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Nackyのブログ一覧

2024年03月16日 イイね!

【ドナドナ】さらばポルシェ911(997.1)

【ドナドナ】さらばポルシェ911(997.1)以前ポルシェ987ケイマンを手放した際、確かに「クルマやバイクは単なる機械だから特別な感慨は持たないようにしている」と書いた記憶がありますが、そんな「単なる機械」に愛情や情熱を注ぐ方々が沢山いることも知っています。そして、自分がそのうちの一人であったことを悟りました。しかも無茶苦茶ディープな。

約9年間乗ったポルシェ911カレラ(タイプ997/3.6L/6MT)を手放しました。理由は色々ありますが、まずは加齢による特に動体視力・反射神経低下や仕事のし過ぎによる慢性の重症テニス肘といった体力の低下、自身の不安定な収入による今後の維持への不安、介護やインフレに伴う負担増、そして何と言っても重課税による大きな負担です。“古い物を大切にすればするほど税金を徴収する”といった、この国のまるで罰金制度のようなクソ税制にまんまと屈してしまった感、そして体力的な不安から愛車の維持を諦めてしまった自分自身への情けなさと、「単なる機械」への申し訳なさで非常に落ち込んでいます。


手放すことを決心した997との最後の週末、ラストドライブに選んだルートは、この季節でも積雪や路面凍結が無い南房総。997で幾度となく通った館山道、そして何度も立ち寄った早朝の市原SAの隅っこの定位置で別れを惜しみながらのスタートです。


房総半島内陸の信号も交通量も少ないワインディングを快走し、ビンゴバーガーで有名な「道の駅 三芳村・鄙の里」にピットイン。早朝の空はまるで997の新たな門出を祝ってくれるように抜けるような青空です。


房総グリーンライン/房総フラワーラインと、ドライブ好き・ツーリング好きにはメジャーなルートをゆっくりと噛み締めるように流し、この近隣に住むさかなクンがプロデュースする「渚の駅・たてやま」に立ち寄ります。自分の自宅が海沿いなこともありますが、いつも海沿いルートを走ることが多く、最近洗車してあげていなかったこともあり、潮風のせいかちょっと薄汚れてますね。


このところのガソリン高騰による燃費を気にしながらの運転からクルマを解き放ち、南房総のワインディングにて低いギアでレブリミット付近まで存分にブン回すドライビングを堪能すると、自然吸気3.6リッター水冷6気筒水平対向エンジンが快音を奏でます。前に“排気量の割りには大したことない”なんて書いてしまってごめんね。そして立ち寄った館山湾沿いの駐車場で1枚。左側通行であるここ日本では、道路上で左側に車の頭を向けて撮影することはあまり無いと思うので、ここでは左サイドからのアングルで撮っておきました。快晴による順光で対岸の三浦半島と大房岬が美しいです。


富浦の農道で、春の陽光をいっぱいに浴びて咲く菜の花と記念撮影。そういえば今まで都心や街中を走ったことは少なく、ほとんどが渋滞を避けてのカントリーロードでした。


館山道と京葉道は昼過ぎからすぐに上り線の渋滞が始まるので、再びワインディングを駆け抜け早めに昼食をとって帰路につくことにし、割りと早い時間帯からやっている「じんべえ」に立ち寄りますが、人気店ゆえ既に駐車場は満車に近い状態でした。


地物のキンメ煮付けとアジフライ、刺身の盛り合わせをいただきます。人気店だけあってさすがの新鮮さと美味しさで再訪決定です!(バイクでね)


君津ICから館山道に乗り、帰りも市原SAに立ち寄り定位置の端っこに停めて小休止。ポルシェ911独特のリアビューも見納めかと思うと、このクルマの維持を諦めた自分への悔しさと悲しさが込み上げてきます。


何度も通った館山道を慈しむようにゆっくりと走り、911の感触を全身と脳に染み込ませます。年式は若干古いものの「狙ったところに必ず行く」というコントロール性の高さとシュアな挙動は本当に素晴らしいものでした。


事故を起こさず・壊さず・捕まらずの安全運転で、無事マイホームのマンションに到着。買い物をした荷物をこのロータリーでフロントのトランクから何度も下ろしたことが思い浮かんできます。それほど実用性にも優れたクルマでした。


業者間のオートオークション(USS)に出すため、リアの社外品LEDテールライトユニットを純正に戻します。オークション査定は極力ノーマル状態の方が評価が高くなりますので、競りにかける際はカスタム箇所を元に戻せるようにしておくことが大切です。


明けた日曜、本当に最後のドライブとして選んだのは何度も通った大黒PAです。早春の寒い朝早くから、爽やかな車バカ達がいつものように集結していました。


いつもより長居しながら物思いにふけっていたら、ポルシェ997後期型MT車と991前期型MT車にお乗りの水冷ポルシェMTオーナー2名からお声がけいただきました。何でも自分の乗る997前期型MTを見つけてオーナー(私のことですな)が戻ってくるのを待っていたそうで、初めてお会いするのにお互いの水冷ポルシェの珍車?の話題で大いに盛り上がりました。
もっと早く知り合っていれば、水冷MTオーナーズ3台でツーリングに行けたのになあ。


横浜の街を味わいながらゆっくりと流し、自宅へと向かいます。街乗りはあまりしませんでしたが、扱いやすいMTと粘り強いエンジン特性で、歩く速度ぐらいのゆっくり運転でも非常に乗りやすいクルマでした。


帰宅して自宅近くのGSで、普段は面倒がってやらなかったホイールの内側やナット穴の隅々まで、感謝を込めて綺麗に洗車します。


フロントトランクのトリムの隅々も。


エンジンルームはパイプ類とハーネス類の1本1本まで綺麗に磨き上げます。


もちろん内装もピカピカに。疲労の少ないシートと無駄な加飾が無い997の無骨なインテリアは、まさしくドライビングに徹する仕事場的な居心地の良さでした。


そしてピカピカの姿で最後のホームタウン・メインプロムナード。


自宅に向けて角を曲がったところで、偶然にも親戚のお爺さん(VWビートル)とひいお爺さん(ポルシェ356)のリアエンジンの大先輩に遭遇。このご近所さん2台はよく見かけますが、こうして古いクルマを維持し続けていることへの尊敬の念を禁じ得ません。


帰宅すると、オドメーターは最後に98,320kmを指していました。10万kmを超えるとオークション評価が大きく下がることへの懸念もあり手放すことを決心しましたが、1台のクルマをこれほど長く乗ったのは初めてです。
自分はクルマやバイクをはじめ、自転車や楽器や仕事道具から服やブーツなどをとても大事にして自身で手入れをしながら長く使う方ですが、いつの間にか年とともに「たかが機械」「たかが道具」に人並み外れた愛情を注いでしまっているのかもしれません。


断腸の思いのまま自宅マンション駐車場のシャッターを下ろします。明日以降はこの場所にこの表情豊かなクルマがいることはありません。997のこの表情は何を思う顔なのでしょうか。
この先バイクと自転車だけの生活となりますが、“今本当に欲しいクルマが無い”という心境なので、マンション駐車場と任意保険も解約しました。


その日の夜遅く、翌日以降のオートオークションの競りにかけられるため、ずっとお世話になってきたカレストスポーツさんのローダーで引き取られていきました。ふと気付くと「単なる機械」を載せたローダーが左折して姿が見えなくなるまで手を降っていました。そして何十年ぶりかに声をあげて泣きました。


幼少期から「大人になったら絶対に乗るんだ」と心に決めていたポルシェ911を所有できて幸せでした。買おうと思えばもっと新しいモデルも買えましたが、空冷911のキュートさとアナログ感を残した997の乗り味は、本当に愛すべきクルマでした。重整備以外は基本的に殆どDIYによって自身でメンテや修理を行い、一度だけエンジンにトラブルが出て冷や汗をかきましたが、基本的には9年もの間とても頑丈で頼もしい相棒でした。
人生少し長く生きていると、得るものも確かに多いけど失うものも同じぐらいかそれ以上に多いということが分かってくるものです。


これまで60年以上に渡り世に生まれたポルシェ911は、その7割以上が現役で走っているとのことですが、この997も新たなオーナーの元で生き永らえてほしいです。

ありがとう、そしてさようなら997。


〈エピローグ〉自分の楽曲は「別れ・後悔・失望・嫉妬・焦燥・懺悔」といった重いテーマで作った曲が多いですが、甚だ手前味噌ながら997との別れに敢えて自分の楽曲を添えたいと思います。

【君の知らない道を行く『空色の街』】
Posted at 2024/03/16 18:13:54 | コメント(8) | トラックバック(0) | ポルシェ911 | 日記
2023年08月21日 イイね!

真夏のユーザー車検【2023年8月】

真夏のユーザー車検【2023年8月】ガソリン代をはじめ殆ど全ての物価が高騰している折り、みん友の皆様はお元気でしょうか。私の方は春頃より右腕が激しい痛みにより動かせないという難病に悩まされ続けている関係で、車やバイク、自転車にも乗れず、好きなスポーツも何もできない夏を迎えております。
こう何もかもが物価高だと、車検もユーザー車検でというのは自然な心理ですが(毎回だけど・笑)、痛む腕にブロック麻酔の注射を打って、9月に車検満期を迎えるポルシェ911カレラ【タイプ997/3.6リッター/6MT】のユーザー車検を通しに、お盆中に近所の陸運千葉支局まで出向いてきました。

車検には陸運の事前予約が必要ですので、ユーザー車検にトライされる方は事前にアカウントを作成して国交相のサイトから予約してください。陸運は平日のみのオープンですが、お盆もやってくれているのは助かります。


カスタムはサスをビルシュタインB16に交換している以外、普段は消耗パーツの交換程度のメンテのみで大きなモディファイはしていませんが、サードパーティ製のLEDテールライトユニットはEマークが付いていないので、念のため純正ユニットに戻します。


テールライトユニットの交換作業自体はワケないものの、どのソケットに何のバルブがハマっていたのかを交換時にメモっておかないと、純正に戻す時に軽く往生します。


必要書類のうち『分解整備記録簿(2年定期点検用)』を自分で作成するために、各部の点検と計測を行います。これが無くてもユーザー車検には通ることは通りますが、車検証に「記録簿無し」と書かれてしまい、場合によっては後々面倒なことになってしまう可能性もあります。
※写真はタイヤ溝を計測中


前回の車検からヘッドライトの光軸が狂っている可能性があるため(まあ大体2年経つと狂ってます)、近所のテスター屋さんで予備車検を受けます。案の定光軸は狂っていました。ここのおっちゃんは2年に1回しか会わないのに既に顔見知りです(笑)。


今回は事前の予備車検として、光軸の他にもサイドスリップや下周り等の全項目を受けておきました。かかった時間は約10分間で、全てをまとめて5,250円でした。


自分で作成する書類に全て記入し、現行の車検証や自動車税納税証明書と一緒に取りまとめ、Web予約時に交付された予約番号をもって申請窓口で申し込みます。重量税、自賠責保険の更新料を支払って全ての準備が整いました。ぶっちゃけのところ、事前の書類作成が一番面倒(特に分解整備記録簿)ですよね。


マルチテスター装備の5番レーンに並ぶように指示されたため検査レーンに向かいますが、お盆の朝イチにも関わらず結構混んでいます。この日は朝から30度超えだったため、炎天下の中でアイドリング停車していると車がかわいそうになってきます(゚´Д`゚)゚


検査レーンに入る前に、検査官によって灯火類を含む外部補機検査と車内検査を行います。ポルシェ997の場合、リアスポイラーを上げるとそこにもハイマウントストップランプが仕込まれているので、スポイラーは上げたままで検査官に見せます(スポイラーを上げ忘れていると作動を促される)。車体ナンバーはフロントウィンドウの端にも記されていますが、規定によりボンネット内のモノコックに打刻されている車体ナンバーを確認してもらうため、トリムを外しておきます。


検査レーンに進入し、電光掲示板の指示に従い各検査を行い、自分で検査証に打刻していきますが、直前に並んでいた同じくユーザー車検と思われるチェイサー・ツアラーVが、諸々のカスタム箇所のチェック(マフラー、オーバーフェンダー、ホイール、シャコタン等)でかなり時間を要してしまい、色々と厳しく注意を受けてました(;´Д`A “`
レーンの中は撮影禁止なので画像はありません。


自らの事前整備とテスター屋さんの予備車検のおかげで、光軸を含め何の問題も無くレーンの各検査をクリア。あまりにもクッソ暑いので急いで検査証発行に向かいます。全ての項目に検印と打刻をした書類を持って、車検証発行窓口に提出。無事新しい車検証(小さくなっててビックリ)とシールをもらい終了です。ここまでかかった時間はテスター屋さんの予備車検と併せて約50分。


ご参考までに車検費用を記しておきます。
・自賠責保険(24ヶ月):¥17,400
・自動車重量税(~1.5トン・24ヶ月):¥40,100 ←高っ!
・予備車検テスター代:¥5,250
・必要書類購入代:¥50
■合計:¥62,800
これを安いととるか、手間がかかって面倒ととるかは自分次第ですが、しかしながら気に入った車を大事に長く乗れば乗るほど、自動車税や重量税がアップしていくことにはまーったく納得できません!ヽ(`Д´#)ジミントウ

昨今ではWebで「ユーザー車検は簡単」「ユーザー車検は怖くない」と紹介されているサイトや動画も多いですが、あくまで普段のDIYによるメンテと事前の整備、12ヶ月(または24ヶ月)点検がしっかりとできていることが前提です。そこが甘いと、整備不良のまま車検に通ってしまう危険性もあります。

前回の車検からオドメーターは18,000km増えており10万km目前です。ポルシェ911のような趣味的な車にしては過走行気味ですが、仕事の足や買い物にまでガンガン使い倒しているので、まあ妥当かなと。ちなみにここ2年間の故障はありません。

さて、腕の病気を早く治して秋のツーリングにでも出かけますか!

【追記】
2023年7月より車検シールの貼り位置が変更になっていますのでご注意ください。
Posted at 2023/08/21 15:49:34 | コメント(2) | トラックバック(0) | ポルシェ911 | クルマ
2020年03月13日 イイね!

いつもの春・花いっぱいの春

いつもの春・花いっぱいの春やっと冬が明け希望に満ちた春が訪れようとしているのに、世界中が新型コロナウィルスの脅威に晒されています。スポーツ界やエンタメ界をはじめ、あらゆる業界でもイベントのキャンセル・中止が相次ぎ、自身の仕事にも暗い影を落としています。なぜこんなことになってしまったのか…。
毎日のニュースを見ているとリアルに気が滅入ってしまいますが、2011年の震災の時にも激しく動揺し心身不調に陥ってしまった経験もあるので、こんな時は少しでも楽しいことを考えていたいものです。

ポルシェ911(タイプ997)は、春を迎えてフロント/リアともタイヤを新調しました。今まで所有していたポルシェには全てメーカー認証の通称「Nマーキングタイヤ」を装着してきましたが、N認証タイヤはかなり割高なことと、最近のハイグリップラジアルタイヤの剛性なら、リアエンジンである911の荷重にも問題なく耐えられるとの話を聞いて、初めてポルシェ認証以外でサイズのある「FALKEN FK510」をチョイスしてみました。
交換してすぐに感じたのが、しなやかなグリップ感と静寂性です。今まで履いていたミシュランPS2(N認証)に比べて、しなやかな分ステア応答性がほんの一瞬穏やかですが、グリップ力はほぼ同等です。ただし、静粛性がアップしたことで以前から気になっていたフロントハブベアリングからのかすかな異音が大きくなりました。


特に右コーナーで負荷をかけると左フロントハブからの異音が気になるので、大事に至らないうちにハブベアリング交換を実施。パーツ取り寄せ&交換作業はこのところの主治医でもある埼玉のカレストスポーツさんです。
左フロント周りをバラしてみると、ハブベアリングのボールとインナーレースにガタが生じており、新品に交換しました。ハブ自体やハブキャリアには幸いダメージはありません。


交換と同時に、アライメント調整とビルシュタインB-16サスのセッティングも施していただき、更にはバッテリーが少し弱っていることを伝えたら、中古ですがバッテリーまで頂戴してしまいまして感謝感謝です。


そのサスセッティングがカンペキ!今までが前後バランスが悪かったそうで、メカニックさんが実際に乗ってセッティングしていただいたのですが、交換したFALKEN FK510タイヤのしなやかなグリップ感と剛性感が高まったビルシュタインのおかげで、めちゃスムーズに楽しく走れるようになりました。これがビルシュタインB-16の本来の実力だったのか…もちろん、ハブベアリングを交換したことでフロントからの異音は綺麗に消え去りました。


日本中、いや世界中が新型コロナノイローゼで気が滅入りそうですが、当たり前のように桜が咲き、当たり前のように卒業や入学や就職を祝い、皆の笑顔と希望に満ち溢れた当たり前の春を思い出すと涙が出てしまいます。


朝起きたら新型コロナウィルスは全て自分の悪い夢で、何も起こっていないいつもの春だといいのに…
皆さんも十分にお気を付けください。
Posted at 2020/03/13 16:00:09 | コメント(1) | トラックバック(0) | ポルシェ911 | 日記
2019年09月02日 イイね!

サヨナラ令和初めての夏

サヨナラ令和初めての夏この時期は毎年のように思うんですが、夏の終わりは秋の終わりよりずっと寂しいもので、去り行く夏を見送っていると思わず詩人になってしまいそう。仕事的に8月は毎年忙しく今年は特に忙殺されてお盆も無かったけど、令和最初の夏を惜しんでカッコつけてブログにまとめてみることにしました。
令和初の梅雨は長く、6~7月いっぱいはガッツリと雨続きだったのでアウトドア好きな自分としては廃人状態で、気ばかり焦って雨に煙る東京タワーを眺めて過ごす毎日だったものの、首都圏は8月に入りようやく梅雨明けヒャッハーで繰り出すことにしました。そういえば最近ふなっしーをめっきり見ないなっしーな。

梅雨明け直後のクッソ蒸し暑く不快指数MAXの中、山里の廃校を利用した秘境系の蕎麦屋に向かいます。ここは土日しか営業していないのですが、年相応に早起きジジィ化している自分にとっては、朝10時から営業しているというポイントも見逃せません。味は素朴な田舎蕎麦でかえしの味もなかなか好みです。トシ食ってくると蕎麦の風味なんかにもやたらうるさくなってくる自分が客観的にもウザいっす。

■ヒメハルゼミの合唱が降り注ぐ鬱蒼とした雑木林に囲まれた廃校

山里の蕎麦屋でお腹いっぱいになったら、近くの幽谷を散策。マイナスイオンってよりは単に湿度100%的な空気の中でも、澄んだ水とカジカガエルの美声が響く水辺には癒されます。この場所は映画「夏美のホタル」のロケ地として有村架純ちゃんが歩いた場所なので、オッサンとしても年甲斐もなく胸がときめちゃいますね。「夏美のホタル」は“夏・バイク・美女・ローカル線”ってシチュエーションだけで、もうけしからんです。

■こうして並べてみるとまるでヒミツのデートしてるような錯覚(笑)

■「夏美のホタル」予告編


8月3日は横浜でバンドのライブ。お越しいただいたみん友の皆様、ありがとうございました。約1年半ぶりとなるオープンな場所でのライブでしたが、渾身の力を込めて14曲を歌ったらすっかりバテてしまい、ホントすっかりトシですな…(弱々)

■満員御礼・大盛り上がりのうちに無事終了

仕事のスケジュールでお盆休みがとれないことは分かっていたので、空いた時間を見て夏を感じにバイクやクルマで出かけてみます。夏は感傷に浸りたくて1人になりたいのと汗だくになりたい性癖(謎)なので、こうしてのんびりと単独行動するのもオツなもんです。自分がクッソ蒸し暑いのが好きなのは、名前に「夏」が付くだけでなく、おそらく前世がマングローブだったに違いありません。

■炎天下のローカル線の無人駅でキリギリスの声を聞きながら汗だくプレイ


■平日の霞ヶ浦周遊路は夏空と湖面をひとりじめ

2年毎のこの時期は恒例のユーザー車検の時期なのですが、今年は定期点検も含めて信頼するカレストスポーツさんにおまかせです。点検の結果、経年劣化に伴い下記の消耗パーツを順当に交換しました。
・IGコイル
・プラグ(純正BOSH → NGKイリジウム)
・前後ブレーキパッド&ブレーキセンサー
・前後ブレーキフルード
・クラッチフルード
・MTミッションオイル
・ポーレンフィルタ

■前後ブレーキパッドは協議の結果純正のブレンボをチョイス

点検と車検でお盆の時期に911が無いので、暑い中2輪生活です。仕事の合間の夕方にMTBを漕いで千葉港にある崩れゆくUFOを見学に。この場所はある理由からかつては警察が監視しており近寄りがたかったのですが、今では根元まで入れます。潮風に晒され風化が進み崩壊寸前なので、あまり真下まで行かないのが賢明です。

■夕暮れの港にそびえ立つ何ともアンバランスで不気味な建造物

せっかくの夏とはいえ全身で直射日光を浴び続けるのは年齢的に無謀なので、バイクで涼しい林道へ。ヒグラシの鳴き声がささくれ立ったオッサンの心に染み渡るものの、アブとヤブ蚊の猛攻の前に早々に退散。

■一見涼しげなものの実はアブとヤブ蚊とハチがものすごい


■ハイグリップラジアルタイヤでダートに入っちゃあきまへん

8月最後の週末はガラにもなくおセンチモード。旅情と郷愁を感じたくなって、房総半島南端の千倉まで鉄道で小旅行。夏の房総といえば、以前は季節限定運用の特急や急行、快速「白い砂」「青い海」が満員の乗客を乗せて行き交う賑やかな“房総夏ダイヤ”があったのですが、今はそれも昔。房総夏ダイヤを懐かしみながら、車窓の景色が見られないロングシートの209系電車に揺られます。

■今は特急も来ない哀愁さえ漂う千倉駅

千倉駅から海までは緩い坂を下って約7分。誰もいない炎天下の道を3分も歩けば、突き当りのT字路の向こうに青い太平洋が臨めます。

■道路看板と空と海と信号機がブルーのコーディネート

太平洋に面した誰もいないビーチの熱い砂の上を裸足で歩くと、夏の残像を感じ取ることができます。何年か前にここの護岸に寝そべって夜空を眺めていたら、無数の流れ星(ペルセウス座流星群)を見たことを思い出しました。

■キリギリスが鳴くビーチの草原と太平洋

既に海の家は撤収し、シーズン終了を告げる無人の海水浴場には、遊泳禁止の赤旗が海風にはためいていました。

■もう夏は終わったのだと実感

ビーチで写真を撮りながら数時間ぼーっと過ごし、来た道とは違う畑の中の坂道を上がって千倉駅に向かいます。

■道端には西陽を浴びて夏に別れを告げているヒマワリが

途中の民家の窓の間からは、使われなくなったミシンでしょうか、夕陽の中の庭木の影と下に置かれた蚊取り線香とともに、まるで祖母の家に来たかのような光景には、一瞬にして少年時代にタイプスリップしてしまいました。

■今はこんなオッサンでも少年時代はありました

千倉駅で千葉行の電車を待っていると、反対側のホームには安房鴨川行の電車が単線の交換で入ってきました。ほとんど乗客もいない車中には、雰囲気たっぷりの女性のシルエットが。思わず望遠で盗撮してしまってごめんなさい。

■電車で帰ろう

長く生きていると、夏が過ぎ去る度に何か大切なものや大切な人を失っていくようで、そんな気持ちを「いつもわすれない ~ September Waltz」という曲に込めてみました。


誰でも年を食うごとに昔を懐かしむようになってくるものですが、童心を思い起こさせる夏はやっぱりいつでも特別な季節です。
Posted at 2019/09/02 17:21:41 | コメント(1) | トラックバック(0) | ポルシェ911 | 日記
2018年08月24日 イイね!

真夏のみちのくグランドツーリング

真夏のみちのくグランドツーリング今年の夏は仕事を調整してうまく連休が取れたので、思い立って東北にツーリングに出ることにしました。秋田の温泉宿を予約して準備を開始してウキウキと道路状況を見たところ、当然のように東北道はお盆帰省の大渋滞…この時期はどうしても全国的に民族大移動ですよね。
なるべく渋滞を避けるべく、16時に自宅を出発して半地下構造が目新しい開通したばかりの外環・高谷JCTから東北道に向かいます。東北道に乗ってからは渋滞こそ無いものの車の流れは多く、法定速度で北関東を駆け抜けます。

途中ゲリラ豪雨に降られながら、19:30過ぎに宮城県の菅生PAに到着。実はここまでの間、途中の大型PAはどこも満車状態で立ち寄れず、空いていそうな小規模SAで休憩をしていました。老眼が進行し夜間はあまり走りたくないので(泣)、今日はここ菅生PAで仮眠をとることに。しかし、もう1台も入れないほど隙間なくビッシリの大混雑です。さすがニッポンのお盆。

■菅生PA名物牛タン定食は営業時間に間に合わず…

菅生PAで仮眠し、翌朝は4時に起きて仙台南ICを出て、山形に向かいます。仙山線に沿ったR48は、早朝からかなりの交通量で抜きどころも無く、ガマンのチンタラ走行を強いられます。マップルで脇道を調べるも、宮城から山形に向かう楽しそうな山道って意外に少ないんですね~。

■R48は朝5時過ぎでこの交通量

R48からK29をかっ飛ばして、朝8:30から営業している山形の「最上川千本だんご」へ。その日のうちに食べないとすぐに固くなってしまうというもっちもちのだんごは、どれを頼もうかと悩んだ末に“ずんだ”“くるみ”“しょう油”の3本をオーダー。うおぉぉ、こりゃ~うんめえ!

■ビジュアルだけでテンションが上がる「千本だんご」

山形の夏といえば、やっぱり冷たい肉そばですよね。存在は知ってはいたものの食したことはなかったので、最上川沿いのR347から紅花の栽培が盛んな河北町に向かいます。山形にはいくつもの肉そば有名店がありますが、まだ昼前だっちゅーのに、山形の人って夏の昼飯はみんな肉そばを食うのか?ってほどどの店も行列です。
初めて食べましたが、意表をつくダシの味とシコシコの蕎麦、そして旨味が染み込んだ鶏肉とのマッチングが激ウマー!一発でハマってしまい、こりゃ都内でも山形の肉そばが食べられる店に通ってしまいそうです。

■山形の夏の名物肉そばは、冷たくて旨くて最高!

せっかく山形に寄ったので銀山温泉にも立ち寄ってみました。若干「作られた感」のあるレトロ空間ではあるものの、温泉街の町並みがいい味を出していますね。山形には行ってみたい秘境の温泉もたくさんあるようです。

■銀山温泉のレトロな町並みにオッサンもご満悦

尾花沢市からK28→R47湯けむりラインのワインディングをかっ飛ばして東北道に乗り、200km離れた秋田県と岩手県の県境を目指します。隣の県と軽い気持ちで走ってみたものの、いや~遠い!東北道ではポックリ逝くと思いました。東北道を松尾八幡平ICで下り、本日のハイライトである八幡平アスピーテラインを駆け上がります。夕方の時間帯だったので交通量は少なく、911のタイヤを削りながら韋駄天のように登っていくと、岩手山を望むワインディングは絶景の連続です。

■岩手県側にある源太岩

八幡平アスピーテラインは4月〜11月のみ走れるそうで、雪深い場所にあるため、深い森林地帯から溶岩地帯を貫くスノーシェルターが連続する変化に富んだコースです。

■異次元へのトンネルのようなスノーシェルター

アスピーテラインを一気にピークまで駆け上がり大絶景の高原地帯へ!・・・と思ったら、そこは深い霧の中でした。

■標高1000m以上の場所は生憎の濃霧

日没とともにアスピーテラインのピークを過ぎ、少し下ったところにある後生掛温泉が本日の宿です。一軒屋の宿のため賑やかな温泉街はありませんが、山あいの秘境温泉で、山のそこここから湯けむりが立ち上る古くからある湯治場です。

■夕方の後生掛温泉に到着

強烈な硫黄の匂いと湯気が立ち込める温泉宿は、真夏なのに肌寒いぐらいの気温です。こんな辺鄙な場所なのに、意外に首都圏ナンバーの車が多いことに少し驚きました。

■羽を休める911カレラ

レトロというよりは昔から変わらなそうな古い風呂は、白濁した熱めの湯が心地良く、木製の湯船に浸かった瞬間に「おお〜めっちゃキモチええ〜!」と思わず唸ってしまいました^^;
それほど心地良い湯で、翌朝の出発までに4回も大浴場で入浴しちゃいました。

■風情ある木製の大浴場(写真はオフィシャルサイトから拝借)

旨い晩飯を食って爆睡し、翌朝も旨い朝飯を腹いっぱい食って早朝のアスピーテラインを秋田側に下っていきます。ツキノワグマが出てきそうなうっそうとした森林や、釣りキチ三平が歩いていそうな河原沿いの道をカッ飛びながら、田沢湖湖畔の木陰が気持ちのいいルートをのんびり走って角館に向かいます。

■田沢湖畔の森林の中のワインディング


■ほんの少しだけ立ち寄った角館の町並み


秋田市内は帰省の車で混むと判断して、秋田自動車で男鹿半島まで北上します。街道のあちこちになまはげを冠した橋やランドマークがあり、巨大ななまはげ像が出迎えてくれます。

■青空に睨みをきかせる巨大なまはげ像

厳冬期は雪と日本海から吹きすさぶ寒風で厳しい土地柄だと思いますが、夏はブルーとグリーンの超爽やかな世界の男鹿半島は、八郎潟沿いの雄大な景色からアップダウンが連続する海沿いの道まで、こちらも絶景の連続です。ランチとして途中で食べた「男鹿しょっつる焼きそば」が激ウマでした!

■八郎潟を見下ろす寒風山展望台

半島を巻いて走るアップダウンと絶景がキモチいいK55、K121、K59は、また来てみたいと思わせる素晴らしい道でした。途中の店で、思わず2皿目の男鹿しょっつる焼きそばを注文(笑)。

■抜けるように広いみちのくの青空


■日本海へと駆け下りるK121


■ブルー&グリーンの世界にモノトーンの灯台が美しい入道崎

さてさて、ゆっくりしている時間は無く、今日中に新潟まで行かなくてはなりません。秋田自動車道に乗り直し、日本海東北自動車道から日本海側を突っ走ります。日本海東北自動車道から見えてくる美しい鳥海山を駆ける絶景ワインディング・鳥海ブルーラインをどうしても走りたかったのですが、通行時間は17時までということで泣く泣く断念(この時点で既に17時過ぎ)。

■鳥海ブルーラインは次回のお楽しみに

酒田市の手前からR7→日本海東北自動車道に乗り、日本海に面したあつみ温泉を目指します。庄内平野の広大な米どころを貫くように走っていると、夕暮れの雲が東北の広い空を彩り始め、一瞬自分が幼少の頃に見た心象風景の中に引き込まれたような不思議な感覚に捉われます。

■まるで秋のようなあかね雲が庄内平野を黄金色に染める

急いでいたのはR345から日本海に沈む夕陽を見たかったから。しかし秋田〜山形〜新潟への路のりは想像以上に遠く、R345に入った頃には既に太陽は日本海に沈んだ後でした(泣)。それでも夕暮れの日本海の景観は素晴らしく、爽快なシーサイドラインを走り続けます。

■R345から望む夕暮れの日本海と粟島


■羽越本線の特急・E653系「いなほ」と競争

ところで、このR345を走っていて非常に不思議だったのが、狭い海岸線に無数に建つテントの数々。笹川流れ付近の10km以上にも渡って、暗い海岸線におびただしい数のキャンプ用のランタンが灯り、決して民家は多くないにも関わらず、駐車場に溢れるように停めた車から続々と人が降りてきて歩いています。
最初はこの地域のお盆の風習か何かで、家族や親戚が海に集まって一晩中ご先祖様を偲ぶのか何かだと思っていたんですが、よくよく見ると単に海岸キャンプを楽しんでいるだけのようで、きっと冬が長く厳しいこの地域は、短い夏を思いっ切り楽しんでいるんだなと納得。それにしても美しい日本海沿いでサマーキャンプとは羨ましい!

■日本海にかかる爪痕のような三日月と宵の明星

新潟市内で渋滞に巻き込まれ、夜のビジネスホテルに到着。ホテルの隣にあったアイリッシュパブでギネスとエールをしこたま飲んだあとは、死んだように爆睡。翌朝は早起きして、関越道の上り渋滞に巻き込まれる前に東京を目指してひた走ります。

■赤城山〜榛名山にかかる超巨大な入道雲

関越道をのんびりと走り、上りの渋滞に巻き込まれることなく昼過ぎに千葉市の自宅に到着。こうして「2018夏の東北グランドツーリング」は終わりました。4日間の走行距離は1727kmで平均燃費は11.4km/lと、山道をブン回してカッ飛んだ割には比較的優秀な燃費でした。オドメーターも6万km近くなってきていますが、今度は時間があったら山陰か瀬戸内に行ってみたいですね。

■無事故・無違反・無故障で無事に帰着
Posted at 2018/08/24 16:58:56 | コメント(1) | トラックバック(0) | ポルシェ911 | クルマ

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「[整備] #WR250X 【酷( ꒪Д꒪)暑】ブレーキパッド交換(…のはずだった) https://minkara.carview.co.jp/userid/1333295/car/1272230/8325415/note.aspx
何シテル?   08/09 17:45
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