昨日の土曜日。
朝3時半に起床しました。
朝と言うより深夜です。
台風は…
数日前に突然発生した台風14号は、引き続き迷走を続けていました。
この日の目的地の名古屋付近に、影響はありそうですが、強大ではないかな?
道中の雨は…
これが朝4時。
岡山の辺までは雨は無さそう。
到着予定時刻の10時頃の名古屋付近は…
んー。
ま、出発してから、進むも止めるも考えよう!
こんな明るさ(暗さ)の中を出発。
朝早すぎて、ご近所迷惑にはなっていないかも。
準備万全のつもりが、まさかの傘を忘れたのでコンビニで調達…。
高速道路に乗り、東西にワイドな広島県を感じつつ、岡山県の瀬戸パーキングエリアで最初の小休止。
世界は朝になってきました。
この頃まで、天候に台風を感じさせるものはありませんでした。
高速道路の交通量はとても少なく、非常に走りやすかったです。
交通量については、早朝なのもありますが、台風警戒でトラックやトレーラーも運行スケジュールを調整されていたのかもしれません。
滋賀県の草津サービスエリアで二度目の休憩。
タンク空っぽのエリーゼに給油。
リッター15キロくらいかな?
この辺から雨風が強くなってきましたが、ここまで来たら引き返す選択肢はありません。
風はともかく、雨はかなりの強さ。
雨は当然、想定していて、ガラコ塗りたてだったのでワイパーはほぼ不要でした。
路面に水たまりができていると、激しくハンドルをとられるので、自然にスピード抑え目になります。
僕の横を車重のあるトラックやミニバンがかっ飛ばして行きました。
やけに飛ばす軽自動車も。
怖くないのかなぁ…。
ウチのエリーゼが履いてるのは水捌けが良くはなさそうなタイヤだし、のんびり向かいました。
Googleマップのナビに誘導されながら、到着、トヨタ博物館!
旅の目的はトヨタ自動車製のセラのドライバーズクラブ、セラ・ガルウイング・フリーク(SGF)の全国大会への参加でした。
もうほとんど集まられていたメンバー皆さんのセラたち。
壮観です。
全国大会は第25回だそうです。
この車体と同じシルバー系のセラが、かつての僕の愛車でした。
22歳の時、中古で買った最初の愛車でした。
平成2年に登場したセラは、登場初年式が最も多く、僕のは平成5年式の5MT。
セラはモノグレードでしたが、車内サラウンドシステムのハシリ、10スピーカー搭載のモデルでした。
SGFにはセラ購入当初から参加し、ナンバーは151番でした。
当時は、ウィンドウズ95とか98とかのパソコンでネット上の掲示板でコミュニケーションをとっていました。
定期的に送られてきた紙のニュースペーパーも懐かしいです。
広島県の世羅町での全国大会に参加したり、連なって走ったり、懐かしい思い出です。
僕のセラは、結婚し少しして経済的な理由で泣く泣く手放してしまいました。
本当に良いクルマでした。
夏は暑かったけどね。
この全国大会は以前から企画させていたものと思いますが、奇しくもトヨタ博物館では「30年前の未来のクルマ」という企画展。
キラキラしている展示ホールのセンターを務めるのは、まさにセラ!
ドアとリアハッチをオープンにすると、飛び立つ瞬間のコガネムシみたいです。
日産のBe-1やパオといったパイクカーたちと同世代。
日産のレトロ路線に対し、トヨタは未来を路線に選んだのかもしれません。
内装もサイバー。
ちなみに、このドライバーシート。
全く同じものが、僕の自宅のデスクワーク用で現役です。
僕が所有してたセラの方にはセミバケットのスパルコを付けていて、余った純正シートが実家にあったのを再利用したものです。
かなり座り心地良いです。
展示された車体は後期型と思われます。
リアスポイラーがボディ同色ですし、ナンバープレートのとこにも1995と書かれています。
どういう経緯でトヨタ博物館が入手されたのか不明ですが、実際に使われていたクルマなのは間違いないです。
スペック表によると車重は950kg。
エンジンは1500ccの自然吸気で110馬力。
よりシンプルな同年代のスターレットに比べたら重いのでしょうけれど、最近のコンパクトカーや軽自動車に比べると、軽快な機動性を持っていると思います。
軽い軽いと言われるエリーゼでも、最近のエントリーモデルは900kg台でしょうし(SC付きだからパワーは違いますが)。
リアスピーカーはモード切り替えで上下に駆動する凝った仕組みでした。
純正タイヤはダンロップ製のNAGIという銘柄。
確かセラの為に設定された銘柄だった気がします。
バブリーな話です。
この展示車、なーんと、そのNAGIを履いていました。
僕も元愛車はアフター品の銘柄に変わっていたし、僕自身もまた別の銘柄を使っていたので、まじまじ見たのは初めてかもしれません。
ひび割れとか無さそうだったけど、何年製なんだろ…。
セラのプロトタイプ、AXV-Ⅱというショーカーも展示されていました。
これを保存しているって、トヨタ凄いなぁ。
全てのショーカーを保存している訳ではないのでしょうけれど、自社のヘリテージを大切にするのは大事と思います。
市販車と同じところ、違うところ、現役のオーナーさんには気になる点が多かったようです。
今でも未来を感じさせるクルマ。
次の東京モーターショーにしれっと置いておいても、違和感ないかも。
催しでは皆で集まり、当時の開発者の方(80歳!)からのお話や、意地に向けての情報共有、動画の上映などがありました。
維持については、ご苦労される方も現れているようでした。
ディーラーでは車検を通せないって話も(ロータスならまあまあある話ですが)。
エンジン部品より、ドアモールなどが懸案のようです。
純正フライホイールも欠品とか。
その他の多くの純正品のストックは期待できず、汎用品で対応するのが活路のようでした。
僕の持っていた車体が16000番台だったので、2万台は製造されていないと思いますが、日本で車検を得ている車体は現在1200台程度とのこと(国会図書館で調べられるらしい!)。
残存率は10%未満ですが、海外へ流出した車体も多いようです。
よりレア度の高いクルマを求めるマニアさんには、魅力的かもしれません。
国内から減るのは寂しいですが、海の向こうのどこかで、新しいオーナーに可愛がってもらえるのは、クルマからすると幸せなことかもしれませんね。
雨は強いままでしたが、集まったセラたちを拝見しました。
傘、コンビニで買ってて良かった(笑)
フリークと自称される皆さんならではの傾向かもしれませんが、カスタマイズされた車体が多いです。
ターボ化はもちろん、4AGの1600cc化もいたのかなぁ。
ダクトつきボンネットやエアロバンパーなんかはワンオフかもしれません。
集まられたセラのボディカラーで、最も多かったのは「オールペン」とか。
若い車体でも25年くらい経過していますし、お肌の折り返しには十分な歳月です。
アリタリアカラーのセラはMansyoさんの愛車。
隣の黒いセラの水弾きが美しいです。
愛情をかけてもらっているのでしょうね。
最近は、こういうクールな目元デザインのクルマが少ない気がします。
ライトの性能が上がっている分、ヘッドライトユニットは小型化できるだろうに。
セラの純正ヘッドライトは、日本初の何かだった気がします(プロジェクター式?とか言ってたっけ??)
僕はお巡りさんに「暗い」と難癖をつけられたことがあります…(笑)
今は皆さんHIDとかLEDとかで対策済みななのでしょうね。
よっしーさんのガンメタはターボ化。
何馬力くらい出てるんだろ。
バンパーのインタークーラーが凄いなぁ。
当時の戦隊モノ、ソルブレインのレプリカたち。
一台は山口ナンバーでした。
僕より早く出発されたのか、あるいは前泊されたのかな?
そう言えば、ネットでいつか見た気がする痛車の部類は他に見なかった気がします。
良く知りませんが、アニメモチーフは賞味期限が短いのかもしれませんね。
ウチのエリザベスは外道エリア(笑)にいい子にして駐車。
右のキャラバン・ホーミーは鼻うどんさんの。
鼻うどんさんとお会いしたのは、多分10年ぶり以上です。
マスクをつけられていたのに、一目でわかりました。
若い頃の記憶は素晴らしい。
他にも10年以上ぶりにお会いする何人か、20年ぶりくらいにリアルでお会いできた方も!
ほとんどミラクルです。
赤いMR-2はよっしーさんのお友だちの。
これもカッコいいクルマです。
セラもMR-2も、たとえばロータスみたいなメーカーが作れば、値段は2倍はカタい気がします。
できるだけ安価に、高性能なクルマを提供するトヨタというメーカーは、やはり巨人だと思います。
最近は社長さんのクルマ好きエッセンスも効いていますしね。
セラでは雨の日のドライブが気持ちよかったのを思い出しました。
天井・屋根まで回り込んだガラス部で、まるでシャワーの中を走っている気分になったものです。
「モノより思い出」とは日産のミニバンのキャッチコピーでしたが、思い出はモノで創られるものなのでしょうね。
セラで雨漏りをした記憶はゼロですが、ウチのエリーゼは幌と窓の隙間からダダ漏れです(笑)
見栄えと手触り良好のアルカンターラ調シートを貼ったサイドシルは、雑巾を濡らして板に広げた状態に近くなります😓
温風を当てて乾かす帰り道となりました。
OBなのに温かく受け入れていただき、皆さんありがとうございました。
という訳で、14時過ぎに帰路に就きました。
西から空が明るく。
僕が去る頃に雨が上がるって、僕はまさか雨おと…、いやいや、そんなまさか😅
台風14号は更にトチ狂ってました。
博物館のショップで自宅へのお土産を買い忘れたので、御在所サービスエリアに寄り、トイレを済ませ発進。
宝塚あたりのパーキングで小休止。
この辺から雨は降っても小雨程度に。
路面がドライになれば軽快に走れます!
とは言え、疲労はそこそこ溜まっていたので安全運転で。
そうそう、ここのパーキングのこれは良かった↓
バケットシートで長時間のドライブは身体が固まるのでストレッチできました。
岡山県の吉備サービスエリアで今回2回目の給油。
持参した一人旅グッズに忍ばせたチェルシーの味は旅情の味。
広島県まで戻り、残りの道中が見えたので、幌をとってオープンにしました。
騒音は耳栓利用です。
今回はほぼ全行程で耳栓着用でしたが~
開いた屋根から星の夜空。
生きていると、それなりに色んなことがありますが、ついつい俯いて、下ばかり見てしまいます。
セラのグラスキャビンも、エリーゼのオープンにした屋根も、上を見せてくれる機能を持っていると思うんです。
昼でも夜でも、空を見上げる瞬間があるのは良いものです。
20時半、帰宅。
16時間を超える日帰り愛知旅行が終わりました。
手元には現地でいただいた色々。
お話しできた皆さん、ありがとうございましたー。
セラ、頑張って維持してくださいね。
そうそう。
SERAとは、フランス語における英語のWILLと同じように使われる単語らしいです。
生誕から30年を経て、変わらず未来を語りかけてくる形は、なかなか凄い企画力・創造力だと思います。