• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+
イイね!
2013年04月15日

結局は制御次第?CVT車のドライバビリティについて。

結局は制御次第?CVT車のドライバビリティについて。  先週末はまた山スキーの為に福島県まで行ってきました。
 今回は現地集合ではなく、かつて所属していた山岳会メンバー宅より仲間のクルマに便乗させて頂きました。クルマを出してくれたオーナーが睡眠不足を訴えたため、帰り道は私がステアリングホイールを握り高速道を中心に郊外・山岳路を200km以上も運転する機会に恵まれました。

 MT難民を自認し、国産車&正規輸入車に見切りをつけ並行120dを生活の足とする私ですが、日記では努めて「ハイブリッド対ディーゼル」という様な論調にはならない様に気をつけています。現状ガソリンHVおよびディーゼルエンジンそれぞれに得意・不得意があり、使用者が自らの用途ならびに趣味趣向に照らして道具に選べば良いだけの話で、現時点で優劣をつけるような性格のものではないとの考えからです。
 マツダやBMWのお陰で風向きが変わりつつあるとはいえ、問題はSUVやラグジュアリーセダンに偏り十分な選択肢が与えられているとは言い難いディーゼル乗用車ラインナップと、未だに無くならないHV万能論を煽る一部のアホなジャーナリズムにあると思っています。

 上記の通りガソリンHVには一定の配慮をしてきた(つもりの)私ですが、CVTに関しては良い事を書いた事はほとんど無い気がします。(汗
 CVTのメリットは変速比(レシオカバレッジ)が広くかつ減速比を無段階に調整でき、エンジンの「燃費率の目玉」(前回の日記を参照ください)を常用する事が容易である点です。反面デメリットは機械的な伝達効率の低さ、そしてドライバーによってはドライバビリティに違和感を感じることでしょう。
 MT乗りなら左手でエンジン回転数を、右足でエンジントルクを自分の意思でコントロールできます。出力=回転数×トルクですから、走行中刻々と変化する要求出力に対してはこれで十分です。これが低回転から最大に近い出力を発生し続ける電気モータであれば、いちいち変速などしなくても右足ひとつで出力を自在にコントロールできるので、優れたドライバビリティをMT車よりもはるかに容易に得られます(何度も書いている様に、航続距離の問題はありますが。。。)。
 しかしNAガソリンエンジン+ATの場合、エンジン回転数とトルクの両方を右足の動き一つでコントロールしなければならないため、残念ながら右足に込めた意思通りに動いてくれないと感じるクルマが少なくありません。

 ここではトルコン有段ATの事は脇に置いておくと、CVT車で嫌だなと思うのはゼロトルクを跨ぐような(加速も減速もしない)微小アクセル開度領域で、右足を動かしてから状態遷移までに「待ち」が入るクルマです(ただしこの「待ち」が感じられないCVT車もあります。)。燃料カットでちょっとだけ車間を広げたいとか、ホールドギヤで少しだけ加速したいなと思ってアクセル開度を調整しても、クルマがすぐには反応してくれないので非常に運転しづらい。。。
 ゼロトルク付近のリニアリティの欠如に加えて、私のCVT嫌いを決定的にしたのが(オーナーの皆様には申し訳ないですが)職場にある初代日産ノート。このクルマはECOモードONがデフォルトなのですが、巡航状態から「もうすこし出力が欲しいな」とアクセルを微妙に踏み増してもほとんど反応がありません。思うような駆動力が得られないので徐々にアクセルを踏み増していくと、数秒経った頃に急にCVTがシフトダウンしてエンジンがブワーンと吹け上がり気付いたら急加速!カーナビに「急加速です。安全運転でお願いします」と怒られるオマケまでついてきます。。。(涙

 さて前置きが長くなってしまいましたが、運転させていただいたのは画像でお解りの通り、国内では売れ筋のT社の5ナンバーミニバン。エンジンは2リッターNAで動弁系には「バルブマチック」なるノンスロットリング機構を備えています。移動距離が長いこともあり、高速では追越車線の流れに乗って走りました。ただし交通量は多く、速度変動はそれなりにあれど「超高速巡航」と言える様な状況にはなりませんでした。
 加速も減速もしない状況では、CVTが「燃費率の目玉」を追いかけてエンジン回転数を極力下げにいくので余裕駆動力はほとんど無い状況です。それが証拠に、そこから少しでもアクセルを踏み増すとエンジン回転数が上昇します。過給+MTの120dだと高速は6速に入れっ放しで、アクセル開度に応じてブースト計の針だけが忙しく上下する状況ですが、このCVT車ではちょうど120dのブースト計がエンジン回転計に置き換わったような感じです。
 アクセルを深く踏み込んだ時は5,000rpm位まで使いました。急にシフトダウンする時は先ず重たいエンジンを加速しなければならないため、一瞬トルク抜けが生じた後にグィーン!と加速する理屈ですが、変速スピードが絶妙に設定されているのか、走行中この様な不快な「ラバーバンドフィール」を意識させられる事はありませんでした。巡航中、負荷変動に応じて絶えずエンジン音のトーンが変わるので、MTに慣れた私の耳には奇妙に覚えましたが、まぁ実害は無いし単なる慣れの問題かもしれません。
 信号のある一般道および山岳路もそれなりに走りましたが、かつて「トヨタ発進」と揶揄された飛び出し感もなく「ふんわりスタート」も容易で、かつゼロトルク付近のリニアリティにも何ら問題は感じられませんでした。

 福島から戻ると平均燃費計は13km/L弱を示していました。表示の甘さを考慮すると実燃費は11.5km/L程度でしょうか。5名乗車+フル積載で追越車線に居座った事を考えれば悪くはない値だと思います。この値がMTと比較して良いか悪いかを検証する術は残念ながらありませんが、ドライバビリティ上は少なくともCVTだからといってあげつらうような欠点は見つかりませんでした。
 この国でMT車の設定が極端に減ってしまった事は残念ですが、冒頭で触れたガソリンHVとディーゼル車の関係と同様に、単純にCVT車が悪いとかMT車が優れているとかではなく「自分の使い方にはMT車が適している」「自分にはMT車のドライバビリティが好み」と思っても選択肢が用意されていない事こそが問題なのだ、というスタンスを今後も心がけていきたいと思います。
ブログ一覧 | 試乗記のようなもの。 | 日記
Posted at 2013/04/15 23:42:43

イイね!0件



今、あなたにおすすめ

ブログ人気記事

5/6)皆さん~おはようございます ...
PHEV好きさん

今日は火曜日(プップ~📣🚗)
u-pomさん

何のための規制法か…
伯父貴さん

【お散歩】溜池〜飯田橋までお散歩で ...
narukipapaさん

Secoma カレーヌードル
RS_梅千代さん

グッドモーニング^_^
b_bshuichiさん

この記事へのコメント

2013年4月16日 12:47
結局、ダルく味付けしないと大多数の車に興味がない方々からクレームがきちゃうんでしょうね。

割とダイレクトな機構でありながらクレームにより一時消滅したウチのFITに使われたスタートクラッチ式みたいな話もありますし…
正直なところ、気兼ねなく乗れるFITを重宝してますが未だに使い間違えてギクシャクしてしまう時もあるしメーカーが万人に向けて作る難しさがあるんでしょうね。

あっ、釈迦に説法だった(笑)

失礼しやした。
コメントへの返答
2013年4月17日 19:02
こんばんは。嫁様のお早い回復をお祈りします。。。

イイね!を下さった方の日記で見たのですが、MT乗りは「じわっ」と踏んでいく運転が基本だと思います。文中に挙げたノートの様にこうした踏み方とまるでマッチしない車種もある一方で、ヴォクシーは特にダイレクト感に富むでもなく、かといってズルズル滑るでもなく、ひたすら滑らかかつ自然(高速巡航時の違和感たっぷりなエンジン音除く)なフィーリングが印象的でした。台数が出て様々なユーザに揉まれるだけにソフトウェアの適合も念入りに行われたのでしょうか。

過渡特性がエンジンだけで決まるMT車と違って、CVT車は制御次第だけに乗ってみないとわからない難しさはあります。同じ車種でも時期によってソフトウェアが変更され?乗り味が違っている場合がありますし。
制御次第といえは私がいつも褒めるEVとても同様で、職場のリーフもいつの間にかクリープが強くなりガッカリした事があります。。。

私はやっぱりMTがいいですね(^^;
2013年4月18日 0:41
いいねから来ました。
先日うちの猫人間の車、1000cc・CVTで陸の孤島にお出かけしたのですが、下り・登りが連続する峠道で、アクセル開度で発生する動力を加減すると同時に、変速比も変化するので安定して旋回するには「やけに神経を使ってアクセルをコントロールしてやらなければいけない、まどろっこしいし気持ワルイ。運転下手な人が乗ったら余計にビビッてノロノロ運転になる。」と思いました。(やはりMTのアクセルを離せばすぐエンブレ、踏み込めばすぐトルクが掛かるのは安心感ありますね。)
  ああ、それと前車はN社の1400cc・4ATでしたが、いくらじわじわと気を使いながらアクセルを入れていっても、途中からガオッっと反応するのは同じですね。ちょうどいいトルク感のところで走ろうにも、途中からガオっと加速\(~o~)/故障頻発でサラバ
コメントへの返答
2013年4月18日 21:57
こんばんは。コメントありがとうございます。

平地を走っている限りは全く違和感を感じさせないヴォクシーですが、山岳路ではやはりマニュアル操作したくなります。下り坂やコーナー進入時(アクセルはOFF)はシフトアップしないなど、以前のCVTに比べれば制御も進化していることを実感できましたが。。。
 すこし前にCX-5が年改でキックダウンスイッチを装備したことが話題になりましたが、これとてアクセルペダル一枚でトルクと回転数の両方を連続的に制御することに無理があったことの証左としか思えません。

 昨年120dに乗り換えてすぐ追突事故に遭い、私も代車でN社の4AT車に乗りました。フレックスロックアップを備えトルコンATでありながら滑りを感じさせず低燃費なことに感心させられましたが、山岳路ではマニュアルシフト常用しないとかったるくてとても乗ってられませんでした。上りのヘアピンではLレンジまで使いました。
 私はEVに乗り換えるまでは、このままMTに乗り続けると思います!

プロフィール

「「確認」してみるか…」
何シテル?   04/19 19:35
色々と面倒な時代になったので、現在は個人的な備忘録としての利用に留めフォローバックはしません。ご了承ください。
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/5 >>

    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

リンク・クリップ

Engine Adaptation Reset② 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2025/04/24 21:11:17
Engine Adaptation Reset 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2025/04/24 21:10:37
[スズキ ST250 Etype] ミクニBST34キャブレターについて 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2024/12/18 22:00:21

愛車一覧

カワサキ スーパーシェルパ カワサキ スーパーシェルパ
不注意で失った一号機の代替。購入時の走行距離は46,812km。吊るしでは色々不満もあっ ...
BMW 1シリーズ ハッチバック BMW 1シリーズ ハッチバック
RWDでディーゼルでMTってだけの理由で偶々乗ってる下駄車。レンタカーの如き地味な外板色 ...
ホンダ XR250 MD30 ホンダ XR250 MD30
下駄車スーパーシェルパが原因不明の電装系トラブルで不動に陥った時に代替車として購入。空冷 ...
トヨタ カローラフィールダー トヨタ カローラフィールダー
 パートナーの新しい下駄車。スタイリングではマツダ・ベリーサの方が好みでしたが、残念なが ...
ヘルプ利用規約サイトマップ

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車、今いくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)
© LY Corporation