VS
20世紀には当たり前にあった、生活4駆MTであるミラと、小型FRセダンである2LマークⅡとの対決です!
果たして、今の日本にあって欲しいのは・・・。
’97 ダイハツ ミラ 3ドア 0.66 TR 5速MT AWD (14) 12.91(710kg/55馬力)



L500系ミラでは、多彩に渡るバリエーションがありましたが、その中でも扱いやすいパワーで人馬一体になりやすいNAエンジンに、スポーツシートが付いたTR・CR系は一押しです。
FFでしたら、先にも後にも例がない直4・NAエンジン搭載で、かつてATモデルで乗ったことがありますが、低速域のトルクは細いものの、高回転までスムーズに回るので、エンジンを回して存分に楽しめる1台でした。
今回紹介するのは、5速MTのみに設定されたパートタイム4駆で、4駆モデルに関しては全て直3エンジン搭載となります。
こちらは後期モデルになるので、ツインカム12バルブEFIとなります。(前期はシングルカム。)
かつてL200を所有していた頃、ミラを知り尽くした方に譲ったのですが、その方曰く、パートタイム4駆は雪に強くて重宝するとのことで、雪でスタックした車両のレスキューでも役立つのだとか。
その意味で、最新型ではフルタイム4駆に統一されているのですが、それだと駆動力が足りなくて役に立たないそうです・・・。って、今時の開発者は都会だけ見てるのかと・・・。
ターボじゃないので脚は通常モデルと同一なのでしょうが、ホールド性と程よいコシの良さを持った純正スポーツシートの出来には惚れ惚れし、普段同型バンに乗っている当方としては羨ましい限りです。^^;
距離が13万kmを超えていることから、低回転域でガサガサするところはありましたし、パートタイムなので4駆にするとタイトブレーキング現象が発生するので、前輪を切ったままだと前進や後退する上で抵抗になることはありましたが、積雪地方での脚としては、非常に重宝する道具であり、またスポーツ心を持ったホットハッチとしても魅力的で、MT車が廉価仕様に限定されてしまっている現状が、何とも嘆かわしいところです・・・。
クルマそのものは非常に素晴らしいだけに、今時新車で作られていないというのが、何とも悔やまれるところです・・・。
実際に乗ってみると、MTがいかにドライバーの意思に忠実で、ちょっとしたクラッチ操作やシフト操作をする手間を惜しまないだけで、ATよりも返って運転が楽で、かつ面白くて低燃費か?思い知らされることでしょう・・・。
むしろ、今時のメディアのように、低燃費=MTが禁句であるかのような扱いこそ謎です!
’99 トヨタ マークⅡ 2.0 グランデ レガリア Gエディション 4速AT FR (20) 8.38(1340kg/160馬力)



対するは、20世紀までは普通にあった直列6気筒2L・NAの100系マークⅡです。
しかも後期型で、VVT-i搭載で160馬力にまで向上した改良版です。
言わば、1G-FE最終進化バージョンと言えるもので、出足加速性の高さやエンジンの吹けの速さからして、2.5L以上の排気量を必要としないとも思える程でした。
今時の基準からすると、4ドアクーペ?と思える程全高が低く、シート座面も薄っぺらでコシがない代物で、これがセダン?(いや、当時はハードトップと言ってました。ドアがサッシュレスなもので。)と疑問なパッケージングであるのは、20世紀セダンの典型ではあるのですが、それでも6発エンジンの官能性やFRレイアウトによるクルマとしての自然さだけでも、相当に価値あるものです。
ハンドリング評価をガチンコですると、絶賛したR34スカイラインのようにシュアではなく、何気にパワステのアシストが遅れがちでステアリング操舵力が変化しやすい特性には難点がありますが、装着されていたタイヤが純正サイズの195/65-15よりも少し太い、205/60-15のBSポテンザGⅢが装着されていたことから、どうもこの世代のトヨタ車の特徴として、太いかインチアップされたか銘柄がスポーツ志向になってるかすると途端にステアフィールが悪化し、極力純正サイズを堅持して、出来るだけエコタイヤみたいな大人しい銘柄にした方が、バランスが取れそうな感じです。
と、ハンドリング特性に難点がある以外は、小型FRセダンの魅力を堪能できる仕上がりぶりで、ドリフト大会に出場するなら2.5Lターボで280馬力のツアラーVのMTが必需品でしょうが、純粋にクルマと対話する、エンジンパワーを使いきる、という部分では、むしろ積極的に2Lをお勧めしたい。
それは、例え改良前で出足加速が鈍ったとしても、前期モデルでも構わないくらいです・・・。
とはいえ、後期でもMTと比べると、やはりATの弱点はあって、アクセル踏み始めのレスポンスの甘さはありますが、それでもマークX系程顕著ではないです・・・。
では、どっちが国民の生活が第一か?ですが、ミラの4駆も魅力的ではあるのですが、距離の関係かエンジンフィールのがさつきが目立ちました。
対してマークⅡは、距離が6万kmも走っていなくて車庫保管と思われるコンディションの良さで、経たりの少なさでは圧倒していました。
よって、今回は
マークⅡ支持とします!
Posted at 2012/12/24 20:15:46 | |
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