
久しく趣味のカメラに関する買い物をしていませんでした。
カメラはサッカーの試合観戦とセットだったので今年は使う機会も激減です。
自分は基本的にNikonの機材でまとめています。
風景撮影用の35mmフルサイズ(FX)はD610
スポーツ撮影用のAPS-C(DX)はD500
気軽に持ち歩く用に1インチセンサ(CX)はV1
という使い分けになります。
最近ではレンズ交換式のNikon V1は出番が少なくなり、同じ1インチサイズのセンサを搭載したSONY RX100(初期型)を使っています。
とはいえ、ブログ用の写真はもっぱらiPhone SEですねw
Nikon 1用の所有レンズは10-30mmと30-110mmのズームレンズのみです。
Nikon 1システムは、1インチセンサ搭載のミラーレス一眼として、登場時はかなり尖ったシステムで「これは一世を風靡するかも」と期待していましたが、思いのほか35mmミラーレスへの世間のシフトが速くて、素晴らしい技術が必ずしも世間で成功するわけではない例の一つになってしまいました。(βと同じね)
すでにNikonでは「Nikon 1システム」は黒歴史扱いですよね...
さて、そんなNikon 1システムとして初期型のV1を所有していますが、今更レンズを買うわけでもなく、最後の花道としてマウントアダプタ「FT1」を中古ながら購入してみました。
これはNikon 1システムの「1マウント」にレンズ資産の豊富な「Fマウント」のレンズを使えるようにするマウント(変換)アダプタです。

V1に取り付けた姿はこちら。
これだけでは写真撮影はできません。単なるマウント変換アダプタだからです。

これは1マウント側の画像、1マウントの電子接点端子が見えます。

こちらがFマウント側の画像、上の内側にある端子がFマウントの電子接点です。
単なるマウント変換だけでなく、オートフォーカス(AF)や電子絞りも変換してくれるので、FマウントのAF-Sレンズを使えば、これらの制御もボディ側でしてくれます。
な~んだ、それなら豊富なFマウントレンズを使ってNikon 1システムはまだまだ使えるじゃない、と思うとそれは甘いです。
実はFT1を使うとオートフォーカスや露出補正のポイントが中央1点に制限されます。
V1ではシングルポイントで全画面中135点のAFエリア、オートエリアで41点のAFエリアがあるのですが、これが中央1点になってしまいます。
技術的には全く問題なく同じAFエリアで使用可能な筈ですが、FT1登場時にそれを可能にすると1マウントレンズが売れなくなってしまうことを懸念して、Nikonが勝手に付けた機能制限になります。
正直、1マウントシステム製品を終える時には、粋な計らいとしてこの制限を解除してくれるかな?と思っていたのですが、解除されないまま終焉を迎えましたw
なのでFT1を使うことで豊富なFマウントレンズが使えるのですが、構図的には中央1点のいわゆる「日の丸構図」でしかオートフォーカスが使えない残念なカメラシステムになってしまいます。
そんな制限はあるものの、使える方がいいだろうと、今回1マウントシステムとして最後の買い物をしてみたわけです。
FT1を使えば、Fマウントレンズが付けられるということで極端な例がこちら...

ど~んw
AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VRを付けてみました。これはインパクトありますね。
1マウントシステム(CXフォーマット)の実撮影画角は、35mm 判換算でレンズに表記されている焦点距離の約 2.7 倍の画角になるので、540-1350mmのレンズに相当しますw
今まで所有の1マウントのレンズは10-30mmと30-110mmだった(いずれも35mm判換算)ので、27-81mm、81mm-297mmになります。
1マウントシステムにとってFT1を使うことは、もの凄いチートであることが分かってもらえるかと思います。
そりゃ1マウントのレンズが売れなくなると心配するNikonの気持ちも分かる。

これはDXレンズですが、18-70mmを付けたところ。
これぐらいが一般的かな。
これで 48.6-189mmなので、50-200mmに近く使い勝手もよい筈です。
欲を言えばもう少し広角側が欲しいかな。

これはFXの24-120mmで、望遠は満足ですが、やはり広角は物足りない。
FT1で使うなら安価なDXレンズがよいかもしれません...が、安価なDXは総じて暗いレンズが多いので、そこが難点ですよね。
さて、実際にレンズで撮影した画像です。
1マウントレンズ換算で焦点距離の短い順に並べました。

これは 18-70mm のワイド端 18mm(1マウント換算で48.6mm)

これは 24-120mm のワイド端 24mm(1マウント換算で64.8mm)

これは 18-70mm のテレ端 70mm(1マウント換算で189mm)

これは 24-120mm のテレ端 120mm(1マウント換算で324mm)

これは 200-500mm のワイド端 200mm(1マウント換算で540mm)

これは 200-500mm のテレ端 200mm(1マウント換算で1350mm)
さて、FT1はNikon純正レンズしか使えないことになっていますが、他社のFマウントレンズでは?

TAMRONの一世代前の 70-200mm F/2.8 です。

きちんと動きました!
明るいレンズはやっぱりいいですね。
そして、今回FT1を購入して新たな残念な点が発覚しました。
手持ちの1マウントのレンズ10-30mmと30-110mm、両方とも電子絞りが壊れていることに気が付きました!
これ両1マウントレンズの弱点というか、もはやリコール問題のような気もするのですが、よく壊れる話を耳にします。
実は今回FT1を購入したきっかけは、10-30mmと30-110mmの両方で電子絞りが効いていなくて暗い画しか撮れなくなったことに起因します。
レンズが壊れたのかV1本体が壊れたのかのどちらかだろうと思っていたのですが、FT1でAF-Sレンズの絞り制御は働いていますので、やはりレンズ側か...
う~ん、今更中古でまた壊れる可能性のある10-30mmと30-110mmを買うか?
残念ながらFT1が1マウントシステムの最後の買い物にはならなそうですw