ブルべ中に喫煙していることに驚いた、という内容を先日ブログに書きましたが、かくいう私も喫煙者でした。
吸う量としては1日1箱程度。
ニコチンを欲するというよりはメンソールが好きだったので、最終的には1mmgのメンソールタバコを吸っていました。
タバコをやめたのは11年前の夏で、明確な動機があります。
要因は脳梗塞で、以来喫煙はしていません。
健康を考え止めたというのではなく、健康を害したので止めざるを得なくなったということなので、褒められた動機ではありませんね。
私の脳梗塞の症状は体を動かすことには支障が出ず、黙読での文章理解ができなくなったという症状でした。
体の一部が動かなくなったとか、喋ることがうまくできなくなったなどの分かりやすい症状ではないので、そんなこともあるのね、と参考までに紹介しましょうか。
私は毎日更新される決まったブログを読んでいます。日曜のその日もいつもの習慣でそのサイトを訪れブログを読んだのですが、文字は認識できているのにその内容がさっぱり頭に入ってこなくて「???」な状況でした。
そもそも黙読での文章の読み込みが遅い...
→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→
丁度文章を逆から読んでいるような感覚と言えば分かりやすいかな。
→この方向だとスラスラと黙読できますよね
←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
なかいすやりか分ばえ言と覚感なうよるいでん読らか逆を章文度丁
?んせましライライとだ向方のこ←
分かります?
そして漢字の熟語ひとつひとつは理解できるのですが、ひらがなが入ると繋がりが理解できず一つの文章に組立てられない。
漢字で「東京」は固まりで理解できるのですがひらがなの「とうきょう」は「と」「う」「き」「ょ」「う」と一文字毎は理解できるけど固まりで理解できない状況。
文章になると
感覚と言えば分かりやすいかな
が極端に言えば
感覚と言ばえ分なかいすやりか
のように読めて頭に入って来ない状況でした。
「今日のブログ主は難解な文章を書くなぁ、さっぱり理解できない」と早々にブログを読むのを諦め、車をいじったり1週間分の録画したアニメ視聴に切り替えました。
目での文章理解はできないのですが、耳で聞く文章は全て理解でき頭に入ってくるので、TV・ラジオ・アニメの視聴や他人との会話も問題なく、特に気にすることなくその日を終えました。
翌日になって出勤前に前日のブログを見ると、目で読んでも内容が頭に入ってきます。「昨日のは気のせいだったんだな」と思い出社し、喫煙ルームでタバコを吸いながら職場の人にその話題をしたところ「それ病院に行った方がいいんじゃないの?」と指摘され、いつも通っている医者に紹介された病院でMRIを撮って脳梗塞が判明しました。
たまたま半年前に視野がおかしくなり、その病院でMRIを撮っていたので、その時の結果と比較することで判明したのですが、比較しなければすぐには分からなかったそうです。
そもそも症状を脳外科医に伝えた際にも「気のせいだと思いますが、念のためMRIを撮りますか」という状態だったので、比較して医者も「え!」とかなり驚いた様子。
梗塞種類に関しては症状からも、部分的に脳細胞が死んでしまったラクナ梗塞でした。

この右側の図の症例ですね。
詳しくはこちらのリンクを
・
高血圧は危険】脳の細い血管が詰まる脳梗塞「ラクナ梗塞」の症状、原因とは
リンク先でラクナ梗塞は血管の抹消の詰まりで起きると紹介がありますが、私の場合は3Dモデル化したMRI画像で比較して見ると結構ごっそりメインの太い血管が消えていました(汗
これだけ消えてこの程度なのは運がいいねと医者の意見。
梗塞で死んだ細胞部分は灰色に写り、生きた部分と判別はできますが、血管って存在すれば画像に写るけど、詰まれば黒く映り、血管のない部分と同じ状態に見えるので、比較元がないと消えたのかが容易に判断できないとか。
灰色の脳細胞部分はごく僅かで、これも注視しないと分からないなぁとの医者の話でした。
灰色の脳細胞と言えばこの人↓
死んだ脳部分は「言語野」に関する部位だったので、文章が理解できなくなったのはそのせいかもね、ということで落ち着きました。
すでに症状も直っていたし、死んだ脳細胞は復活もしないので何もすることがないことから、入院することもなく診察終了、え~?
人間の脳ってよくできているというか、その程度であれば活きた部分を使って修復してくれるそうです。翌日読めたのもリカバリーが効いたようです。
「修復中は頭がモヤーっとするよ」と医者から聞いたのですが、その後1週間程度、夜になると頭がボーっと熱くなる感覚が続きました。
その一日以外は黙読ができなくなるということもなく、医者に「これでもまだタバコ続ける?」と言われ、診断後から現在まで喫煙はしていません。
医者に言わせると、こういった意識していない脳梗塞を何回か繰り返して、体が動かなくなる脳梗塞に発展すると説明を受けましたが、あなた最初に気のせいって疑ってたじゃんw
生活において、たまたまブログを読むというタイミングがあったので分かったのですが、文章を見ないで済んでしまう生活は結構あるので、運が良かったといえば良かったのかも。
不安になったので、脳梗塞になったことで、言語野以外に影響が出ていないか医者に聞いたのですが

「あなたの脳が以前どこまでのポテンシャルだったのか私は把握していないのでしらん」とあっさり言われてしまいました...orz
まぁ、ごもっとも。
痩せるまでね、と、以来通院と血栓溶解系の薬が処方され続けています。
この薬を飲んでるために、歯医者での抜歯や大きい手術には注意が必要になります。要は止血ができない状態になっています。実際に副鼻腔炎の手術の際は医者の診察の下、前後2週間(合計で4週)薬を飲むのを停止していました。
普段持ち歩く鞄には「お薬手帳」が入っているので、意識が無くなるほどの何かがあった際には、それを見てもらえばいいとして、ロードバイクで出かける時にはお財布代わりに使っている iDカード を入れているシリコンケース内に住所や病歴と処方されている薬のリストをプリントして入れてます。
と、まぁ、私の脳梗塞はこんな具合でした。
皆さんも40歳を超えて「何かおかしいな?」と思ったら疑った方がいいですよ。
あ、あと健常者のうちに、比較元になる脳のMRI画像を撮っておいた方がいいかもです。
しかし、タバコは止められたけどデブは止められないなぁ...orz