
2012年1月に日本発売開始となったBMW3シリーズ(F30型)。
328だけのラインアップでした。
今回、追加になったのは320。
3シリーズの量販モデルです。
先代のE90型ですと、320は4気筒エンジンを搭載。
320以外は直列6気筒エンジンを搭載していました。
しかしF30型になると、328が搭載していたのは直列4気筒2000cc。
直噴ツインスクロールターボ、吸排気可変バルブタイミング機構「ダブルVANOS」、可変バルブリフト機構「バルブトロニック」を組み合わせた新世代の直列4気筒エンジンでした。
欧州で主流となってきた、ダウンサイジングコンセプトのエンジンだったわけです。
ダウンサイジングコンセプトとは、小さい排気量・少ない気筒数のエンジンで、一回り大きなNAエンジンと同等のエンジン性能(出力やトルク)をもたせること。
排気量が小さくなれば燃費が良くなります。
いざと言うときのパワーはターボの力を借りると言うわけ。
VWは1200ccとか1400ccのTSIターボエンジンを広く搭載してます。
これはまさにダウンサイジングコンセプト。
BMWは名機と言われた直列6気筒を捨て、直列4気筒にシフトしたんですね。
そして320に搭載されるのは、328と同じ直列4気筒2000ccターボエンジン。
スペックは異なります。
N20B20B
直列4気筒DOHCターボ
総排気量 1997cc
最高出力 184ps/5000rpm
最大トルク 27.5kgm/1250-4500rpm
JC08モード 16.6km/l
328に搭載していたのは
N20B20A
直列4気筒DOHCターボ
総排気量 1997cc
最高出力 245PS/5000rpm
最大トルク 35.6kgm/1250-4800rpm
JC08モード 15.2km/L
パワーとトルクが段違いですね(^_^;)
しかし燃費が良いです。
320に搭載されるN20B20BエンジンはJC08モードが16.6km/l!
328のハイパワー型N20B20AエンジンでもJC08モードが15.2km/L。
これだと328の方が魅力的かなー(^_^;)
ちなみに先代E90の320が搭載していたエンジンは
N43B20A
直列4気筒DOHC
総排気量 1995cc
最高出力 170ps/6700rpm
最大トルク 21.4kgm/4250rpm
JC08モード 14.2km/l
ターボのトルクは絶大ですね。
しかも燃費が段違いでよくなってます!
328と320は同じエンジンでチューニングが異なる仕様となりました。
これは出力で税金額が変わる国があるからなんですね。
E90のときもチューニング違いのエンジンって一時期ありました。
それは直列6気筒2500ccエンジン。
325と323というラインアップがありました。
325
最高出力 218PS/6500rpm
最大トルク 25.5gm/2750-4250rpm
323
最高出力 177PS/5800rpm
最大トルク 23.5kgm/3500-5000rpm
排気量や圧縮比などはまったく同一で、チューニングの違いで差が出ていました。
しかし「中途半端」という意見があったのか323は程なくして消滅。
F90の320と328はエンジン性能に違いが大きいので、E90のときのようなことは無いでしょう。
今回のF30が搭載した新世代の直列4気筒エンジンと比較できるエンジンが、残念ながら日本メーカーにはまったく見当たりません。
パワーとトルクが等しいと燃費が及ばず、燃費で上回ると明らかにアンダーパワー。
日産のジュークに搭載している直列4気筒直噴ターボエンジンがパワースペックでは対抗できそうですが、JC08モードは14.0km/l(FFモデル)。
今回のモデルチェンジは、実に良いモデルチェンジですね。
価格は、320i SEの399万円~320iラグジュアリーの470万円まで。
日本車を蹴散らしそうな予感。
Posted at 2012/04/11 08:23:30 | |
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