
ロードバイクに乗っているとちらほら耳にする「フィッティング」というもの受けてきたのでそのお話♪
きっかけは骨折から復帰して、乗り出した後にポジションに違和感が出たこと(ーー;)
それは痛みだったり力の入り方・抜け方だったり重心のだったりクリートの角度だったり些細なことではあるけど要素が多くて自分で調整することに限界を感じて「プロのフィッティングはどんなもんなのかな〜」と漠然と考えてた。
ただ、ガチ系ショップはなんとなく敷居高いし、かと言って交通費掛けて関東行って数千円のフィッティング受けに行くのもな~と一度頭の中から抜け落ちてた。
その後、なんやかんやとパーツのリサーチをしてた時にとあるショップのブログがヒット。
他の記事も読み進めるとどうもフィッティングに力を入れているらしい、と知ったのが先週の水曜の話。
距離もそんなに遠くないし、土日は雨だしということで「急ですが日曜にお願いできますか?」と問い合わせたところ「15時からならOK」という回答を貰ったので早速予約。
ついでにこれまた気になっていた「カスタムインソール」も予約。
お値段的にはフィッティング+カスタムインソールで4諭吉弱と少々お高いが、事前情報では3時間以上掛けて実施するということで、特にモーションキャプチャーなどを駆使してmm単位で調整するということに結構興味が惹かれたし、この内容なら多少お高いのも頷けるなと。
ちなみに、このショップに決めたのは隣県で比較的近いという理由もさることながらブログに
「大半のフィッティング希望者がこのお店のお客さんではないし、フレームメーカーも問わない」
とあり「プロショップの割に敷居低そうだな」ということが大きな決め手だった。
そんなこんなで当日、予報通りの大雨。
(余談ながらこの日は藤沼湖でクリテリウムがあり友人も雨の中出走するというので、撮影と応援に行ってからの移動となった(^^;;)
で、昼飯食べようとしたらSAやら道の駅がやたらと混雑して時間掛かった。
お昼は牛スジうま煮ラーメン。
餡掛けのアツゥイラーメンを急いで食べて予約時間ギリギリでお店に到着。
早速自分のバイクを持ち込んでセッティングしてもらい、その間に黒ペシンジャージに着替えて人間の方も準備OK。
まずはインタビュー。
事前アンケートを元に気になるところや目標となるレース・距離について説明する。
自分の場合、富士ヒル85分と300km5000up走破というところを目指していることを伝える。
また、前述の気になっているポジションの話とか骨折後の状況(関節の可動域とペダリングへの影響)を一通り説明。
それとカスタムインソールについてもこの時に話を聞く。
シューズメーカー問わず作成可能ということで今のシューズで作ろうと思い「新しい靴の購入も考えてるけどとりあえず今のシューズで」という話をしたところ「靴が変わるとフィッティングも変わってくるから、出来れば新しい靴を買ってからフィッティングした方が無駄が少なくて済む」という話をされる。
ならばということで「良い靴はありますか?」と聞いたところ、店頭にあったS-WORKS 7が登場!
(あ、今回受けたのはスペシャのRETUL。詳しくはググるといろいろ詳しい情報でるので気になる方はチェキ。)
サイズも複数あるので履き比べたらやっぱり42が一番しっくり来たので「じゃあ、これで」というと「限定モデルなので4諭吉円になります♪」と……
ちょっと予想外の価格に慄くも42サイズは限定カラーしか無いとか……
躊躇していると「今回買うなら安くしますよ?」とプッシュ、さらに「今履いているのは雨用に使えばいいんじゃないですか?」と。
「(どうせGIANTの新しい靴買うつもりだったし、せっかくならきっちりフィッティングしたいし、S-WORKSシューズもヒルクライム界隈で話題(注:話題になっていたのはEXO99だがGIANT党なのでよく分かっていない)になってて気になるといえば気になるし)じゃあ、買います。」と10秒位じっくり考えて購入を決意。
当然のごとくクリートの在庫もあるということなのでそちらもセットにしてもらった。(もち、クリート代は別。)
続いてアセスメント。
要は身体測定で、足の長さや柔軟性などを測ったり左右差を調べる。全部で18項目くらいあるらしい。
どうでもいいけど、柔軟性を見るために脱力する必要があるのだが「いっちーさん、脱力上手ですね」と謎の褒められ方をした(笑)
シャオリーの使い手になれるかもしれない(言ってない)
尚、単にスケールで計測するだけでなくフィッターさんの手で関節を曲げたり或いは指示をもらって体を動かしたりして可動域などもきっちり調べた。
あと、坐骨の幅も計測。
本題のフィット。
まずは体の左右側面にモーションキャプチャー用のセンサーを取り付ける。
すごく「科学トレーニングしてる感」が出てテンション上がる。
そしてローラートレーニングよろしく10分ほどウォーミングアップ。
この時、モーションキャプチャーでいろいろ計測したりしているらしい。
途中、ペダリングを止めてクリートを嵌めたままの状態で「かかとの可動域」の計測も行った。
ウォーミングアップが完了したらサドル関連の調整。
計測した坐骨幅を元に最近話題の「Powerサドル」を試す。
「Power」サドルは座り心地は良いけどペダリングすると内もも付け根が干渉する感じがしたので「Power Arc」に交換して再びペダリング。
だいぶマシになったし従来のサドルよりも良い感じだけどコスパという意味ではちょっと見合わないなと思ったので元に戻してもらった。
尻が慣れている、ということもあるけどGIANT CONTACTサドルはやっぱり良い感じである。
次はサドル高。現状はかなり低いということだったが上げたり下げたりしてしっくり来たのが+1mm。
サドルの前後位置もかなり前乗りということで試行錯誤して20mm近く下げる。
結果、今まで下死点で詰まる感・かかとがカクカクする感があったのがかなり解消した!
というか、解消して初めて気がついた感じ(^^;
続いてハンドル周り。
骨折してからステムは上げて乗ってて、スペーサー的にもほぼ上限だったので「こんなもんか」で乗ってたけどフィッターさん曰く「もう少し上げたほうが良い。」ということでステム上向きにしてスペーサー5mm分低くしたところ上半身がだいぶ楽に。
もう5mm上げてみると今度は重心が後ろに行く感覚があったので戻して「ステム上向き5mm下げ」でフィニッシュ。
ただ、自前で変えていた100mmステムは長いようで出来れば90mmにしてみて欲しいとのアドバイスも貰う。
本来であれば可変ステムでドンピシャな位置を見つけ出すんだけど、OD2はコラム径が特殊サイズで使えないため推測で、とのこと。
今ある3台あるTCRの内、2台は90mmのままなので後日交換してみる。
しかし、ハンドルの調整中に「というか、ワンサイズ大きいフレームの方が良いですね。」という一言を頂戴し地味にショックを受けた(笑)
最初の1台を買う時にジオメトリ表で身長に対応しているフレームサイズが2種類あったので「軽いほうがいいよね」でSサイズを選び、今まで何も考えずSサイズで3台乗り継いで(増車とも言う)来たけどまさか合ってなかったとは……
続いてクリートの調整……の前にカスタムインソール作成。
何事もビフォーアフターは大事なので、まずは吊るしの状態のS-WORKSシューズを装着。
BOA機構とダイニーマ素材とやらでフィット感がやたらとよく、シマノワイドシューズを履いてた足にも特に違和感なく履けた。
これでペダリングしてみると「軽っ!」って感じでちょっと驚いた。
片足60gくらいずつの軽量化だけど、これはロングライドで効果がありそうである。
カスタムインソールは専用マシーンで足型を取り、熱可塑性樹脂が貼り付いたインソールを熱して整形するというよくあるタイプ。
樹脂は土踏まずから踵にかけて貼り付いておりどっちかというと踵側のホールド感を上げる効果があるそう。
熱を入れて足型に乗せた上から踏んで整形、冷やして固めたらシューズに合わせて爪先部分をカットして完成。
履いてみると……何このフィット感!
踵側は想像以上のホールド感、前半分も純正より厚めでソフトになっているのでより足底に合う感じ。
もはやいろいろ変わりすぎて今まで履いていたシューズとは別次元……
シューズ+カスタムインソールで少なくない人数の諭吉とさよならしたけど、これはその価値があったかもしれない。(安くないからそう思い込みたい心理も、まあそれなりに(^^;;)
気を取り直してクリートの調整。
最初は母子球と小指球を結ぶスタンダードな位置に取り付けてペダリング。
まあ、シューズ軽くなったし特に違和感ないし主観的には良い感じ。
でも、モーションキャプチャーの結果を見るとダウンストロークとアップストロークで右膝がぶれているらしい。
そこでクリート位置を外側に調整→ペダリング解析を繰り返し、ほぼほぼ限界まで外側に取り付けたことで自然に膝がまっすぐ降りるようになったとのこと。
主観的には違いはわからないけど改善したらしい。
この辺はモーションキャプチャーが役立っていると思った。
ただ、自分の場合はもっとQファクターを広げても良いらしく、ペダル変えるならデュラの+4mm版を買うと調整幅が広くなるのでオススメとアドバイスされた。
最後はフォローアップだけど、これは今回セッティングしたポジションで1ヶ月ほど乗り込んでみて気になるところを再調整するものなのでまた後日(^^;;
というわけで、15時にスタートしたフィッティングはなんだかんだで18時40分に完了!
3時間40分かけてじっくり出したポジションは傍から見ると大きな違いはないようでも乗ってる本人は(シューズをスーパーグレードアップしたおかげもあって)結構な変化を感じられた。
これからしばらく乗り込んでみて体を慣らしてどうなるか、乞うご期待。
そして、フィッティングを受けてみての感想はやっぱり「もっと早く受けておけばよかったな」というありきたりなものだったけど、安くはないし万人に諸手を挙げてオススメできるか?というと微妙なところ。
でも「これから次のフレームを買う予定で2~3諭吉余分に予算を確保できる人」、特に私のように適応身長的にフレームサイズに迷ったことがあるようなパターンの人は受けて後悔はしないはず。
あと、我流のポジションで痛みがあるとか合ってるのか自信がないような場合は普通にオススメする。
ほかには機材への投資がひと段落したような人にもオススメ( ̄▽ ̄)
尚、フィッティングの過程でパーツを変更して行くと面白いように諭吉が去っていくので要注意(笑)
オマケ
店頭在庫が処分価格で大特価だったスミスのヘルメット♪
このカラーリングが欲しかったんだけどガイツーでも富士ヒルでも売ってなかったので「今回を逃したら次は無いな」とばかりになかば勢いで購入(^^;;