
12月15日に開催された「
第4回EVメインのゆるいオフ」参加へのルート検討には基本的には
ルートラボを使用して決定をしました。
実際に車で移動をする際には、このルートでカーナビから案内を受けたいものです。
ロードバイクで使用している地図機能付きのサイクルコンピュータでは、このルートラボからKML、GPX、TCXの各フォーマット形式でエクスポートされるルートデータのうち対応しているものを読み込ませて、ナビ案内をさせることが可能です。
ルートラボにて
ブルベ用のルートが
大量に投稿されているのは、皆この機能を便利に使っているからだと思います。(リンク先は一般社団法人オダックス・ジャパンのサイトとルートラボ)
日産のカーナビもこんなことができれば便利なのですが、残念ながらこの機能は持っていません。
日産では
N-Link OWNERSサイトにてルートプランナー(すみません先日までのブログではルートナビゲーターと誤記しています)を使って、作成したルートをカーナビに転送することができるようになっています。
ルートプランナーのルートプラン作成では、出発地/目的地のほか経由地を5箇所まで設定でき、この7地点を指定した条件にてルート探索してくれます。

条件設定です。
充電状態は「現在の充電量」「100%」「80%」の3つから選択
走行速度は「普通」「ゆっくり」「せっかち」の3つから選択
外気温は-20℃~40℃まで5℃刻みで選択
このようになっています。
ルートが決ったらカーナビに転送でき、カーナビ側の情報チャンネル「ルートプラン」フォルダ内のルート1~5の1に必ず転送されます。
2~5に転送するには、N-Link OWNERS ルートプランナーに保存したルートの管理という項目があり、ここで任意のルートNo.に転送が可能です。

N-Link OWNERS サイト側には10個までルートが保存可能で、カーナビ側の5個の保存先のうち2~5に選択して転送できるようになっています。
先日の往路のブログ記事では、伊賀で充電する計画にて「三ケ日→伊賀」「伊賀→加西」の2ルートの探索結果を掲載しました。
・三ケ日→伊賀
・伊賀→加西
実際にこのルートにて会場まで走りましたが、ルートプランナーが優れているのは出発地で設定した充電量から各経由地と目的地にてどの程度の充電量に変化をしているか表示してくれる点です。
三ケ日→伊賀は経由地を設定しなくても、一般道優先でほぼ狙ったルートになったので経由地を設定していません。
38%で到着の予想に実際は35%でしたので、なかなかよい予測です。
伊賀→加西は一般道と阪神高速を走らせるため、5個の経由地をフルに設定してなんとか狙ったルートにすることができました。
80%で伊賀を出発で22%で到着の予想が、実際には25%でした。
と、ここまでなら何気に素晴らしい機能を提供しており「やったね日産!」と思えるのですが、実際にルートプランナーを使いこなしていくと不満な点が噴出してきます。
①長距離ルートの計画には不向き
往路のそれぞれは5箇所の経由地の設定で自分の考えていたルートと同じルート探索結果にできましたが、復路は無理でした。
長い1本でなく、細かく区切って作成すればよいのかもしれないですが、N-Link OWNERSサイトで10本のルートを保存できるだけですし、ナビ側では5本のルートを保存できるだけです。
ちなみにN-Link OWNERSサイトからナビ側への転送はPCサイトでしか行えませんので、出先でこの操作をするのは不向きです。
ということから、経由地5箇所の制限は外して欲しいです。
②一般道と高速道の混在ルートの計画には不向き
今回のように阪神高速を乗り放題で使いたいという場合には「一般道優先」に設定してしまうと、高速道路は探索から外れてしまいます。かと言って「有料道路優先」に設定すると、何が何でも高速を使わせようと探索されます。
伊賀→加西ルーとは「有料道路優先」にして、狙った一般道を走るように経由地を微妙に設定して成り立った探索結果ルートになっています。
この点は①の制限が外れれば苦労は少なくなります。
というか探索結果だけでなく、ルートラボのように自分でポチポチとルートを伸ばせるようにして欲しいです。
③充電スポットを探してはくれるけど
検索条件の中にある「必要に応じて途中で充電する」「急速充電スポットのみ検索する」をチェックするとバッテリ残量20%を下回る地点近辺の充電スポットを探してそこをルートに組み込んでくれます。
が、この残量を任意に指定できるようにして欲しいです。
高速道路走行中でPA、SAに充電器がないとあっさり高速を降りるルートを提示されます。
乗る前に充電できる場所があるのにそこは素通りです。
ETC2.0でも限られた場所でしか実証実験がされていない乗り継ぎを、何勝手に計画しとるんじゃ、と突っ込みたくなります。
④ルートプランナーの探索結果がナビには引き継がれない
これが今回使用して初めて発覚した不満点です。
ルートプランナーの探索結果をナビに転送し、ナビはそのルートを案内してくれると普通思いますよね、実はこれがそうではないんです。
ナビに転送されるのは、出発地/目的地と5箇所の経由地だけ。その地点間のルートは、ナビ側で勝手に再探索されます。
この探索は、ナビ側でルート設定に決定している条件に従ってしまいます。
例えば今回、三ケ日→伊賀は一般道優先にて思っていたルートを探索してくれたので、これでOKと車両に転送したのですが、車両側でルートを表示させてびっくり!三ケ日ICから高速に乗るルートを案内されました。
そこでナビにて「一般道優先」にしたところ、再探索されましたが、それはR1で名古屋に行くルートではなく音羽蒲郡からR23で名古屋に行くルートでした。
次に伊賀で伊賀→加西のルート表示をさせたところ、先の一般道優先の設定のままだったので阪神高速に乗らないルートを案内されました。
前回EVOCカンファレンスで箱根に行った際もルートプランナーを使ったのですが、この時はこんな仕様になっているとは全く気が付きませんでした。
ルートプランナーで決めたルートを破棄するなら、何のためのルートプランナーか仕様を疑います。
と、長々と文句を垂れましたが、最後に折角ルートプランナーで作成した復路のルート図を掲載します。
経由地5箇所の制限にあって、復路を「明石西→枚方」「枚方→三ケ日」の二つに分割しました。
・明石西→枚方
・枚方→三ケ日
こうなってしまうと折角のバッテリ残量の予測も意図しない場所で分割する形になるので意味を成さないです。
日産に限らず他社の似たようなサービス、ナビメーカのカーナビのネット連携機能など、本当に設計者が使いこなしてこれで満足しているの?ユーザの声に応えているの?という駄目な例を今回も体験してしまいました。