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2020年05月12日

Archer AX50 でVPNサーバ設定

Archer AX50 でVPNサーバ設定 設置した Archer AX50 でのVPNサーバ構築に関する紹介です。

自宅では常時稼働PCが1台とNASが動作しています。会社や出先からこれらにはVPN経由でアクセスをしています。
さらに常時休止状態になっている録画用PCはVPN経由でWake On LANで起動させ、番組情報確認と録画指示など、家の中にいる感覚で外部からアクセスが可能です。

以前はRealVNCで常時稼働しているPCに接続していましたが、セキュリティの面やNASのデータをそのままアクセスできる利便性から、VPNに移行しました。

今回Archer AX50に切り替えた最大の理由が、VPN機能を持っている点です。

今までのVPN接続ですが、常時稼働するWindows PCを使っていました。
これを OpenVPNサーバ として動作させていたのですが、OSをWindows10に変えてから、Windows updateのたびにサーバ動作が正しく動かなくなるという症状に悩まされてきました。
どうやらWindowsのセキュリティに絡む更新があると影響を受けるようです。
しばらくするとOpenVPNがアップデートされて動くようになります。

OpenVPNのサーバ構築やルータのルーティング設定など、クライアント設定を含め紹介しようと企画していたのですが、このWindows10環境での不安定さに紹介ができずにいました。

ルータのファームバージョンアップの不安はありますが、VPN機能がある日突然使えなくなる可能性は少ないでしょう。
また、ルータをVPNサーバにすることの最大のメリットとして、VPNに関するルーティングの設定が不要になることがあります。(これについては後述)

さて、ではArcher AX50でのVPN設定です。
設定とは言っても、全く難しい部分はありませんでした。


web GUI設定の詳細設定の中にVPNサーバに関する設定項目があります。

AX50ではVPNサーバの機能として、OpenVPN形式とPPTP VPN形式の二つが選べます。
個人的には「今更PPTP?」とちょっと疑問には思います。PPTPはiOS 10やmacOS 10.12以降では使えなくなっています。
L2TP/IPsec VPNが必要最低限ではなかろうかと...

Windows10でOpenVPNは繋がらなくなると書きましたが、クライアント動作に関しては今の所大丈夫です。
ということで、OpenVPNを使うのですが、Windows10でもL2TP/IPsec VPNクライアントはOSの標準機能として搭載されていますので、ぜひとも今後はAX50でもL2TP/IPsecをサポートして欲しいものです。


これがOpenVPNサーバ動作の設定画面です。
簡単でしょw

チェックボックスで「有効にする」だけです。が、その前に証明書を生成しておきましょう。
真ん中の段にある「生成」のボタンを押します。
これで認証局(CA)の証明書が作成されます。
作成されても、証明書が出力されるわけではありません。AX50本体内に証明書が作成され保存されます。

証明書が作成されたら
チェックボックスで「有効にする」をチェックします。
ポート番号は1194が最初から表示されています、そしてこれはOpenVPNでは標準のポート番号ですので、変更の必要はありません。
サービスタイプもUDPが標準で最初から選択されています、TCPにすると速度が落ちるので、物好きでなければUDP一択です。
VPNサブネットも初期値のままで問題ないでしょう...ただし宅内LANが10.8.0.0/24のアドレスレンジだとするとバッティングするので、変える必要があります。
ウチは192.168.128.0/24なので、そのままで問題ありません。
これで「保存」を押します。

AX50がOpenVPNサーバとして動き出します。

このままでは、クライアントからの接続はできませんので、クライアント用の設定ファイルを入手する必要があります。
これが「エクスポート」のボタンですね。
エクスポートすると、OpenVPN-Config.ovpnというファイルがブラウザ経由でダウンロードされます。


.ovpnはOpenVPNではお馴染みの設定ファイルの拡張子ですね。

このOpenVPN-Config.ovpnには次の内容がテキスト形式で記録されています。
・OpenVPNクライアントの接続先と接続設定
・作成した認証局(CA)の証明書
・クライアント用の証明書と秘密鍵


実際の中身はこんなです。

この OpenVPN-Config.ovpn ファイルの赤線部分は、出力をした時のグローバルIPアドレス(ISPから取得したインターネット上のIPアドレス)が自動的にセットされて出力されます。

おそらく私を含む一般ピーポーは動的IPアドレスで接続していると思いますので、ここの記載で接続のたびに変わってしまうIPアドレスの対策をする必要があります。
固定IPアドレスサービスを使っているという方はそのままで構いませんが、動的IPアドレスの方は動的DNS(Dynamic DNS)サービスを使いましょう。これは動的に変わってしまうIPアドレスに固定のドメイン名を紐付けしてくれる仕組みです。赤線部分にIPアドレスではなくドメイン名を記載します。

AX50は動的DNSとして TP-Link/NO-IP/DynDNSの3つが設定でサポートされています。グローバルIPアドレスが変更になる度に設定されたDynamic DNSサービスに新しいグローバルIPアドレスを通知してくれます。

私はいずれも使っていませんが、TP-Linkの製品なのでTP-Link IDを作るでしょうから、TP-Linkを使うのが近道かもしれませんね。
NO-IPやDynDNSは世界的にも名の知れたDynamic DNSサービスですが、有料です。

TP-Link IDを作るか?とも思ったのですが、AX50の設定ログインに使うTP-Link IDとパスワードがTP-LinkのDBに登録されます。さらにTP-Linkに現在のグローバルIPアドレスが通知されることになります。
TP-LinkがハックされDBやIPアドレスが流出すれば、自宅で動いているAX50は丸裸です。
という理由からTP-Link IDは取得していませんw

私は昔から日本のDynamic DNSサービスであるmydns.jpを使っています。(無料です)
なので私の場合には、赤線部分は〇〇〇〇〇.mydns.jp と書き換えをします。

このOpenVPN-Config.ovpn ファイルを使ってクライアントの説明を、と思ったのですが、Windows PCやスマートフォンそれぞれの話になるので、もっと長くなります。
今回はサーバの設定ということで切りのよい、この辺で...

あ!ルータをVPNサーバにすることの最大のメリットの解説を忘れるところでした。
最後にこの説明をします。

今までWindowsPCをOpenVPNサーバとして構築していましたが、ルータの内側にPCは位置します。
このため、ルータでは次の設定が必要となります。

①インターネット網側(外部)からのOpenVPNクライアント接続のルーティング
②宅内や社内のLAN側(内側)からVPNサブネットへのルーティング

①に関してはOpenVPNで使われるUDPの1194ポートを開ける必要があります。
またその1194ポートに来たパケットを内側のどのIPアドレスに渡すのかをNATで定義します。

②はOpenVPNサーバとしたマシンのみにアクセスする場合は不要ですが、内側ネットワークの各機器にアクセスする場合には、VPNサブネットという新しいアドレスレンジが登場するので、ルーティングが必要になります。
この部分の理解が不足すると、OpenVPNでVPNトンネルは通したけど、そのトンネル先にアクセスができないという事態に陥ります。
内側のLANには内側LANのアドレスレンジが存在しますよね、例えばウチの場合には192.168.128.0/24ですので、アドレスレンジ(範囲)は192.168.128.1~254になります。この範囲外のIPアドレス通信に関してはGATEWAY(ルータ)を通すことになりますが、VPNサブネットの通信は指定をしないと範囲外として扱われます。
指定方法は二つです
・ゲートウェイとして動くルータが、VPNサブネットの通信をインターネット側に投げずにOpenVPNサーバに渡す
・ルータでその設定ができなければ、内側LANの各機器がVPNサブネットの通信をOpenVPNサーバに渡す

以前使っていたAterm WG1900HPは設定のどこを探っても、IP Routeの追加ができませんでした。ルータなのにそれは無かろうとNECに直接問い合わせをしたところ「ありません」とあっさり回答が来ました...orz
さて、こうなるとPCのように自由にIP Routeを追加できる機器は問題ないのですが、バッファローのNASなどIP Routeを追加できない機器はOpenVPN経由でアクセスができなくなります。WG1900HPでは諦めました。

ルータにVPNサーバの機能があると、①も②もルータの中で全て処理がされますので、これら面倒な設定から全て解放されます。

あとはOpenVPNサーバにするWindows PCの話ですが、Widnowsって標準ではNIC間のルーティング機能はオフになっています。
コマンドプロンプトで ipconfig /all すれば分かりますが、IPルーティング有効は「いいえ」になっています。

レジストリをいじって有効にする必要があります。

ルータにVPNサーバの機能があるのは私的には大歓迎です。

次回はこのVPNサーバに接続するクライアントの具体的説明になります。
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Posted at 2020/05/12 00:09:21

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この記事へのコメント

2020年5月12日 6:38
その昔(20年くらい前でしょうか)、自宅に見よう見まねでメールサーバーやWebサーバーをたてていたのですが、その時フリーのVPNソフトイーサーというのを使っていて、色々ルーターをいじっていたことを思い出しました。今思えばセキュリティ的には、恐ろしいことをやっていたのでしょうね。今ではさっぱりついて行けません(^^;
コメントへの返答
2020年5月12日 8:54
お!懐かしい。私もIPAの未踏ソフトウェア時代のソフトイーサを使っていましたよ。
その後ライセンスの扱いがちょっと微妙になったので、以降はOpenVPN派です。
セキュリティ的には確かにそうですね。今だと攻撃側の処理能力も上がっているので単なるIDとパスワードでは怖いものがあります。
自分はネットワーク屋ではないのですが、この辺りをゴネゴネと一人で試行錯誤していたのが今に役立っています。
今では安い機器にも機能が搭載されていて、隔世の感があります。

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