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モータージャーナリスト 町山絢香のブログ一覧

2011年03月31日 イイね!

【3.11革命への夜明け・創刊号】 福島原発事故の教訓。

 昨日の東京電力の記者会見で、福島第1原発の1~4号炉を廃炉する方向で検討することを表明し、参議院の予算委員会で首相が、自然エネルギーへの変換を検討する趣旨を表明したことを受け、
 エネルギー革命への夜明けを感じさせたものです。

 これで、ようやく原発に依存した電力供給社会から脱出できる・・・、そんな感無量な出来事でした。


 そして、自然エネルギーを中心とした電力供給社会に移行していくことで、電気自動車(EV)の普及に対して、大きな意欲を表明できるようになる・・・、そんな希望に満ちた出来事でもありました。

 そんな3月11日の東日本大震災、そして福島原発事故を教訓に、クルマの新しい未来に留まらず、基本的な人間同士の愛などを語っていく新企画を、本日からスタートします。



 原発に関しては、あの事故以来多くの人たちに関心が強まり、色々なブログで議論の対象になることが数多いです。

 その際問題になるのは、お互いに自分が思っていることをぶつけ合うことによって、無用な衝突・対立を作って、失う必要のない大切な仲間を失うことで、非常に勿体ないことです。

 こうした無用な衝突を防ぐには、まず本当のことを知ることから始めることが大切だと、わたしは思うのです。


 最近は、つぶやきを使って脱原発を訴えております。

 というのも、今国内で稼動している原発を全て停止しても、自然エネルギーだけで十分な電気量が賄えることを知っているからです。

 そもそも、何故日本でここまで原発が増えてしまったのでしょうか?

 電力会社には適正利益が設定してあり、それは総事業費の割合で決まっております。

 そして、より利潤を上げたい電力会社は、総事業費を上げることで行ってきました。

 それは、無駄な電力需要を作り上げることで、より多くの原発を建設し、総事業費を上げることで、これまで電力供給が成り立っていました。

 このことを正当化するために、「私たちの暮らしには電気が必要だ」「原発は必要悪だ」「原発はコストが安い」と、一般の人たちを騙し続け、そしてそれを自ら検証も探求もせずに、鵜呑みにしてきたツケが、今回の福島原発事故として、支払うこととなったのです・・・。


 そして今回の事故により、多くの放射性物質が拡散し、周りの住民や動植物・土壌などが外部・内部含めて被爆することとなりました。

 特に怖いのは内部被爆で、これは細胞分裂によって放射性物質が濃縮され、被爆による影響が1万倍程にも拡大してしまうことなのです。

 なので、より影響を受けやすいのは胎児であり妊婦さんであり、次いで乳幼児であるのです。

 これは、大人たちが許してしまった原発の放射能リスクを、これからの将来を担う子ども達に、ツケを支払わせたことを意味するのです。


 そんなわけで、今回の原発事故は決して対岸の出来事ではなく、私たち大人が大人の責任として、全員で償っていくことである、と思っています。

 10年後、今の胎児・乳幼児は学童期に入り、癌や白血病を患うケースが増えることが懸念されます。
もっと生きたい・遊びたい・学びたいと思っているお子様に、果たして今回起こった事故について、自分なりに伝えることが果たしてどの程度出来るか・・・、その責任は重いです・・・。



 今回脱原発への原動力となったのは、未来バンクの田中優氏により、公開された情報をインターネットを通じて受け取ったためです。

 その他の方々も、今回の事故の深刻さを語られています。


 その中でも特に田中氏を支持したのは、厳しい現実を知った上で、決して絶望はせず、新たな希望を見出しているからです。

 今企画の趣旨は、あくまでも反原発ではないのです。

 今回の原発事故を教訓に、新たな希望を持って、新たなアイデアを出し、明るい未来を提供していくこと、なのです。


 何回続くかは未知数ですが、しばらくお付き合いの程よろしくお願いします。
Posted at 2011/03/31 18:23:30 | コメント(1) | トラックバック(0) | 3.11革命 | 日記
2011年03月20日 イイね!

【ざ・中古車対決2011・第14号】 ハチマルトヨターズ!

 ’89 スバル サンバー トラック 営農サンバー(28)(勝ち点2) vs ’83 トヨタ コロナマークⅡバン 1800GL 3速AT(38) vs ’82 トヨタ ソアラ 2800GT 5速MT(60)



 今回の中古車対決は、偶然にも80年代のトヨタ車同士。

 その中でも対称的な2台で、ライトバンであるが故に信頼性重視で70年代メカが受け継がれているマークⅡバンに対し、ソアラは当時の最先端技術を惜しみなく投入したハイテクモデルとして輝いていた存在でした。

 マークⅡバンの方は、先代のブタ目(X30・40系)から引き継がれた13T-JのОHVが搭載され、乗用の高額グレードではEFIが主流になってた60系世代なだけに、比較的メンテナンスがしやすいモデルでは…と思っての登場です。

 この60系ワゴン・バンは、後半部分の金型が先代からの継承となります。

 80年代に入ったことで、チョークバルブが自動になり、気化器がキャブレター式なのでメンテナンスがしやすいのが特徴です。

 ライトバンの用途にあったエンジン特性で、ピークパワーよりは低中速トルク重視で、大柄なマークⅡのボディを引っ張るには非力なのは隠せないところでした。

 それも弱点ばかりではなく、どちらかと言えばスタイリング重視のシャコタンで路面の接地性に欠ける脚でも然程不安定さを感じさせる程ではなく、まあ許容範囲かと。

 組み合わされるATもシンプルな3速で、今時の下手な多段化ATやらCVTやらのことを思うと、余程乗りやすいくらいで…。

 当時のライトバンは、マークⅡクラスでもパワステがないことも珍しくなく、現車もノンパワステではあったものの、純正の大径ステアリングだったことで、取り回しで大きく苦労することなく、むしろ路面からダイレクトに伝わるステアリングで、下手な電動のことを思うとむしろ好都合なくらいです。^^;

 
 対してソアラ。こちらは上から2番目のグレードで2800DОHCの5M-GE搭載で、後の90年代スポーツクーペと遜色無い動力性能を持っていることから、乗り味としては旧車というよりかは現行車そのものので、乗りやすくて速くて静かで快適そのものでした。

 ただ、直管みたいなマフラーが装着されたことで、暴○族みたいになってしまっているのが、好みの問題もあるけど、惜しい気が…。

 しかも何気にボディの造りが頑丈で、下手したら90年代の同クラスよりか耐久性面で優れている予感も…。

 当時BMW6シリーズなどのドイツ車をライバルに、これまでのアメ車志向を大きくシフトした高級スポーツクーペの誕生に、当時の人々は大きくサプライズしたことかと思います。

 それだけに、1年早く導入しながら新開発エンジンが間に合わず、年代もののL型搭載で登場させてしまった日産のレパードの失策が惜しまれるところですが…。

 今回の物件に関しては、車検に引っ掛かる可能性の高い改造が目につき、内外装のヤレの少なさ・エンジン機関が完調であることから、いっそのことフルノーマルに戻したいと思う程の、優良物件へのベース車になろうか、と思ったくらいです。

 ここ最近、気化器に関してインジェクションに対して懐疑的な記述が増えていますが、今回のソアラ程の高級車・スポーツクーペならむしろ、TPS関連の電子部品の価格高・部品調達難があったとしてもインジェクションを支持したい、と思いました。(軽四・小型車だと、部品代が割高に思ってしまうところですが…。)

 それにその後のソアラの歴史を追うと、2代目20系は目玉の高額グレードが軒並みターボになり、3代目30系では4Lで辛うじて大排気量NAの高額グレードが復帰するものの、スタイリングテイストそのものが日本人の感覚から離れたもので、これまでのハイソカーブームを牽引していた面影がすっかり消えてしまいました…。

 最後の4代目では、一転してオープンモデルになり、この型に限り最先端技術が導入されることなく、後期ではレクサスへ移行し、皮肉にも枯れた大人の高級クーペへと変貌してしまい、同じくレクサスISC登場を機に生産終了となり、ソアラの歴史に幕を閉じました…。

 なので、最もソアラらしくて華やかだったのは初代10系で、それもデザインが控えめだった前期モデルで、卓越した動力性能を誇っていたトップグレードの2800GTだったのでは…と思い、正に今回試乗したグレードそのものだったのです…。


 それぞれ見どころのある2台でしたが、プリミティブに楽しむには、マークⅡバンでも大きくて重いボディであるが故に、さりとて高級感ある6気筒でもないため、単純に非力なライトバンで終わりかねないところがあり、ソアラはフルノーマルに戻せたらサンバーに代わって勝ち抜きにしても良かったけど、マフラーの音量が大きいこと、マフラーテールが出っ張ってること、ステアリングが超小径であること、社外ドアミラーに変わってて純正の電動ミラーの機能が死んでること、社外ドアミラーの視認性に疑問符が付いたことなどが減点要素となり、対決結果としてサンバーの2台勝ち抜きとします。

 車両価格からマークⅡバンで2点、ソアラで3点加点され、累積勝ち点7点に到達したことで殿堂入りへの権利を得ました。


 そして、これまでの殿堂入りであるアルト・ウォークスルーバンとの対決になりますが、サンバーの純正状態の保存状態の良さは評価出来るものの、アルトのドレスアップのセンスの良さには届かず、初代殿堂入りからお役御免になった81ギャランΣ同様の理由で、アルトの殿堂入り継続となります。

 よって、次回から中古車対決はリセットとなります。
Posted at 2011/03/20 18:36:29 | コメント(3) | トラックバック(0) | トヨタ | クルマ
2011年03月19日 イイね!

【ざ・新車対決2011・第23号】 浜松からの支援物資;w;(震災前に・・・)

 BMW 523iセダン Mスポーツパッケージ(659)(勝ち点5) vs 三菱 デリカD:2 X 2WD(154.2)



 改めて、東日本大震災で被災された方々に、お見舞申し上げると同時に、亡くなられた方々のご冥福を、心からお祈り申し上げます。

 幸い、私どもの地域はライフラインへの影響が少なく、こうして無事にブログ更新できることに感謝しつつ、今後今まで以上に、このブログを読まれてる方々に、ほんの少しでも元気になるように心がけていきますので、宜しくお願い申し上げます。


 今回趣旨を変えて、これほどに改まった文面で始めたのも、三菱自工も深刻な経営状態で、21世紀に入ってからはリコール隠しに車輪脱落訴訟にリーマンショックにと、経営を圧迫する場面に何度も遭遇し、今では自社生産の新型車の開発もままならない現状と、今回の被災状況が何気にリンクしたからなのです。

 そんな切羽詰まった状況の中、今のエコカー時代に生産台数を稼げる車種を求めて、スズキ自動車からソリオをОEM供給で受けることになりました。

 発売直前まで、その車名は明かされず、ディンゴになるかミラージュになるかランサーになるかセレステ・トレディア・コルトフィオーレ等々、想像膨らませていましたが…。

 その結論は、「デリカD:2」でした・・・。

 わたしの友人のみんカラブログでも、このネーミングに苦言される方々が多く、三菱をデリカを愛しているが故に、他社のスズキ車に与えたことに、相当な違和感があったのだと認識しております。

 ネーミングで言えば、ディンゴになる可能性は決して低くはなかったと思うのですが、どうやら商標権を売却した等の関係で使えなかったらしいです・・・。


 それでも、わたしは三菱自工が倒産しないで復興できるように、応援していきたい・・・そう思うのです。

 なので今は、某ミュージシャン(笑)みたいに商標権を二重売却してないだけでも良しとしましょう・・・。

 今回のデリカD:2が売れて、三菱関係者のご飯が食べられるようになるだけでも良しとしましょう・・・。

 そして、D2が売れて、次の新型車開発の資金になれば…と思うのです。

 それでも、言いたい気持ちは重々理解しておりますが…。


 肝心の試乗した印象ですが、スズキのソリオと全く同じです。(当たり前ですが…。^^;)

 MRワゴン・モコ同様、電動パワステのフィールは重目ではあるけど、その重さに伝わり方がリニアでないこと。

 背高車に合った運転環境であり、下手なトヨタ・日産車よりも静粛性に優れたエンジンであること。

 ヘッドレストは付かないけど、後席中央にも3点式シートベルトが装備されること。等々…。



 今回の震災で、脚となる愛車を失った方々も多いかと思います。

 今は、ライフラインが完全復帰するにはまだまだ時間が掛かるだけに、クルマどころじゃないかと思います。

 それでも時が経てば、少しは生活が落ち着いて、生活に使うクルマが必要に、もしくは欲しくなるときが来ると思います。

 そんな中、グレードダウン感が比較的少ないクルマとして、デリカD2はお勧めできる1台ではあると思います。

 さすがに5シリーズ以上とは言わないけど、これで三菱に頑張ってもらいたいという思いで、今年末のカービューオブザイヤーの国産車部門では、スズキのソリオではなくて、あえて三菱のデリカD2に投票する予定にしています。

 スズキなら、スイフトにスプラッシュもあり小型車は選り取りみどりですが、三菱には旧態化したコルトしか他にはないだけに、余計に応援したくなるのです…。


 これでBMW523iが勝ち点1を加えて6点となり、次回で殿堂入りの権利獲得へのリーチとなります。


 追伸。

 今月3月を以てミニカの生産は終了し、1962年初代デビュー以来49年の歴史に幕を閉じました。

 当初、昨年末で生産を打ち切る予定でしたが、法人ユーザーの需要が高かったことで3ヶ月延期したようでした…。

 今後、法人ユーザーに提供する車種として、eKワゴンの商用モデルを年内に投入する、という情報を三菱セールスから聞きました…。

 果たして、その真実は…。


 追伸2。

 三菱自社生産車を生産している、岡山県倉敷市の水島工場は、この度の震災の影響は然程でもありませんでしたが、デリカD2を生産している静岡県浜松市(スズキが生産するので…)では、余震が発生した影響もあり、D2の納期が大幅に遅れているとのことです。(その分、試乗車の出回りも遅れているのですが…。)

 また、三菱車に限らずネットでのカタログ請求が止まっている状態で、こうしたところにも震災の影響が発生しております・・・。


 追伸3。

 今度は三菱ではないのですが、ホンダのフィットシャトルの新車発表がこの17日から延期になりました。

 これも一連の震災の影響で、ホンダHPで公式発表されています。

 現在、他メーカーも生産ライン停止が続いており、今後の自動車産業編成の見直しが避けられない情勢です。

 いきなり大量生産体制が変わるとは思いにくいのですが、ひょっとしたらパラダイムシフトが起こるかもしれません・・・。^^
Posted at 2011/03/19 22:34:58 | コメント(0) | トラックバック(0) | 三菱 | クルマ
2011年03月14日 イイね!

【ざ・新車対決2011・第22号】 プレミアムスポーツセダンの王者、健在なり!

 スバル インプレッサ 5ドア 1.5i-Sリミテッド・プレミアムパケージ FF 4速AT(185.9)(勝ち点5) vs フォード クーガ トレンド(335) vs プジョー RCZ RHD 6AT(399) vs BMW 523iセダン Mスポーツパッケージ(659)




 今回もまた、贅沢な新車対決となりました・・・。

 ここでまた、ルノーメガーヌRSに引き続き、森慶太氏絶賛のフォード・クーガの登場となり、今度こそ殿堂入りするのでは…と思いましたが…。

 出来は素晴らしく、油圧式パワステの恩恵でナチュラルなステアフィールを実現しているところでは、先のルノー以上に思いました。

 一見するとハリアーやムラーノに似たキャラクターですが、本筋はハンドリングカーとして絶賛を受けてきたフォーカス・モンデオ・フィエスタの末裔なのです。

 運転環境の素晴らしさは然ることながら、後席着座位置を前席よりも高めに設定することで、心地よい居住空間を実現している辺りは、先の日本車勢では見えにくいところです。

 エンジンは直列5気筒2.5Lターボと通常のトルコン式6速ATとの組み合わせで、駆動方式はFFベースの四駆になります。

 森慶太氏曰く、クーガの最も素晴らしいところは「安心して真っ直ぐ走れること」ですが、その恩恵を十分に感じ取ることが出来、狭い路地でも安心して走ることが出来ました。

 唯一、ターボの加給によるトルクの急な立ち上がりが若干気になった程度で、走りの質感面では、この企画で殿堂入りしたメルセデスV350のオルタナティブとして、十分に通用するだけの資質を持っていました。


 と、絶賛しているクーガですが、それ以上にBMWのセダンに惹かれたのです・・・。

 実を言うと、去年のmixi時代の新車対決では116i・320iと共に勝ち抜きし、特に116iは年間殿堂入りを果たした王者なのです。
 
 それ以来、BMWに試乗する機会に恵まれず、今回初めてみんカラで取り上げることとなったのです。

 今回試乗したのは、昨年FMCされた5シリーズでもエコカー減税対象車として売り出し中の523i。しかも、後に追加されたMスポーツパッケージです。

 昨年ノーマルの528iに乗って、先代のアクティブステアリングのあまりの不自然さは解消されたものの、先々代E39時代のナチュラルさは戻らず、軽目のステアフィールで締まりに欠けた乗り味に感じたものでした。

 Mスポーツパッケージが装着されたことで、より硬質な肌触りなシート生地になり、ショルダーの張り出しが強いスポーツシートになり、専用スポーツサスペンションになり、これまでの高級サルーンらしいコンフォート性をキープしながら、よりスポーツドライビングに対応した設定となっております。

 確かに新型5シリーズ。実用セダンとしてのパッケージングは、決して一級品とは言い難いです。

 二世代前の7シリーズ同等のボディサイズに拡大しながら、室内の居住空間は先代と然程変わらず。

 後席環境も、前席よりも着座位置があまり高くなく、その意味ではクーガに見劣りするくらいです。

 それでもクーガ以上に魅力を感じたのは、高級ブランドに相応しい内外装の質感・立て付け・ボディ剛性感を持っていて、今回のMスポーツでもかつてのE39並の自然さは戻ってはいないけど、先代E65よりかは遥かに自然になったステアフィールを持っていたところです。

 一見、ならばやっぱり、E39の方がいいのでは…と思うのですが、2世代前となると外観の古臭さは隠せず、それに決して安くはない修理代を注ぎ込むリスクを考慮すると、最新型にそれほど違和感なく乗れるようになったことは、やはり素晴らしいことなのでは…と思うのです。

 細かいことですが、朗報としてパドルシフトのロジックが変更され、左側がシフトダウンで右側がシフトアップの方式になり、操作性は飛躍的に向上したのは大きな加点要素で、最新の3シリーズも対応しているとのことです。

 そして何より523iが気に入ったのは、直列6気筒NAであることで、エンジンを回して楽しむ魅力に富んでいたことです。

 昨今の欧州車では小排気量ターボで賄うケースが多いのですが、今一度NAのトルクの自然な立ち上がりを見直してもいいのでは…と思うのです。

 しかもBMW伝説の直6で、今や世界唯一となり、レッドゾーンまで回してもガサツさがないために、エンジンの魅力を思い切り堪能できるのです。

 改良されたとはいえ電子制御の入ったステアリングや8段に多段化されたATには全面的には賛成しかねるところではあるのですが、高級ブランドらしい出来に、改めてBMWの魅力を見直したところでした。


 その意味で、今回の対決では分が悪かったRCZでした。

 プジョーもシャーシの素性は高く、308も3008も素晴らしく、スペシャルティークーペらしくより太めのアーム類を使って、よりスポーツ性の高い走りで魅力的なのはいうまでもないのですが、あくまでもスタイリング重視のクルマ、ですね。

 単純にスタイリング重視と言えど、コンセプトカーのデザインを極力再現して市販化させた技術には、敬意を表したいと思います。

 車両感覚が運転環境が云々する以前に、斬新なデザインを着る感覚で乗るクルマというキャラで、単純にRCZが好きか否かで、オーナーになるかどうかが決まる1台です。

 ただ個人的には、どうせRCZにするなら左ハンドルMTを選択したいところです。

 というのも、右ハンドル化したころで、ABCペダルが後退して運転環境への影響が少なくないこと。

 そして、ハンドル位置が変わったことでブレーキマスターシリンダーがワイヤーを介して作動することで、スポンジーなブレーキフィールになったと思われるフィーリングがあったこと、がその根拠です。


 といった今回の新車対決でしたが、高級ブランドの意地でBMW523iの勝利となり、価格差で半額をわずかに超えるクーガとRCZで各2点、安いインプレッサで1点獲得し、勝ち点5点で次回に持ち越しです。
Posted at 2011/03/14 18:51:27 | コメント(0) | トラックバック(0) | BMW | クルマ
2011年03月13日 イイね!

【ざ・中古車対決2011・第13号】 伊国のパンダ^^

 ’89 スバル サンバー トラック 営農サンバー(28)(勝ち点1) vs ’98 フィアット パンダ セレクタ キャンバストップ(10)



 ミニ・VWタイプ1(通称ビートル)と並び、小型実用車としての名車伝説を持つ、フィアットのパンダの登場です。

 1980年デビューで、86年にMC。このとき、現代的なトーションビームサスとSОHCファイアエンジンに換装され、衝突安全基準に対応できなくなる1999年まで生産され、今回紹介するのはその最終モデルとなります。


 思うに、これがもしマーチだったら、スターレットだったら、ヴィッツだったら、フィットだったら、どれだけ絶賛していたことだろうか・・・と思わせるほどの匠なパッケージングの素晴らしさです。

 それも、室内空間の効率を狙って、エンジン横置きFFレイアウトとしてエンジンスペースを極力省スペース化させ、室内空間を少しでも広げようとバルクヘッドを前進させたことにより、左ハンドルでないと成り立たない程の精密さです。

 それ故に、日本市場での販売開始が本格化した後も、富士重工製のECVTを搭載してイージードライブ化には対応したものの、最後まで右ハンドル・パワーステアリングが採用されることはありませんでした。

 さすがに、衝突安全のこともあって21世紀では通用しなかったが故に、2代目にFMCされて今に至るのですが…。


 そのパッケージングの素晴らしさは運転環境の素晴らしさにも繋がり、上体を起こした姿勢を前提としたそれは、実用車の理想そのものです。

 故に、ノンパワステのハンドリングも素晴らしく、FF故に据え切りで力が必要なのを把握さえすれば、何も問題にするところがない、といってもいいくらいです。


 ただ実用車として唯一?だったのは、90年代以降の排ガス規制強化の流れでは仕方ないけど、インジェクション仕様になってしまってたこと、ですね。ちなみにパワーウィンドーも付いてました。^^;


 というわけで、通常の実用車比較では間違いなく上位にのぼるパンダでしたが、よりプリミティブなキャブレター方式でクルマの状態も良かったサンバーには及ばず、というわけで今回もサンバーの勝ちとなり、勝ち点1点追加で2点となります。
Posted at 2011/03/13 18:28:30 | コメント(0) | トラックバック(0) | フィアット | クルマ

プロフィール

「メルセデスやBMWと比較するのはやめましょう──レクサス新型ESを考える
https://carview.yahoo.co.jp/news/market/20190123-10378107-carview/

これね、次期GSが計画されてない、というのが謎の答えだと思うんだけど。」
何シテル?   01/23 21:07
モータージャーナリスト 町山絢香です。よろしくお願いします。
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「俺のカー・オブ・ザ・イヤー2015」 はどのクルマ!? 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2015/12/09 06:32:24
【 ムフロンの五選 ・ 厳選6号車 ・ 2合目 】積んで積んで走って走れ!  
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2015/06/21 21:45:37
五選の途中経過 ~ ドライビングプレジャーを求めて、MTロードスターvsAGSアルト♪ ~ 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2015/06/12 00:28:36

愛車一覧

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