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モータージャーナリスト 町山絢香のブログ一覧

2012年11月23日 イイね!

【復刻!ざ対決・第58号】 わたしのカーオブザイヤー・前哨戦!

VS


 VW アップ 1.0 4ドア ハイアップ! 5速ASG FF (183.0) 12.27(920kg/75馬力)

 10月末にデビューした際に、VWアップの小型実用車としての徹底ぶりと、走りの楽しさを兼ねた資質の高さを執筆したのですが、今回久々に乗って、改めてその思いを強めることとなりました。

 例えばの話、今月フォレスターにアウトランダーにと日本製SUVも相当動質が良くなった印象を受けたものですが、いざアップに乗るとシート骨格がしっかりしており、ボディフロア・サスペンションの剛性感も高く、改めてVW車のクルマ作りの徹底ぶりを知ることが出来ました。

 そんな訳で、当方の企画でのカーオブザイヤーでは、相当に高い点数を入れる予定にしているのですが、その思いが揺らぐことはありませんでした・・・。

 果たして、対する新型アテンザは?



 マツダ アテンザ セダン 2.2DT XD・Lパッケージ 6速AT FF (340.0) 8.63(1510kg/175馬力)


 VWアップが、小型実用車としての資質の高さで国民車構想をしたのに対し、新型アテンザでは生産国である日本国内で、すべての部品を製造して組み立てる、言わば地産地消型生産になります。

 新型アテンザの経緯については、先日の対決で執筆したので省略いたしますが、今回セダンのディーゼルモデルで試乗して、その気合ぶりと課題が、改めて浮き彫りになったのです。

 まずは、コンセプトカー「しなり」のデザインを再現して、4ドアクーペとして斬新なスタイリングを具象化することに成功したこと、そしてCX-5で定評あるクリーンディーゼルエンジンは、かなりトルクフルで乗りやすい特性であるところに、広島原産のマツダ社の気合ぶりを垣間見ることが出来ました。

 前回の比較では、ターボが付いたことによるディーゼル車のスピードコントロール性に難点を付けましたが、あくまでもNAのガソリンエンジンと比較したときの話で、ディーゼルアテンザ単体で見ると、十分にスピード管理しやすい良質な動質であることを、新たに確認いたしました。

 その一方、課題として挙げられるのは、電動PSになって軽量化と低燃費への貢献は大きいけれど、油圧式PS世代のフィーリングを超えるまでには至っていないこと、後席着座姿勢は基本良好だけど、同日に乗ったC5と比較すると、まだまだ後席着座位置が低くて前方への見晴らし性で見劣りすること、脚のストロークの長さやしなやかさではC5に及ばないこと、何といってもボディサイズが20系セルシオに迫るもので(全幅は既にアテンザが超えている・・・)、かつ後席の広さで雲泥の差でセルシオに劣り、マツダとしてはフラッグシップ車として役員向けショーファーとしての役目をも果たそうとしているのでしょうが、結果的にはサイズの割には広くない後席に留まっている、といったことです。


 では、この対決で、どっちにより高い点数を入れるか?ということですが、当方なら迷わずアップです!

 決定打となったのは、脚の作り込みでVW勢に軍配があったから。

 という訳で、アップ支持です!
Posted at 2012/11/23 13:33:08 | コメント(0) | トラックバック(0) | フォルクスワーゲン | クルマ
2012年07月23日 イイね!

【4ドア五選・第2号】 小型車の王者、単なるファッションSUVに非ず。

 今日の4ドア五選
      
7・227・147・167・167・13

 今日の4ドア圏外;;

7・197・227・227・22

 VW ポロ 1.2TSI クロスポロ 7速DSG FF (260) 10.48(1100kg/105馬力)


 1.2TSIを積んだ普通のポロに、SUV風ファッションを施したに過ぎない仕様に一見見えるのですが・・・。

 確かにSUV=4駆を期待すると、やっぱりファッションになってしまうのですが、そこは小型車の王者ポロのこと。

 通常のコンフォートライン(ハイライン)だったら、細めのタイヤにシティユース重視の脚でステアリング操舵力はかなり軽いのですが、今回のクロスポロでは17インチにインチアップされたことで、外観はほんのちょっとだけ車高が高いSUV風でありながら、その走りの資質はGTIジュニアと呼んでもいいくらいでした。

 というのも、インチアップされたことでステアリング操舵力が増してドイツ車らしいものになったこと、更にタイヤがサイズアップされても基本シャーシがしっかりしていることで、荒れた路面でもしなやかさをキープしていること、そして1.2Lとは思えないトルクフルな走りは健在で、駆動伝達効率の高いDSGとの組み合わせで、爽快な走りは健在であったこと、からなのです。

 VWもスポーツグレードになると、ステアリング形状が非円になることが多くなる中、奇をてらうことなく真円を守りぬいたことで、ドライバーズカーとしての機能性を高めているのです。

 それにクロスポロ。シート形状も準GTIであるかのようで、サイドのサポート性を増しながら、一発でドライビングポジションが決まる運転環境は素晴らしいの一言です。

 5ナンバーの背高でないコンパクトカーとしては、決して軽いとは言いがたい車重約1.1tではあるのですが、初期型1.4L時代で感じた非力さ・重さは見事に払拭され、その走りのデザインは馬力あたり重量5kg台の本格スポーツクーペと比較しても遜色ないものです。

 おそらくクロスポロで物足りなさを感じるとするならば、Rのきついコーナリング時で3ナンバーワイドボディクラスに踏ん張りで劣ること、くらいではないか?と思うものでした。


 実は、ポロの後席環境って本家ゴルフ以上のもので、足元のスペースではさすがに見劣りするものの、後席座面角度がついたもので、少なくともHBゴルフに対してはアドバンテージがあるものです。


 と、5ナンバーコンパクトという範疇だけで語るには勿体無いほどの完成度を誇る、クロスポロの紹介でした。^^
Posted at 2012/07/23 20:26:10 | コメント(2) | トラックバック(0) | フォルクスワーゲン | クルマ
2012年06月04日 イイね!

【新車五選・第31号】 Let it be ?

 VW ザ・ビートル 1.2TSI デザインレザーパッケージ 7速DSG (303)


 VW・タイプⅠのリバイバルデザインとして、ゴルフⅣのプラットホームをベースに「ニュービートル」として復活しましたが、歴代の実用性を重視してきたVWブランドに泥を塗りかねない駄作パッケージングでした・・・。

 というのも、FFシャーシでRRレイアウトだったオールド・ビートルのデザインを盛り込むにあたって、エンジンが存在するフロントノーズが異様に長くなり、反対にリア周りが絞られた歪な形となり、前席は後退して車両感覚が掴みにくくなり、後席は大幅に足元空間が狭くなって、加えて頭上周りも狭くなり、ゴルフⅢまでの伝統を覆す仕上がりぶりでした・・・。

 その部分に大きく失望したニュービートルでしたが、ゴルフがⅤ以降で電動PS採用などで乗り味が大きく変わり、最終モデルの6速ATの制御に満足はしなかったものの、古き良きドイツ車の乗り味を引き継ぐ存在としてフェードアウトすることとなりました・・・。



 そして、満を持してゴルフⅥシャーシベースで仕上げたのが、今回の「ザ・ビートル」であり、正にあの60年代に一斉を風靡した某バンドの名曲をタイトルに付けた次第であるのです。^^;


 と、新型のビートルですが、先代のニュービートルと比較すると、ルーフ形状を平板にすることで全高を下げて低重心化を図ると共に、後席頭上周りの空間を広げることに成功しました。

 それでも、ゴルフやポロ程パッケージング命ではなく、前席は相変わらず後退して右左両ハンドルでもペダルレイアウトに違和感が残らない程度で、ベースとなったゴルフよりかはホイールベースは短いものの、後席足元空間も十分に確保されており、実用性面ではニューを大きくリードしております。

 となると、これまでのニュー程の個性が発揮されていないのでは…という懸念もあるところですが、確かにインパネ・ステアリングデザインなどに、ゴルフ系と共通部品が増えていることは確かです。

 それでも、内装の一部にボディーカラーと同一のパネルが張られたり、レトロなビートルの雰囲気を醸し出すために、ステアリングのグリップ部を細くする等の演出がなされており、当方が実際に試乗した限りでは十分に個性を発揮した1台である、と確信したものです。

 搭載されるエンジンが、ゴルフのトレンドラインにも採用されている1.2TSIなのですが、ベースとなったゴルフⅥ以上に重い車重であるにも関わらず、1.2Lの排気量を全く感じさせない動力性能で、むしろスポーツスペシャルティーカーとしても十分に通用するものでした。

 シート骨格の仕上がりや運転環境面で抜かりはなく、D型のステアリングではあるのですが、扱いにくさを感じさせない程で、ゴルフⅥの基本性能の高さが生かされているものです。


 思うに、ドリフトに特に興味ないならば、又はドリフトしない時を大切にするならば、スペシャルティークーペとしての資質では、86・BRZ以上の資質を持ったザ・ビートルである、と確信したのです。
Posted at 2012/06/04 18:36:45 | コメント(1) | トラックバック(0) | フォルクスワーゲン | クルマ
2012年04月30日 イイね!

【新車五選・第2号】 新車選びのベンチマーク!

 VW ゴルフ 1.2TSI トレンドライン ブルーモーションテクノロジー 7速DSG (264)


 実のところ、今年1月22日に試乗したゴルフ・トレンドラインにアイドリングストップ機能が付いたのが主な変更点で、基本的には同じクルマなのですが、今回最も思ったのはアイドリングストップ云々以前に、改めてゴルフ・トレンドラインの実用車としての完成度の高さであり、長期間乗ってても飽きが来ない魅力でした。

 それは、オプション込み諸費用込みで2000万円に迫る911カレラSやら、等身大の話題のスポーツカーであるトヨタ86をも同日に試乗した上での結論でした。

 一瞬のエキサイティングな楽しさでは、上記2台のスポーツカーに軍配があるのですが、路面の凹凸が大きな公道において、サスペンションストロークの長さや剛性感の高さ、そして非力さを感じさせず、尚且つ等身大でパワーを使いきれる面白さをも兼ねているのが、正に1.2TSI搭載のゴルフだったわけです。

 スチールホイールだった頃のトレンドラインは、さすがに1.2Lでは非力な印象だったのですが、アルミが付いてプレミアムエディションになってからは、どうやらトルク特性など細かい部分で非公式に改良が施されていたのでは…と思うほどの、動力性能の高さに感じたわけです。

 そして先日、ワゴンボディのバリアントにも1.2TSI搭載のアイドリングストップ付きが設定されたことで、より重いボディを1.2Lエンジンで引っ張るという、新たな試練に立ち向かっているようです。^^

 また、アウディQ3の日本発表を間近に迫る中、ゴルフⅦのデビューへの期待感が高まりつつあり、とかく現行型が敬遠されがちなところもあろうかと思いますが、FMC直後だとリコールの可能性が否定できないだけに、機械としての信頼性を重視して、モデル末期であることを加味した上でも、お勧めしたい1台が、今回のゴルフ・トレンドライン・ブルーモーションテクノロジーなのです。

 3年車検前に乗り換えのご予定がおありでしたら、多少燃費性能が落ちたとしてもザ・ビートルの方がリセールバリュー面で有利でしょう。

 ザ・ビートルも機会ありましたら、紹介していきたいと思います。^^
Posted at 2012/04/30 13:31:35 | コメント(0) | トラックバック(0) | フォルクスワーゲン | クルマ
2012年01月22日 イイね!

【竹の五選・第11号】 実用車界の横綱!

 今日の竹の五選
               
1・221・191・81・201・8

 今日の圏外;;

1・221・101・22

 VW ゴルフ 1.2TSI トレンドライン・プレミアムエディション 7速DSG (263)


 相変わらず、VWゴルフは実用車としての機能性で他のライバルを圧倒し、より高額な車種と比較しても色褪せることなく、むしろ必要な機能に絞ったシンプルさが光る結果となりました。

 一貫してVWのTSI+DSG技術の駆動伝達効率の高さ、そして燃焼効率の高さ、スピードコントロール性が非常に優れていて、しかもシフトショックを最小限に軽減しているマナーの良さを評価してきました。

 その中でも、今回乗ったゴルフのベーシックグレードであるトレンドラインは、昨年夏の仕様変更でアルミホイールや革巻きステアリングなどで装備を充実させながら、価格5~6万円アップに抑えた仕様として投入されたのがプレミアムラインです。

 このトレンドラインの素晴らしさは、1.2Lという車格の割には小さな排気量ながら力不足を感じさせることなく、かつハイブリッド車と比較しても優位に立つ低燃費を両立させ、我慢を必要としない低燃費車であるどころか、1台のクルマとしての機能性が非常に高いことなのです。

 これよりも高額な車種と比較しても、ゴルフ以外の選択をするには余程の趣味性の高さで正当化するのに苦心する程で、それ故に実用車の横綱としての風格が、ゴルフにはあるのです。

 この純粋な実用車としての素晴らしさは、ホットハッチになったGTIやR、SUVなティグアン以上に明確に味わえるもので、改めてトレンドラインは実用車のベンチマークである、と認識したわけです。

 そして、低価格車と比較しても、例えばスイフトRSはゴルフの半額で非常に素晴らしいクルマですが、ご予算が許せるのであれば、多少無理をしてでもゴルフをお勧めしたい、とお節介ながら思うが故のベンチマークでもあるのです。

 アルミが付く前のトレンドラインにかなり前に乗ったことがあるのですが、その当時の記憶と比較しても、1.2Lだから多少非力なのは仕方ない・・・とは思えないトルク感があって、動力性能面での物足りなさを一切感じさせなかったことから、公式には発表されてないけど、細かいエンジンの改良があったのかもしれない…です。

 それから燃費面で良心的なのは、カタログ数値=トータルの実燃費であり、高速巡航のみならず街乗り渋滞や山道などを走った上での低燃費であるため、カタログ数値をそのまま信頼できる、ということです。

 それも、日本独自の10・15モードだのJC08だのに特化したクルマ作りはしておらず、記録測定のために独特なオイルを使うなどもしていないが故です。



 こうした事実を少しでもご存知な方でしたら、クルマ好きやエンスーでない実用に徹したユーザーにこそ、強力にお勧めしたい、若しくは積極的に選ばれる1台がゴルフのトレンドラインであると確信しております。
Posted at 2012/01/22 20:57:37 | コメント(0) | トラックバック(0) | フォルクスワーゲン | クルマ

プロフィール

「メルセデスやBMWと比較するのはやめましょう──レクサス新型ESを考える
https://carview.yahoo.co.jp/news/market/20190123-10378107-carview/

これね、次期GSが計画されてない、というのが謎の答えだと思うんだけど。」
何シテル?   01/23 21:07
モータージャーナリスト 町山絢香です。よろしくお願いします。
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「俺のカー・オブ・ザ・イヤー2015」 はどのクルマ!? 
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五選の途中経過 ~ ドライビングプレジャーを求めて、MTロードスターvsAGSアルト♪ ~ 
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