マツダ アテンザ スポーツ 25S ユーティリティパッケージ 5速AT FF (251.3) 8.59(1460kg/170馬力)



新型の3代目アテンザの発表が来月に迫る中、新型ではラインナップされない5ドアHBのスポーツの見納めを兼ねた試乗記です。
セダンやワゴンにない魅力を見つけて・・・と思ったのですが、後席に座った瞬間・・・スポーツなる5ドアHBへの未練は消えていったのでした・・・。
というのが、背もたれ角度が寝すぎてて着座姿勢が思わしくなかったから。
これなら、多少タイヤが貧弱で内装がダサかろうがセダンの方がいいと・・・。
と、パッケージングでは落胆だったスポーツ25Sですが、走りの資質は相変わらず高いクルマで、ドライバーズカーとしての質感が非常に高いのは、マツダとして誇れる財産だと思うわけです。
それに対して、電動PSで操舵力が軽くなったのはいいけれど、ステアリングフィール面で味落ちした傾向なCX-5のコンポーネンツを使って新型アテンザが出るであろうだけに、上質なハンドリングが維持又は進化するのか?気になるところです・・・。
ちょっと前に、アテンザセダンの20Sに乗ったことがあるのだけれども、あの時のことを思うと、2.5Lのパワートレインは非常に落ち着いたものでスピードコントロールがしやすく、動質は2Lよりも遥かに高かったのでした・・・。
シートリフターが手動で座面角度が調整できないタイプではあったのですが、運転環境はまずまず満足いくものでした。
カタログで確認したところ、電動パワーシートが運転席に付くのは、言わば旦那仕様の25EXのみで
、革シートがついて内装もそんなにダサくなかったので、これのセダンが一番のお勧めになるでしょう・・・と言っても、生産は終了してて在庫のみになってますが。^^;
マツダ MPV 23S Lパッケージ 5速AT FF (310.0) 10.67(1740kg/163馬力)




国産車でセダン復権を望んだとき、後席着座姿勢に対する考え方が以前と変わらず、低く寝そべった姿勢でお尻を前にずらす姿勢で設計されていることに愕然とするもので、そんなセダン達に見切りを付けたファミリーユーザーから順次ミニバンへと移行する形になったのが、ここ20年間の日本のクルマ事情ではないか?と思うわけです。
その意味で、モデル末期とはいえMPVの2列目シート環境は素晴らしく、これだったらセダンよりもこっちにしたくなるのも無理はないな、と思うものです。
しかも運転環境も素晴らしく、背の高いミニバンに合った高い着座位置でシートバックを起こした姿勢でドライビングポジションが決まるところから、アルファード・エルグランドとサイズは似ていながらも、ドライバーズカーとしての資質で大きくリードする形となっているのが、何ともマツダらしいではないですか!
アテンザが2.5Lに対して、こちらは2.3Lでパワー面で劣るはずですが、アテンザ比約300kg重い車重をものともせずに引っ張り、こちらもスピードコントロール性に富んだ資質の高いパワートレインであり、油圧式PSでステアリングフィールも抜群で、2000年代のマツダ車に一貫した乗り味が実現できているのはさすがです。
しかも、今回のMPVは革シートで運転席電動パワーシートが装着されたLパッケージで、ゴムの厚みのあるタイヤ・ホイールが付いていることからも、一見走りのクルマには見えず、列記とした旦那仕様に見えがちですが、シート座面角度をより適正に調整することが可能になり、また革シート自体もスポーツドライビングにも対応できそうで、シートの肌触りの良さや滑りにくさで300万円前後のミニバンとしては上出来なものです。
以前にMPVを取り上げて、初代V6のプレイバックと同時掲載した際には、アメ車らしい乗り味が消えて面白みが・・・という内容でしたが、基本的な部分で考え方は変わらないものの、アメ車云々は抜きにして、純粋に快適なヴィーグルの1台としては、十分にお勧めできる1台がMPVである、と改めて思ったわけです。
ただ、モデル末期のマツダ車ともなれば、新車購入後のリセールバリュー面では相当不利になって、初期段階での値落ちが激しくなることが予想されるため、あくまでも値引きサービスをしっかりしてもらった上で、長期で付き合っていくことを前提として購入されることをお勧めしたいですね。^^
さもなければ、相場の下がった中古車で。
エスティマやアルファード・エルグランドの中古のことを思えば、より高年式で低走行で車検ロングな物件に出会える可能性が非常に高いので・・・。
マツダ フレア 0.66 カスタムスタイルXS CVT FF (135.5) 15.38(800kg/52馬力)



アテンザスポーツ送別会、最後に登場するのは、昨日発表されたばかりのフレアです。
というのが、これまで初代から一貫してワゴンRのOEM供給としてAZワゴンの名で売られておりましたが、この度からフレアに名称が変更されました。
と言えば、鋭い方からはフレアワゴンは短命?と思われるでしょうが、あれはパレットのOEMで別物です!
と初合わせのフレアですが、実質ワゴンRスティングレーXと同一のカスタムスタイルXSで、AZワゴン比でアイドリングが静かになってエンジン回転振動が抑えられたこと、そして発進加速性が向上しているところが進化したところと言えます。
でも、ワゴンRもそうなんですが、いかに進化したとはいえ、クルマと対話しながらドライビングを楽しみたいと思うならば、お勧めはしたくないというのが正直なところです。
というのが、燃費対策か何かでCVTの変速が頻繁に行われる特性で、クルマが勝手にギア操作をしてドライバーに選択権を与えないかのようなパワートレインであるから・・・なのです。
とはいえ、大半の購入されるユーザーは便利さと経済性が最優先だから、上記のようなことは気にならないのでしょうね。というか、全自動運転が理想とするならば仕方ないか。^^;
と、アテンザスポーツ送別会もクライマックスになりましたが、肝心の主役であるアテンザスポーツよりも健闘した選手が・・・といった結果になり、お勧め順位は以下の通りとなりました。
【第1位】 MPV
【第2位】 アテンザスポーツ
【第3位】 フレア
Posted at 2012/10/26 18:41:38 | |
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