今日の4ドア五選
10・7

10・7

10・5

10・7
日産 ラティオ 1.2 X CVT FF (147.0) 13.04(1030kg/79馬力)



日産発、カローラ対抗馬として期待された5ナンバーセダン、ラティオが先日発表されました。
え?確か、ラティオの前にティーダの名があったのでは?と思ったあなたは鋭い!
今度のラティオは、ベースがK13マーチで中国にて販売されているティーダとは関連がないもの。
よって、ティーダの名称が消えたのです・・・。
ティーダラティオのような、ミニバン風でズングリしたスタイリングを卒業し、昭和世代の日本人好みに合わせるかのように、出来るだけ長く伸びやかに見える形へと変更し、全高は1.5m以下に抑え、ACピラー形状を工夫させることで、それなりにセダンに見える外観になっております。
当初、カローラアクシオと対決させようと計画しておりましたが、結論から言えば、そこまでしなくてもカローラ優勢だったため取りやめました。
というのも、運転環境がK13譲りの違和感があって、シート座面が平板で落ち着かないものでした。
クラスを超えた後席の広さが売りなラティオですが、その居住空間設計は昭和時代の日本車が抱えていた弱点を、そのまま引き継いだものに過ぎなかったため、物理的な広さが即快適性には繋がらなかったのです。
即ち、カタログ数値で室内長を稼ぐために後席背もたれを寝かせ気味にし、後席に着座した時の頭上の空間の広さで居住性を図っていた時代の設計そのものであったのです。
しかも、K13マーチと基本的に共通のパワートレインも、短距離試乗で非力さを感じさせないために、アクセルを踏んだときの初期応答だけレスポンスを上げたスロットル特性で、アクセルを踏み増した時にはレスポンスが悪化しているために、結果的に非力さを実感してしまう・・・というところまで昭和的価値観だったのは、何とも残念なところでした・・・。
日本人だけの為に作ったカローラとは、ラティオは根本的に異なるクルマであることが、改めて露になったのでした・・・。
日産 ジューク 1.5 15RX プレミアムホワイトパッケージ CVT FF (210.0) 10.26(1170kg/114馬力)



先のラティオのことを思えば、ジュークは立派な高級車です。(笑)
先日、通常の15RXに試乗して、ファッションSUVなりにフェアレディZのパロディなりに、日産らしい走りをハンドリングを見せたのは、思った以上でした。
今回、17インチアルミが付いた特別仕様車だったのですが、17インチならではの不具合・違和感は特に感じられず、極端にヨーゲインが発生するようなこともなく、これならば17インチ敬遠しなくても・・・と思ったほどでした。
しかも、プレミアムホワイトパッケージだと、内装が高級感漂うブラックレザーシートが装着され、この着座感も良く、ドライビングポジションの違和感を緩和させてくれるだけの座り心地でした。
走りも、前回の15RX同様ソツのない乗り味で、これならばSUVの形をした4ドアスペシャルティクーペとしても魅力的に思いました。
つい最近、ブラック仕様も追加されたようで、かなりお洒落なジュークで贅沢な悩みの種が出来ましたね。^^
という意味で、思った以上のヒット商品に思ったジュークでした。
トヨタ ハイエース ウェルキャブ ロングボディ 2.0 車いす仕様車Bタイプ ルーフサイドウィンドゥ有 寒冷地仕様 車いす用手すり(右側) ストレッチャー固定装置 車いす固定ベルト 脱着式フロアマット 専用車いす(自操式22インチ)×2脚 胸部固定ベルト 4速AT FR (399.7) 16.02(2130kg/133馬力)




改めて思うに、働くクルマって尊いものだと、車いす仕様のハイエースに乗って思いましたね。^^
2.1t超えの車重を、たったの2Lガソリンエンジンで引っ張るのですが、商用車に搭載されたエンジンが、いかに実用トルクを重視したエンジン特性であるか、を物語る結果となりました。
というのが、電スロのような発進加速時のもたつきが感じられず、また平凡どころか今や貧相ですらある4速ATも、トルコンの滑りを減らしたプロ向けなもので、スピード管理が非常にやりやすく、脚の剛性感もしっかりあるので、かなり高い重心であるにも関わらず、タイトコーナーが怖くないのです。
今回の車いす仕様のハイエースは、小型車枠内でありながら乗員8名と車いす2名(又はストレッチャー1名)を飲み込むことが可能で、小さなスペースに詰め込んでいるだけに1名当りで余裕の広さとは言い難いですが、フル乗車しても脚が極端に音を上げることはないだろう・・・と思えるだけの信頼感がありました。
ただ、さすがに上り坂での非力さは隠せなかったのですが、ATのみの設定ながら各ギアセレクトを選択することで、マニュアル操作で対処可能なため、あえて問題にはしていないのです。
かつて、平凡なハイエースバンに試乗した時にも、走りの資質の高さを味わっていたのですが、それは86がデビューする前の話でした。
そして、86がデビューしてしばらくした後の今日に、今度は車いす仕様で改めて試乗したわけですが、動質としては依然ハイエースを支持し、ビギナーにも86よりもハイエースをお勧めしたい、と思うわけです。
そう言えば、後退時に後ろが長いので運転しにくいというご指摘をいただくのですが、それは承知の上での話です。
話が脱線しますが、幌付きのトラックに至っては、ルームミラーも役に立たないくらい後方視界が悪いのですが、当方が運送業をしていた当時、左右のミラーを頻繁に目視して、後退時に旋回するときに真後ろの状況を把握しながらバックする技術を身につけたものです。
そのことを思うと、慣れの問題だけでは解決したくはないですが、自動車学校時代で学んだことの基本に立ち返り、謙虚なメンタリティでドライビングに挑む、という部分で、ドライビングを学ぶにも非常にいい教材である、と言えるのです。
アクセルを踏む、エンジン回転が上がる、加速する、スピードをコントロールする、ブレーキングする、旋回する、止まる、等と言った一連の挙動が、一つ一つゆっくりとドライバーに情報として伝わるので、クルマとの対話が非常にやりやすく、現代のクルマしか知らない世代で、少しでもプリミティブなクルマとの付き合っていく道ではないか?と思うわけです。
おそらく、介護関係の職で送迎ドライバーとして就かれた職員の方々も、無意識に技術と精神を磨いて颯爽と乗りこなしている・・・、そんな気がしてならないのです・・・。
よって、今回の究極の選択は・・・
第1位 ハイエース
第2位 ジューク
第3位 ラティオ
の順でした・・・。