モータージャーナリスト　町山絢香のブログ一覧

　

　１９８６年から９０年まで、国内で生産された３代目スタンザのメイングレードとして、「スプレモ」の名が使われました。

　当時流行りだった、バーガンディ色でフカフカシートの付いたインテリアで、あたかも７１マークⅡ系にあやかって、ハイソカーブームを追うかのようなムードでした。

　とはいえ、セグメントがはっきりしない車種が販売で成功を収めた試しがなく、当時のサニー（現代で言えばラティオ）とブルーバード（現代ならシルフィ）の中間という位置づけで中途半端さが否めず、名車として語り継がれることなく、今に至っている現状です。

　同じコンポーネンツで、欧州車風のオースターも別系列で販売していたのだから、いかに当時の日産が節操なかったか・・・と思うところですが、これがまた節操ない形で復活することになったのでした・・・。


　日産　ラフェスタ　２．０　ハイウェイスターＧ　スプレモ　運転席電動スライドドア　カーナビ　５速ＡＴ　FF　（２５７．１）　１０．２７（１５４０ｋｇ／１５０馬力）


　そんな売れもしなかったスタンザのグレード名「スプレモ」を、こともあろうにマツダＯＥＭ車である、ラフェスタ・ハイウェイスターに使われていたとは・・・。；；

　と、ネタとしては盛り上がるハイウェイスターＧ・スプレモですが、元はと言えばプレマシーに追加された特別仕様車「プレステージスタイルⅡ」の日産バージョンだった、と言うわけです。＾＾；

　他の日産車ラインナップにおいて、ラフェスタ・ハイウェイスターのインテリアは何とも寂しいもので、いかにマツダ車が走りの機能性重視で内装がコストダウンされているか・・・を象徴する形となっていただけに、そのテコ入れとしてのスプレモ復活でしたのでしょうが・・・。


　やはり、かつてのスプレモ程の華やかさには及ばず、多少内装ディテールを弄ったくらいではどうにもならないか、下手に手を加えるとアクが強くなり過ぎるか、するところでしょうね。＾＾；



　一般ユーザーならば、こうしたテコ入れも一定の効果を得て販売促進に繋がるのでしょうが、当方のような機能性重視で割り切れるユーザーだったら、いっそのことアイドリングストップもいらないからＪパケで・・・となるところでしょう。


　ラフェスタ又はプレマシーのいいところとして、１７インチにインチアップしても極端に乗り味が変わることなく、最高額グレードになって逆にオーバーサイズなタイヤで乗り味低下・・・になってないところは素晴らしいです。＾＾


　ポリッシュ加工されたホイールに惚れて選択したとしても、機能的に裏切ることはない、という部分ではお勧め物件の１台として候補に挙げたいと思うラフェスタです。