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三河屋ワークスのブログ一覧

2011年10月06日 イイね!

譲れないもの、護りたいもの。

譲れないもの、護りたいもの。 見馴れない番号から携帯に電話がありました。

『何処の峠を走ってるんですか?』


時々頂くご質問です。



今夜は少し長いオヤジの屁理屈を申し上げます。


自分は無類の走り好きです。3食、睡眠時間を削ってでも相棒にガソリンを入れ走りに繰り出します。若い時はホームコースの『原点』だけでなく、遠征と称して県内の有名な峠に行って地元の速い人の走りに通用するか混じってみたり。

楽しかったですよ。当たって砕けたことも数知れず。暫く負け知らずで長く長く伸びた鼻を根本からいとも簡単にポキンって折られたりもしましたけどね。
それでも寝ても覚めても走るコトばかり考えててね。オヤジの親父も呆れていましたわ。でも、そんなの当の本人は全くお構い無し。

峠に集まる連中もアツかったですよ。きっと自分と同じように寝ても覚めてもいかに速く走るか、そんなことばかり考えていたでしょう。
でもね、そんなアツい想いの集まる当時の場所は、いくつも荒れ果て見るも無惨な場所変わってしまってるんですよ。

何でか判りますか?


高校ン時、バンドも一緒に組んでいた友人がバイクで亡くなりました。
クルマを転がすようになり、後輩の友人が事故で足を切断しました。


今まで何もなかったから… 
そいつは良かったです。出来ればこのまま何もないといいですね。
だれだって不幸にはなりたくない。

でもね、スピードは簡単に裏切りますよ。ナメてかかれば一瞬にしてね。

峠を攻めること。どんなキレイな言葉をならべても正当化出来るモンじゃない。どんなに言葉を積み重ねてもそれは言い訳に過ぎません。峠が天下の一般公道である限り、お天道さまに言い訳に出来ることはないんです。

某峠漫画の影響か、赤信号皆で渡れば怖くないという心理からか、正当に認められる行為だと勘違いしちゃぁいないでしょうか。

楽しいからだけで済まされるコトじゃない。取り返しのつかないアクシデントも大きな口をあけていつでもまっている。まさかこんなことになるなんて… そんな風に考えているのなら、あまりに幼稚な考えでないでしょうか。自分だけじゃない、誰かを傷つけてしまうかもしれない。


じゃあお前はどうなんだ!


そうですね。仰る通りです。愚かな行為だと言われようと、未だにやめる気配はありません。むしろ加速度をつけています。ただ、正当化しようなんては全く思っていません。公道でやるべき行為じゃあない。非難を浴びてもしょうがないこと。言い訳はしません。



私、実は数年前に入院していた時期がありましてね。
重度の患者さんの集まる内科病棟。

あのね、毎晩に近いぐらい誰かが亡くなるんですよ。

手慣れた感じの先生と戸惑うご家族。暫くするとこれまた手慣れた葬儀屋が来るんです。真夜中だろうと関係なくね。

自分の居たのはナースステーションに一番近い病室。亡くなられる方は数日前に奥の病室からカーテン越しの自分の病室に移ってくることが多いんです。

この意味、判りますか?

幸い自分は命に直接関係するような病気では無かったのですが、他人さまより発ガンの確率が6倍ほど高くなり、この先ずっと監視が必要となっていましてね。相棒のメンテだけでなく自分のメンテも必要となってしまってんですわ。笑いごとじゃないんだけれど。

怖いですよ、正直なところ。痛みを覚える度に足元から崩れそうな不安に駆られます。



そんなこともあり、ひとさまよりは少しばかり一生懸命に生きたいと想うところはあるかも知れません。まぁ、そんなことを言ってもね、結局それは自分の我が儘を通したいだけの言い訳であって、なんの説得にもなんないでしょうケド。

自分が夢中になり一生懸命になれるモノ。それがクルマを走らせること。

特にね、夜の峠にはまるで魔力があるように吸い寄せられる。五感が冴えてくるんですよ。五感が冴えるってのはね、生きているって実感出来る瞬間なんですわ。


誰かに認められたいため走ってるんじゃない。
流行りやファッションの一部で走ってる訳じゃないんだよ。



話はね、だいぶだいぶそれとしまいましたが、自分にとっては、特別なところなんです。もう失いたくはない特別なところ。だからね、日中ですら誰も来ないような所を探してわざわざ隣県まで足を伸ばしてみたり、何度も調査しに行くんですよ。

サーキットですらね、近隣の住民の方に迷惑がかかり、苦情が出てる位ですからね。夜の峠なんて言ったら… ねぇ、判るでしょ。必要以上に流行ってしまったソコは走りに対するアツい想いだけでなくいろんな問題まで吸い寄せてしまう。同じことを繰り返したくないんですよ。



とあるみん友さんが言ってました。『同じ言葉で話せる仲間。』
でもそうね、そういう仲間がいるとそれは確かに嬉しいかな。


あのね、同じ想いで走っていれば必ず何処かでお逢い出来ますよ。きっとその想いは互いを引き寄せるハズ。峠のオヤジはまだまだヤメる気ないみたいですから。その時はお気軽に声をかけて下さい。いやいや、ウルサイこと言ってますけどね同じ言葉で話せる人には意外とフレンドリーですよ、たぶん。




世間さまにうしろゆび指されても譲れないものってあるかい?
どんな苦労をしても護りたいものってあるかい?
Posted at 2011/10/06 01:28:31 | コメント(4) | トラックバック(0) | 想う事 | クルマ

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「もうすっかり秋の景色。今日は海までよく見える。」
何シテル?   10/21 12:27
三河屋ワークスと申します。 とにかく走るのが好きで気付くと30年超…  未だに悪い病気は治る気配はなさそうです。 峠、草レース、タイムアタック...
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