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モータージャーナリスト 町山絢香のブログ一覧

2012年02月16日 イイね!

【プレイバック試乗記・第37号】 ポスト赤帽車候補?

’10 ホンダ アクティ トラック SDX 2WD 5MT


① 成り立ち

 1999年軽自動車規格改正以来、久々のFMCで懐かしのフルキャブ式に回帰したのが、最大のニュースといって過言ではないでしょう。

 先代のセミキャブ式の、地獄のような狭いキャビンから開放されたのですが、果たしてその出来は?


② 運転環境

 確かにセミキャブの狭さからは開放されたものの、インパネセンター付近が出っ張った形状になったことで、クラッチペダルだけ極端に左に偏ったレイアウト(スズキのキャリートラックFCも同様の傾向)と兼ねあって、フットレストの設置場所がなくなってしまった部分に、まだまだ居住空間面で割り切る面が…。

 また、乗用車的な運転姿勢を狙った部分が見られ、ステアリングコラムの角度が寝かせ気味で、メーターパネル位置も低めで、そこにリクライニングしない割り切ったシートとの組み合わせで、決して完璧とは言いがたい運転環境です。

 軽トラでは人気のサンバーも、ステアリング位置が極端に遠くて運転環境が完璧とは言いがたいのですが…。


③ パッケージング

 セミキャブからフルキャブに変更した以外は、基本コンポーネンツは先代から(先々代から)のキャリーオーバー。

 もし99年の規格改正でフルキャブを選択していたら、今の新型と大きくは変わらない形だったかも…。


④ パワートレイン

 こちらも先代、というか先々代からのキャリーオーバーで、660規格になって以来基本型式に変化なし。

 ライフだと、既に先々代でフェードアウトしたパワーユニットなのですが、おそらく現行ライフのi-DSIがMTに対応していないことと、信頼性を考慮しての継続ではないか、と見ています。


⑤ ハンドリング

 先代の(バンとバモスは今も現行型ですが)軽いだけでステアリングインフォメーションがないに等しいほど薄かったEPSは、低速は相変わらず軽めなものの、中速域でアシストを重めに設定したことで、前モデルよりは安心して走れるハンドリングにはなった、と言えます。


⑥ 判定

 :いまいち賞

 乗用車としてお勧めするには、あまりにも運転環境への妥協が大きすぎるので、この判定にしました。

 シンプルなインテリアである分、これならサンバーの方がまだいいなぁ~と思ったのが正直なところです。

 と言いますのも、スバルの軽四自社生産撤退を受けて、いずれサンバーもダイハツ製に切り替わってしまう可能性が高く、赤帽車としての耐久性の確保で疑問視されていることから、次期赤帽車として新型アクティトラックが浮上している現状です。

 あえて商用以外で使う手段として、オフロード走行を求めてアタックを検討してみるのも面白いかな、とは思いました。


                                               2010年01月09日 執筆
Posted at 2012/02/16 17:48:12 | コメント(2) | トラックバック(0) | ホンダ | クルマ
2012年01月27日 イイね!

【竹の五選・第13号】 とりあえず、ベターCR-V^^

 今日の竹の五選
      (8)               
1・221・191・81・201・8

 今日の圏外;;

1・27

 ホンダ CR-V 20G FF CVT (248)


 年末に新型CR-Vの4駆・2.4Lモデルに試乗して、「これで何がしたいの?」と苦言させていただきましたが、今回の2駆・2Lモデルは、スペック的な貧相さとは裏腹に、かなり好印象でした。

 というのも、2Lモデルのエンジンは低燃費重視・低中速トルク重視のR型で、これまでの4気筒ホンダ車の悪癖だった急かされた印象で有難くないレスポンスの鋭さが影を潜め、ゆったり穏やかに走らせるにはむしろ2Lモデルの方が好印象だったくらいです。

 実のところ、このエンジンは現行ステップワゴンにも使われているもので、ステップワゴンだと5ナンバーサイズで小さなイメージながら実際には1.5t超えの車重で荷の重さを感じさせるものですが、全高が下がり全幅に余裕のあるCR-Vとの組み合わせだと、スポーツモードなしパドルなしでも動力性能に不満が出ることはない程度に余裕あるものでした。

 それでも、高級志向なのかアウトドア志向なのかはっきりしないキャラクターであるが故に、エクストレイルやハリアーのようにヒットする予感はしないのですが…。

 それでもCR-Vにしたい…とおっしゃるならば、あえて4駆じゃなくてこの2駆・2Lを積極的にお勧めすることは可能であることを確信した、今回の試乗でした…。
Posted at 2012/01/27 18:53:28 | コメント(2) | トラックバック(0) | ホンダ | クルマ
2012年01月22日 イイね!

【松の五選・第11号】 本田家のクワトロ^^

 今日の松の五選
     (5)                
1・20 (秘) 1・161・191・161・6

 今日の圏外;;

1・221・22


 ホンダ レジェンド 3.7 標準仕様 6速AT AWD (620)


 タイプRを除いて(辛うじてシビック・タイプRユーロが現行モデルですが…)、最もクルマらしいホンダ車として、このレジェンドを推したい、という気持ちがあります。

 ほとんどの軽四・ミニバンでは、ドライバーに伝わる情報量が減って、クルマを操る楽しさの面で疑問符な傾向が強い中、油圧式PSを使ってSH-AWDの技術を投入されたレジェンドは、高級車としての魅力を走りで表現したクルマとして、今やホンダ車では貴重な存在となりました。

 クルマを操る楽しさという部分では、最近の例だとオデッセイ・アブソルートにもスポーツ性に富んだ走りは健在ではあるのですが、歴代直4エンジンを積むホンダ車の傾向として、良くも悪くも高回転までシャープに吹け上がるのが特徴で、それが時に速く走らされている乗り味になることが少なくありませんが、6気筒エンジンを積むレジェンドではさすがに高級車らしい躾が施され、ゆっくりと走らせやすいパワートレインに仕上がっています。

 ステアリングのフィーリングだけなら、今時のアクティブステアだの電動PSだので不自然になってる輸入車勢にも引けをとらないです。 

 とはいえ、こうした乗り味はかつては普通にあったもので、乗り味がナチュラルなだけで600万円を超えるプライスで選ぶことの正当性を見つけるのは非常に困難なものがあり、故に販売台数も知れたものに留まるのも無理はないところです。

 では、レジェンドがホンダでは最高級車であっても、果たしてメルセデスBMWアウディと比較しても勝負になるか?と言われると、凹凸の多い路面を走ったときの衝撃吸収性の面で輸入車勢の強豪には適わない、といわざるを得ないのが正直なところです。

 ホンダのフラッグシップらしく排気量は最大の3.7Lとしながらも、ホンダ最新のi-VTECは採用されず、駆動系の抵抗が大きい4駆であるため、燃費面でリッター6~7kmに留まるとのことで、リセールバリューへの期待の低さ(希少価値が認められれば期待大に転ずるのですが…。)を勘案すると、積極的にお勧めするまでには至らない、というのが結論です。

 それでも、日本人の誇りとして・・・ホンダ信者として・・・という思いが強くない限り、新車でレジェンドを買う理由は見つけにくいです。
Posted at 2012/01/22 21:16:49 | コメント(2) | トラックバック(0) | ホンダ | クルマ
2011年12月26日 イイね!

【松の五選・第2号】 エクスクルージブとは言うけれど・・・。

 今日の松の五選
       (1)
12・2512・2412・26

 ホンダ インサイト エクスクルージブ XLインターナビセレクト 7速CVT (256)


 2009年に、ハイブリッド専用車としてトヨタからはプリウスが3代目にFMCされ、ホンダは一足お先に10年ぶりにインサイトの名を復活させ、初代の2シーターのスポーツカー風というより燃費記録車のイメージを払拭させて、ファミリーユーザーにも馴染みやすいように4ドア5人乗りとすることで民生化を図ったことで、ハイブリッドカーのブームを作り上げました。

 当時、みんカラとは別のブログで執筆しておりましたが、プリウス・インサイトの2車のいずれも支持することはなかったのです。というのも、いずれも運転環境に不満があったから。

 ここでプリウスについての言及は避けますが、インサイトに関してはドライビングポジションを決めると、ステアリングの12時に隠れてデジタルスピードメーターの視認性が著しく悪化することが一番の不満点です。

 いくら4ドア・5人乗りにしたとはいえ、ミニバンが既に定着している中で、かつてのカリーナEDのような後席の狭さで、あくまでも低燃費のための空力を優先したパッケージングである、という点でも、一般ユーザーにはお薦めしかねるところでした。

 そこへ持ってきて、2010年にはフィットにもハイブリッドが追加され、インサイトよりも遥かに広くて実用的で低価格である、ということで次第にインサイトの存在感が薄れてきたのは明らかでした。

 そんなインサイトへのテコ入れ対策として、日本国内専用仕様としてCR-Zでおなじみの1.5L+モーターを搭載し、これまでのインサイトより高級なイメージで今年2011年に発売したのが、「インサイト・エクスクルージブ」です。

 正直なところ、CR-Zだって世間で言われるほどスポーツカーしているクルマには到底思えず、フィット系シャーシを使っているが故にステアリングに伝わる情報量が希薄でボディ剛性も高くなく、むしろ同じハイブリッドでもレクサスCTの方がスポーツしている、という皮肉な状況であったりしてたのです。

 その意味では、CR-Zはハイブリッドのスペシャルティークーペだと思えばそんなに悪いクルマじゃないし、今回のインサイト・エクスクルージブは4ドアCR-Z若しくはハイブリッド4ドアスペシャルティーだと思えばいいか、とある意味思うのです。

 後席に関しては、MCでシート座面形状を見直したり天井の内張り形状見直しでヘッドクリアランスを稼いでいる辺りに進化はあるものの、スピードメーターが見にくい件について運転席は相変わらずでした。

 ただCR-Zとの違いとして、6速MTがないのは言うまでもないとして、スポーツモードがインサイトには設定されていない、ということです。

 最も、CR-ZのCVTスポーツモードも、巡航時にはエンジン回転が落ちない代物なので、結局ノーマルモードを使うのですけどね。^p^

 ただインサイト1.5の方は、Dレンジだと燃費対策がかなり入ったエンジン・モーター制御で、少しでも加速をやめるとCVTが変速してシフトアップされてしまう、というあり難くないもので、高速走行時にはSレンジでそれを回避することも可能ですが、コーナリング中でパドルが使いにくい状況でシフト操作がしにくい、という部分で使いにくさはありました。


 まあ、名前はエクスクルージブで高級なイメージはあるのですが、ボディ剛性は高くないし、荒れた路面での脚の追従性もそれほどでもないので、トヨタ製の本格高級車には質感・コンフォート性で到底適わない、という印象で松の五選最下位となりました・・・。
Posted at 2011/12/26 20:34:01 | コメント(3) | トラックバック(0) | ホンダ | クルマ
2011年12月24日 イイね!

【竹の五選・第4号】 理想のタントへ!

 ホンダ Nボックス G・Lパッケージ FF CVT (134)


 前回、Nボックスのカスタムに試乗して、後席環境の不味さとCVTの不味さで大きくがっかりし、酷評になってしまいましたが、今回はノーマル仕様に乗ったことで、その印象はかなり好転してきました。

 確かに、後ろで固定された後席で追突時の安全性に疑問が残るのは変わらないのですが、前回のカスタムG・Lパッケージの14インチからインチダウンされて13インチに、そして装備類の違いで30kgの軽量化で、走りはかなり軽やかなものへとなっておりました。

 また、内装色がベージュで見た目軽い印象だったことも、体感する走りの軽さにも貢献していたようです。

 先日ソリオに乗って、改めて背の高いクルマの着座位置が低いことへのストレスを実感したのですが、Nボックスの乗ると、背の高いクルマで着座位置が高いことがどんなに素晴らしいことか、としみじみ思うわけです。

 今ではエコカー減税対策でカタログ燃費数値を上げる必要があってCVTにしているのでしょうが、本当のところを言えば、ライフやゼストの4速ATの方がまだ加速性に優れているのでは…と思うほどの動力性能ではあるのです。

 それだけに、DレンジとLレンジしか持たないが故に、下り坂などでエンジンブレーキが必要な場面でギクシャクしがちなところが見受けられました。


 でも、せめて後席がスライドして前方に移動できたら、既に理想のタントになっているのでは…と思わせるほどのポテンシャルは秘めているのです。
Posted at 2011/12/24 21:08:28 | コメント(0) | トラックバック(0) | ホンダ | クルマ

プロフィール

「メルセデスやBMWと比較するのはやめましょう──レクサス新型ESを考える
https://carview.yahoo.co.jp/news/market/20190123-10378107-carview/

これね、次期GSが計画されてない、というのが謎の答えだと思うんだけど。」
何シテル?   01/23 21:07
モータージャーナリスト 町山絢香です。よろしくお願いします。
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「俺のカー・オブ・ザ・イヤー2015」 はどのクルマ!? 
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2015/12/09 06:32:24
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