
前回はVPNサーバ設定をしたArcher AX50 に
Windows PCからクライアント接続をする手順を紹介しました。
今回は iOS や iPadOS からクライアント接続をする手順の紹介です。
iOSやiPadOSはVPN接続としてL2TP/IPsec/IKEv2 VPNにはOS標準で対応をしていますが、OpenVPNは非対応です。
ということなので、別途OpenVPNに関するプログラムをインストール必要があります。
入手先は当然ながらApp Storeです。
検索でOPEN VPNと入力すると、いくつかのOpenVPN接続アプリが見つかります。
私は冒頭写真の OpenVPN Connectを使っています。
以降の説明はこのアプリが対象です。
インストールが完了したら、接続先の設定等を行う必要があります。
設定は iTunes で行います。
インストールしたiOSかiPadOS端末をPCとUSBで繋ぎます。

USBで繋ぐと iTunes 上で、その端末が選択できるようになりますので、ファイル共有の中のOpenVPNを選択します。
選択して「OpenVPNの書類」となっているエリアに、AX50でエクスポートされた OpenVPN-Config.ovpn ファイルをドロップします。
すると端末側で次のような画面が表示されます。
そのうち、次の画面が表示されます。

ADDを押します。
これで完了です。

アプリを起動すると...

このような接続/切断を操作できる画面が表示されます。

スイッチを押し、接続が完了するとこのような画面に推移します。
iPhoneでは画面サイズ的にちょっと厳しいですが、iPadであれば App Store からMicrosoft製のリモートデスクトップアプリが入手可能で、Windows端末にリモートデスクトップ接続が可能です。
rd clientで検索すれば見つかります。

これですね。

Windows10にリモートデスクトップした画面です。
なんでもやり放題ですw
設定は OpenVPN-Config.ovpn ファイルを使うので、とても簡単ですよね。
OpenVPN Connect は Android用アプリも提供されていて、Google Playより入手できます。
Androidでは iTunes のような OpenVPN-Config.ovpn ファイルの受け渡しはできません。
USBでマスストレージ接続してファイルを端末にコピーしたり、クラウド経由で端末にコピーするなどして OpenVPN-Config.ovpn ファイルを渡して、OpenVPN Connectを立ち上げて、ファイルを読み込む操作をします。
あとの使い方は一緒です。
さて、これでサーバ導入からクライアント接続まで一通り説明が終わりました。
最近のルータにはVPNサーバ機能があるので、以前に比べると格段にVPN導入の敷居が下がりましたので、これを使わない手はありません。
セキュリティ的にも単なるIDとパスワードの認証だけではなく、各証明書や秘密鍵を使うので破られにくいです。Archer AX50では1つのクライアント証明書と秘密鍵を使いまわしていますが、OpenVPN的にはクライアント毎に証明書と秘密鍵を作成して運用するのが本筋です。
まぁコンシューマーでの使用なので、クライアント管理の手間を考慮すると使いまわしも許容できますね。
今回はOpenVPNで説明をしましたが、L2TP/IPsec VPNではOSが標準でクライアント接続機能を持っていますので、これまた簡単に接続をすることが可能です。
VPN接続は、自宅内の無線LANアクセスポイントに接続する感覚で、出先から自宅のLAN環境にアクセスすることが可能になります。
中小企業でテレワークをしようにも社外から社内のネットワークリソースにアクセスする手段がないという場合でも、ヤマハのRTX830を使えば20本までのVPN接続が張れます。
ノートPCベースで作業をしていて、自宅に光回線があるという人などは、ノートPCを持って自宅から会社にVPN接続すればいいだけですので、比較的簡単にテレワークの基本的な仕組みは構築可能です。
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Posted at
2020/05/14 02:56:24