キーで作動するセキュリティー以外のセキュリティーシステムを付ける事、ハンドルロックやホイールロックなどの物理的な盗難防止措置を施す事位しか防ぐ方法が有りません。







⑤ドリルアタック

これも最近流行り出した手法。
電動ドリルを使用して直径2〜3mmの穴をドアに開けて、ドア内部のドアロック用の制御機器を破壊する方法です。

この方法だと、純正セキュリティシステムが作動しなくなるので、キー以外の方法(バールでこじ開ける、窓ガラスを破ってロックを解除するなど)でドアを開けても盗難警報装置が作動しないので、あとはイモビカッターなり車両情報を書き換える事が可能なスキャンツールもしくはPC・タブレットなどを直接接続し、セキュリティを解除し、イモビライザーIDを複製して開錠やエンジン始動を行います。

このドリルアタックとイモビカッター/CANインベーダーを組み合わせられたらお手上げです。

純正キーで作動するセキュリティー以外のセキュリティーシステムを付ける事、ハンドルロックやホイールロックなどの物理的な盗難防止措置を施す事位しか防ぐ方法が有りません。







以上、最新の5つの盗難手法をご紹介しましたが、コードグラバー、CANインベーダー、ドリルアタックに関しては現在の純正セキュリティでは対応出来ないので、大切な愛車を守るために、複数のセキュリティシステムの装備や、物理的な盗難防止対策(ハンドルロック、ホイールロックなど)を検討した方が良さそうです。
Posted at 2021/08/04 20:38:28 | コメント(0) | トラックバック(0) | Cayman S | 日記
2021年08月01日 イイね!

987ケイマンSの事:その21

987ケイマンSの事:その21











ウチの987ケイマンSには、機械式LSD(OS技研Super Lock LSD)が付いています。
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コーナーで外側のタイヤに荷重が乗ると内側のタイヤの荷重が抜けるので、デファレンシャル(差動装置)の機能で内側のタイヤにトルクが配分されて空回りしてしまいます。

それを防ぐために、差動制限装置(LSD:Limited Slip Differential)が必要です。

LSDにはいくつか種類がありますが、大別するとメカニカルLSDと電子制御式LSDが有ります。







①メカニカルLSD
メカニカルLSDには、大きく分けて回転数感応式(機械式)とトルク感応型(トルセン)が有ります。

回転数感応式(機械式)
ウチの987ケイマンSに付いている、OS技研Super Lock LSDもこのタイプです。
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OS技研のHPより引用)

左右の回転差が大きくなるとクロスピンがプレッシャーリングを押し広げてフリクションプレートとの間に摩擦が発生して差動制限を行います。

4輪接地状態でLSD効果が出てしまうと曲がり難くなる(タイトコーナーブレーキ現象)なるので、用途に応じてイニシャルトルクを調整する必要が有る場合も有ります。







トルク感応型(トルセン)
ウォームギアの歯面摩擦とスラストワッシャーの板間摩擦で作動制限するタイプのメカニカルLSD。

Lesicsチャンネルより)

昔乗っていたトヨタのALTEZZAには純正でこのタイプが付いていました。
効きが弱かったので、TRDの機械式1.5Way LSDに変えてしまいましたが、効きがマイルドでFF車との相性が良いとされています。

しかしトルセンLSDの場合、完全にインリフトしてしまうと、LSD効果は失われてしまいます。







②電子制御式LSD
各種センサーからの情報をもとに、コンピュータが差動制限を制御する「アクティブLSD」。



アクティブLSD

(日産R33 GT-RのアクティブLSD)

LSDに電子制御多板クラッチが内蔵されており、各センサーからの情報を元にコンピューターが差動を制限します。







Ferrariのe-diff

これも電子制御式LSDの一種です。
F430以降のV8ミッドシップ系に搭載されています。







BMWのActive M Differential

これも電子制御式LSDの一種です。
BMW M3/M4などに搭載されています。

電子制御で左右のトルク配分を制御すると共に、前後のトルク配分も制御していますが、DSCオフで2WDモードを使用する事も可能です。







Audiのトルクスプリッター

AUDI RS3に搭載された「RS Torque Splitter」。
この新型のデバイスは通常の電子制御LSDと違い、ディファレンシャル機構が存在しません。

ディファレンシャル機構の代わりに出力軸に2つの電子制御多板クラッチを持ち、単なる差動制限だけで無く、左右の出力トルクを自在に制御出来ます。

フォード・フォーカスRSに搭載されているGKN社のツインスターも同様のシステムですが、ツインスターがリアのファイナルドライブレシオをフロントより僅かに高くしてドリフトを実現しているのに対し、「RS Torque Splitter」はフロントのトルクを下げる事によってドリフトを実現しています。

左右のトルク配分だけで無く、前後のトルク配分も統合制御しており、ランエボに搭載されていたAYC(Active Yaw Control)+ACD(Active Center Differential)が進化したS-AWCの様に、前後左右のトルク配分を制御して車両の運動性能を向上させています。







メカニカルLSDが電子制御化され、更に進化して差動そのものまで電子制御多板クラッチで緻密に制御し、前後左右のトルク配分を自在に制御する「RS Torque Splitter」の様に進化して来ました。

2WD用のLSDも左右のトルク配分や差動まで電子制御化されたとしたら、FF用なら外側のタイヤを多く回す事で曲がり易くしたりする事が可能になります。

こういった技術も日進月歩で進んでいる様です。
Posted at 2021/08/01 20:32:53 | コメント(0) | トラックバック(0) | Cayman S | 日記

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