
2005年に登場した「マツダスピード・アテンザ」に搭載されていたのが「L3-VDT型」。
マツダは「MZR 2.3 DISI TURBO」と呼称していました。
DISIは(Direct Injection Spark Ignition)の略です。
つまり「L3-VDT型」は直噴ターボでした。
「マツダスピード・アテンザ」はフルタイム4WD。
車両重量は1560kg。
搭載された「L3-VDT型」はハイパワーエンジンでした。
直列4気筒 DOHC16バルブ 直噴ターボ
L3-VDT型
排気量:2260cc
ボア×ストローク:87.5×94.0mm
最高出力:272PS/5500rpm
最大トルク:38.7kgm/3000rpm
ロングストロークなのに高回転向きの、とにかく速いエンジンでした。
しかしマツダは「L3-VDT型」をMPVに搭載します(グレード名:23T)。
車両重量は1820kg。
「マツダスピード・アテンザ」より260㎏も重いんです。
そこでマツダはMPV向けにセッティングを変更します。
直列4気筒 DOHC16バルブ 直噴ターボ
L3-VDT型
排気量:2260cc
ボア×ストローク:87.5×94.0mm
最高出力:245PS/5000rpm
最大トルク:35.7kgm/2500rpm
「L3-VDT型」がより低速向けに変更されました。
トルクは2500~4500rpmまでほぼフラット。
乗りやすいエンジンに変更となりました。
当時、MPVのライバル他車は3500㏄V型6気筒エンジンを搭載していました。
対抗するためにマツダが選んだのが「L3-VDT型」。4気筒2300㏄直噴ターボ。
そう、MPV用「L3-VDT型」は日本車で初めてのダウンサイズターボエンジンでした。
「マツダスピード・アクセラ」は車両重量1450㎏。
ただ、FFでしたので「L3-VDT型」のチューニングが変更されています。
最高出力:264PS/5500rpm
最大トルク:38.7kgm/3000rpm
スポーツターボでした。
FFのトラクションを考慮したスペックです。
SUVの「CX-7」にも搭載されました。
車両重量1660㎏。
最高出力:238PS/5000rpm
最大トルク:35.7kgm/2500rpm
こちらはV型6気筒3500ccに対応するためのダウンサイズターボ。
マツダは1つのエンジンで「スポーツターボ」と「ダウンサイズターボ」を作りました。
多種多様なエンジンを用意できない、マツダの技術が生み出した名エンジンです。
Posted at 2022/05/06 21:56:08 | |
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