
EVに充電している実際の電力を確認するために購入した「
Oregon 電力計 無線 節電アドバイザー ecoco EMS100J」の話です。
前回の説明編に続き今回は設置編です。
こちらは製品パッケージ裏面の様子。
発信器である計測ユニットと表示ユニットの間は無線によるデータ転送が行われ、約20m程までの距離までは問題ないようです。
特に伝送規格は書かれていませんが313MHz帯の周波数を使用しているようです。

先日も掲載した同梱物の一覧です。
取り説、電池(単3×2、単4×2)、クランプケーブル2本、計測ユニット、表示ユニット、計測ユニットを壁に付けるネジで構成されています。
電池が付属しているので、手元に届いて即動作確認ができるのはよいですよね。

これは計測ユニット。
ユニット下面にクランプケーブルを接続するコネクタが3箇所あります。
取り説を見ると、標準で添付されている2本のクランプケーブルを使うことで、単相2
線と単相3線の計測が可能です。
入手方法は不明ですが、もう1本クランプケーブルを入手して3箇所のコネクタ全てを使うことで、3相3線と3相4線の構成でも計測が可能になるようです。

面白いのはクランプケーブルの接続に全く制限がない点です。3箇所のコネクタのどこに挿しても大丈夫ですし、クランプケーブルのクランプ向きの指定もありません。
ひょっとしてこの製品、片方(電力消費)のみの計測にしか対応していないの…かな。

これは表示ユニット。
裏面に2箇所磁石が埋め込まれていて、冷蔵庫などの鉄板に固定できるようになっています。
クランプケーブルを設置する分電盤は高いところにあることが多いので、表示ユニットは見やすい別の場所に置けるのは便利ですね。
では実際に接続して動作確認をしてみましょう。
本来の目的は普通充電器の消費電力を測ることですが、まだナイトタイムではないことから、既存の分電盤にて現在の宅内消費電力を計測してみます。

これが自宅の分電盤と普通充電器盤になります。
右の剥き出しになっているのが分電盤、左の白いものが普通充電器盤です。

2本のクランプケーブルをL1(赤)とL2(黒)に接続します。
主開閉器から2組のL1とL2が出力されていますが、片方が分電盤内の漏電ブレーカに繋がっていて、宅内の電気に使用されます。もう片方は6kW普通充電器盤に伸びていて、普通充電に使用されます。
今回の白いクランプケーブルの下に黒いクランプが見えますが、これは普通充電器側に設置されているデマンドコントローラ用のCTで、これにより宅内の消費電力を取得しています。
今回は漏電ブレーカへのL1とL2に接続しました。
計測ユニットと表示ユニットに電池を入れて、ユニット内のスイッチを操作して双方をペアリングします。

ペアリングが完了し、表示ユニットに現在の消費電力が表示されました。
現在宅内では0.47kW(470W)電力を消費しているようです。
試しにリビングの丸型蛍光灯2灯(LEDではない)を点けてみました。

0.57kW(570W)と100W程消費電力が増えました。
ん?2灯で100Wも使うか?
とりあえずスイッチのON/OFFで変化するので、正しいかどうかは不明ですが消費電力は表示できているようです。
というわけで、次は普通充電器の消費電力を測るためにクランプケーブルを接続しなおします。

普通充電器盤の蓋を開けたところです。
左の黒いのは普通充電器盤の開閉スイッチ、右はデマンドコントローラです。

普通充電器盤の表面パネルを取り外しました。

普通充電器側の配線とデマンドコントローラの関係を示した図です。(デルタ電子より拝借)
デマンドコントローラは宅内消費電力を計測して設定された電力容量を超えないように普通充電器側の電力を調整します。
私の家の場合には、中部電力のスマートライフプランですので、1ヶ月の電力容量として10kVAまでであれば基本料金が \1,460 で済みますが、
10kVAを越えると1kVA当り \280.8 の基本料金が上乗せされます。
つまり…宅内で4kWの電力消費をしている時に6kWで普通充電をしてもギリ 10kVA を越えないので基本料金は \1,460 で済むのですが、この状態で宅内で100Wの電力を追加で消費すると4.1kW+6kW=10.1kW=10.1kVAになることから、その月の基本料金が \1,460+\280.8 に上がってしまうのです。10kVAを越えると、設置されている主開閉器が50A(200V×50A=10kVA)のものなので、主開閉器が落ちます。
つまり…宅内で4kWの電力消費をしている時に6kWで普通充電をしてもギリ 10kVA を越えないので主開閉器が落ちないのですが、この状態で宅内で100Wの電力を追加で消費すると4.1kW+6kW=10.1kW=10.1kVAになることから、主開閉器が落ちます。2019.03.24訂正
このような時には、デマンドコントローラは 10kVA を越えないように6kW普通充電器と通信を行って、出力を 5.9kW に絞ってくれるという動作をします。

黒いクランプケーブルは分電盤内でフラットケーブルに変換され

デマンドコントローラに接続されています。

6kW普通充電器の開閉スイッチ出力側にクランプケーブルを接続しました。
これで普通充電器のみの消費電力が計測できます。
手前の細いL1、L2配線はデマンドコントローラへの電源配線です。
と、本日はここまで、次回
計測編につづきます。
Posted at 2019/02/26 18:53:55 | |
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