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モータージャーナリスト 町山絢香のブログ一覧

2011年10月08日 イイね!

【試乗五選・第66号】 プアマンズ・ゴルフの生きる道!

マツダ アクセラ セダン 20E-スカイアクティブ ツーリングコンフォートⅠ 6速AT (214)


 先日、新たにスカイアクティブ技術を投入されたアクセラを、スポーツの17インチ仕様での試乗記を執筆いたしましたが、荒れた路面に対する足回りの収束に不満を残し、故にプアマンズゴルフと辛口評価になってしまいましたが、今回は4ドアセダンで15インチアルミが標準ながら、16インチアルミがオプションされた20E-スカイアクティブで改めて試乗です。

 おそらく、5ドアのスポーツだとオプションなしの16インチに該当する仕様に思わるところです…。

 結論から言えば、少なくとも制限速度のある一般道では、インチダウンされたことで脚の動きにしなやかさが戻り、見た目のスタイリングを除けば、出来るだけ大人しめのサイズの方がバランスがいいことが、ここでも明らかになりました。

 少なくとも、前回の17インチよりはマシにはなりましたが、それでも尚1.5Lを勧めることに変わりはなく、1.5Lよりかはトルク面で余裕はあるものの、Dレンジホールドで速さを実感するまでには至らず、不特定多数のドライバーが乗っても燃費に差が出ないように配慮されたパワートレイン設計であり、それがスポーツエンジンと呼ぶには鈍いエンジンレスポンスであり、MTの変速速度には敵わないスカイアクティブATであり、そこの部分は基本的に17インチ仕様と同一です。

 本家ゴルフが出来が素晴らしいとはいえ電動PSを採用する中、アクセラでは伝統の油圧式PSを使い捨けており、そのナチュラルなステアリングフィールに見どころがあり、ベーシックな15Cで以てゴルフ比コストパフォーマンス面でアドバンテージを持っている…といったところが、今のところのアクセラの立ち位置と解釈しております。

 現状の試乗五選ランキングにおいて、一見走りで我慢を強いられそうに見えるダイハツ軽が健闘する中、より大柄でプライスの高いアクセラだったら…、より多くを望みたい。

 そして、絶版になったレジアスの価値を優先したい。

 そんな訳で、ランキング5位に留まったのです…。
Posted at 2011/10/08 18:18:26 | コメント(0) | トラックバック(0) | マツダ | クルマ
2011年10月03日 イイね!

【試乗五選・第61号】 やっぱり、プアマンズゴルフ >w<

マツダ アクセラ スポーツ(5ドア) 20S-スカイアクティブ ツーリングコンフォートⅠ&Ⅱ 6速AT (229)



 結論から言えば、やはりCセグメントの巨匠であるVWゴルフには敵いませんでした…。

 それを決定づけたのは、17インチの扁平タイヤを履いた仕様だったのですが、ちょっとした荒れた路面でタイヤから伝わる衝撃を、ボディ全体で吸収しきれずに衝撃が残っていたところがあったことです。

 ゴルフだったら、衝撃そのものは存在し感知出来るものではありますが、それがボディ・シャーシに、そしてドライバーの身体に響くことなく、衝撃を吸収するだけのしなやかさがあり、それは最もエンジンパワーの高いRでも証明された部分でもありました…。

 最も、ゴルフRは500万円以上するクルマなだけに、いくらスカイアクティブで一新されたとはいえ、アクセラの比較相手にするには酷なところがあるのは、十分に承知した上での話です。


 スカイアクティブと言えば、デミオでエンジンのみで投入されるも、低燃費に偏った仕様で発進時のもたつきが通常の1.3L以上に顕著で、我慢の低燃費車に過ぎなかったのですが、今回のアクセラではオートマチックにもスカイアクティブ技術が導入され、今度は低燃費のみに留まらず、走りの楽しさをも求めていった作りで、従来モデルとどのくらい変わったか…、期待していたところです。

 その点に関して言えば、確かにギアの変速スピードが上がりつつ、変速ショックを抑えてスムーズになっており、その部分ではトルコン慣れした日本人ユーザーに配慮しながら進化させたパワートレインと言うことが出来ます。

 それでも個人的に然程評価しなかったのは、エンジンレスポンスが全体的に鈍い印象で、スポーツハッチと呼ぶには、全体的にもっさりしたパワートレインであると言わざるを得ず、VW勢のツインクラッチのDSGと比較してしまうと、まだまだ物足りないのです。

 冒頭で申し上げたインチアップタイヤでのコンフォート性の低さと総合して、アクセラのベストチョイスは相変わらず1.5Lモデルの方で、今回のMCで横滑り防止装置が標準化された15S(スポーツのみ)が設定され、従来からあった15Cにもオプションで選択可能になったため、引き続き1.5Lを勧めたいところです…。

 それに1.5Lの魅力は低価格のみならず、エンジン回転の軽快さで2Lを上回るものであり、エンジンパワーを使い切った走りを楽しむには2L以上にお勧めであり、尚且つボディ・シャーシ・ドライバーに優しい大人しめの15インチタイヤが付いてくることが加点要素になっております。

 それだけに、先代に存在していた1.5LのMTがないのが非常に惜しまれるところですが、CVTが嫌いな開発陣が開発したCVTを採用しているため、マニュアルモードを駆使すれば、MTにかなり近い軽快な走りを楽しむことが出来ます。

 スカイアクティブの本領は、やはりボディまで一新されるCX-5待ちになるのでしょうか?
Posted at 2011/10/03 17:49:07 | コメント(1) | トラックバック(0) | マツダ | クルマ
2011年09月20日 イイね!

【試乗五選・第49号】 マツダコンパクト、身内決戦!

      (勝者!)
  vs  

マツダ ベリーサ C ドレスアップパッケージ クルージングパッケージ 4速AT(169.2)


 今回は久々に試乗対決となりましたが、未だに旧型デミオをベースにしたプレミアム志向なベリーサと、スカイアクティブでない普通の最新型デミオとの対決となりました。

 デビューから7年が過ぎたベリーサですが、今や技術革新に精一杯で黒一色なインテリアで質感が落ち気味な現在のマツダ車ラインナップにおいて、ピュアスポーツカー勢以外では唯一内装のお洒落さや質感の高さで選べる唯一のマツダ車となってしまっているのが、今のベリーサです。

 このプラットホーム、フォードブランドのフィエスタと共用した関係で歴代デミオにおいては大柄になり、その分車重が増して小回りが効きにくいなどといった面もあったようですが、現行デミオが軽量化とクイックな動きを得たのと引き換えに落ち着きを欠いた乗り味になった今となっては、むしろベリーサの落ち着いた脚の動きに価値を感じるくらいです。

 厳密に言えば、初期型の油圧式が最高だったのかもしれないですが、シートやステアリングなどの操作系にコストを掛けた分、デビュー後7年の古さを感じさせない走りの質感の高さに繋がっています。

 ここが今回、デミオとの対決で勝利にした要因ではあるのですが、さすがに新車購入でお勧めする程には至らず…といったところで、試乗五選入りを見送ったところであります。

 ATのルーズさは少なからずあることはあるのですが、低燃費と引き換えに出足の遅さを我慢するスカイアクティブ・デミオ以上の魅力はあり、1.5Lの余裕を感じさせたところです。

 それにしても、スカイアクティブ以外のマツダコンパクトには、1台も横滑りがオプション出来ない現状はいかがなものか、とは思いますが…。


マツダ デミオ 13C 4速AT(114.9)


 MC後のデミオを取り上げるのは、今回で3回目になります。

 今回最もベーシックな13Cを試すこととなったのですが、これが一番バランスがいい感触で、今や注文生産になってしまった15Cがベストという持論は変わりそうにないです。

 こちらはCVTではなくて通常のATになりますが、カタログ数値が物語る通り、出足の加速ではスカイアクティブを上回り、モード燃費を狙わない限りDSCの件は妥協するにせよ、スカイアクティブ以上に魅力を感じたところです。

 また、標準の14インチタイヤ装着により、スポルトに装着される16インチ仕様のような、ステアリング初期応答性の過敏さが影を潜めたことで、スポルト以上にスポーツ性の高いハンドリングである、と個人的には評価します。

 それでも、現行デミオのハンドリングの基本特性が、キビキビ感と言えば聞こえはいいけど、ヒョコヒョコ動いて落ち着きに欠けた嫌いがあるのです。

 そして、軽量化と引き換えに、後席座面が薄くなって後席自体狭くなり、ラゲッジスペースも狭くなったことで、旧型ベースのベリーサが引退出来ないでいる、といった皮肉な状況になってたりしています。

 その意味では、デミオ最大のライバルは、トヨタ・日産ではなくて、むしろスズキのスイフトではないか、と思えてならないのです。

 スイフトは、前後居住空間が心地よいものであり、尚且つ100万円代前半とは思えない走りの質感の高さで、しかも室内の広さ・荷室の広さも犠牲になっていない…となると、強敵に思えてしまうのです。

 とはいえ、下手したら軽自動車よりも安い価格であり、走り重視で選ぶならばハイトルーフなAZワゴン系をパスして、デミオを選択されることをお勧めしたいと思います。

 排気量が大きい分、絶対的な動力性能への余裕があり、当然パワフルで走りも元気で、ある程度距離を乗るならば、実燃費で軽自動車を越えて実質維持費が安くあがるからなのです。
Posted at 2011/09/20 17:43:49 | コメント(3) | トラックバック(0) | マツダ | クルマ
2011年09月08日 イイね!

【試乗五選・第40号】 アクセラのご先祖のようで…。

’01 マツダ ファミリア Sワゴン RS 4速AT(アクティブマチック)(23)


 今回最後の紹介になったのは、最後のファミリアでも後期モデルに該当するSワゴンの1.5L可変バルブ付きDОHC搭載になります。

 MCをきっかけに、先に追加されていたスポルト20のFFに搭載されていたティプトロ方式のアクティブマチックに変更され、1.5Lでもスポーツドライビングに適したATへと進化したのが特徴です。

 昨年、スポルト20の四駆MTに試乗したときに思わぬ骨太な乗り味に共感したので、これが1.5Lにも反映されてたら、アクセラのご先祖を名乗ってもいいのでは…という期待がありましたが…。


 操作ロジックや運転環境に目立った弱点は見当たらなかったものの、高回転志向のS-VT仕様とギア比の高いATとの相性がイマイチでエンジン特性が生かしきれないギア比設定で、トルコンのルーズさが目立って頻繁なシフトアップ・ダウンの制御が入るところがあり、ボディ本体の剛性感が著しく低く、結果的にはアクセラのご先祖というよりは、安グルマだったファミリアそのものだった、という印象でした。

 パッケージングとしては、前席よりも高めの着座位置にある後席で、リクライニングを使って起こし気味にすると辻褄が合うシート設計で、絶対的な全高が低いので然程天井に余裕はないのですが、それなりに着座位置が決まるリアシートでまずますといったところです。

 せめてこの世代のマツダ車で、アテンザやアクセラに通じる走りのクルマを探すという観点から言えば、ファミリアなら2Lのスポルト20狙いで、Dバーンの振動の多さを受け入れるならカペラのアクティブマチック付をオルタナティブといったところでの選択になるでしょうか。
Posted at 2011/09/08 19:08:20 | コメント(3) | トラックバック(0) | マツダ | クルマ
2011年08月28日 イイね!

【試乗五選・第32号】 マツダ・オリジナル軽の最終章・・・。

 今日の五選
      (4)
8・218・288・288・158・14

 今日の圏外;w;
8・288・288・78・14

’73 マツダ ポーター トラック 4速MT(49)



 2サイクル・2気筒の軽と言えば、最も軽自動車らしい軽と言えるレイアウトに個人的には思っているのですが、これもスバル360の大ヒットや他メーカーの苦悩があってこその結論だった…と、Wikiでの解説を読んでそう感じました。

 1960年代のマツダの軽は、V型2気筒ОHVを経て、直列4気筒4サイクルエンジン(いずれも空冷)へと進化させるのですが、当時のR360・初代キャロル・B360とリア横置きエンジンで4輪独立サスを基本としていましたが、初代キャロルに至っては800ccを前提に設計したのを当時の軽自動車規格に合わせたもので、スバル360の超軽量ボディと比較すると、車重の重さ故の非力さが目立ち、当時マツダがロータリーエンジンの開発に傾いてたことで本格的なFMCが遅れてしまったようです。

 そして1970年代に入り、販売不振からの脱却を狙うマツダは、より無難な選択としてFRレイアウトの直列2気筒・水冷2サイクルエンジン搭載を選びます。

 今回紹介するポーターは、今回乗ったトラックとバンの2種類のボディが用意され、1968年から76年までの期間生産され、73年2月のMCで直列4気筒4サイクルエンジンから、マツダオリジナル軽乗用車最後のシャンテと共通の直列2気筒2サイクルエンジンに換装され、その後期モデルに該当します。

 60年代までの凝ったメカニズムは影を潜めてしまったポーターではありましたが、ボンネットトラックも2サイクルも2気筒もFRも全て珍しくなってしまった今となっては、非常にプリミティブでシンプルで当時に軽自動車のイメージ通りの、走る悦びに満ちたクルマの1つとして、大いなる価値を発揮していると言っても過言ではないと思います。

 もちろんシート・ステアリングなどの調整機能は一切持たず、室内の広さも最低限でしかなく、操作に遊びが大きいトランスミッションであり、外径33cmの超小径ステアリングで使いやすいとは言い難いものであり、安全装備も2点式シートベルトが付いているだけでヘッドレストなしとかなり貧弱ではありますが、こうした弱点もエクボにしか思えない程の魅力に満ちていたことは確かです。

 エンジン機関がきっちり整備されているため、騒音が大きいと言われる2サイクルでも比較的静かでスムーズであり、今時の660ccの方が不利なくらいの出足の良さ・トルクの太さを実感させてくれます。

 「最大積載量50kg」と表示されて本当?と一瞬思ったのですが、これが誤植ではないとしても信じてしまうほど、脚の追従性は意外にも良かったです。(おそらくリアリーフを何枚か抜いて車検通したのでは…と推測しています。)


 思えば、70年代にもなると世俗的なユーザー嗜好にも応える必要性が高まりつつある時期でもあり、表で輝く名車もあれば、新車当時から不評で不人気となり存在感が薄くなって、静かに消えていった数多くのクルマたちもあります…。

 スバル360は、多くの庶民にマイカーを普及させ、卓越した軽量設計・パッケージングでロングセラーとなった名車であることは確かですが、私としてはその影に隠れてしまったクルマ達にも、出来るだけ多くの愛情を注ぎたい…、そんな思いで今後少しずつでも360時代の軽四を紹介出来たら…と思います。
Posted at 2011/08/28 23:36:35 | コメント(1) | トラックバック(0) | マツダ | クルマ

プロフィール

「メルセデスやBMWと比較するのはやめましょう──レクサス新型ESを考える
https://carview.yahoo.co.jp/news/market/20190123-10378107-carview/

これね、次期GSが計画されてない、というのが謎の答えだと思うんだけど。」
何シテル?   01/23 21:07
モータージャーナリスト 町山絢香です。よろしくお願いします。
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「俺のカー・オブ・ザ・イヤー2015」 はどのクルマ!? 
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【 ムフロンの五選 ・ 厳選6号車 ・ 2合目 】積んで積んで走って走れ!  
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五選の途中経過 ~ ドライビングプレジャーを求めて、MTロードスターvsAGSアルト♪ ~ 
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