K's(ケイズ)の エンジンのシリンダー内のカーボンの付着量も
1年ごとにファイバースコープで覗いて管理しております。
ま、ここからが 今回のブログの本題です。。^^;
CX-5 ガソリンエンジンのピストン形状はこんな感じ↓
ピストントップに副燃焼室的なくぼみがあり、
その右側にはインジェクタからのガソリンミストの吹き込み溝がついています。
この縁の切り欠きは ファイバースコープで見ても 特徴的によく見えます。
コラボ企画で いらっしゃったMT乗りさんの
ホンダのFIT RSのピストンは こんな感じ! ↓
実際にフィットRSにファイバースコープで撮った写真がコレ!!

↑MT乗りさんのFIT RSは 3ヶ月前にエンジン内の洗浄を行ってます。
MT乗りさんが使っていたのが、l
プレストン社 スーパープレミアムで、
成分はWAKO'Sさんのフューエルワンとほぼ同じモノです。
【今回、CX-5の 2.5年 4万3千km後の状態】
↓ピストン・トップの副燃焼室の状態 ↓
若干、インジェクターの吹き込み直下に ポイントでカーボンが溜まってます。
これは ガソリンの気化熱で ポイント的に ピストンヘッドが冷却されて カーボンや焼ききれなかったモノと思われます。
それ以外は 金属面も見えて綺麗です。
↓ピストン・ヘッドの周辺 ↓

↑外周辺にはカーボンが溜まり始めていますが、まだ メーカーの部品管理の印字の文字が少し読めるくらいのカーボン量です。
このエッジ周辺は スキッシュエリアで燃焼温度が低くなるので、
カーボンが溜まりやすくなるのですが、
4万3千kmでも このレベルなら 安心です。
ただしチューニングエンジンは
逆にスキッシュエリアは デトネーションで 高温になるので、
この面にアルミが熱で喰われたアバタが出ないように管理は必要です。
K'sは レースをやっていた時代には
ピストンがアバタや棚落ちしないように気をつけていましたが、
当時は ファイバースコープを持ってなかったので、
しょっちゅうヘッドを開けていました。
ファイバースコープがあれば、 スパークプラグを抜けば 簡単に中が覗けられるので 楽ですね~~!
ROMチューンやECUチューンをしている方は
手っ取り早くパワーアップが可能ですが、
噴射量のいじりより、点火タイミングの調整は 大きなパワーアップができる反面、
デトネーションの増大により
スキッシュエリアのピストン周辺に 熱負荷がかかるので
ROMチューンしている人は ファイバースコープは持っていた方がいいと思ってます。
それに、マツダのディーゼルのサブコンでパワーアップさせている方は、
ススやカーボンの堆積の可能性もあり、
一度、ディーゼル車でファイバースコープ、突っ込んでみたいですね!
さて、ファイバースコープは こんな感じで

↑ファイバースコープはこんな感じで、細いプラグ穴からも
やすやすエンジン内部に入れます!
先端のライトも付くので、暗くてもバッチリです!
プラグ穴から入れていきます↓
実は カメラ先端に 45度のミラーがつけられて、側面を見ることが出来ます。↓
ファイバーを手で回すと、プラグ穴の横が見えるので、
ヘッド側のインマニ・バルブ、エキマニバルブも覗けます。
↓インマニ・バルブの傘の裏

↑インマニ・バルブが飛び出して、傘の裏やステムまで 覗けます。45度ミラーで反射させてみているのと、焦点距離が40mmで固定なので、
すぐ横脇のバルブは ぼやけて見えますが、なんとか状況は見えます。
インマニのバルブ裏は 大量なカーボンはありません。
↓エキマニ・バルブ
↑エキマニのバルブ裏は、バルブシートの当たり面の奥側に白いリング状の線が見えます。
これはカーボンが少し堆積して ファイバースコープのライトに反射している線です。
でも、堆積量は ごくわずかですね。
僕のエンジンはガソリンエンジンなので、リコール対象外ですが、
CX-5や「デミオ」「CX-3」「アクセラ」のディーゼルは カーボンが溜まりやすく、
↑リコール事例(私のCX-5ではありません)
さて、自分のガソリンエンジンのカーボン堆積量は 大したことはないことは確認出来ましたが、
カーボンが溜まり始めていることも 確認出来ました。
カーボンが一度溜まり始めると、ここからは 加速して溜まりますので、
エンジンコンディショナーで カーボンを除去することにしました。
エンジンコンディショナーを吹き込む前に、
エンジンのコンプレッション(圧縮比)の測定をします。
これも、前回のシリンダー内のチェック時にもやっています。
今回、4万3千km後ですが、測定すると、、 ↓
コンプレッションの計測値は13.5kg/c㎡で
カタログの圧縮比は13ですが、ほぼカタログ値のママで 良好です!
\(^o^)/
KUREのエンジンコンディショナーを使いますが、、、
↑付属の赤いノズルは、エンジンヘッドの深さに足りないので、イリジ屋のディズニーランド「ジョイフル本田 瑞穂店」で売っている
100円の長いノズル(白)を用意しておきます。
エンジンコンディショナーの缶の1割くらいを 4気筒に吹き込みます。
プラグ穴の上にタオルをかけておいて
そして、スターターボタンを回して エキマニ・バルブの裏までエンジンコンディショナーを回します。
たった5分浸しただけですが、エンジンコンディショナーで解けたカーボンが
プラグホールから吹き上げて、タオルが真っ黒になります。
クランク回して、バルブの裏まで エンジンコンディショナーの液が回ったはずですので、
エンジンコンディショナーの缶の残りを全部 各シリンダーに吹き込んで
一晩放置します。
翌日、シリンダー内に溶けたカーボン混じりのエンジンコンディショナーを
エジェクター式のブレーキ・フルード吸引器を使って吸い出します。

↑ブレーキ・フルード吸引器の詳細はこちら↓
さて、エンジン内部から一晩たって 吸い出したエンジンコンディショナーの液はこんな感じ!! ↓
↓透明のコップに移すと、、↓

↑真っ黒で ザラザラしたカーボンの固形分も多量に浮遊しています。
やっぱり、結構なカーボンが取れるんですね。
バキュームで 大方のエンジンコンディショナーの液は吸い取りましたが、
まだ内部には 吸いきれない液体は残っているはずです。
その液は プラグ穴にタオルをかけて スターターを回してクランキングさせて
プラグ穴から吹き出させて 残りの液を廃液します。
↑ここのノウハウは 下記の整備手帳に記述しています。
さて、バキュームでエンジンコンディショナーを吸い上げた後でもクランクを回すとまだタオルは真っ黒になるぐらいの液は吹き出します。
ま、これはそんなに気にすることはありません。
現在プラグは4万km走行で再使用ですが、
次の点検(7万km)で交換する予定です。
なお、プラブをクランキングさせて スパークを飛ばすと、
新品と4万kmでは こんなに火炎の大きさが違います。
プラグを戻しますが、プラグ穴に上から落とすと、ヘッドが高いので、プラグが横にそれると、電極が曲がることになります。
なので、手を抜かないで、プラグをピックアップツールで掴んで
ちゃんとプラグ穴に挿入してから締めます
プラグを締めて エンジンを再始動します。
しばらくクランクを回しても なかなかかかりませんが しつこく回すとエンジンに火が入りました。

↑濃いめの排ガスが最初の一瞬は出ますが、割とすぐ煙の量は減少しました。
バキュームでシリンダー内の汚れた液をほとんど吸い出していたおかげと思います。
ただ、目視(ファイバースコープ)での汚れも薄いと思っていましたが、
いざ、一晩漬け込んだエンジンコンディショナーの液はあれだけ汚れていたので、
吸い出さないで、プラグを入れてエンジンに火を入れて排出すると、
キャタライザーなどの目詰まりすることは必至でしょうね。
汚れたエンジンコンディショナーを プラグから吸い出しておくことは
キャタライザーを使う現代の車には 必須とも感じましたが、
だから 大きなカーボンがたまらないように、
特にディーゼルの方は マメにエンジンコンディショナーの溶解はしたほうが良いと実感しました。
さて、今回は エンジン・コンディショナーを使ってのカーボン落としはするかも。。と予測していたので、
今回のタイミングは エンジンオイルの交換サイクルに合わせていました。
残った液や、溶解されたカーボンも エンジンオイルに 少しは回り込んでいるはずなので。。。
ということで 羽村のスーパー・オートバックスに平日の朝一でオイル交換に向かいました。
平日の朝一に来たつもりですが、スタッドレスタイヤの交換の人で もう行列が出来てました。

さて、僕のオイル交換の担当は 綺麗な女性メカさんが担当してくれました。
女性メカさんは初めてですね。 つなぎを着ると 女性は それだけでかっこよく見えます。↓
オイルは PLOTさんが販売している
を持ち込みで 入れてもらいました。

上記オイルの詳細は PLOTさんのページをご参考に!
夏だから、10W-50の硬めのオイルを入れたわけですが、、、
その安易な発想を覆すオイルの解説がこちら↓
さて、オートバックスを往復し、シリンダー内部を乾燥させた後、
もう一度プラグを抜いてみます。
もう、ピストンTOPの周辺も ピッカピカです ↓

最初は 少しカーボンが溜まっていたピストンTOPの外周部も
完全にカーボンが取れて、品質管理のQRコードが読み取れます。↓
インジェクターの出口も綺麗です。
エキマニのバルブの傘の裏も綺麗にカーボンが取れているようです。
ま、手順はいろいろ踏みましたが
目で見て エンジン内の状況を確認しながら
2回目のシリンダー内のメンテナンス出来ました~!
\(^o^)/
なお、今回は、私はバルブ裏のカーボンを「漬け込んで溶かし出す」為に、
「WAKO'Sのフューエルワン」の様に ガソリンに混ぜるタイプではなく、
「KUREの エンジンコンディショナー」を使いました。
ただし、バイクには フューエルワンを使ってます。
その理由は 車のガソリンタンクって、
狭いスペースでの容量確保と軽量化(=低燃費化)の為に樹脂化されているので 車のガソリンタンクは昔の様にガソリンタンクが錆びることはありませんが、
バイクのガソリンタンクは鉄製なので、
ガソリンタンクの防錆の為に、フューエルワンは バイクには時々使ってます。