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モータージャーナリスト 町山絢香のブログ一覧

2011年06月26日 イイね!

【ざ・新車対決2011・第38号】 トヨタ車みたいなワーゲン^^;

マツダ アクセラ セダン 15C 7速CVT(166)(勝ち点6)



vs VW トゥアレグ ハイブリッド 8速AT(898)

  


 新車試乗・中古車試乗対決を本ブログで始めて以来、半年が経ちました。

 応援してくださった皆様に、感謝申し上げます。

 2011年上半期がまもなく終わるのを機会に、新車・中古車対決は今回で最後とし、今後の試乗記を新たな体制で次回から始めることにします。

 今度は前回の勝者との対決ではなく、累積で欲しいと思ったクルマをランキングする方式とし、新車・中古車含めて10台を目処にランキングを設定していきます。

 詳細は初回で改めて説明するとして、今回で対決を最後としたのも、今回紹介するトゥアレグ・ハイブリッドは、残念だけどVW中最高額でありながら、最も共感できなかったVWでもあったためです。


 先代のV8ガソリンモデルに代わるグレードとして、FMCで新たに設定されたハイブリッドで、V6・3Lガソリンエンジンをベースに過給器のコンプレッサーと電気モーターを組み合わせたものです。

 V8ガソリン車の後継に位置づけているだけに、パワー・トルク面で余裕があるのは言うまでもないですが、ハイブリッド仕様に標準装備されたエアサスは、硬質なドイツ車というよりは当たりがソフトなトヨタ車のそれを思わせるもので、一言で言えば旦那仕様。

 それだけなら、そのクルマの味として妥協は出来るのですが、ハイブリッドシステムを搭載したことによって、減速時にはドライバーの意思に反して回生ブレーキが効いて、ドライバーの感性にそぐわない制動フィーリングで、2.4tに迫る重量級であるがためか、制動そのものも頼りないもので、とてもじゃないけどVW社メインのゴルフやポロでは有り得ない、信頼の低いものでした。

 またパワートレインそのものにも疑問符が付き、有り余ったパワートルクに変速過剰な8段ATの組み合わせで、燃費効率はいいかもしれないけど、乗り味としては機械側の制御介入が過剰で、人馬一体間には乏しいです。

 もう1つ、トゥアレグの致命的弱点として、ドライビングポジション。

 先代と同じく、背の高いSUVでありながら低く寝そべった姿勢を前提とした運転環境で、シート本体がしっかりしている以外は、むしろトヨタ車みたいに思ったくらいです。

 それでも数少ない良い点を挙げると、さすが高級車であるだけに、直4ターボで代用せずにV6を選択したことで、NVHのレベルは高かったです。



 というわけで、走りの質感・愉しさを重視するには向かないトゥアレグ・ハイブリッドで、問答無用でアクセラの勝ちとなりますが、ポロGTIを覆すほどではないため、殿堂入りは見送りました。

 今回で新車・中古車対決は終了とし、2011年上半期は新車部門がポロGTI、中古車部門がスバル360を殿堂入りとします。
Posted at 2011/06/26 19:08:17 | コメント(1) | トラックバック(0) | フォルクスワーゲン | クルマ
2011年06月04日 イイね!

【ざ・新車対決2011・第35号】 300万円のダウンサイジング^^、そして…。

VW ポロ GTI(294)(勝ち点4)



vs VW パサート セダン TSIコンフォートライン ブルーモーション(324)



vs トヨタ プリウスα S”ツーリングセレクション”(5シーター)(280)




 先日新型パサートのヴァリアントでの試乗記を執筆致しましたが、今回同仕様のセダンで試乗する機会に恵まれました。

 正直なところ、同日に同時比較しない限り、その違いが見えにくい程でしたが、間にポロGTIを試乗したことで、Dセグメントボディを1.4Lシングルターボで走らせる上で、さすがに余裕とまでは行かず、ゴルフの1.2Lの如く若干非力なエンジンを、ドライバーによるマニュアルシフトを駆使することでカバーしていくドライビングスタイルが、ある程度求められることが顕著になったことです。

 セダンらしく手足を伸ばした姿勢を前提とした運転環境に、シート座面角度が平板なところがフィットしなかったところはヴァリアントと共通で、後席着座姿勢に関してはヴァリアントも悪くはないけど、セダンの方がよりフィットした感がありました。

 新型パサートでサプライズな所と言えば、20世紀ならばトヨタ車がお得意だった音振対策が素晴らしく、軽目のステアリングは日本車から乗り換えても違和感が薄いほどでした。


 今回初試乗になったのが、トヨタのプリウスα。ハイブリッド専用車では初の3列シートをラインナップに持つミニバンスタイルです。

 搭載されているガソリンエンジンは1.8Lと、優にパサートよりも排気量は多いのですが、元々低速トルクが薄い上にNAで重いハイブリッドシステムを搭載し、オリジナルのプリウスよりも確実に重くなった車体で、動力性能面ではパサートには大きく劣り、エンジンが作動したときのガサツなフィーリングで、かつてのNVHに力を入れていたトヨタはどこへやら…と、落胆の気持ちでした。

 それでも、オリジナルプリウスに比べると、直線基調なインパネになり、ステアリングコラムが高くなったことで圧迫感が大幅に減少し、運転環境は遥かにマシにはなりました…。

 とはいえ、プリウスαで低燃費への恩恵を受けるには、極力アクセルを踏まないで、電気モーターだけで走らせる必要があり、相当の我慢を強いられる、という部分で、到底カーライフが充実するようには思えない、と言わざるをない印象でした。

 小型3列なら、前回のラフェスタの方が、低価格でかつ遥かに真っ当かと。



☆彡祝☆彡 殿堂入り

VW ポロ GTI(294)



 今回のパサートセダンもプリウスαも、ポロGTIには及びませんでしたが、ついにメルセデスV350から殿堂入りを交代させることに致しました。

 V350の唯一の弱点が燃費の悪さで、多人数で乗って初めて本領を発揮するタイプのクルマでした。

 その意味で、独りで乗るなら俄然ポロGTIの方がサマになり、かつ走る愉しさに溢れ、経済的でもあったわけです。

 それに決め手になったのは、油圧ポンプ式パワーステアリングの好フィールでした。

 思えば、初の殿堂入りを果たしたアウディA1も同様でしたね。

 強いていえば、旧型1.8Lターボ時代にあった3ペダルMTで、そのフィーリングが良かったら、あえてDSGではなくてMTで…と思うところでしたが…。

 もう1つ決め手になったのは、GTIという名に相応しいスポーツフィールがストレートに表現されていたことですね。

 かつてのゴルフⅠ・Ⅱ時代のGTIを彷彿とさせる縞模様のスポーツシートであり、明らかに排気サウンドがスポーツマフラーのそれであることであり…でした。

 そこが、中途半端なGTだったりスポーツ何とかだったりではなく、歴としたGTIであるところですね。

 確かに、クルマとしての機能性ならゴルフのGTIはより素晴らしいでしょうが、角が取れすぎてキャラクターが弱いところがあり、それはおそらくよりスポーツ性の高いRの存在故かな…とも思っております。

 ポロGTI。

 間違いなく、WRXやランエボでは覆らないと思います。

 その2車では、走りを楽しむための燃料消費が大きいですから…。


 次回からリセットですが、果たして今度はどんなクルマに出会うやら…。^^
Posted at 2011/06/04 19:26:00 | コメント(0) | トラックバック(0) | フォルクスワーゲン | クルマ
2011年06月01日 イイね!

【ざ・新車対決2011・第33号】 消費は減らしても、歓びは減らさない!

 VW パサート ヴァリアント TSIコンフォートライン ブルーモーション(346)(勝ち点5)



vs VW ポロ GTI(294)




 サラリーマンにとっては悪夢の言葉になっている「リストラ」でも、その言葉の由来は「リストラクチャリング(再構築)」であり、先ほどウィキで調べてみた結果、ロシアで起こった「ペレストロイカ」と実は同意語なのです。

 本来の意味では、今までの枠組み(パラダイム)を一旦崩して、新たな枠組みに再構築することなのですが、実際の日本の企業で行われてしまったのは、単純な人員削減、いわゆる人切りとしての意味で使われてしまい、本来の意味とは大きくかけ離れてしまっている現実に直面した日本人も数多いかと思います。


 なぜ、一見クルマと関係ない話である「リストラ」を話題にしたかと言うと、ここ最近クルマに求められている「エコロジー」によって、いつの間にかクルマの走りを楽しむことまでもが否定され、あたかも我慢しなければいけないものであるかの様に、思い込まされている人たちが多い現実があるからです…。

 それが証拠に、21世紀に入ってからラインナップ中にスポーツモデルを持たない日本車が激増し、若年世代のクルマ離れを一層加速させてしまっています。

 そこに、現代の日本車のつまらなさ・不甲斐なさがあるのですが…。


 その点、人を愛しクルマを愛しているVWは違ってました。

 エンジン排気量を小さくすることで「ダウンサイジング」を推進しながらも、お買い上げ下さる顧客様には我慢させることなく、むしろ満足度を上げていく方向で、新たな進化の方向性を見出しているところは、さすがクルマ造りの上手なメーカーだな、と感心するところです…。


 そこで、今回登場するのはポロGTIです。

 VW一番の看板車種は、やはりゴルフ。

 よって、ゴルフの開発にも最も力が入り、先進技術をより積極的に導入していく姿勢があります。

 それによって、クルマ全体の基本性能は確実に向上するのですが、それが時に優等生になりすぎて、GTIのようなホットハッチ物件となると、全体的に角が取れてイマイチインパクトに欠ける傾向が出たりします。

 
 その意味では、現行ポロは基本シャーシは先代モデル継承でパワステも未だに油圧ポンプ式。

 それ故に、メカニズムの先進性ではゴルフに劣るポロであり、それがGTI同士で比べた場合、ポロの場合音振で見劣りするところがあることはあるのですが、それがかえってホットハッチとしてのムードを高める効果を生み出す結果になっているだけに、改めてクルマの奥深さを知ることとなったのです。

 そんな訳で、ポロGTI。ピンポイント物件としてヒットしたのです。

 通常のポロだと、着座位置を高めに背もたれを起こした姿勢を取るには圧迫感ある居住空間であり、低く寝そべった姿勢を取るには、シート座面が平板で落ち着きが足りないといった違和感があったのですが、これが専用バケットシートを採用したGTIになると、シートのサイドの張り出しが大きくなって、サポート性が確実に向上しながらも窮屈さを感じさせないもので、運転環境面では大きく好転したことが印象的でした。

 そして、油圧ポンプ式パワステを継続したことで、完全な電動パワステでは未だに出し切れないSATを出すことに成功し、極めて上質なステアフィールで走る面白さに満ちていました。


 先代もGTIに乗る機会には恵まれず、出来ればあの時と同様3ペダルMTに、思い切りクルマと対話してみたい思いは大きかったのですが、7速乾式DSGのシフトスケジュールの完成度は高く、パドルシフトを駆使したスポーツドライビングにも十分に対応出来るものです。


 前回ツインチャージに対して、過給時の過度なトルクの立ち上がりに違和感がある、といった意味のコメントを致しましたが、これも不思議なものでスポーツサウンドに満ちたGTIになると、途端に雰囲気が出て「これぞホットハッチ!」と思うほどのパワフルで魅力的なエンジンに思った程でした。


 森慶太氏の評価が芳しくなかったポロGTIでしたが、油圧式パワステによる昔のクルマの良さとTSIやDSGといった最新技術による最新型車の良さが見事にバランスされた、隠れ名車物件として、わたしとしては評価していきたい、と思った程でした。

 そんな訳で、早くもパサート・ヴァリアントに代わっての次回持ち越しとなり、勝ち点2が付きます。


 
 一般的にはワゴンのヴァリアントが圧倒的に人気ですが、やはりセダンで育った世代のわたしとしては、ボディの剛性の高さ・気密性の高さによる音振の少なさを重点的にセダンを推していきたい、その意味でヴァリアントは本命ではなかった、といった意味合いでの負けだった、と認識しております。

 新型パサート。今度はセダンで試乗ですね。^^;
Posted at 2011/06/01 19:33:41 | コメント(0) | トラックバック(0) | フォルクスワーゲン | クルマ
2011年05月29日 イイね!

【ざ・新車対決2011・第32号】 幸せのダウンサイジング!

フィアット 500 ツインエアー・ラウンジ(245)(勝ち点4)



vs VW パサート ヴァリアント TSIコンフォートライン ブルーモーション(346)



vs VW パサートCC V6 4モーション(625)




 前回、「いいクルマ選び」からの卒業と称して、未完成ながらクルマと対話する面白さに満ちたツインエアーのフィアット500を評価し、これまで殿堂入りだったメルセデスベンツV350に代わっても…と思ってた矢先に、新型パサートの試乗となりました。

 基本的なパッケージングは先代を継承するものの、VW得意の小排気量エンジンを過給器で補う方式でのダウンサイジングを更に推進する形で、今度はDセグメントサルーンを1.4Lで走らせるまでになりました。

 それにより、現在生産終了中のジェッタのポジションまでカバーするかの様に、先代から大幅にプライスダウンし、これまでのクルマの進化の指標だった動力性能や静粛性の向上より、二酸化炭素排出量の削減や燃費の向上といったこれからの時代に欠かせない要素を重点的に向上させたFMCなのが特徴です。

 それでもVWのクルマ作りの素晴らしいところは、世界的にエコロジー傾向でありながらも、決してユーザーに満足度を低下させるようなことはせず、むしろ先代1.8Lターボ+トルコンAT比でも、乾式DSGで駆動伝達効率を向上させることで、むしろスムーズでかつ軽快な発進加速性を実現させていることです。

 それでも、これまでVW車に試乗した経験上、コンプレッサーとターボが共に付いたツインチャージャー仕様に関しては、過給時のトルクの立ち上がりが急で、クルマとの対話がしにくいところがあったのですが、新型パサートの1.4Lはシングルターボ仕様で、過給器特有の唐突なトルクの立ち上がりが影を潜めているため、自動車税が安くなることで俄然経済性を重視するユーザーへの共感を得るに至って入るわけです。

 ですので、ここまで「いいクルマ」を極めた仕上がりを見せつけられると、安易に卒業なんて言えないな、と思うほどでした。

 この新型パサート(ワゴンのバリアントですが…)。

 単純に先代のネガ潰しで生まれた新型車ではないんです。

 よりダウンサイジングを、どこまで進められるか、への挑戦の一貫なのです。

 その意味で、エコカー減税対策重視でカタログ燃費を稼ぎやすいCVTを使って、カタログ上は低燃費だけど、実際に乗ると悲劇的にレスポンスが鈍くて非力で価格は一人前に普通車並な軽ミニバンは、単なる我慢のエコカーで最も欲しくない乗り物の1つなのです。


 ただセダン(ワゴン)としてのパサートのパッケージングは到って平凡なもので、例えばの話W124と比べてどうとかの類ではなく、横置きエンジンのFFながらBMW3シリーズよりは確実に大柄なサイズなだけに、引き締まった印象もないのですが、極端にスポーツワゴンしてない形といい、W124時代からすると燃費性能では比較にならない位の性能といい…の部分に魅かれるわけです。



 偶然ながら、同時にパサートベースの4ドアクーペ「パサートCC」にも試乗出来ました。

 実のところ、2009年5月に前期モデルのV6・4モーションに試乗していて、エレガントなスタイリングに相応しいコンフォート性とゴルフGTI譲りのスポーツ性に富んだ走りを高い次元で両立させているところを評価した訳ですが、今回の後期モデルでタイヤが18インチにインチアップしたことによるシャーシバランスの変化が気になってたところですが、今回試乗して、その心配は無用だったことが確認できました。

 もはや、VWラインナップ中唯一のV6エンジン搭載車となり、6気筒エンジン車最後の生き残りである可能性が非常に高いモデルとなってしまってます。

 こうしたエモーショナルな魅力を持ったスペシャルティークーペには、V6エンジン特有の官能性は欠かせない要素であるだけに、最後に残った砦として注目してもいい1台には感じました。

 とはいえ、新型パサートの1.4Lの出来を思うと、余程のエンスーでない限り、V6・3.6Lの魅力では説得力が弱い…と思わざるを得なかったです。


 細かいことですが、パサートが新型になって電気式パーキングブレーキの操作ロジックが変更され、旧型はインパネ右端にあるボタンでの操作だった(パサートCCはこの方式)のが、新型になってレバー式に似せたスイッチに変更されたことで、他車から乗換えても戸惑いにくい操作系に変更された点も、進化した部分の1つとして評価したいと思います。


 よって、この勝負。

 パサートヴァリアント、フィアット500に勝って2点、パサートCCに勝って3点加点し、勝ち点5で次回に持ち越しです。
Posted at 2011/05/29 18:50:16 | コメント(0) | トラックバック(0) | フォルクスワーゲン | クルマ
2011年01月30日 イイね!

【ざ・新車対決2011・第10号】 3列シートのベンチマークは健在です。^^スズキ軽の新型エンジン味見も。^^

 VW ゴルフトゥーラン 1.4TSI ハイライン(339) vs スズキ MRワゴン X・2WDオーディオ付き(121.6)



 今回の試乗対決も、先に殿堂入りしたアウディA1に敗退した末の敗者復活戦みたいな形となりましたが、その対決にはあまりにも分が悪すぎたのがMRワゴンでした。;;

 言うまでもなく敗者復活はゴルフトゥーランで、ほぼ同価格のアウディA1が相手だったため、勝ち点ー2点から次回開始となります。


 先のブログでも少し執筆いたしましたが、ゴルフトゥーランは3列シートのベンチマークであり、それは先代モデルからずっと継続していることなのです。

 何がそんなにいいのか。

 それは、何よりも運転する人、乗る人の快適性・安全性を、優先して設計されているから。

 具体的には、乗員全てに3点式シートベルトが装備されること。

 全ての乗員のシートに惜しげなくコストを掛けて、長距離でも疲れにくい設計になっていること。

 故に、小手先なシートアレンジの多様性やら、ウォークスルーのしやすさとかは、持ち合わせていないのです。

 それでも、ゴルフトゥーランを買わなかった人たちも少なくないのは事実で、スライドドアでないというだけで、候補から落ちてしまう、もっとつまらない理由として、輸入車=高いのイメージがあるから、というのもあるようで、その理由で選択肢から外すのは、あまりにももったいない、と思わずにはいられないのです。

 今回のFMCで、ドアパネルの設計が本家ゴルフ5から6になったときと同様になり、製造コストが削減されたこと。(とはいえ、ユーザーが触れる部分はしっかりコストを掛けたままだから、安っぽさは微塵も感じさせないのだ。)

 明るさと省電力の両立で、LEDライトが採用されたこと、くらいのバージョンアップで、基本的な3列シートとしての素性の良さはそのままです。

 組み合わされるエンジンは、1.4Lツインチャージャーのみですが、初期型か何かにあったトルクの急な立ち上がりが解消されて、より乗りやすい乗り味に仕上がっているのも、地道に改良を続けるVWグループならではのものです。



 今回は部が悪かった、スズキの新型MRワゴンについても。

 今回試乗したのはNAモデルのみになったのですが、これまでのK6Aから新型R06Aに換装されて、エンジン始動時の静粛性・振動が劇的に減少されたのが、最初のサプライズ。

 中途半端にスタイリッシュ路線に走らなかったボクシーなボディ形状と、ドライバーから見やすい位置にあるメーター類など、車両感覚が掴みやすくて初心者でも運転しやすい1台だと確信しました。

 重いミニバンボディにNAの660で低燃費志向のCVTのみとなれば、動力性能面で期待する1台ではないのは明白ですが、嫌味がないという部分では、もし対戦相手がVW・アウディじゃなくて、レクサスCTやカイエン辺りなら、勝ってたかもしれない、と思うほどでした。(ムーヴが相手でも勝ちかと。)

 ターボモデルの14インチだとどうなるかは不明として、少なくとも13インチ装着のNAモデルに関しては、ボディの剛性・サスペンションのしなやかさは十分に許容範囲である、と判断させていただきました。

 新型エンジンについて追記。ロングストローク化されて低中速トルク重視になったため、かつてのアルトワークスみたいなスポーツモデルが出る可能性はより低まったかなと思うと同時に、低速トルクが重要なクロカン車、いうまでもなくジムニーのことですが、これならより適したエンジン特性になるのでは…と、期待膨らむR06Aです。
Posted at 2011/01/30 17:58:06 | コメント(1) | トラックバック(0) | フォルクスワーゲン | クルマ

プロフィール

「メルセデスやBMWと比較するのはやめましょう──レクサス新型ESを考える
https://carview.yahoo.co.jp/news/market/20190123-10378107-carview/

これね、次期GSが計画されてない、というのが謎の答えだと思うんだけど。」
何シテル?   01/23 21:07
モータージャーナリスト 町山絢香です。よろしくお願いします。
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