一週間のご無沙汰でした、辛口おやじです。
久々にお届けする「昔のアイドル」シリーズ。
今回はオールドファンには懐かしい
岩崎姉妹について語り
ましょう。 またまた長編になりますので、興味のある方や、
お時間の取れる方のみごゆっくりとどうぞ。
それではさっそく、先ずは姉の岩崎宏美さんから。
岩崎宏美は昭和33年(1958)東京都江東区深川の生まれ。 オーディション番組「スター誕生」を
経て同50年に歌手デビュー。 同期は太田裕美、岡田奈々、片平なぎさ等々。
岩崎宏美の魅力はなんといってもその歌唱力。
近年「○○すぎるナントカ」というフレーズをよく耳にしますが、これを彼女に当てはめますと、「歌
の上手すぎるアイドル」だったというのが一番ピッタリくるのではないでしょうか。
なにしろ彼女のその高い歌唱力には、歌謡界に留まらず当時の日本を代表する音楽家であった
芥川也寸志さんや山本直純さんたちも絶賛。 さらには若手歌手を褒めるという事はまずしなかっ
たあの淡谷先生でさえも彼女のことは高く評価していたのだそうです。
最初の動画は彼女の2枚目のシングルで「ロマンス」
作詞は阿久悠、作曲は筒美京平でした。
♪ まるで今の私~、迷い子のようね~ ♦♫
この辺りのメロディラインなどは昭和歌謡そのもので懐かしいですね。
清純派として歌手デビューした彼女ですが、実は子供の頃は大変なお転婆娘であり、性格も勝ち
気でとても負けず嫌いだったのだそうですね。
のちにTBSドラマ「男女7人秋物語」に沖中美樹役で出演しますが、実生活でもドラマの中の役柄
そのままの姐御肌で、演技もほとんど地でいっていたのだそうです。
ところで皆さんは筒美京平という作曲家をご存知でしょうか ?
昨年末にAKB48のシングル総売上が累計で3615万枚に達し、B’zを抜いて国内全アーティストの
歴代最高を記録したと話題になりました。
このシングルの売り上げというものを、曲の作り手、つまり作詞作曲を手掛けるミュージシャンに
まで範疇を広げますと一人ダントツでトップの男が浮かび上がるのだそうです。
それが作曲家の筒美京平なのだそうで、その数実に7000万枚超 !
ほぼ国内だけでの数字ですのでこれは凄いことだと思います。
古くは「また逢う日まで」や「魅せられて」、「木綿のハンカチーフ」から「サザエさん」等々。
その筒美京平が最も力を入れた歌手がこの岩崎宏美だったといわれています。
次に挙げる曲は「シンデレラハネムーン」
作詞・作曲は先程と同じで、阿久悠&筒美京平。
ものまね芸人のコロッケの十八番でもありますので若い世代の方々もよくご存知でしょう。
個性の強いこの曲をお笑いのネタにされてしまったことで、コンサートなどで歌うと既にイントロの
部分で笑われてしまうのだそうで、以来自然と歌わなくなってしまったのだとか。
しかしよく調べてみますと、実はこのシンデレラハネムーンは凄い曲であったことが分かります。
何が凄かったのかというと、この曲のレコーディングに参加したミュージシャンの面々。
ざっと挙げますと、ドラム林立夫、キーボード坂本龍一・佐藤準、ギター松原正樹、ベース後藤次利
パーカッション斎藤ノブ等々... 分かる人には分かるのではないかと思いますが、今や大御所と
呼べる日本を代表するミュージシャンたちばかりで、まさにオールスター状態。
彼らがまだ20代の新進気鋭だった頃とはいえ、これは当時考えられる最高のメンバーたちだった
のではないでしょうか。
このメンバーを集めたのは他ならぬ筒美京平自身だったのだそうで、ここに作曲家・筒美京平の
岩崎宏美に対する並々ならぬ意欲が伺えたと思います。
実に素晴らしい曲だと思いますし、これを封印してしまうなんて本当に勿体無いです。
この曲をお笑いに変えてしまったコロッケの罪は大きいのではと思うのですが、如何でしょう ?
今回の昔のアイドルは岩崎姉妹。 長くなりますので姉の岩崎宏美は次がラストです。
彼女を代表する曲といえば、火曜サスペンス劇場でお馴染みだった「聖母たちのララバイ」や阿久
悠さんの作詞が素晴らしい「思秋期」、またブルーコメッツをカバーした「すみれ色の涙」等が思い
浮かびますが、今回私は敢えてこの曲を取り上げようと思います。
それは「万華鏡」という曲。
昭和54年(1979)、岩崎宏美が二十歳の時の曲です。
この曲は、あの時代の岩崎宏美だからこそ出せた魅力が詰まった曲であると思いますし、彼女に
しか歌いこなせなかった曲でもあったと思います。
妖艶かつ妖しく、さらに不思議な感覚をも秘めているように感じます。
かつて日本人初、というよりアジア人初のパリコレクション(パリコレ)モデルで、ニューズウィーク
誌が選んだ世界のモデル6人の中の一人にも選ばれた伝説のファッションモデルの山口小夜子さ
んのイメージを彷彿させるといったら褒めすぎか ?
動画と一緒に山口さんの画像も貼っておきますので、しばしその雰囲気などをお楽しみください。
アジアンビューティー ? それともオリエンタルビューティー ?
辛口おやじの美的感覚も中々のものか ? (自画自賛・笑)
この曲は是非現代調にアレンジして復活させてみたい気がします。
高い歌唱力で様々な曲を歌いこなした岩崎宏美さん。
どんな曲も歌いこなすその実力派の彼女に、曲を提供する方も楽しかったのではないでしょうか。
さて、続いては妹の岩崎良美です。
岩崎良美の歌手デビューは昭和55(1980)年。
この年はアイドルの当たり年で同期は松田聖子や河合奈保子、柏原芳恵や田原俊彦等々、黄金
の80年組といわれた年でした。
彼女はデビュー曲の「赤と黒」がなかにし礼の作詞ということでも分かりますが、曲も非常に大人っ
ぽく、他のアイドルたちとは一線を画す存在で、単なる可愛こちゃんアイドルでなく最初から実力派
という立ち位置だったという印象です。
またテレビの番組やグラビアも含めて一度も水着にならなかったアイドルとしても知られています。
が、しかし姉ゆずりの実力派だった彼女にも少しの期間ですが、あの時代風のアイドル調の曲を
歌った時期がありました。
デビューして2年、曲は「どきどき旅行」です。
中々難しい曲だと思いますが、そこはさすがに昭和のアイドルであり岩崎宏美の妹。楽々と歌い
こなしていますね。 しかも当時のアイドルとしては非常に地味な存在の彼女でしたが、どうして
どうして、チョー可愛いじゃないですか !
少しぽっちゃりした感じも辛口おやじ好みです(ღˇᴗˇ)。o♡ ウホホ (笑)
そして岩崎良美の代表曲といえば、なんといっても「タッチ」ですね。
80年代に週刊少年サンデーに連載されたあだち充の漫画作品で、のちにアニメ化されたオープ
ニングの主題歌でもあります。
高校野球を題材としたストーリーでしたが、それまでの定番であったスポ根ものとは一線を画し、
汗臭さを全く感じず、野球を知らない人ても内容に入って行ける新しい感覚のスポーツ漫画であっ
たと思います。
動画は昭和60(1985)年、夜のヒットスタジオでのものだと思います。
♪ すれ違いや、回り道を、あと何回過ぎたら二人は触れ合うの~ ♦♫♦・*:..。
いや~青春だなぁ~。
自分にもそんな季節があったかなぁ ... (笑)
岩崎良美とスポーツものといえば、他に思い出すのがアノ作品。
「くやしいです !!」 ←このセリフで分かるでしょうか ?
いや、こちらの方が有名か。
↓
「俺は今からお前たちを殴る !!」
そうあの伝説の学園ドラマ「スクールウォーズ」に、ラグビー部のマネージャー役で出演していた
んですね。
スクールウォーズは昭和の時代の最後の泥臭いスポ根モノだったように思います。
そして時代はいつしか努力や根性や汗がダサいと言われる時代に。
私の印象ではそれの始まりがこの「タッチ」だったという気がします。
その両方に関係した岩崎良美にはちょっと皮肉めいたものを感じますね。
という訳で、最後は少し話が逸れて駆け足で終了となりましたが、好評の昔のアイドルシリーズ、
今回は歌の上手すぎるアイドル、岩崎宏美・良美の岩崎姉妹でした~
最後まで読んでくれた人、ありがとね~♡
また来週~