トヨタを本気にさせた、2代目インサイト

2009年2月に２代目インサイトが発売開始しました。
プリウスに対抗したような5ドアハッチバックになりました。

基本シャシはフィットと共有。
ニッケル水素バッテリーは初代が20本（7.2ボルト×20本=144V）でしたが、効率化で7本（14.4V×7本=100V）に。

こういった徹底したコストダウンで、ベースグレード「G」はオーディオレスで180万円！

エンジンは基本的にシビックハイブリッドと共通。
LDA型　直列4気筒SOHC　8バルブ
排気量：1339cc
最高出力：88PS/5800rpm
最大トルク：12.3kg·m/4500rpm

シビックハイブリッドのLDA型は3Stage i-VTEC。
インサイトでは省かれました。
コストダウンのために。

2009年5月、月間販売1位を獲得
さらに2009年度のカーオブザイヤーとRJCカー オブ ザ イヤーを受賞。

トヨタは2代目プリウスを販売していました。
ベースグレード「S」は225万円。
プリウスは250万円以上の価格帯でした。

しかし、プリウスより安い価格でインサイトは売れている。
トヨタはプリウスを一部改良。
「EX]を設定。なんと189万円。
インサイトを潰しに行きました。

こうなるとインサイトは厳しい。
インサイトの10モード燃費は26.0ｋｍ/L。
フルハイブリッドのプリウスのの10モード燃費は35.5ｋｍ/L。

しかもプリウスは1500㏄ハイブリッド。
1300ccIMAのインサイトよりパワフルなんです。
トヨタは1300ccのインサイトより上だと示していました。

インサイトは一気に販売台数を減らします。
ホンダはインサイトを一部改良。
30.0km/Lまで伸ばします。

さらに1500㏄エンジンを搭載した「インサイト エクスクルーシブ」を追加。



LEA型　直列4気筒SOHC i-VTEC 16バルブ
排気量：1496cc
最高出力：111PS/6000rpm
最大トルク：14.5kg·m/4800rpm

CR-Zに搭載されていたLEA型を、低速寄りチューニングして搭載。
燃費は26.5km/L。

一部改良で、乗り心地を改良して質感を向上させました。
しかし価格上昇を招いて、プリウスEXとの差が広がってしまいました。

2014年3月、生産と販売終了。

トヨタが本気になって潰しに行った1台でした。