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モータージャーナリスト 町山絢香のブログ一覧

2012年11月07日 イイね!

【復刻!ざ対決・第47号】 隠れトヨタFR VS なんちゃってG ^^;

VS

 トヨタ ラッシュ 1.5 X・スマートエディション 4速AT FR (170.2) 10.64(1160kg/109馬力)


 今年2012年は、トヨタ発小型FRスポーツカーである86が登場し、かつてのAE86を彷彿とさせる走りのFR車の登場に、多くのエンスーやメディアたちに熱い注目が集まり、今年のカーオブザイヤー受賞が目論まれる程に人気ぶりとは裏腹に、秘かにより低パフォーマンスで安価なトヨタFRが存在するのです。

 それが、今回紹介する2駆のラッシュになるのですが、ここで早速訃報です。

 正式発表は来年年明けになるのですが、今月いっぱいで4駆のみに設定されているMT車のオーダーが打ち切りになります。

 よって、またしてもMT車が減ることとなります・・・。

 ラッシュの場合、女性オーナー比率が非常に高く、MT車の需要が劇的に少ないことから、メーカーとして決断する形となってしまいました・・・。


 MTがなくなること自体は残念なのですが、ATであっても、その走りの資質はかなり高いのです。

 4速しか持たない上に、車重に対して対してパワフルでないエンジンとの組み合わせなため、街乗りで十分な動力性能は保ってはいるけれど、このラッシュからスポーツカーのようなパワフルさや迫力を感じ取るのは、非常に難しいかと思います。

 身体感覚に最も近いFRレイアウトで、ドライビングが上手くなりたいと思う方が、今どの程度いらっしゃるかという問題はあるのですが、少なくとも運転が上手くなりたいと思っている健気なフレッシュマンには、出来るだけサポートしたくなる・・・というのが、FRこそベストと確信している当方の思いです。

 その意味で、さすがに本格的にドリフトするには、幾分かの改良なりチューニングなりは必要でしょうが、エンジンパワーに振り回されることなく、確実にクルマをコントロールすることを学ぶという点に関しては、NAと言えど86ではパフォーマンス過剰であり、若干非力に感じるラッシュくらいのパワーで、ドリフトを楽しむ領域では、むしろ武器ではないか?と思うのです。

 どうしても後輪が滑るきっかけが作れない・・・となれば、4駆だったらご法度な前後異サイズで、後輪んおグリップを落とすという手段も取れますので・・・。


 今年は、パジェロミニにテリオスキッドが生産終了し、SUVの形をした小型FRが一気に激減しましたが、ラッシュだって次期モデルはFFベースになる可能性だって大なのです。
 
 その意味で、例えATのみになったとしても、燃費が86と同等だとしても、小型FRとしてラッシュを引き続き応援します!
 
 と、評論からかけ離れましたが、電動PSながらステアリングフィールは自然だし、運転環境だってまずまず背もたれを起こした姿勢が取りやすいし・・・、で燃費以外はFR云々しなくてもお勧めできる動質の持ち主です!


 ダイハツ ミライース 0.66 X・メモリアルエディション CVT FF (100.0) 14.04(730kg/52馬力)


 このミライース。一見、最高額グレードのGに見えますが、実のところミライース発売1周年記念特別仕様車として追加されたもので、上から2番目のXグレードをベースに、Gに装着されるアルミホイールとリアヘッドレストを装着し、特別仕様車専用色としてローズピンクの他、画像のアーバンナイトブルークリスタルメタリック塗装が設定されたものです。

 当方のミライースの処方箋としては、横滑り防止装置やシートリフター・革巻きステアリングまで付いて、幅広いドライバーにとっての動的安全性の確保と快適な運転環境を提供したGグレードか、若しくは必要最低限の装備を残しながら、徹底的に低価格設定にしたDグレードのいずれか、という考えなのですが、今回メモリアルエディションに乗った後も、基本的には変わることはありませんでした・・・。

 よって、今回の仕様は、一見Gに見えてもVSC・チルトステア・シートリフター・オートエアコンが省かれて、何だか見栄張りな印象を受けてしまうもので、返って貧乏臭く感じてしまったのです・・・。

 とはいえ、最も売れてるのが2番目のXで、見栄えだけは高額グレード並みでも、肝心の装備は省かれ・・・というもので、当方としては最も手を出したくない仕様、でもあるわけです。

 改めてイースに乗って、エンジン回転振動はホンダNワンよりも控えめなのはいいとして、シートリフターが省かれた運転席に座ると、何とも低燃費のために落とされたルーフで圧迫感を感じるし、ハンドルが革巻きじゃないし、中途半端にメッキが施された内装で、結果的に安っぽいタッチが気になったし・・・でした。

 廉価仕様でイースに乗るなら、理想はDグレードで、又はせめてLグレードで・・・と思うのですけどね。;;



 今回の対決。

 純粋に脚として考えて燃費を優先するなら、言うまでもなくイースですが、当方としてはDかLかで徹底的に簡略化した仕様で検討したい・・・、と言えばミラバンが究極か?

 という訳で、小型FR応援団を結成したいという思いで、ラッシュ支持です!






 今日の4ドア五選

11・711・7

Posted at 2012/11/07 21:30:24 | コメント(2) | トラックバック(0) | 対決! | クルマ
2012年11月05日 イイね!

【究極の選択!・第17号】 ミニミニ大作戦2012・前編 ~ Nワンとキューブ編~

 かつて、オースチンミニを意識したかのような軽自動車がホンダから、当時では画期的だったFFレイアウトを採って、空冷2気筒エンジンを積んだN360として発売され、これまでヒット商品だったスバル360を超えた新時代の軽自動車として、一斉を風靡しました。

 そして時は過ぎて2012年。ホンダは軽自動車でのマーケット拡大を狙う一貫として、1から作り直すという意味合いから、かつてのN360のデザインをリバイバルさせた新型車として、「NーONE」と名づけられて、世に出ることとなったのです。

 となると、比較したくなる相手として、BMW資本に買収されながらも行き続ける、本家ミニですよね?

 というわけで、Nワン対BMWミニの対決でお送りしようと思ったのですが、これらの2車には車格や価格の差以上の隔たりを感じたため、急遽2部構成で紹介することとしました。

 前編では、アイドリングストップがついてバージョンアップされたキューブと共にNワンを取り上げ、後編で本家ミニのスペシャルバージョンを紹介していきます。



 日産 キューブ 15X Vセレクション CVT FF (171.2) 10.81(1200kg/111馬力)


 前座のような形で紹介するキューブですが、現行型に試乗するのは初期型以来久しぶりになります。

 現行型がデビューした直後は、燃費対策か何かで出足加速が鈍く、ハイト系であるにも関わらず低い運転席着座位置で設計され、故にステアリングコラムは低く曲面を多用したインパネで車両感覚が掴みにくく、当方が理想とするクルマの形とはかけ離れた別世界である・・・と思ったものでした。

 そして今回、アイドリングストップ機能が付いたのと同時か、エコモードが付くようになった時からかは把握してないけれども、出足加速だけは真っ当でまずまず満足のいくものに仕上がっていたのが特徴的です。

 ただ、MCでは基本的なパッケージングの変更は出来ないから運転環境は変わらないし、シート本体の座面のコシのなさも健在だし、新車で欲しくなる部類ではないけれども、将来格安中古車として脚として使うクルマとして入手するのは、そんなに嫌ではない・・・と思う程の改良ぶりでした。

 とはいえ、後に紹介するBMWミニからすると、同じ5ナンバーでもボディ・サスペンション・フロアの剛性感で大きな隔たりがあったのは確かでした・・・。

 それにしても、ノートがラティオが直3になっただけに、改めて直4の1.5Lの音振は収まってるなぁ~と思えてしまったのですが、それって小型日産車のレベルが落ちてる証拠でもあるんですよね?

 と思うと、少々静かでもねぇ~と思ってしまうのが本音です。^^;



 ホンダ Nワン 0.66T プレミアム・ツアラー・Lパッケージ 7速CVT FF (153.0) 13.59(870kg/64馬力)


 そして、いよいよ本命のNワンです。

 最初に、最高額グレードでターボ付きのプレミアムツアラー・Lパッケージで。^^

 ホンダNシリーズの第3段としてデビューしたのですが、最も全高が低いにも関わらず、後席環境は最良という、皮肉な結果となりました。^^

 というのが、後席着座位置はそこそこ高く、背もたれ角度が適度に起きてて、着座姿勢が最も快適なパッケージングだから、なのです。

 センタータンクレイアウトの功名なのでしょうが、運転席着座位置が高くなり、それに連れてステアリングコラム位置も高くなっているので、車両感覚が非常に掴み易いデザインになっております。

 最高額のターボモデルには7速マニュアルモード付きCVTと組み合わされますが、マニュアルモードと言っても基本的にはトルコンCVTであり、ダイレクトな駆動伝達とはかけ離れたものでした・・・。

 ターボ付きだから良く走るし、小型車に迫るものであることは確かで、スピードコントロール自体も悪くはないけれど、プレミアムを標榜するなら音振のレベルはもっと上げたい・・・と思ったのが正直なところです。

 その部分では、先行発売されているスズキやダイハツ勢に遅れを取るところで、もしNワンをダイハツが作ったら、格段に静かなクルマに仕上がっていたのでは…と思った程でした。

 ただ、品に欠けるカスタム全盛の中、パープルを使った上品なムードに仕立て、革巻きステアリングのタッチも、軽四としては上質だっただけに、惜しまれるところでした・・・。



 ホンダ Nワン 0.66 G・Lパッケージ CVT FF (124.0) 14.48(840馬力/58馬力)


 もう1台のNワンは、現在受注が最も多いとされている、NAのノーマルグレードのG・Lパッケージです。

 結論から言えば、NAでも十分に走るどころか、エンジンパワーを使い切って回転を回して楽しめる、という部分では、ドライビングプレジャー面でもむしろNAを推奨したい・・・と思った程でした。

 これが、全高1.7m強で14インチタイヤを組み合わされたNボックスならば、相当にかったるい動力性能なところですが、そこはさすがに若干軽いNワンならではの利点が生きた形となりました。

 ただ・・・、プレミアムじゃない内装は極端に所帯じみたものになってしまい、Nワンならではのムードに欠けて、ただの普通の軽自動車になってしまっている・・・というのが残念なところです。

 ターボ編で紹介したように、音振レベルがライバルと比べて高くないことから、これだとムーヴやワゴンRなどのダイハツ・スズキ勢と競合しかねない・・・という状況で、ロングセラーになれるかどうかは厳しいところです・・・。;;(ただ、横滑り防止装置が全車標準なのはグーです。^^)


 とはいえ、この仕様でも、アイデア次第ではミニ・ワンに対抗できそうなお洒落なベーシックカー路線で、軽くドレスアップ(又はドレスダウンとも・・・^^;)して純粋な実用車として楽しむ・・・というのもアリでしょう。^^


 現在のところ、Nワンを選択するとなると、プレミアムのNAモデルが一つ落としどころかな?と思っております。^^



Posted at 2012/11/05 18:54:54 | コメント(2) | トラックバック(0) | 対決! | クルマ
2012年11月03日 イイね!

【究極の選択!・第16号】 11.1ランキング・その3 ~ 高級セダン編 ~

 11.1特集の最後は、高級セダンです!

 と言っても、これもワースト順ですが、いきなりレクサスLSが登場するハイレベル振りです。^p^



 レクサス LS460 4.6 Fスポーツ 8速AT FR (980.0) 5.05(1980kg/392馬力)


 いきなりワースト順で登場したレクサスLSが、更に唯一トルセンLSDを装着した460Fスポーツというハイレベルさです。

 Fスポーツにはブレンボ製のブレーキが装着されるのですが、ブレーキ性能の高さを街乗り試乗でアピールすることを優先しすぎたのか、初期応答性が過敏なカックンブレーキだったのです。

 なので、高級なブレーキが付いているのに、カックンしないようにブレーキを踏む踏力をコントロールする必要があった・・・という皮肉な結果に・・・。
 
 それと、後に乗ったハイブリッドのバージョンLと比較して、ステアリングを切って戻したときのフィーリングに不自然さがあったこと、と言った要因がワーストになった所以です。

 と辛口になってしまいましたが、それでも以前までの旦那仕様のイメージを払拭させることには大成功したと言える、今回のLSシリーズのMCであり、Fスポーツの登場が更に輪を掛ける結果となったのは確かです。

 それにしても、パワートレインの躾はかなり良くなってます!というのも、発進時にグワっと加速したり、巡航時に空走したりといった癖は影を潜め、トルコンがルーズなのはシフトショック軽減最優先だから仕方ない部分もあるけれど、これなら輸入車勢に大きくは見劣りしないレベルにまでは仕上がってます。

 それだけに、インパネデザイン一新したのだから、ステアリングコラム位置をもっと高く出来ないか?そうしたら、もっとドライビングポジションが決まりやすいのに・・・と思ったのでした。


 ドライブモードセレクトについて記述すると、前回のC・Iパッケージのときと変わって中速領域での試乗コースにはなったのですが、Fスポーツになってブッシュ周りも強化されていて、通常走行でスポーツモード、走りを堪能したい時はスポーツ+で・・・という形で活かされました。



 レクサス LS600h 5.0M バージョンL 電気式無段変速 FR (1250.0) 4.58(2320kg/506馬力)


 LSが元来安楽な高級サルーンであることから、そのキャラクターに合ったのは、やはり旦那仕様の方で、ハイブリッド化で無段変速になったLS600hで止めを刺す形で、抜群の相性を見せ付ける結果となりました。

 さすがにFスポーツと乗り比べると、ハイブリッドで大幅に重量増になったこともあるけれど、かなり柔らかめな脚になって、中速領域だとコンフォートモードではクルマ酔いしそうな程だったのに対し、スポーツモードでほぼ賄える脚の動きでした。

 柔らかい脚であることが基本だけれども、ハイウェイでも安心できるだけのスタビリティは確保している、という部分でプレステージカーとしての役目は十分に果たしている、と言えます。

 やはり、ここでも本木目パネル仕様だっただけに、ウッドコンビのステアリング操作性で減点要素が・・・。

 だけれども、少なくともブレーキフィールに関しては、ハイブリッドで回生ブレーキが採用されているにも関わらず、上記の460Fスポーツよりかは扱いやすいものであったことを報告します。

 ただ、ハイブリッドと言えど、アクセルを踏み込めば燃費はリッター5km台にまで落ち込むクルマである、という意味で下手したら12気筒よりも落ちるかもしれない、という部分は留意した方がよろしいかも・・・です。


 アウディ A6 セダン 2.0TM ハイブリッド 8速AT FF (690.0) 7.77(1850kg/238馬力)


 ここで、アウディ初のハイブリッドが登場します。

 結論から言えば、A6だったらこれが推奨で、V6エンジンいらない・・・と思った程、高級感を損なわない完成度を誇ってました。

 あたかもA4であるかのように軽快に走り、アウディ自慢のSトロニックではないけれど、シフトスピードは十分に速いのです。

 それに、ハイブリッドというけれど、スピードコントロール性は損なわれておらず、その点プリウスは嫌だけど、このA6なら喜んで・・・といったところです。

 ただ、要改良ポイントはあって、ブレーキフィールがカックンで、同じエンジンを積むA4にもある傾向ですが、発進時のトルクの立ち上がりが急なところがあることです。

 でも、これは今後改良を重ねて熟成させるだけの価値は、十分以上にある・・・という意味で、大排気量エンジンベースのハイブリッドであるLSよりも、遥かに大きな将来性を感じさせたということで、上位3位入りとなりました。

 ステアリングは、軽い操舵力で、とてもソフトなタッチでグーでした。^^



’11 アウディ A8 4.2 FSI クワトロ 8速AT AWD (838.0) 5.22(1940kg/372馬力)


 今回A6ハイブリッド褒めようと思ってたけど、やはりA8は格上でした。

 ボディサイズの大きさだけでは説明しようがない程、安定感でA6ハイブリッドを圧倒しており、V8・NA・4.2Lのエンジンフィールも、過給機付きにはない高回転まで綺麗に回るエンジンで、エンジン回転にも力感があり、ここでレクサスのV8を圧倒する魅力がありました。

 標準で20インチタイヤを装着するのですが、それを感じさせないコンフォート性を確保し、脚の追従性もかなりしなやかでした。

 唯一残念だったのが、シフトロジックとして完全マニュアルモードで固定することが出来なかったことで、ドライバーが操る領域が狭くなったことですが、変速制御そのものは違和感を感じさせないものです。

 このNA4.2LのV8を堪能しながら、同型エンジンをパワーアップさせているRS5で乗ったら、さぞかしエキゾチックなスポーツクーペに仕上がっていることだろう・・・と想像したものです。

 と執筆してた矢先に仕様変更が施され、NA4.2LのV8に変わって、同じV8でも4Lターボに変更されて、確実にパワースペックが向上されてました・・・。


 日産 スカイライン 4ドア 250GT 7速AT FR (329.7) 7.02(1580kg/225馬力)


 そして、層々たる高級車連合を制して、堂々1位になったのは、愛のスカイラインです!

 今や、若者の関心が薄れて、一見オヤジセダンにしか見られなくなったスカイライン4ドアですが、例え外観が北米志向に変わったとしても、20世紀から培ったスポーツセダンの魂は、今も健在だったのです!

 HRになって高回転域での伸びが確実に増したVQエンジンで、ショートストローク化で3.7L以上に高回転まで回る楽しさに満ちたもので、新型BMW3シリーズが軒並み4発であるだけに、6発エンジンの魅力が俄然輝いているようにも思えたのです。

 今月でV36型になった丸6年が経ち、基本設計に古さ故に燃費性能面では劣るのですが、フーガとは明らかに異なった、スポーツセダンらしい硬めの脚をベースにしたセッティングで、ハンドリング含めて正にスカイラインである、と呼べるものであったのです。

 今回試乗したのは、下から2番目のノーマルグレードで、後席リクライニングが付かない仕様でしたが、後席環境面で言えば、もう少しシート背もたれを起こすか、座面角度を前上がりにするか、して欲しいところではあるのです。

 今回高級車ランキングする上で、コンフォート性を優先するならA8には到底適わないのですが、コストパフォーマンスの高さと、純粋に走りの楽しさでスカイラインを選択することとなったのです。


 いよいよ、次期V37?がどうなるか?に注目が集まるところでしょうが、メルセデスベンツとの提携を上手く利用しながら、直4モデル復帰で若年層へのアピールを強めていただきたい・・・と切に願うのです・・・。
Posted at 2012/11/03 15:41:35 | コメント(4) | トラックバック(0) | 対決! | クルマ
2012年11月02日 イイね!

【究極の選択!・第15号】 11.1ランキング・その2 ~コンパクトカー編~

 11.1第2段は、コンパクトカー編です・・・と言っても3車全て3ナンバー登録ですが・・・。^^;

 最後愚痴で終わらせたくないので、ここからはワースト順です。


 トヨタ イスト 150G CVT FF (188.5) 10.55(1150kg/109馬力)


 当方が幾度に渡りノーを突き出してきた、典型的な日本車の代表となってしまったイスト。

 初代がヴィッツベースのSUV風としてそこそこヒットするも、3ナンバー登録になったことが響いたのか、それだけじゃないと思うけど、現行2代目は国内市場ではさっぱり・・・。

 その存在すら、忘れられたような形になってしまってます。

 そもそも何故イストがノーなのか?というか、大概のトヨタ乗用車に対してノーになる要因なのですが、どの車種にも言えることだけど、ステアリングコラム位置が低すぎるのです!

 ならば、チルトステアリングで調整すれば・・・と思われるでしょうが、いくらチルトで調整しようとも、ステアリングコラムの軸が低い位置で固定されていることに変わりはなく、最上段に合わせて何とか辻褄合わせようとしたところで、ステアリング12時を握ればショルダー部分がシートバックから離れやすい傾向になり、結果シートのホールド感が低くなるという結果を生み出すのです。

 そして、パワートレインもノーを突き出すには、十分に条件が揃ったようなものでした。

 というのが、CVTの変速制御が燃費重視で勝手にシフトアップしてエンジン回転数を落としてしまうため、ここ一番で加速したい時にはタイムラグが発生してからエンジン回転数が上がるといったもので、人馬一体感からは大きくかけ離れたものであるから、なのです。

 これが、モデル途中まであった1.8Lと4速ATとの組み合わせだったら、ここまでは酷くなかったのですが、エコカー減税対象にならなかったとか、燃費重視で大排気量が敬遠されたとかでカタログ落ち・・・。

 それでも、1.8Lの復活を・・・と言える程のことでもなく、後席環境が大したことないので・・・。



 シトロエン C4 1.6 セダクション 4速AT FF (256.0) 11.00(1310kg/120馬力)


 輸入車、特にラテン系となれば、独特の個性を持っていることが持ち味になることが多いですが、今回のシトロエンC4は残念ながら・・・の結果でした。

 それと言うのも、先に紹介したボルボV70の直後に乗っただけに、荒れた路面での脚の追従性やしなやかさで大きく劣っていたから・・・なのです。

 ターボモデルと組み合わされる6速シングルクラッチAMTは、変速ショックが大きくて変速速度も高くないという曲者で、せめてトルコンATなら乗りやすいだろう・・・と思ってたけれども、PSA共通の1.6L・NAエンジンと4速ATとは、どうも相性が宜しくない・・・。

 発進時の加速がグワっとしてて、スピードコントロールがしにくい・・・。

 これ、前に乗ったプジョー208でもあった傾向で、何故か次に紹介するミニの6速ATでは皆無だったのです・・・。

 シトロエン発のゴルフ対抗馬となるC4ですが、クルマとしての機能性ではほぼ勝ち目なし。せめて個性的なデザインだけでも・・・と思うけど、それならDSシリーズが控えているところで・・・。

 おそらくだけど、4速はAL4で6速はアイシン製ではないか?と思うけど、せめて6速化を望みたい・・・。

 また、ブレーキも駄目。;;今更右Hの影響でマスターシリンダーが・・・はないかと思うけど、初期応答性が過敏なカックンブレーキでした。><


 BMWミニ クロスオーバー 1.6 ワン 6速AT FF (280.2) 13.47(1320kg/98馬力)


 実用車としてのミニを、最も現代に合った形で再現しているのは、実はクロスオーバーのワンではないのか?と最近思ったのです。

 このワンのチャーミングポイントとして上げるのは、テッチンむき出しのホイールです!

 低価格車でやると余計に安っぽさが露呈しがちなところを、見事にお洒落に履きこなして、むしろ飾らないベーシックカーの美しさを表現しているのです。

 同日に、ホンダからNワンが発表されましたが、プレミアムな方はミニに肉薄するお洒落さでも、ベーシック仕様の方はどうかな?と思うところですが、それに関しては後日・・・。

 話をミニに戻すと、このクロスオーバーのワン。エンジンパワー控えめで6速ATとの組み合わせで、しかも元祖BMWミニよりも一回り大きくて重い車重で、シリーズ中最も遅い部類に入るかと思うのですが、これがまた、ドライビングプレジャーに富んだものだったのです。

 元祖ほどではないにせよ、ミニ独特のゴーカートフィーリングを再現したハンドリングで、ステアリング初期応答性をクイックにした傾向はあるものの、この癖さえ飲み込めばBMW品質で仕上げられた、ボディ・サスペンションの剛性の高さで、とても安心してドライビングが楽しめる1台に仕上がっていたのです。

 しかも、エンジンフィールも高回転まで気持ちよく回しても心地いいもので、気楽な気持ちで楽しむなら、むしろハイパワー版よりも適しているのでは?と思った程でした。

 更に、ミニの素晴らしいところは、全グレードでMTを選択できることで、ここにドライバーとの対話を重視している姿勢を垣間見ることが出来ます・・・。

 ミニって、所詮ファッション商品でしょ?と思ってましたが、かなり見直しました!
Posted at 2012/11/02 22:26:35 | コメント(4) | トラックバック(0) | 対決! | クルマ
2012年10月28日 イイね!

【復刻!ざ対決・第45号】 倹約する?それとも、投資?

VS

 余裕で低価格車にするか?それとも、思い切って高級車にするか?

 同価格帯で比較するというのはよくあることだけど、あえて大きく違う価格差の2台を比較することで、新たな視点を生む、そんな対決を、今回はミラージュとX1で挑みます。


 三菱 ミラージュ 1.0 M CVT FF 専用ナビ (134.4) 12.61(870kg/69馬力)


 確かに、高級なクルマや速いクルマに慣れたユーザーにとっては、耐え難い安っぽさと遅さを持ったミラージュに映ることでしょう・・・。

 それでも、普通車登録で100万円ちょっと超えの価格で買えて、低燃費だったら・・・と思うと、脚クルマとしては最高にいい資質ではないか?と思うのです。

 その意味で、ミラージュ一番の推奨は、低グレードフェチも萌え萌えのEグレードなのですが、中々デモカーがなくて・・・。;;

 よって、ピンチヒッターで中間グレードのMの登場です!

 セールスの方もおっしゃってましたが、乗り方次第で大きく燃費が変わるクルマで、アクセル開度が大きくなる場面が増えると燃費は悪化し、巡航モードで低回転域をキープすれが燃費は向上します。

 その意味で、Dレンジホールドでのドライビングは、かなり非力で鈍い加速との我慢勝負になるところで、その意味だと面白みが薄いクルマではあるのですが、反対に加速時の燃費悪化は覚悟の上で、CVTのDsモードやLモードを駆使して、高回転域を使うことで、ラテン系小型車のような軽快な走りを堪能することが出来、低燃費車ではあるけれど、走りの楽しい1台でもあるのです。

 本音を言えば、昭和時代なら普通にあったMTと組み合わせてくれたら・・・と思うところですが、1Lという小排気量ながら、高速巡航時の回転数を下げるといった芸当は、無段変速であるCVTだからこそ出来ることでもある・・・と思うと、低燃費ですら一工夫で伸ばすことが可能にすら思うわけです。

 というのが、三菱スタッフ間で計測したところ、信号待ちが予め予測できる際にはアクセルオフするなどのテクニックを駆使するなどで、リッター30kmをも記録したことがある、らしいのです。

 なので、ミラージュ。脚としての機能性以上を求めると厳しいところで、ざらついたステアリングフィールだとか凹凸を超えた時に異音が大きい脚だとかが気になるようでしたら、お勧めはしかねるところですが・・・。

 そうした割り切った選択が必要なミラージュだからこそ、低グレードのEに拘りたいのです・・・。




 BMW X1 2.0T Xドライブ20i Mスポーツ 8速AT AWD (471.0) 9.18(1690kg/184馬力)

 
 X1様を、よりによって低価格なミラージュと比較するなんて失礼だ~と思われがちですが、ミラージュの4倍以上のプライスを投じる価値があるか否か?をテーマに語ります。^^;

 さすがにX1。名門BMWが製作したSUVなだけはあり、ボディ・サスペンションの剛性が高く、Mスポーツサスペンションで固められた脚でも、しなやかに吸収するところはさすがです。

 ただ、今回のX1。先日MCされたのですが、2駆のSドライブが電動PSになって劇的にステアリング操舵力が軽減されたのに対し、4駆のXドライブは相変わらずの油圧式PSで、相変わらずのオモステです。

 よって、今回試乗したのは、そのXドライブ20iのMスポーツで、Mスポにするなら4駆は不要。そして、4駆にするならMスポは不要、といった印象でした。

 というのが、昨年のモデルで非MスポのXドラ20iに乗ったことがあるのですが、走りの軽快さ・パワフルさでは、Mスポでない方に軍配が上がったから・・・なのです。

 なので、今回のXドラ20iのMスポは、エンジンの吹けの鈍さや全体的にクルマの動きが鈍い傾向があったので、あえて470万円するこのグレードを選択しなくても・・・と思ったわけです。


 では、この2車のどっちを選択するか?になりますが、もしもミラージュがVW・アップのように、MTベースの2ペダルMTだったら、現状以上にアクセル開度が大きくなっても低燃費だった可能性があり、またX1もグレード次第で大きく印象が変わるところです。

 よって、今回は低燃費だけを求めてミラージュを・・・という選択になりがちなところで、アクセル開度を増やした今回の試乗でリッター10kmを切る燃費を出してしまったことから、購入後落胆する可能性も否定できず、ならば純粋に内外装の質感が高く、走りもまた質感の高いX1支持とします_!


 今日の4ドア五選

10・2810・28




Posted at 2012/10/28 22:15:25 | コメント(2) | トラックバック(0) | 対決! | クルマ

プロフィール

「メルセデスやBMWと比較するのはやめましょう──レクサス新型ESを考える
https://carview.yahoo.co.jp/news/market/20190123-10378107-carview/

これね、次期GSが計画されてない、というのが謎の答えだと思うんだけど。」
何シテル?   01/23 21:07
モータージャーナリスト 町山絢香です。よろしくお願いします。
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「俺のカー・オブ・ザ・イヤー2015」 はどのクルマ!? 
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2015/12/09 06:32:24
【 ムフロンの五選 ・ 厳選6号車 ・ 2合目 】積んで積んで走って走れ!  
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2015/06/21 21:45:37
五選の途中経過 ~ ドライビングプレジャーを求めて、MTロードスターvsAGSアルト♪ ~ 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2015/06/12 00:28:36

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ダイハツ ミラ 和製JCW仕様(笑) (ダイハツ ミラ)
絶品のサスペンションで、下手な普通車よりもスタビリティーの高い脚に定評のL900ミラ。 ...
ダイハツ ミラ 和製JCW仕様(笑) (ダイハツ ミラ)
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