
以前にロールアウト間近だと
Blogネタにしたうちの会社の25トン活魚水槽車の3号機なんですが・・・ついに我が社にやってきました(^^)/
日野 プロフィアという新型のトラックの荷台に13トンの海水を積むことのできる最新型の水槽を載せるという作業も完了し、正式に配備となりました。
で、この参号機の最初の仕事は・・・九州方面への出撃だったんですが、初荷はなんだと思います?
福
ですよ(^^) 福を積んで帰ってきましたよ~(笑) はい、つまり
「福=ふく」 ってことで、
フグだったんですね(爆)
これは活魚部門の責任者のゲン担ぎっていう意味もあったようですね(^^) なかなかオツな荷物じゃないですか♪
さて、以前にパンフレットから引用したカタログスペックから若干変更になった部分もあるので、この最新鋭母艦クラストラック(笑)のスペックをおさらいしておきますね。
全長12メートル
排気量 13000cc
最高出力 410馬力
最大トルク 195kg-m
6気筒インタークーラーターボ
重量 25トン
最大積載海水量 13トン
プロシフト (セミAT)12段変速
エアサス装備
ざっとこんな感じです。
12メートルの長さもスゴいですけど、13000ccのエンジンから発生するトルクは195キロですよ(滝汗)
水槽には実に13トンの水が入ります・・・13トンっていうと、13000リッターですからね~(汗)やっぱスゴいスペックですな(^^;)
室内装備もいろいろと凝ってまして、ルームミラーは鏡ではなく(というかミラーを取り付けてもリアウインドウなんてありませんから後ろは見えませんし)、なんと
液晶モニタ! 最後尾に取り付けられたカメラの映像をルームミラー型の液晶モニタに映し出す、という仕組みになってます。このルームミラー型液晶モニタには、4つある水槽の内部の様子を映し出すことも可能。
さらに水槽の海水は冷やすことも温めることも可能で、これは4つの水槽を完全独立制御できます。制御は運転席に取り付けられた専用のタッチパネル式制御モニタで行います。
なんとこのシステムね・・・
日本初
なんだそうです(ちゅど~んっ!) つまりこの
「タッチパネル制御型4槽独立温度調整機構つき活魚水槽システム」を搭載した活魚水槽車は、うちの会社の参号機だけ、ということなんですね(^^)/(^^)/(^^)/
このシステム、実は開発されたばかりの最新のものらしく、うちの参号機にモニターとして搭載されたものらしいんですね。なのでいわばプロトタイプというわけ。もちろんその分、お安くしてもらってるみたい(爆)
さてそんな参号機におととい、私も乗ってきましたよ~(^^)/
っていっても、もちろん私が運転したワケじゃなく、助手席に乗って鳴門まで海水を汲みに行っただけなんですけどね(苦笑)
だってこんなでっかいトラック、運転できるできない以前に「大型免許」が必要ですしね(^^;)
活魚水槽車に活魚を積むためには、当然ですけど海水が必要です。それを汲みに出かけてきた、っていうわけ。もちろん市場は海に近い場所にあるのでその辺でも汲めるんですけども、やっぱり鳴門の海水がキレイなんですよね。だからわざわざ鳴門まで汲みに行くんです。
この日の鳴門の岸壁は完璧な「どピーカン!」(汗) 岸壁ではアジ釣りをする人たちがいたりなんかして、セミの声と穏やかな碧い海と青い空。なんともほっこりとする光景が広がっていました・・・でもむーーーっちゃ暑かったんですけどね(滝汗)
これぐらいのクラスの大型水槽車になると、海水をくみ上げるポンプも搭載していますし、海水の浄化槽やヒーター、チラー、そしてこれらをエンジンをかけることなく動かすための小型発電機も搭載しています。
岸壁からパイプを降ろして吸水開始!
とはいっても、13トンの海水をくみ上げるのには小一時間かかっちゃいます(^^;)
汲み上げている間、私は運転席の後ろのベッドでお昼寝タイム(笑)
空調もちゃんと効きますし、なんと搭載しているHDDナビにはCD読み込み機能もついているのでエンドレスで音楽まで楽しめちゃいます(ちゅど~んっ!)
で、当たり前のようにDVDも見られるんですよね。ワンセグチューナー搭載のテレビ付きだし、もう至れり尽くせり(^^)
そうそう、このトラックには「蓄冷システム」ってのが搭載されてまして、エンジンを切っていても最大で3時間はエアコンが作動するんですよ。
大型トラックっていうのは長距離を走りますから、サービスエリアで仮眠っていうのもよくあることなんですが、そういう場合にエアコンを使おうとするなら当然のようにアイドリングをしていなければなりません。
これは燃料のムダですし環境にもよくない・・・ってことで考案されたのがこの蓄冷システムってわけなんですね。
さて、BGMを聞きながらまったりと釣り人たちの釣果をぼーっと観察してまどろむこと1時間、海水も積み終わって一路市場へと帰投・・・と、その前に駐車場の中でちょこっとだけこの怪物くんを運転させてもらいました(^^)/
12段自動変速のセミオートマは、発進のときだけクラッチを使います。あとは自動で変速してくれるんですね。アクセルを踏みっぱなしでも、ちゃんと変速の時にはスロットルを閉じて回転合わせをしてから変速していくので、音だけ聞いていたらどう聞いてもMT車にしか思えません。
でも12段もあるギアを常に最適に選択してくれるので、発進のときなんかは(ちなみに2速発進が基本です)
ぐぉーん ごん ぐぉぉ~ん ごん ごごご~ん ごん ごぉぉぉ~ と、次々にシフトアップしていきます。
考えてみたら発進の時だけクラッチを使うセミATって、まさしく
WRCカーといっしょじゃないですか(^^)/
実際に運転してみると・・・意外にも25トン+13トン、合計38トンの重さがあるようには思えません。普通に動いちゃいますね(^^;)
感覚的には普段乗っている2トントラックを、あらゆる面でぷっくりと膨らました操作感覚、って感じかな。
ステアリングへの反応にしても足回りの動きにしても、エンジンの回転感覚にしても、加速感にしても。 全てが「二回りぐらい大きいぃ~」って感じる、っていう感覚。
もっともっともっさりと鈍重に動くものだと思ってましたけど、意外にも普通に「クルマ」っていう感覚で運転できるんですね~(^^)
そんな25トントラックのコックピットからの景色はというと・・・んま~なんということでしょう(笑) 普段走っている道のはずなんですけども、全然違うふうに見えるモノなんですね(^o^)
この新型プロフィア、旧型の25トンクラスの大型車よりも運転席の位置が高くて、そらもう眺めがいいってもんじゃないんですよ。おそらく国内を走っている自動車の中では一番背の高い運転席を持ってるんじゃないでしょうか?(一部の特殊車両は別としてね)
そんな座席から見ると、防音壁の向こう側の景色も見えるし、渋滞した道路の先の先まで見通せるので、安全面からもメリットは多いですよね。
こんな高い位置から他のクルマを見下ろしているトラッカーたち、高圧的な運転になるのも分かるような気がしちゃいましたよ(^^;) もちろんそういうことはしちゃいけませんけどね~(苦笑)
前を走っている普通車なんかだと、リアがスモークでなければ室内なんかも丸見えですよ(^^;) 運転していた活魚部門の責任者に言わせると、「大型トラックのほうが前を見通せるからかえって運転しやすいんよ」って言ってたのも分かる気がしますね。
無事に市場まで戻ってきて、GRBろくむし号に乗り換えて帰宅したわけですが・・・乗り換えたすぐって、まさしくGRBろくむし号の運転感覚なんていったら
地を這うかのごとく
とはこのことよ!って感じですよ(爆) そらまぁ2階の窓から世間を眺めているようなもんですからね、トラックの座席って(^^;)
でもほんと・・・こんなでっかいモノを一人で操るトラックドライバーって・・・やっぱスゴいですね~(*^_^*)