
社会に出たばかりの若かりし頃、とある企業の役員に厳しく教えられました。
「とりあえず」という言葉は使うな、「とりあえず」ではやってはいけない。何事も本気でやりなさい、と。言われてみればごもっとも。
「はい!わかりました!」
あれから20年近く経った今、教えを破ってなんですが、ドライブにとって半径100キロ圏内は近所ということで、とりあえず近所へ散歩のごとく、やっぱり箱根。
それにしても若いころの記憶って鮮明です。どんどん加齢とともに記憶力の劣化も実感する日々で悲しい限りです。老いには勝てない、先人のみなさんが言ってきたとおりです。
一度読めば、どの本のどのあたりに何が書いてあったのか、話を聞かせてもらえば有難いと一言一句覚えて、あるいはヘルプでついたおねぇちゃんとの会話まで
側頭葉のサーバーに格納できていたのに。今じゃAKBが誰が誰かわからないごとく顔と名前すら一回では憶えれません。
仕事上、いや職務上夜の付き合いも多く来た中、家族も見ているブログですが、うちはオープンなので記すと、
横に座った女の子に、
「名前なんていうの?」
「え~三回アフターしましたよー!」
三回アフターするいい子なのに顔も名前すらも覚えてない。老いと枯れ。
なんていうことも実話でありました。というぐらい同じ顔にしか見えない時期もありました。
本当に区別がつかないわけです。みんな髪型もまつげも同じだし。というより興味を失っていたのでしょう、女性への。これも枯れでしょうか。
お酒は一滴たりとも脳へいい影響はないそうです。
でも少しのお酒は筋肉が緩み体のリラックスになるので、やはりたしなむ程度がいいわけですね。

新たなドライブマシーンのテストも兼ねて週末の箱根へ向う道中の東名
港北PA。
この日は、夏休みの影響かお盆明けの週末にも関わらず、あちらこちらで大渋滞。
お盆が明けて一週間仕事して、やっぱどっかいこう、となるのでしょうか。
西湘バイパスは台風・高波の影響でほぼ全線通行止めだったので、そのまま東名へ。
港北の少し前から、海老名近くまでのいつも発生しやすい渋滞は、なんだかんだ流れ、あっという間です。一番左車線が最も流れ、次に横浜町田を過ぎて少しすると一番右車線が流れ始めるケースが多いです。
1分1秒を争って、というよりも流れていたほうがまだ「まし」ということで、同じ座っているのでも景色がより動いたほうが、新鮮な情報が脳に届き、情報処理という刺激を増やしてあげられるわけなのでその努力。
それと、港北PA下りの食堂で売っているアイスコーヒーがなかなかコクあって香りも立って美味です。
混んでるときは時間がかかることと、量が少ないのがたまにキズ。

箱根湯本駅周辺の国道1号。
小田急ロマンスカーもずいぶんと先進的なデザインに。
と思い調べてみると2005年デビュー。もう10年経つのですね、このデザインになってから。
クルマもここ最近の箱根にしては多くいます。
ちなみにちょっと恥ずかしい話なのですが、いまだにCD派です。
たくさんのCDをチェンジャーへ入れ替えては、クルマのミュージックサーバーに落とす作業を毎回しています。
昔は友人からプレゼントされipodを使っていたのですが、運転中の選曲が面倒、というより危ないので使わなくなりました。最近は連動してクルマ側のインターフェースで選曲もできるようになったのかもしれませんね。今度確認してみます。
さらに最近はメモリカード対応が増えてきているのでこれも検討したいところですが、メーカーによってフォーマットが異なりそうです。
曲が一元管理できるipod系が主流なのでしょうか。
いずれにしても一台を長く乗れば問題ないことなのですが。
なお、夜の特別リサーチによると若い子は「ドライブ」も「CD」もそもそも選択肢にない人が多いようです。
時代の流れです。

箱根湯本を過ぎて、1号沿い塔ノ沢あたりにある無料パーキングにクルマを停めて、ちょっと散策。
このクルマ、後日1000キロのドライブへ出かけることになるのですが、
どれだけ乗ってもまだ乗っていたい、と思わせてくれました。
そう思ったクルマは三台目です。
ベンツの場合、同乗者思いの極上リラックス空間・安心感の提供と引き換えに、ハンドリングは基本ダル路線で来たと思うのですが、これがまた好きだという人もいつつ、私の場合はロングドライブだと途中で運転という行為が作業化してしまう傾向がありましたが、こいつは違いました。
を、超えて、何より「
安心して、そして信頼して命を預けられる」という認識を持つに至りました。
詳しくは後日UPしたいと思いますが、技術の進歩というものはすばらしいと実感しました。
この技術が多くの車種へ広がり、そしてまた進化すると、事故は激減するのでしょう。
自動車の未来すらも感じさせてくれる一台です。
Fセグメントは何台か保有したことがあるのですが、ショートボディははじめてです。
しかもこのボディでモーターアシストがあるとはいえV6。
世界一の4発であるという評判だったホンダの
VTEC直列4気筒にはじまり、BMWのシルキーシックス
ダブルVANOS、水平対向に、V8、V10、V12とエンジンにこだわってクルマを保有してきたときもありましたが、今回は
納車されて数日たったこのドライブ中に、そういえばV6なんだよな、と意識しました。そして必要にして十分です。エンジンパワーが購入動機にならない時代を自らで体感しました。
S400ハイブリッドの販売比率は概ね半分だそうです。この手のクルマはその昔、高グレードが中心だったはずですが、ここでも時代が変わっています。ちなみに
ヨーロッパではFセグメントでもディーゼルが売れ筋のようです。英国では実に8割がディーゼル。

若いカップルも散策していました。二度と戻らない時間です。年を重ねると単なるパワー不足になってきますが、
そもそも近年のクルマはよく出来ているので、どのセグメントでもダウンサイジングでも十分なトルクとパワーが出ます。
経済的斜陽だけでなく、排気量がグレードダウンされも十分以上に走ることが、廉価グレードがよく売れる時代になったことの一因であるとも思われます。
高品質化による、エントリーモデル・グレードの販売増、そして買い替えサイクルの伸長。自らの技術力向上により販売単価と販売台数が減少しそうにもかかわらず、業績を上げているメーカーはすごいとも言えそうです。
この手のクルマは「一番いいのもってこい式」や「どうせ買うなら」と、そもそもショートボディに眼中がないか、あるいは歴代ショートボディがベストバランスと必ず評価が出てくるのですが、そんなことは関係なく、なかなかショートボディへ踏ん切りがつかないものです。装備が落ちるのも大きなマイナスポイントです。
ところが実際にハンドルを握ってみるとやはりショートボディはドライバーズカーとして、非常にいい。
多くのFセグロングボディは2~2.5t前後の超重量と長いホイールベースがもたらす道路のうねりもゆったりいなしていく独特のクルージング感がいいところですが、ドライバーズカーとしての最大の欠点は、なんと言っても後部座席の荷物を取ろうと思っても、電動シートでシートをさげないと(しかも遅い!元の位置に戻すのも遅く信号で間に合わない!なんてときもあり)手が届かないところです。しかしショートだと手が届く。とクルマの本旨とはいえないどうでもいいところですが、何気にポイント高いです。

「
箱根 ジオパーク」で検索。よし今度やってみよう。
トルク・パワーに関しても、あってもけっこうストレスになるものです。
500馬力オーバーで渋滞とか、いうなればできるビジネスマンが小学校でじっと座って算数を習うくらいフラストレーションがたまります。いずれにしてもさしてスピード出せないですから、捕まるの怖くて。
もう10年以上前若気の至りで調子に乗っていたころはメーター読みで334キロ出したことありますが、今思うと危ない危ない、なんてものじゃありません。逮捕級です。しかもオープンにして。サーキット場での話しということですが。
昭和40~50年代の国産は坂道で速度が下がるようなパワーのクルマがたくさんあったそうですが、
こんなバカなことをしなければ、最近のクルマは燃費もよく、さらにはトルクもパワーも本当に十分です。
早川にずっと一羽いた鳥。おそらく鷺でしょうか。ちょっと散策してみるものです。

その昔「愛人と行く予定だったけど、行けなくなってもったいないから行っておいで」と仕事上付き合いある人から言われ、家人を連れだって行った思い出がある
河鹿荘。
箱根は少し早目に仕事を切り上げて夕方に東京を出れば小一時間で着いて夕食も間に合う好立地。箱根はたくさんの浮き名を流してきたところでもあるのでしょう。

もうじきすると色づいてきそうです。緑のもみじなんて見向きもしませんでしたが、写真をはじめると変わりました。
そういえば写真をはじめて特別に綺麗だなと思った存在の一つが、「夜の」花。
なんとも言えない妖艶な魅力を放っています。女性と同じだ、と思ったり。

落石防止のために1931年に作られた 函嶺洞門。
中国の王宮をイメージして作られているそうです。
2014年満83歳で通行止めとなりました。2015年現在まだ47歳東京の首都高横羽線。
潮にやられてどうしようもないそうです。どうなるのでしょうか。経済効果を考えれば止めることができません。

さて、そろそろ宿へ向かいます。

箱根に来たなぁ、と実感する木漏れ日を感じながらハンドルを左右交互に切りながらアクセルを軽く踏んで登ります。

宿について一息入れて散策。
このもみじは通年葉が赤いそうです。いろんな個性がありますね。

大正14年(1925年)築。2015年現在90歳。

竹と大正14年。
明星ヶ岳、通称大文字山。
箱根の山々についてはこちら。
ついでに
各地の大文字山についてはこちら。

気持ちいいくらいの真っ直ぐな生命力。
人としてのこんな真っ直ぐさほしいものですが、手遅れです。

夕食。たくさんの具材、つまりは生命を「いただきます」。

途中でやっぱりフルーツ別注家人用。
翌日の会計みたらこれで1000円。仕入れ値並みなんじゃないでしょうか。どころか手間暇まで考えればコスト割れです。ありがたや。

この日の一番。
金目寿司をすだちと塩で。丹精込めて作って頂き、ごちそうさまでした。

翌朝の緑。
光の入り方、反射の仕方が異なると、同じようなところから同じ設定で撮っても緑が違って見えます。
朝食も終えて、お風呂もして、

そして帰路。あぁ帰りたくない。
日曜日の箱根。最近では一番クルマが走っていました。
富士屋ホテルの駐車場が満杯になっているのも久しぶりにみました。
空いてるほうがいいですけど、そんなわがままは言ってられないのでこのまま少しずつ観光が復活してほしいものです。

違反切符の造幣局、
小田原厚木道路もスピードが出すぎないように気を付けながら、このあたりで車中で眠りについた家人を起こさないようにラジオのボリューム下げて、運転を楽しむ。

この日の首都高はガラガラ。ちょっと遠回りもして余計にドライブ。
渋谷ヒカリエ。

渋いかっこいい
シトロエンXM。
六本木ヒルズ。

ついでにそのまま食材の買い物ドライブへ。
にしても、少し大きすぎました、このクルマ。年齢のせいもあって裏路地でちょっと気を使います。
属性が滅茶苦茶ですが新型の
VWパサートヴァリアントいいなぁ、と思い始めたのは家人に内緒です。
クルマについて考えすぎるのはやめて、
ドライブへ行こう。