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モータージャーナリスト 町山絢香のブログ一覧

2011年12月02日 イイね!

【試乗五選・第106号】 許容限度を知る、オトナのデザインコンシャスカー^^

 今日の五選

12・212・212・2

 (今年の試乗五選)

 今年の試乗五選はこれで最終組となり、殿堂入りが決まった段階で2011年分を締め、31日までに殿堂入りが決まらなかった場合も、その日で締めにして、2012年から新たな体制で執筆したいと思っています。

 (今日のハイライト)

 今回の3台は、正直一長一短あってランキングがしにくかったのですが、所有する悦びの高い順に並べることにしました。^^


 シトロエン C3 エクスクルージブ 4速AT (239)


 機能的には破綻していながらも、おっとりしたキャラクターで何とか許容範囲に収めた、遊び心に満ちたBセグメントカー、そんな印象を持ったC3です。

 機能的な破綻の大半がステアリングにあり、非円で楕円形であり、しかもデザイン的なアクセントとしてクロムメッキが入ったことで、操作性に難を抱えたものになってしまっています。

 これがもし、ハイパフォーマンススペックを持ったホットハッチであるならば致命的弱点になるところでしょうが、C3のキャラクターがFガラス上端をルーフ上にまで延ばして、室内空間に太陽光を広く浴びる設計になっていることから、ゆったりおっとりしたものになっていることで、許容範囲に収まっている印象です。

 理想を言えば、PSAグループ共通の直4・1.6LのNAと平凡な4速ATとの組み合わせであっても、動力性能的に過剰に感じるところがあるだけに、先代までにあった1.4Lで比較的非力なエンジンと組み合わせた方が、よりC3のキャラクターを引き出せるような気がしました。

 とはいえ、基本的なパッケージングとしては、先日紹介したフィアット・プントエボよりもスペース効率重視に切り詰めたもので、エンジンルームもコンパクトにまとまっており、全高も余裕があるため、実用車としての資質はそれなりに高いものになっております。

 パッケージングの良さが光るC3も例外なく左ハンドル前提なところはあり、日本に正規輸入される右ハンドルだとペダルレイアウトが左寄りになる傾向はありますが、全高を高めに取ったことで着座位置を高めにセットしたポジションが取れるため、2ペダルでクラッチ操作がないことも手伝って、妥協の範囲内で収まる運転環境には仕上がっています。

 電動PSも以前のことを思うと自然なフィーリングに仕上がっており、また一見旧態化した4速ATも時速60km以上でトップギアの4速に入る設定で、必要以上に変速させないシフトスケジュールは、ドライバーの感性を重視する欧州車の例そのもので、その点安心してドライビングできるかと思います。

 ただC3の車格に対して1.6Lは過剰で、プントエボのような1.4Lもしくは500の1.2LとAMTと組み合わせた方がより面白いかとは思いますが、ロボタイズMTが不評ならトルコンでもいいので、より小排気量との組み合わせで乗りたい、と思う1台でした。
Posted at 2011/12/02 18:24:13 | コメント(1) | トラックバック(0) | シトロエン | クルマ
2011年10月17日 イイね!

【試乗五選・第70号】 アバタもエクボ^ー^

 今日の五選
      (2)           
10・1610・1610・510・1010・17

 今日の圏外;w;

10・1010・17


 シトロエン DS4 シック 6速ロボタイズMT (309)


 以前、この試乗五選でC4のエクスクルージブに対して、あまりいい評価をしなかったものですが、その最大の理由はロボタイズドMTの完成度の低さで、エンジンのポテンシャルを引き出すにはシフトショックが大きいことに加え、シフト時間も遅いため、通常のMTやATの方が余程乗りやすくて魅力的だと評しました…。

 その意味では、今回のDS4シックに搭載されるパワートレインも基本的には同一のもので、机上では同じような評価になると考えるのが自然です。

 ところが、DS4の個性が強くて且つ大人の鑑賞に耐えるデザインで、それはまるで恋する人の弱点が気にならない、一種のノロケのような魅力がDS4にはあったのです。

 ベースとなったC4よりは全高が高くなってSUV風だけどFFのまま、というのはプジョー3008と同様で、4ドアクーペというジャンルでありながら、前席よりも高い着座位置に設計されて十分に快適な居住空間を実現した後席で、高くなったとはいえ全高は1530mmなので立体駐車上にも収まるという、実用車としても十分に機能するパッケージングに思いましたね。

 現車ではオプションとして装着されてなかったのですが、赤と黒のコンビになった何とかベルソと呼ばれるインテリアにすると、より一層ビビッドな雰囲気になって、DS4の個性を更に引き出す形になります。

 このDS4には今回乗った2ペダルのシックと3ペダルのスポーツシックの2機種があるのですが、後者に関しては乗った経験なしなので言及しないでおきます。

 もちろん、C4の時と同様にオートモードでは自動変速時のシフトショックの大きさ・シフトの遅さが気になってドライビングの組立は困難で、専らマニュアルモードでの試乗となりました。

 そして、DS4の個性でパワートレインの癖が許せるようになったわけですが、油圧式パワステによる自然なフィーリングは健在で、森慶太氏曰く戻り時に癖があるとのことですが、それに関しては若干戻りの悪さは感じましたが、これもアバタもエクボでしょうか・・・。

 脚はシトロエンらしくしなやかなもので、路面からの情報をきっちり伝えつつ、路面の凹凸を綺麗に吸収する優れものです。

 
 つくづく思うに、クルマとは摩訶不思議な乗り物で、以前紹介したC5なら普通のATで余程乗りやすいにも関わらず、それには然程印象には残らず、むしろパワートレインの弱点を抱えながらもDS4に魅力を感じてしまう…、こうした演出に関してはラテン系のクルマは秀でたものがありますね。かつて、徳大寺氏もその趣旨をおっしゃってまして、今になってもなるほどと思わせるものです。

 ただ、いくらアバタもエクボと言えど、これだけは要注意です!

 突起物注意!


 後席ドアノブ形状なのですが、リアガラスの隣に設置されたドアノブ周りが突起になっているのが、おわかりいただけるかと思います。

 こうした要注意物件としては、かつての三菱・デリカスペースギアの助手席ドアでもあり、その場合はちょうどお子様の平均身長で頭の位置に相当していただけに、くれぐれも格安中古車でご検討中の方々には、特に注意願うところです。

 DS4に話を戻すと、突起している部分がデリカのそれとは違って若干高い位置にあるので、お子様の場合はそれ程ではないのですが、我々大人の平均身長に置ける頭の位置になるので、大人こそ要注意です!

 その点をご考慮いただいた上で、DS4ライフを堪能していただけたら…と思います。
Posted at 2011/10/17 21:16:49 | コメント(1) | トラックバック(0) | シトロエン | クルマ
2011年09月24日 イイね!

【プレイバック試乗記・第21号】 【試乗五選・第52号】 ドイツ製プレミアムに肉薄するも…。

’09 シトロエン C5 セダン V6・3L エクスクリージブ 6速AT


今回、新型C5(セダン)のV6・3Lモデルのエクスクルージブに乗ってきましたが、今年初めての試乗であると同時に、シトロエンへの初試乗でもあったりします。

 ので、あまり詳しい解説をしかねるのですが、イメージとしては2CVがルーツで、伝統的に乗り心地のいいクルマを作り続けてきた歴史があります。

 それでC5は、今回が2代目となりご先祖としてエクザンティアがありました。

 クラスとしては、アコードなどのDセグメントに相当します。


 乗ってみた印象としては、やはり乗り心地の良さが第一に印象に残ります。

 というのも、出来の悪い日本車のような柔らかいゴムで衝撃を吸収させようとして無駄な動きが出ているのとは違い、ドイツ車に迫るボディ剛性の高さとサスペンション能力の高さで、しなやかに衝撃吸収させているのを、感じ取ることが出来ました。

 旧型のデザインが、どちらかといえばフランス車らしい細い線だとすると、新型はドイツ車や日本車のイメージを取り入れながらシトロエンならではの個性を出した、といったところでしょうか。

 今回乗ったのは6速AT搭載のV6・3Lモデルでしたが、あえてマニュアルシフトする気にならないくらい、Dレンジホールドで気持ちよくゆったりと乗れるパワートレインに、仕上がってました。

 この調子なら、4速AT搭載の直4・2Lモデルならば、より変速が少なくなる分、よりゆったり調な乗り味になって、更にシトロエンC5の良さが出るのでは…と思ったくらいです。

 ただ、セダンとしてのパッケージングとなると、スタイリング重視で後席のヘッドクリアランスが不足気味なのが数少ない減点要素で、その点を考慮すれば、ワゴンモデルのツアラーを選択したほうがベターですね。

 もう1つ利点を。FFの良さを最大限に生かした部分で、後席中央が非常に広いことも、挙げておきたいところです。

 ということで判定となりますが、ドライビングスタイルとしては、例えばアルファロメオのように積極的にドライビングを楽しむのとは趣が異なり、どちらかといえばリラックスしてドライビングを楽しむスタイルとなります。

 おそらく、新型C5のベストチョイスはツアラー2.0だろうと思います。

 :候補に挙げて欲しいお勧め車。

 今日乗った仕様は、決してベストな仕様ではないと思うけど、少なくともメルセデスやBMWしか知らない方々には、教えたくなる1台であることは確かです。

                                             2009年01月07日 執筆
                                             


シトロエン C5 セダン 直4・1.6Lターボ セダクション 6速AT(399)


 あれからC5にもエンジン換装の大幅な仕様変更が入り、これまで2種類のエンジンラインナップだったのを、PSAグループ共通のミニにも搭載されている直4・1.6Lターボの一本化する、言わば欧州ではトレンドなエンジンのダウンサイジングが施されました。

 現行C5の基本的なパッケージングは、上記と同様で旧型比からするとスタイリング重視傾向にあるため、例えばの話メルセデス190EやらゴルフⅢやらのような、実用一点張りな引き締まった印象ではないのです。

 そこが今回、軽自動車のミライースと比較すること自体が失礼なくらい、柔らかくてコシのあるシートで長距離向けに仕上がっていて、後席も全高が低いながらも適正な着座姿勢で設計され、ルーフ後端も処理も出来ているにも関わらず、試乗五選入りしなかった部分であります。

 確かに、基本コンポーネンツで共用部分が多いプジョー508も基本的な走りの質感は高く、ただ一点ステアリングが非円形だったのが数少ない弱点だったのですが、その辺りはC5は円形ステアリングでプジョー以上に評価したいところです。

 それでも今回C5にピンとこなかったのは、ドイツ製のような切り詰めたエンジンコンパートメントではなく、かつてV6が搭載されてた痕跡のあるスカスカなエンジンルームであり、フロントオーバーハング部分がデザインに使われているところに、締まりのない印象を受けたが故なのです。

 確かに、長距離ドライブでの疲労度が少ないクルマの1台であることは確かですが、エクスプローラーのような真新しさを感じる程でもなく、メルセデス・BMW・アウディのユーザーには馴染みやすいけど、コテコテのエンスーには物足りないクルマになってしまっているのが、今のC5です。

 もちろん、スピードコントロールは十分にしやすくて、シフトスケジュールがドライバーの感性に合った制御で、十分にいいクルマであり、新型カムリよりは余程お勧めしたい1台であることは間違いないです。
Posted at 2011/09/24 10:40:17 | コメント(1) | トラックバック(0) | シトロエン | クルマ
2011年07月19日 イイね!

【試乗五選・第6号】 基準車・ゴルフへの挑戦!

シトロエン C4 エクスクルージブ 6速EGS(299)



 VWゴルフは無敵である…。

 特に1.2L直噴ターボのトレンドラインは、小排気量でそこそこの動力性能を確保しながら、日本の軽自動車をも脅かす実燃費の良さで、世界のCセグメントカーのリーダー格になっているのですから…。

 だからこそ、ゴルフ以外の選択肢でエンスーになりたい…、そんなエンスージアストは数多いはず…。

 そんな中、フランスのシトロエンから新型C4がデビューしました…。


 個性的なデザインという意味では、先代の曲面を多用したボディスタイルやセンターパットを固定したステアリングといったギミックは影を潜め、よもや全体的なボディ骨格でアウディA3の面影やら三菱車のFデザインを彷彿とさせるやらで後退はしていますが、そこの部分では後に日本上陸するDS4で本領を発揮といったところらしいです…。

 今回乗ったC4は、BMWミニやプジョーにも搭載されている1.6L直噴エンジンにターボを組み合わせ、6速MTをベースにシングルクラッチのまま自動変速制御を投入した、言わばロボタイズMT仕様になります。

 この手のトランスミッションの致命的弱点として、シフトショックが大きくなることでシフトタイミングを掴むのが難しいところですが、残念ながら今回のC4では、その弱点を露呈する形となりました。

 これがかつて紹介した、2気筒ツインエアーのフィアット500なら非力なエンジンであるが故に、クラシックカーの雰囲気と相まって相性が良かったのですが、ゴルフ対抗のC4だと純粋にトランスミッションの完成度の低さが目立つ結果となりました。

 それでも、油圧制御のパワステを今も使い続けることの利点は十分あり、上質なステアフィールはゴルフ以上のものであり、またゴルフとは違ったシトロエンらしい柔らかめで落ち着いた脚であるところに、十分魅力を感じ取ることが出来ました。(後席環境も、ゴルフより上でした。)

 よって、C4から選ぶとすると、無難に通常の4速トルコンATと組み合わされる1.6L・NAのセダクション系を選択することを、現段階では検討したいと思っております…。

Posted at 2011/07/19 19:41:49 | コメント(1) | トラックバック(0) | シトロエン | クルマ

プロフィール

「メルセデスやBMWと比較するのはやめましょう──レクサス新型ESを考える
https://carview.yahoo.co.jp/news/market/20190123-10378107-carview/

これね、次期GSが計画されてない、というのが謎の答えだと思うんだけど。」
何シテル?   01/23 21:07
モータージャーナリスト 町山絢香です。よろしくお願いします。
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