先日、ある人から「競技をしているクルマって年間、どのくらいお金がかかるの?」と質問を受けました。
普段、余り考えないようにしている(=現実逃避ともいう)ので、「いや~、なんぼくらいですかねぇ~。メンテナンス代がメインですけど、よくわかりません(笑)」と答えたのですが、今さらですが、どのくらい費用がかかるのか気になったので、今日のブログを書くことにしました。
競技の種類、クルマの種類、保管環境、メンテナンスの頻度、メンテナンスを自分でやるかどうか、保管環境は人によって変わると思います。
あくまでも私の場合ということで、自らのお財布事情にメスを入れてみます(汗)
▽競技(ジムカーナ)のエントリー代+α(平均)
1 JAF中国ジムカーナ選手権 14,000円/回×6戦=84,000円
2 他地区のジムカーナ選手権&他競技会 14,000円/回×5戦=70,000円
※他地区のエントリー代は目安
3 積載車リース代(目安)12,000円×2日=24,000円
4 遠征に係る高速代 約80,000円(余り考えたくないw)
5 燃料代 約10,000円/月×8か月(4月~11月)=80,000円
上記小計338,000円(A)
▽メンテナンスに係る通常の消耗品代(油脂類、ブレーキパッド、スパークプラグ、その他消耗品)
約200,000円(よくわからないw)(B)
▽タイヤ代
DLのスカラで助かっております(C)
▽JAFライセンス更新、クラブ会費等
約10.000円(D)
▽車検代(法定費用+検査料等)・自動車税・任意保険
約93,000円(基本、車検時は検査料のみで整備に係る追加費用は概ねなし)(E)
(A)+(B)+(C)+(D)+(E)=641,000円
たぶん、漏れているところや曖昧に計算しているところがあるので、もっとかかっているかもしれません。
それでも、ガソリン代、車検代、税金代は、競技をしていなくてもかかるものなので、競技に関係する費用のみで考えると、甘い目論見ですが今は年間500,000円もかかっていないのではないかと思います。
同じジムカーナでも、全日本ジムカーナ選手権を追うドライバーはエントリー代も高いですし、全国を転戦しないといけないため、遠征費も相当かかります。
上記には、遠征時にホテルでの宿泊を入れていないため、それを含めればもう少し増えるかもしれませんが、2022年はホテルに泊まっての遠征をしていない(マタさんホテルは除くw)ので、宿泊料がかかっていません。
競技の種類によっては、エントリー代にも差がありますし、クルマによっては、維持費が桁違いにかかると思います。
たとえば、ハイパワー四駆等の場合、タイヤを年間数本購入していくだで数十万円飛ぶでしょうね。
競技車でなくても、自宅に駐車場がなく月極駐車場を利用されている人は仮にひと月15,000円とすれば年間で駐車場代が180,000円必要になります。
通常のコストとは別で、オイル、ブレーキパッドのような当たり前の消耗品以外に、ドラシャやハブの破損といった走行疲労によるトラブルや大きな消耗品交換があれば、もっと費用はかかると思います。
上記にミッションやデフのO/Hを入れていませんが、それが毎年必要としている場合、なかなかの負担ですね(私はしていません)。
クラッシュすると、板金・塗装代が・・・考えたくないですね(^^;
冷静に考えていくと、モータースポーツってお金がかかる遊びですし、リスクも付きまとう遊びです。
私同様、競技をされている人たちって、普段はお金のことを冷静に考えない、または現実を直視しないからこそできているんじゃないかと思います(笑)
今、私が飼育しているビートやカプチーノにしても、平成一桁のクルマですから、当然、今の状態に落ち着くまでは、ものすごく修理するところが多く、時間も手間も費用もかかりました。
また、いろんな人の支援があって今の形にたどり着いているのは言うまでもありません。
長い期間を要して、メンテナンスしながら走らせていることと、無茶なハードチューニングをしていないから、大きく壊れずに済んでいるだけです。
「モアパワーで少しでもアドバンテージを得たくないか」と問われれば、「要らない!」というと嘘になりますが、それよりも壊れないクルマの方が良いというのが私の考えなので、そこは、無理をしないためにも、このスタンスを大切にしたいです。
モータースポーツを始めてみようかという人にとって、夢のないようなことを書いてしまったと思いますが、「走る喜びや楽しさ」は代えがたいモノ(プライスレス)だと思うので、そこは、「やってみたい!」という情熱がある人は、是非、無理をしない範囲でやってほしいと思います。
これから始めたいという人に、一つアドバイスです。
車両選びでは、「好きなクルマに乗る」ということを第一にした方がよいと数年前までは思っていました。
しかし、今、スポーツカーと呼ばれるクルマの値段は高騰するばかり。
10年前までは手軽に買えたクルマがとんでもない値段がついていることはしばしばあります。
「(中古車で)どうしてもそのクルマがいい!」という場合、中古である以上、何かしらトラブルが発生することを覚悟し、修理に係る費用がどれだけかかっても付き合うという覚悟で選んだ方が良いと思います。
または、競技車の前オーナーのメンテナンス履歴(どこまでメンテナンスが済ませてあるか把握できるクルマ)を教えてくれるような信頼できる人から購入するという手もあります。
ただし、これは「縁」が大事なので、相当な「運」も必要です。
競技車として使う以上、普通の使い方以上に一時的に負荷は大きくなり、どんなトラブルが発生するかわかりません。走る度に何かが壊れるようなクルマは、直すことに喜びを感じるような人でない限りしんどいです(笑)
そう考えると、新車か高年式で低走行なクルマがベストなのは言うまでもありません。
でも、そんなクルマは高いのが当たり前です。
できる限り安く仕入れたいという気持ちは誰でもあると思いますが、安いクルマは安いなりの理由がないと安くなりません。
そこで、中古で狙うなら、できる限り高年式で多走行のクルマがお財布的にもよいのかと思います。
平成のアツイ時代を彩ったスポーツカーが、走行距離15万キロを超えているのに数百万円という時代ですから、高年式&多走行のクルマで、きちんと整備工場でメンテナンスされている履歴が残っているクルマは狙い目だと思います。
なんだかハナシが競技車の維持費から中古車選びに変わってしまいました(笑)が、モータースポーツが狭き門にならないためにも、無理のないクルマ選びと息の長い遊びにするために、ボチボチのペースがいいですよってことでハナシを締めくくりたいと思います。