日刊ゲンダイ【転載開始】■<ウクライナ情勢、緊迫の駆け引き> プーチンにしてみりゃ 赤子だったか 安倍晋三 2022 年 2 月 14 日 <続きは日本関係を抜粋>■7年8カ月も冷血漢を野放しにした 大罪 この状況下で、国際社会は「領土問題を解決して平和条約を締結」という安倍政権から続く日本の方針を決して認めない。各国が侵攻阻止に動く中、欧米の非難を招くだけだ。特に同盟国の米国は絶対に許さない。 安倍はプーチンと対面だけで実に27回も会談。2016年12月には地元・山口にも招待し、たっぷりともてなすなど個人的な信頼関係を築き上げたはずだ。それがウソでなければ蜜月を生かし、仲介役を買って出て、プーチンに軍事侵攻の再考を促すべきだろう。 それなのに、安倍がプーチンに電話一本すら入れないのは領土交渉に成果なし。老獪なプーチンに手玉に取られただけだった証拠である。 18年11月のシンガポール会談で安倍は、日本が従来主張してきた「4島返還」を封印。1956年の日ソ共同宣言に立ち返り、平和条約締結後に日本に歯舞群島と色丹島を引き渡すという事実上の「2島返還」までハードルを下げたが、逆に足元を見られてしまう。 在日米軍の日本からの撤退や、領土問題に先駆けた平和条約の無条件締結など、プーチンに無理難題を押しつけられ、交渉は立ち往生。 さらにロシアは、日本を無視して北方4島での経済特区事業を拡大し、20年7月には憲法改正に踏み切り、領土の割譲とそのための対外交渉を禁じる条文を加えた。 プーチンは、「憲法に反する行動は一切とらない」とし、領土交渉の終焉さえ、におわせている。 「ウラジーミル、君と僕は同じ未来を見ている」「ゴールまで、ウラジーミル、2人の力で、駆けて、駆け、駆け抜けようではありませんか」 19年9月の27回目の会談で飛び出した安倍の歯が浮くような“ポエム”こそ、ガキの使いの証しだ。しょせん、アベ外交なんて、プーチンにしてみりゃ赤子同然だったのか。 「今や領土交渉は完全に停滞し、アベ外交の7年8カ月で大きく後退しました。長期政権のレガシーづくりという内政向けの野望によって外交を歪めた罪は重い。14年のクリミア併合後も目をつむり、16年には3000億円規模の経済協力で大金を渡し、プーチン大統領を野放しにしてきた責任も問われるべきです」(高千穂大教授・五野井郁夫氏=国際政治学) 緊迫の今こそ、元首相の能天気と大罪を総括、断罪する必要がある。【転載終了】********************* 端からネットでは、利用されているだけと見抜いていましたが、ご当人はファーストネームでの呼び合いにご満悦。 「ロン・ヤス」の前例があるようにファーストネームで呼び合うのは要注意です。「ロン・ヤス」は原発政策の押し付けですから。