
秋葉第二発電所は電源開発株式会社所有の発電所で、天竜川水系の秋葉ダム左岸に位置し、秋葉ダムに溜めた水を利用する水力発電所です。
前回紹介の秋葉第一発電所は秋葉ダムの水を利用しているけど秋葉ダムからかなり離れた下流に位置し、そこまで導水トンネルで発電用の水を引いているというちょっと変わった発電所でした。
秋葉第二発電所は秋葉ダム直下に位置していて、秋葉ダムと秋葉第一発電所と一緒に施工されました。

こちらが秋葉ダム。
写真右側、ダムの左岸にあるコンクリート製の建物が秋葉第二発電所になります。

変電設備が併設されています。

この銘板はイマイチ😖
冒頭写真のステキな銘板は天端からコンクリート製の建物に貼られたものです。
発電用の水はダム左岸から取水しています。

こちらが取水口。手前の白い口です。
奥に長く白く見える取水口は右岸の秋葉第一発電所・秋葉第三発電所への取水口になります。

天端から見た取水口。
あれ?ここには右岸取水口と違ってメンテナンス時に取水口に蓋をする設備がないの?と思われた方は発電所マニア😉
秋葉ダム左岸側を県道285号線が通っているのですが、その道を秋葉ダムから北に約700m程行った先にやすらぎの湯という施設があります。

こちらがその近辺の上空写真。
道路のカーブしている川沿いに白い四角い物体があるのが判ると思います。
実はこれが秋葉第二発電所取水口のメンテナンスハッチ(蓋)です。

道路からはこのような光景。
道路脇には蓋を巻き取る滑車が見えますね。
メンテナンスで取水口に蓋をしたい時にはこの白い蓋を天竜川に滑らせ、川に浮かべてダムまで移動して蓋をします。
ちょっと面白い仕組みですよね😅
知らずにここを通ると「これ何?」と思わずにはいられない存在です。
一度この蓋が川を移動している所を見てみたい😋
このようなちょっと特徴のある秋葉第二発電所ですが、放水口も特徴があります。

これが秋葉第二発電所の上空写真。
水車タービンを通った水が湾曲してダム直下の天竜川でなく変な方向に向いています。

これはダム右岸側から見た左岸側。
湾曲した水路の形状にコンクリート壁も湾曲しています。

これが水車タービン出口の上側。
下を覗くと...

この日は発電していないのかな?これが水車タービン出口の水路です。

こちらが湾曲した先。水が奥まで繋がっています。
その先にはローラーゲートがあるようで

上にはゲートの巻き取り機構が備わっています。
秋葉第二発電所の放水口はダム直下に放水されず、天竜川下流の少し離れた場所に放水口があります。

こちらが秋葉第二発電所の放水口。
写真を撮ってる橋は...

竜山大橋です。

これは放水口側から橋を見た写真。

放水口の水は天竜川と合流して右奥の下流側に流れていきます。
この放水口と秋葉ダムの距離はというと...

直線距離で約1.1km離れています。
写真を見てもわかるように、ここは山の下で、この距離を導水トンネルを掘って放水しているわけです。
直下に放水すればいいと思うのだけど、何か意味があるのでしょうね。
さて、こちらの秋葉第二発電所も秋葉第一発電所のように50Hzと60Hzの発電ができますが、発電機は1基です。
ちなみに2016年に一括更新工事が行われ出力が34,900kWから35,300kWに増出力されました。
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秋葉第二発電所 一括更新工事の完了・増出力運転の開始について
取水・放水とも特徴のある秋葉第二発電所でした。
今回ちょっと調査しきれなかったのが、秋葉ダム付近から天竜スーパー林道に登って行く道の途中にある設備。

こちらです。(Google ストリートビューより)
なんとなくこちらの設備。秋葉第二発電所の放水ゲートに関するものだと思うのですが、謎です。

赤丸箇所がこの設備のある場所。
直線は放水路です。
なんとなく関係していると思うのだけど、前回訪れた際にここまで調べきれませんでした。
調べてから記事公開を、と思ったのですが、それはまた今度。
あ!近くに行った人が調べてくれてもいいですよ😉
Posted at 2022/12/31 20:56:29 | |
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