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車格が大きく異なる、トヨタvs日産の電気自動車対決です!
リーフは、昨年のCOTY・RJC共にカーオブザイヤーをダブル受賞し、電気自動車が本格的に市販されたことを、大きく祝福する2011年でした・・・。
当方のブログでも、昨年のカーオブザイヤーに輝いたのも、決して偶然ではなく、電気自動車の新たな可能性の始まりとして必然だったのでは・・・と、手前味噌ながら思うのです。
そんな中、トヨタから第1種原動機付き自転車(4輪)としてEVの販売を、各ディーラーで今年から販売開始されたのが、今回リーフの対決相手となるコムスです。
日産 リーフ モーター G FF (406.0) 13.94(1520kg/109馬力)



実は、昨年のデビュー直後に乗って以来の久々のリーフ試乗となりました。
カタログスペックとしては1.5tオーバーの車重に109馬力と大人しめながら、最大トルクがアクセルを踏んだ瞬間に発生させ、その数値も3L級以上のもので、電気自動車=遅いのイメージを見事に払拭されたのが画期的であり、改めてその優れた仕上がりぶりを確認することが出来ました。
と、パワートレインに囚われがちですが、純粋にCセグメントハッチバックとして冷静に評価すると、必ずしも絶賛モードまっしぐらとは行かないところもあるのです・・・。
運転環境がパーフェクトにまでは至っておらず、実用車としてはステアリングコラムは若干低めで、インパネ上部に設置されたデジタルスピードメーターとの干渉を回避した状態。
更に、この部分は割かし深刻なところですが、脚の接地性面でベースとなった先代ティーダ?の脚の剛性感の薄さが現れたかのような、そんな特性があったのです。
即ち、荒れた路面での凹凸の吸収が今一つで、欧州車勢特にVWゴルフとガチンコで比較すると、脚の剛性感で大差を付けられているような、そんな印象が強いのです。
今は、まだEVの出始めだからアドバンテージが大きいけれど、もしゴルフが本格的にEVになったら、若しくはBMW・iシリーズが本格的に市販化されて日本に上陸したら・・・と思うと、相当厳しいのでは?と思うところなのです。
また、操作性に富んでいるとは言い難い前進・後退を切り替える変速系も、問題にしたいところです・・・。
トヨタ コムス モーター Bコム デッキ S規格タイヤ+アルミ アクセサリーソケット ライトパープル色 MR (81.1) 61.19(410kg/6.7馬力)



超小型EVとしてデビューしたコムスですが、厳密には自動車ではなく原動機付き自転車であり、ナンバープレートの交付は陸運局ではなくて市役所になり、自動車に付き物の車検・重量税・取得税が不要です。
よって、普段取り扱っているクルマと比較するには酷なところもあり、画像を見ての通りドアがなくて衝突安全性は皆無に等しく、乗車定員も1名でヘッドライトも小ぶりで非常に暗く、夜間のドライビングだと明るさの面で懸念するところです。
更に、モーター出力が大幅に低く、上記で紹介したリーフと比較するまでもなく加速性はかなり落ちます。(鈍いATやCVTのように発進時だけもたつくとかではなく、スピードが乗るのも時間が掛かることから、絶対パワーとして相当非力なのです。)
とはいえ、脚も強馬力に対応したものには到底思えないものだったため、むしろ鋭い加速性能を持たせると危険ですね。^^;
と、クルマとしての機能面では大きく劣る部分が多いですが、純粋にプリミティブな乗り物として、非常に楽しめる1台ではないか?とも思ったのです。
電気自動車の現在の最大の課題は、巡航距離が短いこと。
それを対処するには、長い年月を掛けて技術革新する必要がありますが、現状の電池性能で電気自動車を普及させるには、いっそのこと軽便な乗り物から浸透させた方が・・・という思惑もトヨタ側にはあったでしょう・・・。
運転環境?ドラポジは下手な乗用車よりも良好です。
パワートレインは?非力なのを除けば、アクセルを抜けば回生ブレーキが働いて、スピードコントロール性が高いです。
ハンドリングは?ゴーカートのようなダイレクトさで、操蛇はゴーカートよりも遥かに軽く、クルマの動きが非常にわかりやすいものです。
前進と後退の基本操作は、左側のコラムに設置されたレバーで、下に操作すればDレンジで前進、手前に引いてから上に操作すればRレンジで後退、真ん中でNレンジという、内燃機関のことを思うと遥かに簡素化されたものです。
今回の対決で、どっちを選択するか?ですが、純粋に乗用車として使うなら圧倒的にリーフです。
ただ問題は、乗用車としてリーフを使うには、まだまだ巡航距離が不足していることも然る事ながら、純粋にVWゴルフに対抗するCセグメントカーとしては、仕上がりに不満が残るところです。
対して、使い方として割り切りは必要ですが、新たに軽便な乗り物として提案し、現状のEVの弱点を払拭しやすい短距離ヴィーグルの道を歩んでいるコムスに、より将来性を感じたのでした・・・。
よって、この対決
コムス支持です!
Posted at 2012/10/04 19:35:28 | |
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対決! | クルマ